プリンセスコネクト! Re:Birth   作:UNAG3

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前で終わらすはずだったのですが、気が付けば2万文字になりそうだったので分割しました!

次はキャルちゃん回か幕間を入れる予定です。それか世界観補足のまとめでも入れようかな?


第21話

「…さて、わたくしたちはどうしましょうか?」

 

コッコロたちはクリスティーナとマホたちの戦いを見守っていた。

 

「そうですね、これはギルド同士の争いです…。しかも、相手は【王宮騎士団(NIGHT MARE)】ですから下手にマホさんたちに加勢してしまえば私たちも国からのお尋ね者に…なんてありそうですよ?」

 

コッコロとペコリーヌが困っているのはここから離れようにも相手が実質国家なのが非常にマズイことだ。ペコリーヌが言った通り、あちらさんに危害や妨害をしたらあっという間に牢屋へシュート!…なんて容易に想像できてしまう。

 

「あ、あの⁉ 私から説明すればこの場はおさまるんでしょうか? 私が【自警団(カォン)】の皆様が悪くないように伝えれば!」

 

「「無理ですね」」

 

「あ、はい…。すみませんでした」

 

案の定、スズメの案は速攻否決された。

 

「しかし、このまま【自警団(カォン)】のみなさんが押し切られるのを見ているのは心苦しいです。何とかなりませんか?コッコロちゃん」

 

「ですがあのクリスティーナという人物は良識のある人には見えません。会話どころか意思疎通すら怪しそうな雰囲気すらございますね…。相手の後ろ盾が国でなければ楽に抜けられるというのに…

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「ん? 何故、ペコリーヌさまが謝まるのですか?」

 

なぜかペコリーヌが申し訳なさそうな表情をして謝罪の言葉を出す。そんなペコリーヌを見てコッコロとスズメは首をかしげている

 

「―――しょうがありません、奥の手といいますか最終手段といいますか…」

 

「どうしたんですかコッコロちゃん?」「コッコロさん?」

 

ため息をつきながらコッコロはそそくさとどこか移動してしまった…、そしてすぐ帰って来たと思えば小さな短刀――というよりは包丁を持ってきた。しかし、ペコリーヌとスズメはなぜそんなものを持ってきたのか不思議でならない。

 

「コッコロさん、それでグサッと行くんですか? まずいんじゃ…」

 

「違います。これは持つのではなく投げるんですよ」

 

「どっちも結果は同じなんじゃ?」

 

「あくまでこれは隙を作るための手段です、決着はあちらでつけていただきますのでご安心を」

 

「あの~、コッコロちゃん? 包丁が飛んで来たら普通は飛んできた方向でバレバレになっちゃいますけど…?」

 

コッコロの言っていることは大体わかったが、そんなことしてしまえばすぐばれると思うのだが…。一応そのことについて聞いてみると――

 

「……? あの人間(クリスティーナ)が感知できない程度の速さで包丁を投げればバレなくて済むのでは?」

 

予想外の返答に思わず、止まってしまうペコリーヌとスズメ。この従者も主同様に脳筋思考かも知れない、あと人間を見下しすぎ問題もある。

 

そして、ペコリーヌの制止も間に合わず、あっさりコッコロの手から包丁が消えていった。


 

「―――おおっ⁉」

 

「姿勢が崩れたぞ! チャンスだ、仕留めるぞカオリ!」

 

「これで終わりさッ! きっついのお見舞いしてやるさ~☆」

 

突然クリスティーナの体勢に揺らぎを見つけた獣人コンビは、その隙を逃さず一気に責め立てた。

 

「ぬぐッ⁉ 何だ今のは? 『絶対攻撃、絶対防御』が乱れた⁉ 避けきれない、防ぐしかない!」

 

ここにきて初めて回避ではなく剣による防御を取ったクリスティーナ、先ほどまでの余裕な態度は見えないがそれでも二人の攻撃を捌き切る実力は只ものではないことを十分に示している。

 

クリスティーナは感じた違和感の元である場所に視線を向けると、いつの間にかマントに綺麗な切り口が出来上がっていた。…もちろん犯人はコッコロなのだが、なんとかバレないですんでいる。

 

「(なんだ、不意打ちか? 楽しみすぎて、勘が鈍ったのか?)」

 

「チッ…、忌々しい。ここで部下たちを…―――なんだ? 外から誰かしら声がするが…もしやあの声は?」

 

外で兵士たちが騒いでいる声が聞こえてくるが、よく耳をすましてみると女性らしき声も交じっている。

 

マコトとカスミも、クリスティーナと同じように外の音に集中する―――どうやら誰かがこちらに来ているのが分かった。

 

「残念♪ どうやら時間切れのようだな、楽しい時間はあっという間だ」

 

そして、周囲の声が大きくなっていき、ギルドハウスの扉が勢いよく開かれた。

 

「そこまで! 双方武器を降ろしなさい! 憚りながら仲裁する!」

 

扉を開けて登場したのは現【サレンディア救護院】代表であり、元【王宮騎士団(NIGHT MARE)】副団長のサレンが現れたのだった。

 

「今すぐ死闘を止めなさい! もう真夜中よ、ご近所迷惑でしょうが!」

 

「お、おおっ、お嬢さま~⁉」

 

「なんでスズメがここに居るのよ⁉ 大丈夫?ケガしてない、って一体どういう状況よこれ?」

 

本来ならスズメは明日の朝に返って来るはずなのに、何故か【自警団(カォン)】のギルドハウスに居るのだ。状況が飲みこめず、さすがに驚いてしまった。

 

「Hello~、サレンのお嬢ちゃん。いいや、元騎士団長と呼ぶべきか?」

 

「クリスティーナ…、さきほど事情を団員から聞いたわ。独断専行の大暴れに団長もいたくご立腹みたいよ?今日のところはあたしの顔を立てて、撤退してくれない?」

 

「構わないよ。正直、まだまだ食い足りないのだけど、最低限の目的は果たした。…だが、ここで貴様含めて全員薙ぎ倒してしまうのも面白そうではあるがな?」

 

サレンはクリスティーナの好戦的な態度に不機嫌をあらわにしていた。

しかし、サレンもここへ来たときから左手を左腰に帯剣している鞘に添え、右手は自由にしている。何かあればいつでも剣は抜けるという意思表示を示している。

 

「これでもけっこう【王宮騎士団(NIGHT MARE)】は気に入っているんだ。だが、貴様に手を出すと村八分にされかねん」

 

クリスティーナの言う通り、サレンは【王宮騎士団(NIGHT MARE)】団員からの信頼は厚く、人気者であった。今でもその人望は薄れておらず、部外者にもかからわらずに団員から事情を聴けることができ、こうして道を通してくれたりなど、普通ではありえないことだ。

 

「未来の楽しみのために、今はぐっと我慢するのも人生の秘訣ってものさ。…いいだろう今宵は退いてやる、ちょっと調べたいことも出来たみたいだしな?」

 

そう言ってクリスティーナは視線を移し、コッコロがいるほうへ視線を向けたが、コッコロは知らぬ存ぜぬ態度であり、ペコリーヌはすっと顔を背けて見られないようにしていた。そんな二人を見ていたスズメは呆れた表情をしている

 

「このことは問題にするわ。【プリンセスナイト】上層部に報告する、いつまでも無法が罷り通るとは思わないことね」

 

「肝に銘じておくよ、お嬢ちゃん。ではな、失礼する」

 

クリスティーナが外に向けて足を動かすのを見て、周囲の人々はようやく今回の出来事が終わったんだなと理解した。

 

そしてクリスティーナが出口のところで振り返り、子供のように楽しそうな表情で別れの挨拶をする。

 

「今日は久方ぶりに楽しかった! また遊ぼう、紳士淑女の諸君♪ それでは、アデュー」

 

こうして、タイフーンとりもトルネードの方が似合いそうなクリスティーナが去って行った。

 

「あっ、待て! こんだけ大暴れしといて、ただで帰れると思ってんのか⁉」

 

「マコトはん、深追いせんといて。帰ってくれる言うんやから、それで良ぇやん。それよりも怪我してるとこ見せおくれやす。手当てしまひょ、カオリはんもな~?」

 

マホはマコトをなだめて、マコトとカオリの手当てを始めた。

 

「あのひと、どうも手心を加えてくれたみたい? 本気だったら今ごろ死後の世界(ニライカナイ)よ~♪」

 

「マジかよ…、あれで手ぇ抜いてやがったのか?」

 

「マコトはんとカオリはんを片手であしらってたん? ほんま強かったなぁ、あのひと…」

 

カオリの言葉に驚いているマコトとマホ。マコトは馬鹿にされていたことへ苛立ちの感情を出す、マホはサレンが現れた理由が気になっていた。


 

「無事でよかったわ、スズメ。この子はもう、あんまり心配させないでよ?」

 

「お、お嬢さま~! こここ、怖かったです~! 今日だけでありえないような修羅場をなんども味わいました! 頭が変になりそうです!」

 

「よしよし、かわいそうに……」

 

スズメはサレンの胸に飛びつくように抱きつき、そんなスズメをサレンは子供をあやすようにして頭を撫でている。

 

「よぉ、サレン」

 

騎士がサレンに手を挙げて軽く挨拶する、スズメと違って緊張感やらは一切感じ取れない。まぁ、スズメ以外みんな同じだけれども…

 

「あら、あんたもここに居るのね、ということはここに居るのはあんたのギルドメンバーで、スズメの手伝いをしてもらっていた最中に…ってところかしら?」

 

「はい、そうです! 私はペコリーヌと言いまして、【美食殿】のギルドマスターをしています!今日はスズメさんの依頼を受けて一緒に馬車に乗っていたんですけど、爆破されてしまって…ヤバいですね☆」

 

「ば、爆破ぁ⁉」

 

サレンは頭を抱えてしまう、一体何があったらそんなことに巻き込まれるのかと…。

 

「まぁいいわ、その話は置いておくとして。私はサレン、【サレンディア救護院】のギルドマスターよ。今日はスズメを守ってくれてありがとう、礼を言うわ」

 

「申し遅れました、わたくしはコッコロと申します。どうやら主さまとお知り合いのようなサレンさまはご存じかも知れませんが、ここにおります主さまの従者でございます。以後、お見知りおきを」

 

コッコロの丁寧な自己紹介を聞いていたサレンが何故か虫の居場所が悪いような、顔をしていた。そんなサレンに不安がって声を掛けるスズメだが、返答が返ってこない。

 

「ね、ねぇ? コッコロさんでいいかしら? あなた…ただのエルフじゃないわよね?」

 

コッコロへの質問の意図がいまいちわからないペコリーヌとスズメ、でもペコリーヌはコッコロとの付き合いがそれなりなので、コッコロがただのエルフではないの知っているというより分かっている。

 

ペコリーヌがサレンの質問に疑問を持っている部分は、ほぼ初対面なのにあんな質問をすることにある。

 

「はい? いかにも、わたくしは『ハイエルフ』ですが…」

 

「はぁ~…やっぱりね。どうりでこんな気持ちになると思ったわ」

 

予想が当たったサレンはため息をつく。当たったからと言ってよいわけではない、サレン的にはコッコロが『普通のエルフ』だったほうが何倍も良かったのだが、残念ながら悪い方向に予想が当たっていた。

 

一方、ペコリーヌやスズメも絶滅危惧種、珍動物を見るような目でコッコロを見ていた。こちらはサレンと違って好奇心のような視線を送っている。

 

「コッコロさんってすごいお方だったのですね…、でもなぜお嬢さまはそんなに気分を落としているんでしょうか?」

 

「わたしってエルフ族でしょ? ハイエルフってエルフの上位種族、私たちを支配する側の種族なのよ。だから視線を向けるたびにいろんな感情がこみあげてきてね…ははっ」

 

サレン自身、本物のハイエルフに会うのは初めてなのだが、エルフ族がハイエルフ族に服従するのは本能の深くに刻まれているようだ。初対面でも相手がハイエルフかどうかをすぐに分かってしまう。

 

マコトとカオリの手当てが終わったマホがサレンの元にやってくる。

 

「ありがとなぁ、サレンはん。この御恩は一生忘れないわぁ」

 

「いいのよ、これについてはあなた方は被害者じゃない、気にすることないわ。修繕費用、慰謝料も【プリンセスナイト】からぶんどってやるから安心してちょうだい」

 

マホはサレンの言葉に感謝し、言葉に甘えることにした。獣人であるマホよりも元副団長の経歴を持つサレンのほうが発言力と影響力をもっているので致し方ない。それに上流層の人脈もサレンのほうが上だ。

 

「さて…、今回の出来事について詳しく教えてちょうだい。出来る限り詳しく、ね?」


 

クリスティーナは王宮へ続く長い階段を、部下を率いながら悠然と歩いて行く。そして歩みを進めると階段の終着点には二人の人影が立っていた。

 

ひとりは銀色の後ろ髪を一本にまとめている少女、そしてその隣に立っている人物は見ているだけで威圧されているような黒い重鎧を着こんでいる。

 

「クリスティーナただいま帰参した! 出迎えくれ!盛大に!」

 

「クリスティーナ! あなたという人は⁉ 一体何を考えている⁉ それでも騎士のやることか!」

 

クリスティーナが返ってきて早々に銀髪の少女が不機嫌をあらわにしながら寄ってくる。

 

「ふふん、これが騎士のやることさ…、世間知らずのお嬢ちゃん。 騎士だなんだ、格好をつけてみても所詮は血まみれのならず者に過ぎない」

 

「あなたが、そんなふうに堕落しているから! 我ら【王宮騎士団(NIGHT MARE)】の評判も地に落ちているんだ! あなたに誇りは無いのか!」

 

「そう興奮するな、鬱陶しい。いつもは軽口叩いて余裕ぶっているだろう、そっちの方が愛らしいぞ?」

 

挑発とも受け取れる言葉を受けて、いっそう苛立ちが増えていく銀髪の少女は今にでも斬りかかりそうなほどになっているが理性で抑え込んでいる。

 

「今日はこのまま良い気分で寝てしまいたいんだ。そこそこ疲れているしな、貴様とじゃれあう元気がない。明日にでも相手をしてやるから、今日はおうちに帰ってママの手料理でも食べて寝ろ」

 

「子ども扱いするな! ジュンさんからも何か言ってやってください!」

 

「……」

 

銀色の少女が鎧をまとった人物――ジュンへ声を掛けるが言葉は発しない。

 

「団長、あんたもワタシを蛮行を繰り返す愚か者として糾弾するか?」

 

何も言わないジュンの代わりに、クリスティーナが問いかける。

 

「貴様の処遇は陛下が差配する軍法会議によって決められる。私には貴様を裁く権利はない」

 

「貴様は、陛下の密命を帯びて行動しているらしいな。貴様もまた操り人形…それを自覚して納得しているならば、私から言うことは何もない。だが、その立場に貴様が苦しんでいるなら、助けてやりたいとは思っている」

 

ジュンはクリスティーナを責めることはしない。彼女が置かれている立場、状況をある程度理解しているつもりだ。

 

「お優しいことで。ワタシは単に、平和に飽き飽きしているだけさ。今回の一件で火種は蒔けたし、あとはどれだけ燃え上がるか…♪」

 

突如、ジュンとトモの背後にある門の大きな扉が開かれた。その開かれた扉の間からは黒髪の少女が現れる。

 

「ご歓談中、失礼いたします。クリスティーナ副団長、陛下がお呼びです。至急、謁見の間にお越しください」

 

「了解、いったい何の用だろうな? ご褒美でもくれるのかな」

 

「存じ上げません。用向きについては、陛下に直接お尋ねください」

 

「ふふん、貴様はキャルといったか? 貴様も獣人であろう、今回の一件について貴様も何か思うところがあるのではないか?」

 

獣人の少女――キャルはクリスティーナに話しかけられるもうっとおしさを隠そうとせず拒絶のような態度であしらう。

 

「あたしは単なる伝令役です。絡まないでいただけると幸いです」

 

そんなキャルの姿を見て、クリスティーナはジュンとトモにとある件について語りかける。

 

「おい団長、それにトモちゃん…。不自然とは思わないか? ランドソルの王族と獣人たちは犬猿の仲だ、永く対立と闘争を繰り広げてきた。だが、そんな陛下の腹心のキャルは獣人…」

 

このランドソル王国は王族に限らず、貴族の大半は獣人を毛嫌いしている。たとえ‟現国王陛下”が獣人に対してそのような気が無くとも、周囲はそうはいかないはずだ。

たとえ国のトップであるはずの国王陛下が良くとも、側近や有力者たちの反感を買ってしまえば間違いなく政治に悪影響が出てしまう。

人間・獣人の種族問題はもはや一種の文化と言って差し支えないほどに根を張っているのである。

 

「これは変ではないか? もしや‟2年前に起きた両陛下の死”といい…、ワタシたちは全員あの‟現陛下”に一杯食わされているかもしれないぞ?」

 

クリスティーナの発言は国民どころか非国民ですら聞かれれば本来ならば牢獄行、それほどの問題発言をしていた。

 

そんな言葉を聞いたジュンとトモは黙って聞いてないふりをするしかなく、いたたまれない気分になる…。

いつもならば捕まえる側なのだが、相手は同僚である。そしてクリスティーナの言葉、疑問について無視できなかった。

 

「口が過ぎます、クリスティーナ副団長。不敬罪に問われますよ、…それよりもお急ぎください、陛下を待たせてはなりません」

 

「あぁ、いいとも。手を引いてエスコートしておくれ、愛らしいお嬢ちゃん♪」

 

キャルはクリスティーナのおふざけをまるで聞かなかった、聞いてなかったように無視をしながら扉の向こうへ、クリスティーナと共に消えていった。


クリスティーナの疑問は波紋のように周囲へ遷り、そして共振、増幅していく。

 

「……ジュンさん、どう思います?」

 

クリスティーナとキャルがここから立ち去り、姿が見えなくなったところでトモはジュンに質問する。

 

「とりあえず、あんまりギスギスしないで欲しいな~と思った」 

 

普段から威圧感たっぷりな人物とは思えない口調と内容だ。けれど外見がどうあれ一組織の長でもある、団員の不仲は部下に対しては不安をあおる材料でしかない、無論同じ同僚に対してもだが…

 

「クリスティーナ副団長とおまえの馬が合わないのも分かるが、いちおう仲間なのだからもう少し理解する努力をしてほしい。あいつも、あれでなかなか難しい立場なんだ」

 

「まぁ、努力はしますが…。それよりも伝令役のキャルと言いましたか? 一体何者なんでしょうか…、気づいたときには陛下の小間使いとして働いていましたが…」

 

トモの言葉にジュンも頷く、ジュンの記憶からでもいつの間にかキャルが国王陛下の側近として存在していた。

ランドソルの歴史を知っていればおかしいと思うのが普通なのに、そうではなかった。矛盾してした内容を上手く言いくるめられたような、そんな似たような感覚に感じている。

 

「どうも不可解だな。先ほどまで副団長が言及するまで何も思わなかった…。今まですんなりと受け入れていた」

 

ジュンはある決意する。今から行うことは【王宮騎士団(NIGHT MARE)】の本来の使命――国家の存続、安寧を脅かす敵の排除、および外敵からの守護である。

 

――『国家を脅かす敵がすでに国内に侵略している』ということを前提とした極秘命令(シークレットオーダー)を団長の権限を使用して発動する。

 

「トモちゃん。私には王宮の守りの要としての使命がある、そして大きくなってしまった地位もある。うかつには動けん。だから代わりとしてお前が調査などをしてほしい、どうもこの一件は大きな陰謀の一環かも知れん。…危険も承知だが他に方策が無い、頼めるか?」

 

ジュンも中心となって今回の出来事、裏に隠れた真実を暴きたいところなのだが、もはや地位である【王宮騎士団(NIGHT MARE)】団長の肩書が邪魔をしてしまう。表立って動けばすぐに話は他所に広まってしまう、それも確実に。

 

「分かりました、あちこち探し回ってみます。危険は元々承知の上ですから、命を捨ててでも国難を廃し、国家の敵を成敗するのが――我ら【王宮騎士団(NIGHT MARE)】ですから」

 

勿論のこと、トモにも恐怖心はある。だがしかし、その程度で怖気付くような根性ではきっとこんなところに居ないだろう。剣を握ったときから、その程度の覚悟はとっくの昔にできていた。

 

たとえ自分の死が待ち受けてようと国を守り通す、それが【王宮騎士団(NIGHT MARE)】のかくあるべき姿と信じ、トモは自身に課せられた任務を全うする――




シャイニートモちゃんのために石保存中。

り、リゼロコラボ? きっと毎日無料十連で引けるでしょ? たぶん…(現在すり抜け3回)
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