ナンバリングよりも番外的な方が良いかな?
「主さま⁉」「騎士くん⁉」「騎士さん⁉」
少女たちの眼には一人で突貫した騎士が、一瞬にして吹き飛ばされる光景が映ってしまった。
「あれ? あそこに居るのって先ほどの女の子じゃ⁉」
スズメには騎士を吹き飛ばした相手が先ほど一緒にいた小さな少女――ムイミに見えている。すでに周囲の視界を遮るものは無い、ここに居る全員が同意見だろう。
「そうですね…、でもあれは転移魔法? いや、そんなことが出来るとは…」
「ペコリーヌさま、あれは魔法の類ではないでしょう。魔力が感じられません」
近くに居たムイミが一瞬にして騎士の前に立ちふさがったのだ、それも能力値がブーストされた騎士よりも速く…
同じことを再現できる方法と言えば、普通であれば転移魔法がとっさに出てくる。しかし、転移魔法なぞ限られた人物しか使えないし、何より魔力の消費量が莫大で予備動作や発動タイミングすら制限される。…そんなことがとっさに出来るわけがなかった。
「騎士くん大丈夫ですか⁉」
ペコリーヌが大声で呼びかけるが返事は返ってこない、もしやと冷や汗をかきそうになったが…
「わたくしの精霊からでは主さまは生きているそうです、しかしあの不意打ちだと少々不安になりますね」
すでにコッコロが使役する精霊を騎士の元に送って状態確認をしていた。本来なら騎士のもとへ駆け寄りたいところだが、こちらには非戦闘員のスズメと馬車の人が居る。結果、敵戦力や状況を鑑みるに二人は下手に動けないでいた。
「厄介なことになりましたね、あの女の子が敵だったら迂闊に動けなくなります」
「ええ、敵意は感じなかったのですが…。しかし仲間に向かってあの爆発もおかしい気がしますが」
ムイミの突然の行動により、味方か敵かの判別がしにくくなってしまった。今までの流れを考えると敵と断定するにはもう少し決定づける何かが欲しい。
また下手に戦ってしまい完全に敵になってしまうのも避けたい。敵の頭数が増えるだけではなく、あの一瞬でコッコロが警戒するほどの強さ、しかもまだ不可解な力を持っていそうな雰囲気もある。
「スズメさま、すみませんが自衛のご準備を。もしかすると守り切れぬやもしれません」
「えぇ~⁉ そんな私が⁉ …じょ、冗談ですよね?」
予想だにしなかったコッコロの発言と返ってこなかった返答に、スズメの顔面は蒼白状態になってしまっていた。
「痛ぇ…、何だよ今のは…」
いきなり吹き飛ばされた騎士は空中で体を動かし、受け身でなんとか着地をすることが出来た。そして自身の敵――ムイミへ向けて剣を構えていた。
「(剣でも素手、足みたいな感じじゃなかった…、別のナニかがぶつかって来た感覚だ、魔法か?)」
騎士は自身を襲った謎の攻撃について考えながらも対策とこれからの戦いについて思考を巡らせていく。
しかし、騎士を吹き飛ばしたムイミは騎士の方に見向きもしていない。向いている方向は白髪の男――オクトーへ振り返っていた。
「オクトー…」
男の名前を呼ぶ少女、その声と表情には哀愁が込められている。まるで縋るような悲しい声音だった。
「気安く呼ばないでよね~、泥棒と何らかの関係があると思われたら困っちゃうんだ~」
オクトーはムイミの言葉を簡単にあしらう。まるで顔の周りを飛び回る羽虫を払うような、そんな程度に。
「その王冠のブローチを取り返さないと父上に怒られちゃうんだよ。それにボクにとっても大事なものだしね~―――ボクを唯一、愛してくれたお祖母さまの形見だから」
「うん、知ってるよ…覚えてるよ…オクトー。これをアタシにくれたときにオクトーが自慢話のように、嬉しそうにお祖母さんのことを教えてくれたこと…今でも覚えてる」
ムイミは首に下げているブローチを手で持ち上げ、慈愛の籠ったような眼でブローチを見つめながら、大切な思い出を語り始める…
「今のオクトーは覚えてないんだろうけどさ、自分の誕生日も知らないアタシがさ…他の子が誕生日祝いをしているのを羨ましそうに見てたら『じゃあ今日が誕生日だ』って『女の子だからこういうの好きでしょ?』って…、いきなりだったけど凄い嬉しかった…。オクトーに会えて良かったって思ったんだ!」
「何それ? いきなり妄想みたいな話をされてもねぇ~。ボクが、キミみたいなやつに大事なお祖母さまの形見をあげるはずないでしょ? キミってボクの嫌いなタイプだし~」
ムイミは頬に涙を流しながらも自身の言葉を伝えるが、求めている答えは返って来ることはなかった。
再度、ムイミはオクトーに声を掛けようとしたがそうはいかない…
「―――よくわからねぇけどよ、まずはそこの女ァ!お前からだァ‼」
無視され続けていた騎士は我慢の限界、ブッコロ状態でムイミの首を狙わんとして襲い掛かってきた。
「ちっ、空気も読めねェのかよオマエはよォ‼」
騎士の殺気を感知したムイミはすぐさま迎撃手段を取る、なにも持たない腕をつかって空間を凪ぐように手を振るった。
「オラァ‼」
「避けた⁉ 何だよお前は!」
騎士は何かを避けるように身をよじりながら、ムイミから繰り出された攻撃?を回避していた。この程度では騎士の勢いは止まらず、騎士の刃がムイミに届きそうなところまで近づかれてしまった。
「なら、これは避けられないよなァ⁈」
「うがァ⁉ な、何だ⁉」
突如、騎士の上から膨大な圧力が加わる――今度の攻撃にはそれらしい動きは無かった。
流石に騎士の動きが止まってしまうが、まだ騎士の眼には諦めは一切ない。いかにして状況を脱するか、どうやって目前の敵を葬るかだけに集中している。
一方、騎士に圧力を加え続けているムイミは苦悶の表情を浮かべていた。
「(なんだコイツ…、一回見ただけでアレを避けれるか普通? 予備動作でフェイント掛けてみたけど、違うところで察知されてそうだ。しかも力の加わり方が全然違う、まるで力が逃げてるみたいだ…)」
「おい! これ以上オクトーに手を出さないって誓うなら殺しはしないぞ」
「うるせぇ! だったらお前の眼の前で、その男を殺してやるから黙ってろクソガキィ!」
「オマエ…! だったらお望み通りにミンチにしてやるよォ!」
両者は超ヒートアップ、ふたりの頭には『殺す』か『死ね』ぐらいしか浮かんでいない。言葉による制止は無理だろう、もはや獣の類とも言えるような怒号と斬る殴るの応酬が始まってしまった。
あまりの出来事に周りの人々はどうしていいか分からない、オクトーですら何が何だかさっぱりであった。だが、マコトだけは今のうちにと、コッコロたちへ駆け寄る。
「おい! 大丈夫かお前たちって、違う違うアタシは敵じゃない⁉」
「そちらがいきなり襲い掛かって来たのでしょう? 『敵じゃない』とおっしゃってもすぐ信用しませんよ」
助けに来たマコトへ槍を向けるコッコロ、マコトの言葉を聞いても警戒心と槍の穂先を下げることはしない。
「い、いろいろ事情があったんだよ!あんな風に乱暴な手段になってしまったのは謝る! そもそもあの爆発についてはアタシたち【
マコトの話を聞いても、一切槍を下す気配が感じられないコッコロに
ようやく向けられた穂先が下がるのを見て、やっとマコトの留飲が下がった。
「とりあえず、おまえらだけでも逃がしてやるからついてこい! 詳しい事情と自己紹介は後でな!」
マコトが周囲に展開している仲間を呼び集め、コッコロたちを避難させようとする。
「お気遣いありがとうございます。ですが、騎士くんを置いて行くわけにはいきません、避難させるならこの人たちをよろしくお願いします」
「ええ、わたくしも同意見でございます」
ペコリーヌとコッコロは騎士の援護をするためにこの場にとどまることをマコトに伝える。
「わかった、こいつら【
マコトが二人に別れを告げ、仲間たちとスズメたちを連れてこの場を去ろうとするが――突然、怒鳴り声が飛んできた
「マコトォ! 次はお前だからなァ! 逃げんじゃねェぞォ‼」
「ひぃいいい⁉ 誤解だ! アタシは悪くないんだぁ!」
絶賛ムイミと死闘中にも関わらず、騎士からマコトへ熱い
どうやら騎士は最初からマコトが居たことは気づいていたらしい。――だからマコトはさっさとこの場を去りたかったのだが…
「とりあえずスズメさんと馬車のおじさまをよろしくお願いします。コッコロちゃん、行きますよ!」
「はい、ペコリーヌさま」
「無理するんじゃねぇぞ、あんたたち!」
ペコリーヌとコッコロが騎士に加勢しようと走り出し、マコトたちも一般人の2人を連れてこの場所からの避難を始めた。
騎士たちの姿を遠目で見ている2人の影が、そこにはいた。
「あれま、マズイことになっちゃいましたねシズルお姉ちゃん」
「う~ん…、とりあえずあの二人を止めないとね、マスターには『お互いが無傷だと今後が助かる』って言ってたから~、リノちゃんお願いね」
シズルと呼ばれた少女がリノという少女に合図を送る。するとリノは携えた弓を騎士とムイミの間を狙うように弓を番える。―――そして、その見た目からは想像もできない矢を放った。
「「――‼」」
騎士とムイミはこちらの方向へ向かってきた矢を察知するも、自分たちには当たらないとすぐに判断してしまったので、飛んできた矢を無視して殴り合いを続行してしまった。
「あちゃ~、これはお姉ちゃんも想像できなかったよ。それじゃあ、止まるまで撃ち続けてみよう! 私は迎えに行ってくるから援護もよろしくね♪」
「了解で~す」
リノは複数の矢を同時に放ち、面制圧で騎士とムイミの戦闘を止めにかかる。一方、シズルは騎士たちの場所へ向かっていった。
コッコロは最初にリノが放った矢を感知してから、矢が飛んできた背後へ警戒を強めていた。ペコリーヌも同じように自分たちに矢が飛んできても大丈夫なように神経を研ぎ澄ましていた。
「ペコリーヌさま、何者かがこちらに向かってきています」
「はい、コッコロちゃん」
2人は武器を構え、近づいてくる未知の相手へ備えていると、素早く頭上を越していく人影――シズルを目で捉えた。
シズルはペコリーヌとコッコロが騎士の元へ向かうことを阻むようにして道に立ちふさがる。
「ちょ~っと武器を降ろしてくれると私としては助かるんだけど…。さすがにいきなりの初対面じゃ無理だよね?」
「ええそうですね、貴女がわたくしたちにとって無害かどうかも分からないですし」
「私たちの今の目的は騎士くんを助けることですけど、それを邪魔するなら多少痛い目見てもらいますよ」
シズルの予想した通りにペコリーヌとコッコロは自身の武器を降ろすことはなく、突如現れたシズルに武器を向けたままである。
「あのね? こっちとしてはあなたたちと争う意思は全くないんだよ、私たちの目標はあそこにいるノウェムちゃんって言う女の子の保護。それに弟くん――じゃなかった、騎士くんがここでノウェムちゃんとやり合うのも、私たちからすると好ましくない状況なんだよね」
「では、貴女は私たちの味方と思っていいのでしょうか?」
「私たちの目的はあなたと一緒、と思ってもらえると嬉しいな」
「……」
「ペコリーヌさま?」
シズルの言葉はペコリーヌたちの味方だということを肯定するものではなかった、がペコリーヌは構えた武器を降ろす。今の言葉で武器を下したペコリーヌに疑問を呈するコッコロは、まだ武器を下すことはしなかったが、ペコリーヌに諭され、渋々と向けた槍を下す。
「ありがとう二人とも。それじゃあ、あの二人の仲裁に行ってくるからここで待っててね、必ず連れてきてあげるから」
そう言ってシズルは再度走り出し、リノが繰り出した矢の雨をかいくぐっている騎士とムイミの元へ向かって行った。
「おいおい、なんだよこの矢は⁉」
「おい、オクトーは下がっていろ! ケガするぞ!」
「ねぇ、僕は君の敵なはずなんだけど…。もうさっきからなんだよ、すっごくやりずらいなぁ~」
リノががむしゃらに放った多くの矢は3人の元へ降り注ぎ、騎士とムイミの戦いは中断になってしまった。また、隙を伺ってムイミが身に着けているブローチだけでも取り返そうとしていたオクトーも防御に回らざるを得なくなっていた。
そして、シズルが目的の人物であるムイミの元へたどり着くと降り注ぐ矢の雨が同時に治まった。
「ノウェムちゃん、マスターの命で貴女を迎えに来たよ」
「お前がラビリスタの使いでいいんだな?」
ムイミの問いにシズルは頷く。その頷きが本物であることを確信できたムイミは力を使い、斬りかかってくる騎士をペコリーヌたちが居る方向に向かって強く突き飛ばす。
「いきなり現れてなんなの君たちは~、一体どこの組織だい?」
さきほどの口ぶりだと現れた銀髪の女性――シズルはムイミの協力者なはず、簡単に答えてはくれないと思うがオクトーは相手の正体を訪ねた。
すると上から小柄な少女――リノが下にいるシズルの元に降りてきた。
「ふっふっふっ♪ 問われて名乗るもオゴポゴですが~♪」
「リノちゃんは烏滸がましいって言いんだね」
リノによる名乗りをすかさず訂正するシズル、そんな言い間違いをしても一切気にしていないリノはもう一回名乗りのセリフを仕切り直す。
「その通りですお姉ちゃん! 改めて!問われて名乗るも烏滸がましいですが! 私たちは世界の謎を探求する秘密結社【ラビリンス】! あなたたちに恨みはありませんが介入させてもらいました!」
「リノちゃ~ん、私たち秘密結社なのに堂々と名乗るのはどうかと思う……ゾっ☆」
「どふっ⁉」
秘密結社【ラビリンス】の構成員であるリノはドヤ顔で名乗りを上げたが、シズルの言う通り所属している組織は秘密結社なので普通は名乗らないのがお約束だ。
もちろんそんなおバカをしたリノには、罰としてシズルの頭突きがお見舞いされた。頭突きを食らって『ドゴッ』という音を発したリノは頭を押さえながらその場にうずくまっている。
「【ラビリンス】? ボクも噂程度には聞いたことあるけど~、それでもムイミちゃんを横からかっさらうのは勘弁して~。その子の回収がボクの仕事なんだけど~?」
「ごめんなさいね、それって私たちの任務でもあるんで!」
「目的が同じなら、早いもの勝ちでしょ? というわけで私たちは失礼するね♪」
オクトーも黙って目的のムイミが連れていかれるのを黙って見ているほど素直ではない。獲物である鞭をシズルに向かって放つが、シズルの剣捌きによって容易に弾かれてしまう。
再度、オクトーは鞭技を繰り出そうとするがムイミの謎の力によって体ごと後方にはじかれてしまった。これにより、オクトーの攻撃はシズルたちに届かなくなってしまった。
「ごめんなオクトー。……必ずお前の記憶を取り戻して見せるから、それまでお別れだ」
「……マスター、目標のノウェムを確保。撤退するので連中の妨害をお願い」
「まずいですよお姉ちゃん、早くしないとお兄ちゃんが飛び込んできちゃいます! ほらアレ!」
シズルは撤退するために自身のマスターへ連絡をしている一方で、リノがシズルの服を引っ張って騎士がいる場所へ指を指していた。
指を指されている騎士はムイミに簡単にあしらわれていることにご立腹のようで、流石に頭へ血が上っているようだった。リノの言う通り、すでに走ってこちらへ向かってきてしまっている。
「大丈夫だよリノちゃん。もう間に合ったみたいだからね♪」
―――突然、地面が大きく揺れ始めた。
「これぐらいで止まってたまるかよッ!」
常人なら立ち続けることのできないような地響きが一帯を襲っているが、騎士は気合と根性で突き進んでいた。
だが、揺れのテンポ、大きさなどが変わった瞬間に周りの風景が大きく変わりはじめた。いや、変わっているというよりも歪んでいる方が正しいかも知れない。
けれども騎士は自分の足を止めることはせず、全力で自身の敵に距離を詰める。
「ゴメンね弟くん、今は忙しいから構ってられないんだ。だけどまた会えるからその時に…ね?」
距離を詰めてくる騎士に話しかけるシズル。これから命を狙おうとしている存在が襲ってきているのにずいぶんと余裕のもった態度である。
「何を言って―――下ッ⁉」
突然の不気味な感覚が騎士の足元から伝播し、まるで生存本能へ訴えかける刺激が襲ってくるかのように体内を駆け巡った。騎士はその刺激に反射するように進む足に急ブレーキを掛け、一気に後ろに逃げる。
すると、騎士が居たはずの場所から勢いよく地面が突き上がり始めた。もしそのまま進んでいれば、今頃騎士は空中散歩に繰り出されていただろう。突き上がった地面は壁のようになり、騎士の行く手を阻むようにして現れる。
「チッ! まだ来るか⁉」
先ほどと同じ感覚が連続して襲い掛かってくる。後方へバックステップし、すんのところで下から湧いて出てくる壁を回避する。が、湧いてくる壁は一つ二つで終わらないらしい、騎士を遠くに追いやるように次々と騎士を襲ってくる。もはや騎士には攻撃に回す余裕はない、すでに敵との距離はすでに大きく開いてしまった。
「(クソッ、もうダメか…――ペコは無事か⁉)」
敵に迫ることを諦めた騎士は、自分の目標を『敵の撃破』→『ペコリーヌたちの守護』に切り替え、全力疾走でペコリーヌたちの元へ駆け寄る。
「ペコ!無事か⁉」
「私は問題ありません、騎士くんは大丈夫ですか?」
「俺は大丈夫だけど…。ごめんなペコ、あいつら倒せなかった」
「? 別にいいんですよ、騎士くんやみんなが無事ならそれだけで全然OKです!」
ペコリーヌに駆け寄って来た騎士は申し訳なさそうな顔をして謝って来たが、ペコリーヌは何故謝られているのかいまいちわからなかったが、騎士が無事なことを素直に喜ぶことにした。
「しかし、これは一体? 周りの風景が歪んでいますし、さきほど主さまを阻むかのように現れた岩壁…こちらには来ないようですね」
「…これもあの子の力でしょうか? あの女の子といい、いきなり現れた二人組といい色々ありすぎてもう…」
警戒を続けていた3人だったが、これ以降なにかが起こるわけでもなく周囲の歪んだ景色は元に戻り、地面から出てきた壁も無くなった。もちろんムイミ、シズル、リノの姿はどこにもなくオクトーもあとを去ったようだ。
「お~い、おまえら無事か~!」
「あれ?さっきの
「わざわざ、こっちに戻ってきてくれたようですね。とりあえず一段落した様子なので、今回の事情とやらを聞きましょうか」
避難のために移動していたはずのマコトが3人の元へ戻ってきていた。
「とりあえず、おまえらが無事そうで何よりだ。これから今回の事情を説明するから、ひとまずウチのギルドハウスに案内するから付いて来てきてくれ――って、ちょっ⁉ ストップだ、ストップ! まずは事情を聴いてくれ!」
「主さま、そうやすやすと短気になられてはいけません。一度、冷静になりましょう」
「そうですよ騎士くん! 落ち着いて!まずは深呼吸しましょう⁉」
マコトの姿を認識したとたんに襲いかかろうとする騎士、それを力ずくで抑え込むペコリーヌとコッコロ。
――騎士の戦いはまだ終わってはいなかったのである。
次回、ひとりリリカル参戦!
キャルちゃん回は次の次を予定してます