ヒロイン全員とは知り合ってはいませんがのちのち知り合っていく方向にしたいと思います。全員分の出会いを回収したらいつ本題に入れるか分からないですからね
「よ~し、張り切ってギルド活動始めましょ~!」
「「お~」」
今日は【美食殿】としての活動日だ、一攫千金になるようなクエストを受注できるように日々の努力を積み重ねるのだ。
3人はいつものようにギルド協会へ赴き、クエストを探しに行ったのだが…
「―――あれれ?」
「みごとに高難易度クエストしかございませんね…」
「???」
掲示板にはコッコロの言う通りに、高難易度のクエストしか張り出されていなかった。これでは【美食殿】の活動実績を稼ぐことができない。
クエストは高難易度と記載されているけれども、【美食殿】メンバーの実力なら容易く達成できてしまうのがなんとももどかしい…。出来るのにできないのだ。
「あの~カリンさん? このクエストにあるモンスターの討伐って勝手にやったらダメですかね?」
「やってもいいと思いますけど、お金などの事務的内容は発生しないと思いますよ?」
「そうですよね~」
ペコリーヌはカリンに質問してどうにかしてギルドの評判や実績を増やそうと試みたが近道はできないらしい。今日はあきらめて休みにしようかと思った時だった。
「あの~すいません、求人を出したいのですがよろしいですか~?」
騎士にとって聞き覚えのある声がした。振り返ってみると、どうやらスズメがギルド協会に来たらしい。騎士はスズメに近寄り、声を掛ける。
「どうしたスズメ、仕事を探しに来たのか?」
「これは騎士さん、ご無沙汰しております。今日は仕事の求人を募集するために訪れたんです、今回は人手が必要でして…」
スズメはサレンの使いとしてここを訪れたらしい。仕事の求人と言っているので、現状の【美食殿】には好都合だ。問題は仕事の内容だがどうだろう。
「騎士さんはどうしてこちらに?」
「今日はギルド活動をするからみんなで来たんだけど、俺たちが出来るクエストが無いらしいんだ」
騎士は今の現状をスズメに伝えていると、ペコリーヌとコッコロがこちらにやって来た。
「どうしましたか騎士くん? こちらの女の子はお知り合いですか?」
「よく手伝いに行っているところのメイドのスズメ、言った事なかったっけ? サレンディア救護院の人だよ」
「こちらがその方なんですね。始めまして私はペコリーヌって言います、騎士くんがお世話になってます!」
「私はスズメと申します。サレンディア救護院の代表でいらっしゃるサレンお嬢様のメイドを務めさせていただいています、どうぞお見知り置きを」
「わたくしはここにおられる主さまにお仕えしているコッコロと申します」
「あなたがコッコロさんですか、話はよく騎士さんからお聞きしています」
ペコリーヌとスズメが自己紹介し、コッコロもそれに続いた。この場に居る全員が自己紹介したことでこれでようやく本題に進めそうだ。
「みなさんがクエストを探していらっしゃるということを騎士さんから伺ったのですが…、もしよろしければうちのクエストを受けてくれませんか? 内容は引っ越しのお手伝いなんですが…」
「え? ホントですか! やりますやります! スズメさん助かります!」
「とりあえず内容こんな感じになっていますので見てください」
クエストの紙をペコリーヌに渡し、コッコロもペコリーヌと一緒に内容を読む。
内容は先ほどスズメが言った通り、引っ越しのお手伝い。荷物の梱包と荷馬車の護衛などなど…が依頼内容だそう。しかも、報酬が相場以上なのが非常によろしかった、【美食殿】メンバーは基本的に毎日働かないといけないくらいには生活がひっ迫しているので助かり案件だ。
「内容の割には報酬額が多いですね?」
「たしかにわたくしもそう思いました」
「えっへん、うちのお嬢様は基本的にドケチ…いや、倹約家のお方ですが使う時にはしっかり使うお人なんですよ」
「なにがともあれ、わたくしたちには都合の良い話です。ありがとうございます、スズメさま」
「いえいえ、こちらこそ。面識のある方が仕事を引き受けてくれるのはこちらとしても有難いことですから、何より騎士さんには度々お世話になっていますからね。」
スズメの文面から察するに、騎士はこのスズメという少女から大きな信頼を寄せられているようだ。騎士がいろいろな場所でいろんな女性相手にいい顔しているんだろうなぁ、と思ってしまったペコリーヌはちょっとだけ嫉妬の感情をあらわにしていたがもちろん騎士は気づかない。
「では【美食殿】の皆さん、今日はよろしくお願いします。では、私が案内いたしますのでついてきてくだs――あぁ⁈」
「――おっと? なんで何もないところで躓くんだよ…」
「あ、ありがとうございます、騎士さん」
何故か躓いたスズメをすぐさま抱き留めた騎士。このパターンにはもう慣れた二人だが、初見の二人にはそうではない。
ペコリーヌは嫉妬の視線、コッコロはこの先の不安がる表情を見せていた。
「確かに…、スズメさまがこれだと雇い主は人手が欲しくなるわけですね」
場所は移って、【美食殿】の3人とスズメは荷馬車に乗っていた。時刻はすでに昼時になっていた。
「「「いただきます」」」
「どうぞ、召し上がれ~♪」
「なんだかピクニックみたいでテンションあがりますね~」
「そう言ってもらえると助かります、馬車の手配に時間が掛かってしまって…。本当ならここで食事するはずではなかったのですけど」
スズメの言う通り、あらかじめ手配をしていたはずの馬車の到着が遅れてしまい、バタバタしての出発になってしまった。
「予約していたのにこうなるなんて、何かあったんでしょうか?」
「近頃、このへんは物騒な噂などを聞いていますからね。一時的に他所へ疎開する人がいらっしゃるらしいですよ?」
「なるほど、そんなことがあるのですね。」
最近のランドソルではモンスターの活発化やシャドウといった謎の存在も確認されている為、避難する人が少なくない様子。そのため、馬車の需要が」急増しているのだ。
「ダメですね、段取りが悪くて~…。私いつもお嬢様に言われるんですよ『準備万端、整えてから動きなさい』ってね」
「でも今回はスズメさんのせいじゃないじゃないですか、多少時間が掛かっても私たちは気にしないですよ」
「あはは。 ご不便をかける分、今回の依頼が終わるまで衣食住は保証しますのでどんどん召し上がってくださいね~♪」
「本当ですか⁉ 食べ放題とはヤバいですね☆」
別に食べ放題とは言っていないが…、それでも『さぁ、遠慮くなく』というスズメの言葉も聞いたことでペコリーヌは全力で食事にかかった。スズメはこれからやってくるであろう試練をまだ知らない―――
「……むぐ、むぐ、むぐっ? このサンドイッチは独特な味わいですね」
「あっ、すみません! 私ったらメイドなのに料理は苦手でして…、お口に遭いませんでしたか?」
「いえ、わたくしがこの地方の味付けに慣れていないだけかもしれません、それに…」
コッコロは騎士とペコリーヌへ視線を向けるが、二人はこの味付けに何も思ってないらしい、普通に食べ続けている。
「あの~無理に食べなくてもいいんですよ? ただ目的地の屋敷には半日かかると思いますので、それまでに軽く腹ごしらえということで…」
料理に自信が無いスズメは無理に食べてほしくは無いようで、食べなくてもよいと声を掛けるが、ここにいるのは【美食殿】の3人だ、食を探求と言っているがメンバーの食に対する考え方は…
騎士&コッコロ→毒じゃなかったら基本なんでもOK
ペコリーヌ→食べ物だったら基本なんでもOK
なので、基本的にこの3人にとって味は二の次である、問題なのは食べられるか否かだけだ。
「おい、ペコリーヌ。俺の食いかけ取ったな?」
「ん? ほっふぇはいへふほ(とってないですよ)?」
騎士の皿に置いていたサンドイッチがいつの間にかなくなっていたので、騎士の疑いは常習犯のペコリーヌへ疑いが掛かったが違うらしい。
「そうか? じゃあコッコロかスズメ?」
「いえ、わたくしはペコリーヌさまのように人の食べ物は取りませんよ」
「わ、私も違いますよ⁉ まだ数はありますからこちらをどうぞ」
「ありがとうスズメ」「ふぁふぃふぁふぉほふぁいふぁふ(ありがとうございます)!」
スズメがサンドイッチが沢山入っているバケットを騎士に差し出すが、口の中にたくさん頬張っているペコリーヌも手を伸ばしていた。これだけ食べているのだ、疑い目のがペコリーヌに向かうのは自然なこと。まだ騎士の疑いはペコリーヌに向かっている。
「ペコリーヌさまが横取りの犯人ではないということは…―――そちらの箱に隠れている人でしょうか?」
コッコロの発言を聞いた3人は言葉の意味をよくわかっていない様子。コッコロは箱の近くに座っているスズメに「開けてみろ」というジェスチャーを送る
「箱?ですか…」
恐る恐る開けてみると、ボロボロのマントを被った少女らしき人物が隠れていた。
「あのう? もしも~し、どちらさまでしょうか?」
「……むぐっ⁉ ごほっ、ごほっ、げほっ⁉」
スズメがコッコロの指示通りに近くの箱を開けてみると、むせる少女?の姿がそこにはあった。しかし、その姿は騎士とペコリーヌ、コッコロが座る角度からは見えていない。ただ、知らない人のむせる声だけが聞こえていた。
「どうしました? 実は空き箱の中に密航者がいたとか?」
「いや~…、密航者というか無賃乗車というべきか…。困りましたね、申請した人数以上が利用したら割り増し料金取られちゃうんですけど…」
馬車を借りる際はしっかり契約を交わしているのだ、4人のはずが今は5人乗っている、これでも立派な契約違反になってしまうので支払い金額が上乗せされてしまう。スズメ自身、乗っている人がどうのこうのはない、ただ罰則料金を払うのが嫌なだけ。払ってしまえば主のサレンお嬢様に何と言われるか…
「ほんとですね、ちっちゃい女の子がいますね…」
「ち、ちっちゃくないぞ!」
「「十分にちっちゃいですけど」」
謎の少女がペコリーヌのちっちゃい発言に抗議したが、虚しくも色々な意味でおっきいペコリーヌとスズメの二人に否定されてしまった。
「あの~? 無賃乗車はダメですよ、悪いようにはしませんから事情を教えてください」
「家出ですかね? それとも一人旅? それでもこんな小さい女の子が一人ぼっちというのは…」
「だ・か・ら! ちっちゃい言うな~!…んん? オマエ、どっかで見たことあるぞ?」
話を遮るようにして、謎の少女は自分が見覚えがあるという人物に指を指していた。
少女が指を指した相手は―――なんとペコリーヌのことであった。
「わ、私ですか? でも、私はあなたのことを知りませんよ?」
「いいや、私は馬鹿だが記憶力はいいんだぞ! でもなんでこんなところに、お前みたいな奴はこんなところに居るべきじゃないだろ!?」
ペコリーヌは息が止まりそうになった、自分を覚えていそうな存在がこんなところで出会ったのだ。少女のことは知らないが少女はペコリーヌの存在をある程度知っている口調だ。
「ペコリーヌさま? この人とは面識が?」
「い、いえ…。おそらくないはずです…」
コッコロは謎の少女にペコリーヌについて聞きたいが、その欲求を我慢する。まずは少女の身元についてだ、なにやら訳ありの匂いがプンプンする。
「オクト―や周りの人たちもそうだった。あんたがここに居ることで大体のことは分かってきたかもしれないぞ…、やっぱり何らかの干渉が…―――ん? なんだ、この嫌な感じは?」
「―――この気配は?」
少女がブツブツとひとり話をしていると、コッコロと少女は同タイミングで同じ反応をした。視線の先は馬車の進路方向、詳しくすると地面である。
「マズい! おまえらさっさと馬車から飛び降りるんだ! 下手したら死ぬぞ!」
「え? ちょ? どうしたんですかいきなり、私にはさっぱり」
少女の当然のセリフにこんがらがるスズメ、いきなり「飛び降りろ、死ぬぞ」といわれても訳が分からないのは当たり前だ。
「時間が無い! ペコリーヌさまっ! 馬車の人の保護を! 主さまはスズメさまをお願いします! わたくしは魔法で補助をしますのでみなさんは対爆用意をお願いします!」
コッコロが普段見ない様子で大声を上げたので、騎士とペコリーヌがヤバいことになったことを瞬時に理解し、コッコロの指示通りの動きを素早く行った。
そして、その瞬間―――突如、大爆発が馬車を襲っていた。
突如、馬車を中心として大爆発が起こり、乗っていた馬車は牽引していた馬ごと跡形もなく消し飛んでいた。この爆発を受けてしまえば、人すら簡単に消し炭になる、それくらいの威力を持った破壊力を有していた。
「あっちゃ~、威力の調整間違えたなこりゃ~。これじゃあ任務失敗かも~」
「おいおい⁉ 何だよアレは‼ 聞いてた話と全く違うじゃねぇか⁈」
先ほどの爆発が届かない場所に二人の人物がいた。片方は男で、優男のようで間延びした口調の人物。もう一人は【
二人の話では馬車を襲った爆発は男の物であるのだが、明らかに故意を感じられる。間違えてもあんな殺意マシマシの威力にはならないだろう、マコトはそう思っていた。
「ふざけるなよ⁉ あそこにはターゲット以外にも一般人も乗ってたんだぞ‼」
「いやいや、無関係とは言い切れないでしょ? 『ムイミちゃん』の協力者が乗っている可能性だってある、ならここで一緒に片付けたほうが楽じゃん」
「可能性ってだけだろうが! "盗聴器"からだと『ムイミ』を知っている奴らはいなさそうだったぞ⁉ それによ、可能性なら『無関係な一般人』の方が高ぇんだよ」
マコトは隣にいる男に対して怒りをあらわにする。この顛末は聞かされていない内容だった。あくまで凶悪犯が逃げたから手伝って欲しいとの依頼を受けただけ、ところが一緒に来てみれば一般人ごと爆破。そんなやり方など、マコトの信条とは真逆のやり方だ。
「アンタのお為ごかしウンザリだよ、『オクトー』先輩。こんなことなら依頼を受けなきゃ良かった…、あぁ胸糞悪い! いいか、あたしは殺し屋じゃねぇんだぞ⁉」
「落ち着いて~わんちゃん。…それよりも連中はあの爆発をかいくぐったみたいだ、これからが本番だから集中しよう?」
「『あたしら』はここで抜けさせてもらう、あんたには付き合い切れねぇ」
どうやらオクトーと言われる男とマコトが率いている【
「マコトちゃんのその言葉、よく言われるんだよね~。愛想良くしているのにどうしてだろう?」
「そんなの自分の胸にでも聞いてやがれ! おい、おまえら!現場に急行するぞ、着いてこい!」
マコトが走り出し、それに続いて【
「待って待って~、置いて行かないでよ~」
オクトーも彼女たちを追って、爆発現場へ走り出した。
「ま、『お宝』さえ回収できればそれでいいんだけどね。生きてるか死んでいるかなんてどうでもいいけどね~」
「ごほっごほっ! し、死ぬかと思いました!」
「間一髪でしたが、皆さんご無事です?」
「こっちは大丈夫ですよ、馬車のおじさんも生きてま~す」
ペコリーヌ、コッコロ、スズメはどうやら大丈夫らしい。馬車の人も無事にペコリーヌが守ってくれたようだ。
「主さま、お怪我は⁉」
「あぁ何とか…、コッコロの障壁が無かったらヤバかったな、それにこいつも無事だ」
騎士はスズメだけでなく謎の少女も一緒に守っていたらしい、そばには一緒に倒れ込んでいる姿が確認できる
「あ、ありがとう。でもなんで私なんか助けた?」
「ついでだよ、ついで。あんま気にすんな」
どうやら仲間全員無事の様子、元々フィジカルお化けのスペックにコッコロの障壁魔法がプラスされていたおかげであの大爆発から生き延びることが出来たのかもしれない。…もしかすると直撃しても生き残りそうなのが数名いそうだが、それはおいておこう。
「皆さんのおかげで助かりましたよ~、私だけなら確実に木っ端みじんでしたね」
「こんなこと体験するなんて滅多にないですよ、ヤバいですね☆」
「おまえら…、結構タフな連中だな」
あんな死んでもおかしくないというか、死ぬ方が普通だった大爆発を受けたというのに、意外にもあっけからんな態度をしているペコリーヌとスズメを見て、謎の少女はげんなりしていた。
「しっ、ですよペコリーヌさま。周りを囲まれています、警戒態勢を」
「え? あぁっ、たくさんの人影がぁ~」
爆発による粉塵が周りを覆っているが、その奥にはスズメが言った通りに複数の人影が映し出されていた。
「あの人たちは馬車を襲う盗賊ですかね? それにしても数が多いのに爆発? 使うにしても威力が強すぎです。色々矛盾してますし…」
ペコリーヌの言う通りで盗賊ならこんな回りくどいことしないだろう、数がいるなら数で押し込んだ方が手っ取り早いし楽なはずだ。しかも、盗賊なら馬車の荷物を狙うはずなのに、その馬車は無事に消滅してしまっている。
「今、わたくしの精霊を飛ばしていますが……あれは獣人ですね、あと人間が一人だけ。 数は全部で20にも満たないです」
「なら、一人あたり何人やればいい?」
「【美食殿】3人だけだと、おひとりで7人倒せばよろしいのですよ」
何やら物騒な思考になっている騎士とコッコロの従者コンビ。
基本『やられたらやりかえせ』、『やられる前にやれ』、『捜し出してやれ』の基本3本柱をモットーにしているふたりはすでにやる気満々の様子。
「ちょっと落ち着いてくださいよ二人とも、敵じゃない可能性もあるので落ち着いて」
ペコリーヌが声を掛けるが、まさに暖簾に腕押し、焼け石に水だ。騎士に至っては目がマジモードに切り替わっている、周囲の粉塵が晴れた瞬間に飛び出していきそうな雰囲気。
「じゃあペコリーヌはスズメたちを頼む、コッコロは補助魔法をかけてくれ」
「かしこまりました主さま」
コッコロは騎士の指示に従って補助魔法をかけてあげる。
すると攻撃力、防御力、速度の『3種のバフ盛り騎士くん』が完成――あとは一方的な蹂躙を開幕するだけになった。
「ちょっと置いて行かないでよ~、マコトちゃん」
「うるさい。今は気安く名前を呼ぶな」
オクトー、マコトたちは爆発のあった場所に到着していたが、周囲は大爆発の影響で長い間、粉塵が漂っている状態。しかし、その粉塵も風のおかげで薄くなっていき、人の姿をうっすら確認することが出来た。けれども爆発の影響なのかマコトは匂いで判別することは今もできないでいた。
「お~い。 君たちは完z―――⁉」
オクトーが話を言い切る前に、目の前の粉塵を引き裂くようにして何かが一直線に飛んできたのだった。それに気づいたオクト―はすぐさま武器を構えようとするが、もう遅い。完全に間合いへと入り込み始めていた。
「その首貰ったぁぁあああああ‼」
騎士は男の声を聴くや否や、一瞬で声の位置を探り当て、躊躇なく突っ込んでいった。しかも今回はコッコロによる補助魔法マシマシ、常人なら知覚できないまま終わるし、ある程度の手練れでも反応だけ出来て終わる。それぐらいの速さで騎士は突っ込んでいったのだ。―――だがしかし、この話は常識で考えられる範囲内の存在が相手ならの場合だ。
「アタシのオクトーに…、手を出すなァ‼」
「――⁉」
騎士の眼前には何故か謎の少女がいた―――そして、次の瞬間には騎士の体は、なぜか真横に吹き飛ばされていた。
ようやく話が進んだ感じがしたよ。僕すこし満足。
というわけでムイミちゃん登場ですが、この世界のムイミちゃんは原作完全再現です。
つまりは超能力使用可能となっています、しかも天楼覇断剣付き
…アレ? ムイミちゃん単体で世界救えるんじゃね?