本日も駄文ですがお楽しみください。
クラウドファンディングは結果だけで言うと何とか成功した。
木ノ下和也の頑張りと私たちの願いが届いたかは分からない。でもなんとか支援金額は集まった。これで映画を作る資金は集まった。後は行動あるのみだ。
夏休みに入り映画の撮影が始まった。
木ノ下和也の最初の挨拶で、右も左も分からないけれど、この映画を完成させたい、その気持ちだけは本物ですと言っていた。私もそうだ。私もこの映画を完成させたいという気持ちは本物だ。おばあちゃんの為に自分の一つの夢の為に。彼の言葉は、皆には小並感と少し茶化されていたけど。
うだるような暑さには参ってしまいそうになったけれど。撮影は順調に進んだ。
ただ、日没前に橋の上にいるセミの鳴き声が入ってしまい一旦中断してしまった。木ノ下和也がセミを追い払おうとして川に落ちてしまったが、セミを運よく追い払うことができたため、そのシーンは撮影することができた。
後日、別のシーンの撮影があった。撮影の進みは雨でイマイチだった。撮影の中断中に彼とばったり会った。彼は最近私のことを避けているような気がする。理由を聞いてみると、住む世界が違うと感じていたらしい。女優とコンピに店長では釣りわないと。私はただ立場が違うだけなんだと否定した。どちらも家族のためになる。そこに優劣なんかない。彼に言ってやった、あなたがクズでバカでだらしなくて、ドジでマヌケで情けなくても、それでもあなたの人生は素晴らしい。それで良い。そして言ってやった、あなたに出会ったことに後悔したことなんて一度も無いと。殴りたいと思ったことはいっぱいあったけどね。
雨が上がった、撮影がまた始まる。
私たちの自主製作映画撮影の夏はラストワンシーンを残し、ほぼ全ての日程を終了した。
「もうすぐ映画も完成か。早いようで短かったな。」
「まだ一シーン残ってるけどね。…ねぇ、一つ聞きたいんだけど良い?」
「何だ?」
「私たちのクラウドファンディングの件でお金いくら使ったの?」
「…さぁな。それは想像にお任せするよ。」
彼は答えてくれなかった。協力してくれた人に額を聞くのは野暮だったかもしれない。それよりも…
「それも気になるけど…」
彼の手元を見る。
「どうしてパン粉食べてるわけ!?普通そんな風に食べないわよ!」
・
「いんやこの食感が癖になるんだよな。味もパンだから美味いし。食うか?」
私は彼からパン粉を取り上げる。
「…要らないわよ!というかこれはそんな風に食べる物じゃないでしょ!今度とんかつ作ってあげるからもう食べないこと!良いわね?」
「…へ~い…。」
彼はやたら不服そうだった。いや流石にパン粉を食べるのはダメでしょ。彼も突拍子もない事をするわよね。戸棚にパン粉はしまっておく。
「ねぇ、今度撮影あるんだけど来ない?多分平日だけど。」
「平日は流石に無理やなぁ。一応社会人なんでね。融通の利く学生とは違うのだよ。すまんな。」
「そう、それはしょうがないわね。でも映画できたら見に来てよね。」
「それはもちろん行くさ。知人の初めての主演映画だしな。」
今日も一日が終わる。夢の為に走り続けてきた私は、やっと一つの夢が叶う一歩手前までくることができた。ただ夢が叶ってもそれは始まりにすぎない。夢が叶っても努力を続けなければそれは零れ落ちてしまう。現状維持に満足して、少しでも前に進めない人は落ちていくだけだ。私は前に進めているのだろうか?現状維持で満足していないだろうか?前に進めているかは主観と客観だ。自分が前に進んでいると思っても他の人には現状維持だと思われてしまうこともある。それでも私は走り続けていく、夢の為に。
最新刊発売されましたね。原作の展開的にちょっとラストまでの流れに迷ってしまってます。もしかするとですが、そのうち更新が次の巻の発売まで伸びてしまうかもしれません。
できればこのままに終わらせたいですが、最後は原作に沿って納得する形にしてみたいので。
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