ソードアート・オンライン ~たった一人の為の英雄~   作:まっちゃんのポテトMサイズ

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どうも皆さん。
最近、SAO好きがクラスに増えて喜びに満ち溢れているまっちゃんです。

アンケートありがとうございました!
この作品にIFのキャラを追加する事にしました!

↓評価くれると喜びます。

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第10話 第5層ボス戦

宿屋を出て街に出る。

 

すると、一斉に俺に視線が集められた。

 

その視線は俺を嫌悪するような鋭い視線だった。

 

俺はそれをもろともせず、迷宮区へと向かった。

 

迷宮区に入ると、数人のプレイヤー達が数多ものモンスターのヘイトを集めながらこの階層を駆け回っていた。

 

何やら嫌な予感がして、すぐさま武器を構える。

 

その嫌な予感は的中したようで、彼らは俺の方、出口に向かって駆け寄ってきてそのまま迷宮区から出ていった。

 

去り際に、彼らがほくそ笑んでいたように見えたのは気のせいだろうか。

 

ヘイトを向ける先の無くなったモンスターたちは近くにいた俺にターゲットを向けた。

 

野太刀を引き抜き、一振りで全てを葬る。

 

「す、凄い…!」

 

後ろから声がしたので振り返ってみると、そこには綺麗な緑の髪色をした少女がいた。

 

俺は野太刀を仕舞い、そのプレイヤーに声をかける。

 

「…そこまで凄いものでもないと思うが」

 

そのプレイヤーは駆け寄ってきて「いいえ。この階層のモンスターを纏めて一掃できるのは相当レベルが高くなければできません」と言った。

 

「…貴方、一体何レべなんですか」

 

ジト目で聞いてくる少女に少しの冗談を交えて20レべだと伝えた。

 

その少女はそれなら納得だと言わんばかりに頷いた。

 

すると、彼女の背後から彼女を呼ぶ声が聞こえて来た。

 

「おーい!レイナ!速く行くよー!」

 

「分かった!…それでは、失礼します」

 

彼女はそう言ってその声の方向に走り去っていった。

 

俺はその背中を目で追うことはせずに、迷宮区の各層を踏破し続けた。

 

そして、それをし続けているうちに何時の間にかボス部屋の前まで辿り着いていた。

 

少しの間壁に寄り掛かりながら休憩をして、ボス部屋に入ろうと、扉に手をかける。

 

すると、「少し待ってくれないか?」と言う声が後ろから響いた。

 

振り返って声の主を確認すると、そこには何時ぞやかのディアベルが居た。

 

「…あんたは」

 

「久しぶりだな。…第一層攻略戦以来か」

 

彼は表情に陰りを見せながらそう言った。

 

「ああ。…それで、あんたは何の用で此処に来たんだ?」

 

「…俺は、君を止めるために此処に来た」

 

「…俺を?」

 

ディアベルが俺の顔をはっきりと見つめて頷く。

 

彼は決意を固めた男の様な顔をしていた。

 

「成程。…分かった。今回のボス戦は退こう」

 

「ありがとう」

 

ディアベルは頭を下げて言った。

 

「ただし、俺にその理由を聞かせて貰おうか。そしたらここから立ち去る」

 

「…分かった。君に此処から立ち去ってもらいたい理由は、ここのボスのLA、<<ギルドフラッグ>>を俺が手に入れるためだ」

 

「成程。その<<ギルドフラッグ>>ってのは確か、装備プレイヤーが地面に突き立てた時半径15メートル以内のギルドメンバーに攻撃、防御、耐デバフ値上昇の効果を発動する、だったか」

 

「ああ。その上、旗を立てている間は永続で、対象人数に制限はないという代物だ」

 

しかし、そんな代物を一体、どうするつもりだ…?

 

そんな事を考えていると、タイミング良く「そんなアイテムの情報を仕入れたALSはDKBを出し抜くために、フロアボス攻略を急いでいる」と言った。

 

「恐らく、今夜にでも突撃するつもりだろう」

 

俺の中で合点が合った。

 

ディアベルはこれ以上の二大ギルドの分裂を防ぐ為に、今回の危険物であるフラッグを早く回収しようとしているわけだ。

 

「…事情は理解した。だが、ここから立ち去る訳にはいかない」

 

「なっ…!?」

 

「…協力させてくれ。少し待っていろ、キリト達を呼び出す」

 

俺はそう言うとメニューを開き、メールでキリト達にボス戦を手伝ってほしいという旨を伝えて返信を待った。

 

直ぐに返信は帰ってきて、皆直ぐにこちらに来てくれるらしい。

 

「ありがとう。心強いよ」

 

ディアベルは眩しい程の笑みを浮かべてそう言った。

 

「いや、礼を言われる程じゃない。お前も、人を頼ることぐらい覚えたらどうだ?…確かに、この世界で他人に頼るというのはとても勇気のいる行動だと思う。…だが、それに怯え、屈服したままでは死んでしまう」

 

俺は返信を送りながらそう言った。

 

「…だから、俺は他人を頼る事はこの世界で生きるための方法であると思う。…まあ、独りでボス戦を踏破している俺が言うのも何だがな」

 

内心苦笑しながら言った。

 

俺は一度、そんな人を見たことがある。

 

…俺の父さんだ。あの人はある日から突然研究に没頭しすぎて家に帰って来なくなった。

 

その期間の事はあまり覚えていないが、俺は父さんと一緒にいたんだったか。

 

一瞬、激しい頭痛が俺の頭を襲った。

 

どうしてもその期間の事を思い出そうとすると、頭痛が走る。

 

「づっ…!」

 

思わず右手で頭を抑える。

 

それを見たディアベルが心配して駆け寄ってきた。

 

「大丈夫か!?」

 

「…ああ。取り敢えず、俺の知り合いは全員来てくれるらしい」

 

「そ、そうか」

 

「まあ、それまでのんびり待とうぜ」

 

そう言って俺は本をインベントリから取り出し、壁に寄り掛かって読書を始める。

 

少しすると、キリトやノーチラス等の皆が集まった。

 

「やあディアベル。お前なら絶対に戻ってきてくれるって思ってたよ。…それと、彼らは一体誰なんだ?見た所、装備も初期装備っぽいが…」

 

キリトがノーチラス達の方を見ながら言う。

 

「あいつらは今回、俺が呼んできたフレンドだ。男の方がノーチラス。女の方がユナだ」

 

「よろしく」

 

「よろしくお願いします!」

 

ノーチラスとユナがそう言うと、アスナが「ええ。二人共、今回はよろしくね」と言った。

 

「…ああ。忘れてた。ノーチラス、ユナ。この装備があれば今回のボス戦は安全なはずだ」

 

俺はそう言って装備一式を渡す。

 

ノーチラスには片手剣を。そしてユナには短剣を。

 

「よし。それじゃあ今回のボス戦の作戦はこうだ」

 

ボスの攻撃は俺とディアベルが防ぎ、キリト、アスナ、エギルが右翼から攻撃。

 

クライン、ノーチラス、ユナが左翼から攻撃する事になった。

 

ただ、一番の問題点は、ノーチラスとユナの経験不足だ。

 

呼んでおいてなんだが、経験値はゼロ。

 

正直言って危険でしかないだろう。

 

…だが、ノーチラスの戦闘スキルはピカイチだ。

 

いざと言う時にはユナを守ってくれるだろう。

 

もし、守れなかった場合、俺は自らの役目を放棄してでもユナを助ける。

 

「…それじゃ、俺からは言える事は一つ。…勝とうぜ!!」

 

「おう!!」

 

勇ましい声が迷宮区に反響する。

 

ディアベルはそれを聞くと扉に手をかけ、押し開けた。

 

ボス部屋はやけに暗く、取り敢えず俺が少しだけ中に進んだ。

 

「何か、線みたいなのが見えねぇか…?」

 

クラインがそう呟くと、キリトが声を張り上げて「戻れ!!」と言った。

 

俺は咄嗟に反応できず、そのままその線を踏んでしまった。

 

すると、部屋にアラーム音が鳴り響いた。

 

直後、一気に明かりがつき壁と床から無数のゴーレムが出て来た。

 

「トラップか!!」

 

ディアベルがそう叫ぶと、キリトが「囲まれたか…。皆一旦中央に集まれ!!各自で一体ずつ倒していくんだ!」と言った。

 

「…その必要は無い。俺が纏めて引き受ける」

 

俺はそう言うと、直ぐにスキルを使い、ゴーレムのヘイトを一身に集めた。

 

「ゴーレムが一斉にALの方に…!やめろ!戻ってこい!」

 

そう叫ぶキリトの声を背に受けながらゴーレムの群れに突撃した。

 

その途中、床から大きな腕が出現していることに気が付いた。

 

気が付いた時には遅く、その腕は既に攻撃モーションに入っていた。

 

その腕の攻撃を野太刀で受け止め、ゴーレムの群れに再突入する。

 

「この腕は俺が引き受ける!お前はゴーレムを!!」

 

ノーチラスが再度攻撃してきた腕を剣の側面で受けつつそう言った。

 

「援護するぜ!!」

 

クラインがノーチラスに駆け寄ってそう言った。

 

「助かる!!」

 

「ありがとう。それじゃ、頼んだぜノーチラス」

 

そう言ってゴーレムの群れに向き直る。

 

右手に片手剣単発・範囲攻撃型ソードスキル<<セレーション・ウェーブ>>、左手に三連撃範囲攻撃曲刀ソードスキル<<トレブル・サイズ>>を発動させ、突撃する。

 

右手には銀色のライトエフェクト、左手には明るい黄色のエフェクトを纏う。

 

地面に打ち下ろした右手が高周波で振動し、鋸刃のライトエフェクト広範囲に広がる。

 

そして、それを避けずに受けたゴーレム達は仰け反った。

 

その隙に、左手のソードスキルを放つ。

 

コマのように回転しながら左から右へと放たれた斬撃は、ゴーレム達を一掃してポリゴン片に帰した。

 

すると、床からボスのパーツが続々と浮かび上がってきた。

 

そして、全てのパーツが揃うと、一つに集まり、ボスとなった。

 

<<フスクス・ザ・ヴェイカントコロッサス>>

 

その名前がボスの頭上に浮かび上がる。

 

それをかき消すように腕を振り、吼えた。

 

肌に痺れるような感覚を覚えながら武器を構える。

 

そして、俺にヘイトを集める為に野太刀に<<緋扇>>を発動させ、ボスに突撃する。

 

ボスは片腕を振り上げ、俺の突撃するタイミングと重なるように合わせた。

 

それに気づいた俺はもう片方の腕に曲刀を装備し、その腕を防いだ。

 

そして、腹部に<<緋扇>>を当てる。

 

しかし、ボスは平然と仁王立ちしており、攻撃モーションを構えた。

 

そして、口からビーム攻撃を放ってきた。

 

スキル後の硬直時間で動けなくなり、それを受けるかと思ったが、俺に当たる前にディアベルがそれを防いだ。

 

俺は感謝を告げ、攻撃を仕掛け続けた。

 

時折、腕を振るった直後のショックウェーブが飛んできたが、ディアベルが上手く受け止め続けていてくれた。

 

そしてゲージが半分を切った頃、ボスの身体から奇妙な光が発せられた。

 

その眩しさに目が眩んでしまった。

 

再び視界が戻る頃には、スタンと防御力低下のデバフがかかっていた。

 

そして、ボスは一番近くにいたユナにターゲットを向け、腕を振り上げた。

 

そして、回転を加えながら腕を振り下ろした。

 

ユナのHPと防御力を考慮して、恐らく即死だろう。

 

ならばすることは一つ。

 

動け、動け動け動け動け動け動け。

 

ウゴケウゴケウゴケウゴケウゴケウゴケ。

 

無理矢理身体を動かしてユナのもとに行く。

 

身体が軋むような音を立てて動く。

 

HPバーが激しいスピードで減っていく。

 

コロセ、目の前の敵を全て殺せ。

 

野太刀を振り上げ、ボスの腕を切り落とし、左足を軸にして蹴り飛ばす。

 

部屋の壁にぶつかり、少しの隙が出来た。

 

「AL君…?」

 

「…」

 

ユナの声が聞こえた様な気がするが、それも無視して突撃する。

 

HPが黄色ゲージに突入したが、それも無視する。

 

ボスが起き上がり、ビーム攻撃を仕掛けて来た。

 

それを野太刀で弾き、再び駆け出す。

 

「あいつ…。HPバーが削れているのに気づいてないのか…?」

 

ノーチラスが彼を睨みながら言った。

 

「悪い。少し止めて来る」

 

そう言って駆け出そうとした時、キリトが腕を掴んで「無理だ。今のあいつは…モンスターだ。俺らとは桁違いの強さを誇っている」と言って止めた。

 

「それでも、止めなきゃいけないんだ!見殺しにはしたくない!」

 

彼はそう言ってキリトの腕を振り払い、駆け出した。

 

「エー君!!」

 

ユナの声を背に受けながら。

 

ボスの目の前に到着し、野太刀を振り上げる。

 

丁度そのタイミングで誰かが俺の腕を掴んだ。

 

「落ち着け!!」

 

何か親しいものの声が聞こえて来るが、ノイズの様なものがそれを遮り、判別できない。

 

腕を振り払い、ボスに向き直る。

 

ソードスキル<<緋扇>>を発動し、野太刀を振り下ろす。

 

だが、またもや何者かが腕を掴み、邪魔をする。

 

それを振り払い、相手の位置を予想し、蹴り飛ばす。

 

「ぐっ!!」

 

ノーチラスは部屋の壁にまで激しく吹き飛ばされ、その場に倒れこんだ。

 

不幸にも、俺はそのタイミングで目を覚ましてしまった。

 

ボス部屋の壁を見ると、そこには倒れこむノーチラスの姿があった。

 

そして、脚に残る何かを蹴り飛ばした感触。

 

それだけでノーチラスを蹴り飛ばしたのだと瞬時に理解する。

 

「あ、ああっ。ああああああああああ!」

 

頭を押さえ、その場にしゃがみ込む。

 

後ろでボスが腕を振り上げているのに気づかないまま。

 

振り下ろされた腕はキリトによって防がれた。

 

「しっかりしろ!!死にたいのか!!」

 

キリトが俺を見下ろしながら言った。

 

「…でも、俺は」

 

キリトの声を聴き、俯いて呟く。

 

「なら、償うしかないだろ!!…だったら、このボス戦勝たなくちゃいけないんじゃないのか!?」

 

俺はその声を聴き、立ち上がる。

 

野太刀を片手に持ち、曲刀をもう片方の手に持つ。

 

「ありがとう、キリト」

 

「…礼は要らない。行くぞ!!」

 

キリトはそう言って腕を弾く。

 

「スイッチ!!」

 

野太刀に単発ソードスキル<<絶空>>、曲刀に単発ソードスキル<<フェル・クレセント>>を発動させ、ボスの身体に打ち込む。

 

居合切りで抜けた後、振り返りざまに<<フェル・クレセント>>による単発攻撃を食らわせる。

 

ボスのHPバーは赤色ゲージに到達し、それを危険に思ったのか腕を全方位に振り回し、プレイヤーと距離を持った。

 

その後、俺は手刀を構え、ボスに突撃した。

 

九連撃片手剣ソードスキル<<ナインフラッシュ>>を発動させながら。

 

ボスは俺に反応するように腕を振り上げた。

 

死ぬのを覚悟でボスの身体に八連撃を加え、最後の一撃は突き刺し、切り上げた。

 

ボスの身体は小綺麗な水色の破片となり、空中に四散していった。

 

空中に浮かぶcongratulationの文字を無視してノーチラスのもとに向かう。

 

「近寄らないで!!」

 

ユナがノーチラスを守るように俺の前に両手を広げながら立ち塞がった。

 

その瞬間、俺はどうしようもない屑であると理解した。

 

いくら自我を失っていたとしても、他のプレイヤーを傷つけたことは変わらないのだ。

 

俺は密かにノーチラスに『すまなかった』というメッセージを送り、その場から立ち去った。

 

 

 




どうも、二週間も更新してないという大罪を犯したまっちゃんです。
遅れてしまい申し訳ありません!!

ソードスキル解説~

・ナインフラッシュ

単体片手剣ソードスキル、九連撃。一瞬の閃光の様なスピードで八連撃を繰り出し、最後の単発はプレイヤーの好きなように放つことが可能である。

では、また次回。

シノンとかリーファとかのIFに出て来るキャラは登場した方がいい?

  • もちのろんじゃろ、このボケナスがぁ!!
  • え?別にええわ
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