ちなみにこの話は16巻発売前に書き終わっていたりします。
あと気づけばお気に入り登録50件超えていました。ありがとうございます・
皆さんの夜の楽しみになっていたら幸いです。
作者の表現力不足は妄想で補ってください。頼んます。
それでは伊豆半島旅行リベンジ、スタートです。
--伊豆半島旅行当日--
「お待たせ。じゃあ、行きますか。」
透は車で家の前までやって来た。5人乗りの良くあるコンパクトカー。旅行先で動きやすいので借りたらしい。というかコイツ運転免許を持ってたのか。私の知らないっ彼の過去をまた一つ知ることができた。
行く途中、目の前に富士山が見えた。
「お、今日は富士山が綺麗に見えるな。大学時代登ったけどあれは見るもんだ、二度と登りたくない」
「ふ~ん。大学のサークルか何か?」
「いんや、同じ学部の同級生とよ。一回目は一日で登ろうとして友達が高山病になって失敗したんだよなぁ。めっちゃ懐かしいな。あの時は登山にハマって週一で登ってたなぁ…社会人今じゃ考えられんな。近くに丁度いい山もないし。」
「…他に一緒に登った人はいたの?登山好きの同期の女子とか」
私は他に誰かと登ったのか、探りを入れてみる。
「いや、野郎だけで登ったよ。富士山では友達が宿でナンパしてたけど、軽くあしらわれてたな。草バエル。アグニカ・カイエルの魂。」
彼は嘘をついている様に見えない。が、確証は持てないかな。
あそこにも私の知らない彼の過去がある。そこで他の彼の話を聞けるかもしれないし。
「…登ってみたい、今度連れてってよ。」
「俺の話聞いてた…?もう登りたくないって言ったよねぇ。友達とか登山サークルとかあるだろうしそっちに所属して登ったらどうよ。」
「そんな登山好きの女友達なんていないし。サークルはなんかチャラい感じがして嫌。」
「お堅いこって。」
そこで会話は途切れた。無言の時間が続く、車内には彼のスマホのプレイリストの曲が流れている。昔、彼の家で聞いた曲、最近流行りのドラマの主題歌、アニソン、ポップ。知らない曲も多い。この曲の中にも私の知らない4年間の思い出があるのだろう。彼の横顔を見る。少しだけご機嫌そうだ。スピーカーからロックンロールが聞こえてくる。
『どんな事でも 知りたい 知っておきたいんだ
泣いた事 笑った事 辛かった事 楽しい事
Baby 何もかも Baby 』
曲が終わると彼が口を開いた。
「なぁ、一ノ瀬。」
「……何?」
「登山、近くなら練習がてら付き合うよ。東京からだと、高尾山あたりかねぇ。ピクニック程度の山だけど。俺としてはそこで満足してもらえると楽で助かる。」
「…分かった。絶対だからね。」
「富士山はもし登るとしても、いきなりだと女子にはキツイからねぇ。一泊しないといけないし、靴とかリュックとかも買わないといけないし。そんなに金ないだろ、貧乏大学生。」
「…うるさいなぁ。私なりに節約はしてるつもりだし。…買ってくれても良いのよ?」
「気が向いたらな。」
「…ケチ。将来の女優さんの投資だと思ってさ。」
「ペーペーの社会人にたかるんじゃないよ。それになんで登山道具なんだ。もっとたかるものあるだろうが。」
「ふふっ、期待してるぞ、社会人一年生。」
「…へいへい。」
そう言って彼は不服そうにアクセルを少し強く踏んだ。彼の気分とは裏腹に、空はやたらと晴れ渡っていた。
どうでもいいことですが、今回二人が乗っていた車はデミオです。自分が大学の時は、生協からレンタルできる一番安い車がデミオでした。今はどうなんでしょうかね。
この物語にはちょこちょこ作者の実話が含まれています。リアルを混ぜ込んで虚構だけでできていない物語を作る。二次創作だからできることってあると思うんですよ。
今回引用した曲には特に深い意味はない…はず…。
活動報告もちょくちょく更新していくので、時間がある人はご覧ください。
感想、お待ちしております。
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