次回を待ってくれている人がいるので投稿します。不定期で駄文というどうしようもない作品ですが何卒見てくだされば幸いです
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「で、何でお姉ちゃんはこんな事知ってたの?」
あ、やっぱりそうきます?
妹に叱られるという情けない構図が終わってすぐ、腰に手を当てた我が妹が問いかける。顔は笑顔だが目が笑ってない。
アカンこれ、ガチなやつじゃん。ここまでキレたのなんて両手で数えるほどしか無いぞ?
「え〜、と何のことかな?」
取り敢えずとぼける。まるで何も知らない小娘かの様に振る舞う…!これこそが一筋の光明…!あれ程取り乱していた妹だ。ちょっと記憶が曖昧になってたりで最初の事も忘れてるハズ…。大丈夫、カバーストーリーも考えてきたのだ。
「ユウリよ…人にはいずれも知的好奇心というものが備わって「お姉ちゃん」ウッス」
よりプレッシャーが増してらっしゃる…!でも正直に言う訳にはいかない。一体どうすれば……!
そうだ。何も全部言わなくても良いんだ。本当の事をちょっとだけ言って…うん、いけるわこれ。
「ユウリ、今から理由を話すけどこれは嘘でも作り話でもない。何ならお姉ちゃんが可笑しくなったわけでもないんだ」
「何?」
「まずはね――――」
簡潔に纏めるとこうだ。
ある日、突然神様みたいな変なのが現れて「これから何か変なの起こるからね。すごい便利な道具もあるよ(意訳)」と言われて夢だと思っていたが、本当におかしな事態になってしまったからそれを調べたくてあんな行動をとってしまった、と。
うん、馬鹿かな?
いけると思ったさっきの自分を殴りたい。無計画すぎるだろ私。こんな説明で納得するわけ「ふーん、そうなんだ」!??え、まぢで言ってる?それマ?あ、真剣だわこの子。
うーん、このもやもや感。今は有難いんだけどいつか騙されたりしないかな?お姉ちゃん心配。
後で聞いたところ、「お姉ちゃんは色々とおかしいから何か有り得そう」ということだった。解せぬ。
確かに体は丈夫な方だが流石の私もビル最上階から落ちて生きていられる自信は無い。無傷で降りられるのはマンション換算で7階までが精々だろうに。
まあそれはさておき、謎の生物達は『ポケモン』だと言うことを知らせておく。世間に知らせる第一歩、まずは身近な所から。
「へえー、ポケモンって言うんだ。ゲームとかにありそう…でも、どうやって調べたりするの?何か瞬間移動するやつとかがいて話題になってるんだけど」
妹のスマホには狐の様な黄色い生物(…これはケーシィだな。)がテレポートする瞬間が映っていた。どうやら外に出て動画を撮影しているらしい。
まったく、こんな状況で外出した挙げ句ポケモンにここまで近づくとは…危機管理がなってないぞ(ブーメラン)
(それにしても『どうやって調べる』か…確かにどうやって調べるんだ?アニメやゲームでは特にそんな描写は無かったしな…。)
と考え込んでいると私のポケットが動き出した。
「そんな時はボクにおまかせロトー!」
「うわっ!びっくりしたぁ!誰ぇっ!?」
飛び出したスマホロトムはユウリの頭の上をクルクルと回ると、顔の前で停止する。
「スマホが飛んでる!?」
「どうもユウリ、よロトしく!」
「あ、どうも。よろしく…って何コレ?これもポケモン?」
流石、理解が早い
「うん。厳密には私のスマホの中に入ってる。一応他の電化製品にも入れる感じのポケモン。今はスマホロトムって名乗ってる」
「そんなのもいるんだ」
そんな事を言っている合間にも手に持ったり近くで眺めてみたりで興味心身、といったところだろう。暫く触られていたロトムはユウリの手を離れ、再度浮かび直す。
「オッケー、ではさっきの質問に答えるロト。ポケモンの事を調べる学問は携帯獣学といって、研究者達が日々ポケモンの生態や性格、個体による技の変化や強さ等を調べているロト!詳しく知りたいなら後でまた聞くロト。そして調べる方法は簡単ロ。穏やかなポケモンなら野生でも十分に研究できるけど、協力的じゃないポケモンもいるロト。さっきのケーシィも同じロトね。だから捕まえてから研究するんだロ」
「研究されてるんだ……?でも捕まえても逃げるんじゃないの?」
もっともな疑問を放った所で、ロトムは触覚を口元で3回振り舌?をならす。
「チッチッチ、その疑問は既にお見通しロト。そんな時は――」
ロトムは素早く私のバッグの中に入り込み、そしてまた直ぐに出てきた。しかしその触覚には何かが掴まれている。
「――これ!モンスターボールロト!これでポケモンを捕まえて仲間にすることが出来るロミ。捕獲の方法は簡単!ボールを投げて、当てるだけ。3回揺れて、カチッとなったらその子はもう仲間ロト!…勿論捕まえるだけじゃなくて中に入れて一緒に冒険も出来るんだロト!さあ、これで君も今日からポケモントレーナーロト!」
おお…中々簡潔に纏められてる。何か、すごく宣伝っぽかったけど分かりやすかったから別にいいだろう。現にユウリも納得がいったのかうんうんと頭を振っている。
「あ、成るほど。それで仲間になったのに協力してもらうってこと?」
「そうロト!………まあ、野生でも協力してくれたり野生ならではのことも調べるロトけど…」
「なんか言った?」
「なんでもないロト。まあ、取り敢えず見てみるロト。はい、ユーザーメイ。このモンスターボールをユキハミに投げるロト今までの態度からきっと仲間になってくれるはずだロト!」
そう言いながらモンスターボールを一つ手渡してくる。…どうやって握ってんだ…?ツルツルして平面なんだけど…。
何はともあれ、モンスターボールを構えた私は、ユキミを呼ぶ。すると食べかけのミカンをほおってこちらにヨチヨチと這って来る。かわいい。どうしたの?とでも言いたげな顔のユキミにモンスターボールを差し出す。
「いいかい、今からこれを投げるから仲間になりたいなら抵抗しないでそのまま。逆に、仲間になりたくないなら、精一杯抵抗してね。それじゃあ、いくよ」
ユキミが驚かないようにそっとボールを投げる。コツンッと軽い音を立てたモンスターボールは、二つに割れ、内側から出てくる光にユキミが吸い込まれ、ボールは床に転がり、点滅する。
一回、ボールが振動する。
スマホロトムはああ言っていたが実際のところは半々の気持ちである。確かにかなり懐いている様に見えたが、それは人懐っこいだけでも済まされるだろう。捕まってくれるかと言われれば謎だ。それに、アニメでも人に慣れているが、捕まる気は無いポケモンだっていたんだ。ユキミがボールから出てくるのはあり得ない話などではないのだ。
そんな事を考えながら次を待つ、果たして留まってくれるのか……。
カチンッ☆
…へ?
そんな期待とは裏腹に、一度だけ揺れたボールは軽快な音と共に、その動きを停めた。
………えぇ…?
◆
結局、ユキミは無事捕まえることが出来た。捕獲クリティカルでもないのに簡単に捕まえることが出来たのはロトム曰く、仲間になりたい気持ちが強かったんだとか。そんなのありか…とは思ったけどアニポケを見ると否定できないのが辛い。
何はともあれ、これで私の手持ちにユキミが加わった。恐らくは私が世界で唯一のポケモントレーナーだろう。だがしかし、個人の力なんて高が知れている。時に大きな影響を与えることこそあれど、このような事態に、著名人でもない私の言葉なんて忘れ去られてしまうだろう。だからこそ、だからこそ周りを巻き込むのだ。勿論無理強いはしない。デメリットも説明する。それでもやってくれるという人がいるのならそこから広げていこう。そう、身近なところから。
「出てきて、ユキミ!」
ボールから青い光に包まれ、ユキミが現れる。ユキミは再びミカン目掛けてもぞもぞと動くが背中からひょいと持ち上げ、こちらに顔を向ける。
「改めて、これからもよろしく」
「ふんわ?」
何だか分かっていないのに取り敢えず返事した感がすごいユキミ。少し納得いかないけど…まあいいか。
「やっぱりいいなぁ〜、かわいいし、居たほうがこの先いいんでしょ?」
聞いてきたのはユウリ。確かにこれからどうなるかも分からない。ひょっとしたら何事もないかもしれないし、事件が起こる事もあるだろう。…うん。近くから、か…。
「ねえユウリ、よかったらだけど―――一緒にポケモンをゲットしに行かない?」
「行く!」
取り敢えず、今はこれでいいのだ。
ちなみに、このモンスターボールはアニポケとゲームが混ざったような仕様です。
今回は新しいポケモンが出ていないのでここでのコーナーはありません。代わりにユキミのことをのせときますね〜。
〜ユキミの生態1〜
ユキミはよく家でころころと転がっているぞ!ただ、よくこおりが引っかかって起きれなくなるので、その度ひっくり返している