普通においしいね、加工品だからっていうのもあるけど全然食べれるよ。みんなも食べろ。
「グゥッ⁉」
突如、大剣の横薙ぎを騎士を襲った。その刃は騎士の首に届いたと思われたが、とっさの反応により、手に握っていた剣で大剣を受けることで辛うじて首を刎ねられずに済んだ。
騎士は大剣が振りぬかれた方向へ吹き飛ばされ地面を転がるが、なんとか受け身を取りつつ自身を襲った刺客へ身体を向け、態勢を整えようとしていた。
(クソッ!完全に油断した!…どうやら身体が勝手に動いてくれたみたいだ。おかげでまだ首がある。)
片手で首をさすり、傷の有無を確認するが問題なし。――気を引き締めて仕切り直しだ。
「チッ、とっさに飛んで衝撃を逃がしたか。さっきみたいに楽に済ませれると思ったのによ~、…ちょっと時間がかかりそうだっ!」
(仲間?コイツなんのこと言ってるんだ?)
騎士は刺客の言葉に疑問を浮かべた。が、刺客が一気に距離を詰めてきたので応戦する。疑問を解決する時間は与えられなかった。
縦に振られようとしている大剣に対して半身で避け、カウンターを狙おうとしていたが――
「――?」
垂直に振るわれると思われた大剣が軌道を変えて騎士の胴体に迫る――が、騎士はバックステップで躱していく。
「そんなんじゃ、俺はやられないぞ?」
「うるせぇ!さっさと潰してやるっ!」
騎士も受け身だけでは終わらない、重い攻撃ではな細かく攻撃を通すため、隙を狙い剣を振るうが効果は薄い。
刺客――
(これじゃ、埒が明かない!)
あの女に襲われてからある程度打ち合ったが…今のところ俺が劣勢だ。
まず、互いの武器に差がありすぎる、こっちの剣が折れかかってる気がする
やはり最初の一撃を強く受けたからだろう…撃ち合う感触が徐々に変化してる。避けるのに徹したいが実力はあちらが若干上か…?
とにかく馬車へ向かわせなければいい、あいつらを守りきれば俺の‟勝ち‟だ。
「おい人間!死にたくなきゃ姫様の居場所を吐きやがれ!」
「くっ!、何のことかさっぱりなんだがっ!」
「しらばっくれやがって!」
ちくしょう、会話が成立しねぇ。
コイツが言っている「ヒメサン」っていうのは先ほど助けた
しかし、いきなり襲ってくる奴にあの娘を教えるわけにはいかない、命を狙ってる可能性は十分あり得る。
そもそも、あの娘の居場所を教える代わりに自分が助かろうなんて御免だ、なにより獣畜生に負けるのが一番気に食わねぇ!
(もう剣はあてにならなそうだな…どうにかして懐に潜れないか?)
しかし、俺の握っている剣はもう折れそうだ。おそらく相手もそれに感付いているだろうし…折れる瞬間を狙って一気に距離を詰めてみようか?狙うならそこかも知れん。
「クソッ!しぶといぞコイツ!、さっさと姫様の居場所を教えやがれ!外道がぁ!」
獣畜生の大剣が勢いよく横薙ぎに振るわれようとしていた。多分この一撃で剣ごと俺を粉砕しようとしている。狙うなら――ここだっ!
(この一撃で剣もろとも叩きつぶしてやる!)
あたしはヤツの剣が限界だということをすでに分かっていたが…どうやらその剣であたしの一撃を受けようとしているようだ――オマエの命、貰った!
振るったあたしの剣はヤツの振るった剣を叩き割るが、刃の軌道は変わらずヤツを捉える。が…
(折れた剣の破片が飛んできたっ⁉)
別に当たっても切り傷程度かも知れないが身体が反応してしまった。――チッ、一瞬注意を逸らしてしまった!
(なんだ⁉ヤツが剣を振るった先に居ないだと⁉一体d――)
視界の下に姿が入り込むがもう遅かった…直後、顎に衝撃が走る。真下からアッパーを貰ったが舌を噛まないだけで行幸だ!すかさず反撃すればいい。
あたしはヤツに蹴りを入れて追撃させないようにする。
「あたしがその程度でやられるかよ!」
ヤツは大剣が振りにくいインファイトを狙って張り付いてくるはずだ、とりあえず間合いを離して仕切り直す!そしたらあたしが有利だ!
「させるかよ!畜生風情が!」
ヤツは顔目掛けて何かを投げてきたっ、とっさに片手で顔を隠そうとするが遅かった、――目に何かが入った⁉コイツ、土を投げて目つぶししてきたか⁉
マズイぞ、視界が塞がって――痛っ!剣を持った腕をやられた!
…剣を落としたが折れるところまでは行ってない!――まだ、拳は握れる!
「目つぶしとは!この卑怯者ぉ!」
目が塞がって思うように攻撃と防御ができない。殴り、蹴りを入れても避けられガードされ、お返しとばかりに鳩尾や膝、脇腹を狙うように攻撃される。
ほかのみんなが応援に来てくれるまで粘るしかないのか――頼む、みんな早く来てくれ…!
・
・
・
騎士の殴打は続いていた、
いや、防戦もままならない状態だろう。すでに所々に青あざが出来ているのがはっきりと分かる。動かせるのは大剣を持っていなかった片腕ぐらいであり、足は立っているだけですでに限界を超えていた。
「しぶといな、おまえ。」
「あ゛がっ⁉」
騎士は女のフラフラになった足にダメ押しになる蹴りを叩きこむ。女の態勢が崩れていくのを、騎士は只見ているつもりはなかった――
女の態勢が崩れていく逆方向から側頭部を狙った回し蹴りを放ち、たちまち女は顔から地面に叩きつけられる。
タフな
「これでもう大丈夫だろう…コイツはどうすればいいんだ?、仲間がいるかと思ったが大丈夫そうだ。」
ここまで相手を痛めつけた騎士だが、騎士も消耗していた。あのまま続けばジリ貧で負けていた。仲間が来たらお手上げ状態、今からもう一人同じような奴を相手にできるか難しい。
あの時の目つぶしが成功してなかったら詰んでいたのは騎士の方だった。実際、懐に入ることができても大剣の動きをある程度封じることができるだけで、決定打を作るのは不可能に近かった。
騎士は女が持っていた大剣を持ち上げ、倒れている女に視線を向ける。
「とりあえず持って帰るかぁ…だれかに伝えればなんとかなるだろう。」
騎士は地面に倒れている女の足首を掴み、引きずるようにして馬車の方へ向かおうとするが、何かが近づこうとしているのに気付いた。
すかさず身体を向け、態勢を整えようとしたが――体が動かない!
「捕らえたよ!、行けっカオリさん!マコトさんを助けてくれ!」
(声⁉クソッ、コイツの仲間が来た!それも2人か⁉)
「くっ!なんだ!身体が動かn――」
現れた
動きを封じられた騎士は防御が出来ぬまま、もろに攻撃を受けてしまう。そのはずみで持っていた大剣を手放してしまった。
「かはッ⁉」
(マズイ!息がっ!)
腹部に深々と刺さった拳が起こした衝撃が体内の空気と内容物を体外へと押し上げた。そして、間髪入れず放たれた拳が騎士の喉元を打ち抜く。
(コイツっ⁉確実に止めを刺しに来てる!まずは呼吸をしなければ!)
せり上がった吐しゃ物が喉に詰まって騎士は呼吸ができない状態にあった。呼吸をするために距離を取ろうとするがカオリが上回る動きで騎士を確実に仕留めようと攻撃を繰り出す。
「距離は取らせないさ!うりゃあ!」
騎士は酸欠状態の身体を無理やり動かして攻撃を回避し、同時に喉の吐しゃ物も吐き出すことに成功していた。
(よしっ!詰まってたものは全部出して呼吸は出来たが、どう切り抜ける⁉)
呼吸が出来るようになった騎士は状況把握を試みようとしたが、カオリがそれを許すはずもなく苛烈な攻撃は続く。
騎士は状況を打破する奇手を考えるが出てこない。襲い掛かっているのは1人だが相手は複数人、連携を取られてしまえば逆転の手立てが無くなってしまう。
カオリの攻撃を捌きながら騎士は糸口を探るがすでに身体が悲鳴を上げていた。格闘を主眼とした相手に近接戦は分が悪過ぎていた。
(やばいな、腕の動きが鈍くなってきた…足も重い…)
「これで終わりさね!」
騎士の避ける動きに陰りを見たカオリは一気に仕留めんと攻撃のペースを上げる!
ついに騎士に限界が来てしまい、態勢が一瞬崩れた――
「貰ったさ!」
(やられてたまるかよっ‼)
カオリはその隙を見逃さず、渾身の蹴り上げを騎士の顎先目掛けて放つ!騎士もそれを予知したのか、とっさに両腕で防御の構えを取るが――
蹴りは防御より速かった!騎士の防御を抜けた蹴りは顎先を真下から打ち抜き、騎士は膝から崩れ落ちていった。
(…腕の一本、持って行ってやる)
騎士は膝立ちで項垂れた状態になり、相手が近付いてくるのを誘う。
「ちょっとやりすぎたか~?死んじゃったら話が聞けないのさ。」
カオリは構えを解くが、警戒は解かぬまま騎士に近づいた。
瞬間――カオリは動きを察知してバックステップで間合いを離そうとしたが、左腕を掴まれてしまった。
「懲りないやつさね!腕を離すさぁ!」
腕を掴まれたまま騎士の身体に蹴りを入れるが耐えられる。腕が掴まれている力が増すばかりであった。
(腕をへし折ろうとしている⁉早く剥がさないと!)
腹部に蹴り、頭部には殴る蹴るを繰り返して腕を折られる前に騎士を倒そうとするが、握る強さは増々強くなっていく。
「痛い゛!痛い゛!離せぇええええ!離せ!離せ!離せ!」
「カオリさん⁉マズい、このままじゃ!」
もう一人の
カオリは焦り、腕を離させるために殴打を繰り返すが、騎士は必死に耐え続けていた。騎士は殴られ、蹴られながらもニヤついた顔を見せつけ、
「ざまぁ見やがれ、クソ野郎」
――「パキッ」という音と一緒にカオリの腕があらぬ方向に曲がった。
「腕゛が゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
「よくもカオリさんを!」
駆け付けたもう一人の
騎士は魔法の攻撃で地面に倒れるが、もう身体を動かす素振りすら無かった。
「もうコイツ殺す、殺してやるさ!」
腕の痛みを怒りで上書きしたカオリは倒れている騎士の腹部・頭部に蹴りを入れたりしていた。
さすがにもう一人の紫髪の
「ちょっ⁉ストップだカオリさん、これ以上はダメだ。――ん?この匂いはまさか…」
「邪魔をすんなカスミ!」
仲間――カスミの制止を無視して、蹴りを加えていたカオリは止めと言わんばかりの渾身の踏み付けを頭部狙って行おうとした時だった。
「それまでや!カオリはん!それ以上、王子はんを傷つけるのはやめとき!」
その怒気が混じった声を聴いたカオリはとっさに足の位置を逸らし、騎士の頭スレスレを踏みつけた。騎士は一命をなんとか取り留めたのであった。
「マ、マホ?」「ギルドマスター!」
驚くカオリと登場に喜ぶカスミは真逆の反応をした。
先ほど騎士が助けた
「なんでこうなったんか説明お願いしますわぁ。カオリはん、カスミはん。」
カオリとマホの口調がわからんたい。「~さ」とか「~やね」を使ってればなんとかなるかなぁ~