やはり俺たちのオラリオ生活はまちがっている。(大改訂版) 作:シェイド
読みにくいとは思いますけど。
さらに変更点が……
「……今回の【ステイタス】や」
「どれどれ……は?」
「遠征もあったし、しばらくハチマンは更新しとらんかったからなぁ」
ハチマン・ヒキガヤ
Lv.1
力:H142→S945
耐久:I43→F378
器用:H115→S921
敏捷:H138→SS1010
魔力:I99→D568
《魔法》
【悪夢】
・付与魔法(エンチャント)
・闇属性
・詠唱式【ナイトメア】
《スキル》
【闇の加護(ダークブレス)】
・闇属性に対する超高補正
・戦闘時における力アビリティの高補正
・戦闘時における魔力アビリティの高補正
【強者願望(シュタルクノゥト)】
・早熟する
・思いが続く限り効果持続
・思いの丈により効果上昇
【捻くれし者】
・魅了の完全無効化
・理性が壊れない限り効果持続
・ーーーーーーーーー(ロキには解読不能)
「いや、壊れてね?これ?」
「1ヶ月更新せんかっただけでこれとか……ランクアップしていくとハチマンは完全にバケモンと化すやろなぁ」
「ロキさーん、そんな遠い目しないでくれー、将来が心配になってきたんだが……」
普通ならありえないだろう伸び。
リヴァリアから教えてもらったことだが、冒険者のステイタスの伸びは人それぞれではあるものの、1ヶ月で全体の数値が合計で100上がればいい方らしい。
それが3000以上の伸び……ロキによればこれが他派閥知られると大変なことになるらしい。
レアスキルと環境のおかげとはいえ、冒険者になって2ヶ月もせずに最上位レベルのステイタスになってしまった俺の存在が知らられば……闇討ちは必須、最悪毎晩暗殺の可能性もあるんだとか。
……え、いや、いやいやいやいや俺死ぬのん?
「それにしてもまたおかしなスキルが出たし……捻くれの部分には納得するけどな!」
「俺は捻くれてねえよ!」
「またまた~、そんなこと言いおって。神のからしてもハチマンは相当な捻くれ者やで」
「別に捻くれた言動した覚えないんだけど」
「何を言うとるんやハチマン!」
突如、ロキが俺の肩をガシッと掴み、目を見開いた。
え、俺なんかした……?
「団員が困ってる時にちょいちょい手伝っては、偶然だの気まぐれだの言って碌にお礼も受け取らん。かと思えば迷子の女の子助けてたりするし……実は自分、相当なジゴロなんとちゃう?」
「ジゴロなんかじゃねえって……」
ロキは何を言ってるんだろうか。その程度のこと、コマチに仕込まれたから行って当然の行動だってのに……ん?俺はいつコマチに仕込まれたんだ?
「あ、時間だからノアールのとこ行ってくる」
気づけば修行の時間となっていたので、ロキに一言言ってから部屋を出る。
その時、ロキが呟いた言葉を俺は聞き逃した。
「……やっぱ、ハチマンといいコマチといい、何かおかしいと思うねんけど……」
***
「ほほう、そんなに数値が上がったか」
「上がりすぎて身体が追い付かないのは問題だと思うけど」
「それは仕方がないことだ。ランクアップなどしてしまったら、それがさらに顕著になる」
「うげぇ……」
ハチマンの力の変わりようは凄いの一言に尽きるだろう。
だが、器の昇華はそれを上回る。多くの者は【ステイタス】に振り回され、子どもが強い武器を手にした時のように、それを適当に扱うことしか出来ない。
それを防ぐためにも、ハチマンは技を学んでいるのだ。
「まずはその力に慣れるためにも、儂から一本取るまでは休憩なしだ」
「スパルタすぎんだろうが……」
「ほれ、かかってこんか」
「おらあああああ!!」
今日もハチマンは修行に取り組むのであった。
***
「今日もしんどかったな……」
その日の夜。
ハチマンは一人、大通りを歩いていた。
朝から【ステイタス】を更新し、ノアールにいつも以上に扱かれ、リヴェリアには魔法を制御する訓練をしてもらった。
前よりも【悪夢】を使えるようになったのはリヴェリアのおかげである。魔法に精通している彼女のおかげでかなり魔法に対する印象は変わり、知識が深まったといえる。
そしてその後、リクの元に行き頼んでいた防具を受け取り、手に入れていた物資を全て渡した。お互いにいい関係を築けていると思っている。
今度は一緒にダンジョンに行く約束もした。なんでもランクアップをするために中層に行きたいというが……。
「俺まだLv.1だしなぁ……」
いくら破格のステイタスを持とうとも、所詮は下級冒険者だ。調子に乗ったら碌なことがないのは想像がつく。
「あ、やっべ」
つい長居してしまったせいで晩飯の時間に間に合わなくなりそうである。
そのため裏路地を利用しようと、そこに入り……
「……止まれ」
「あ?」
謎のフードの人物に道をふさがれた。
「なんだ、俺に何か用?」
「……ああ、悪いが貴様にはここで死んでもらう」
「えぇ……」
そう言った瞬間、男は短剣を抜き振りかぶってきた。
コイツ本気だ……!
「あぶねえ!」
間一髪避け切ったが、明らかに動きが早い。
「お前まさか……」
「少なくともお前よりレベルは高い」
やはり、とハチマンは思う。
敏捷がずば抜けているハチマンでもギリギリということは、相手はLv.2であると断定できる。もしそれよりも上のレベルならばハチマンは先程死んでいたはずだ。
「なんで俺なわけ?」
戦闘を続けながらハチマンが問うと、男はナイフを構えて答える。
「貴様は、
「……は?何言ってんのお前?俺ここで生まれ育ったはずなんだが?」
「……ふむ、嘘ではないか。もしやこれが
俺には親父も母さんもいるし、コマチだっている。小さい時からあの村で育ってきたんだ。
「だが、お前が
「転移者……?」
「
男のナイフが投げられる。
かなりの速度で飛んできたものを、避けては斬って落とし、男に視線を向けたところで……
「いっ!?」
左腕に激痛が走った。
そこに目を向ければ漆黒のナイフが俺の腕に突き刺さっていた。
白い刃のナイフの投擲に合わせて、闇に溶け込む様なナイフが本命か!
「それは猛毒のナイフでな。数時間すれば毒が回り貴様を死に追いやる。まぁ、わざわざ猶予は与えんがな!」
「ちっ!」
男の接近を許し、防戦一方に追い込まれる。
心なしか動きも鈍い気がする。このままだと本当に殺されてしまうだろう。
……冗談じゃねえな。
「【ナイトメア】!」
「なにっ」
リヴェリアには対人戦での使用は禁じられていたが……緊急事態なのだ、許してもらおう。
「さっきまでよくもやってくれたなぁ!」
「がはっ!?」
【悪夢】によって全ステイタスを補正し、攻撃に特化。男の接近をいいことに全力で腹パンを食らわせた。
かなり吹っ飛んだ様子だったが、果たして……
「……やはりお前は危険すぎる」
だが男は生きていた。少しばかりダメージを受けているようだが、何やら金属の鎧を着こんでいたようである。
「ここで貴様は確実に殺す!」
「殺されてたまるか!」
そして、また俺と男は衝突した。
***
「はぁ、はぁ、はぁ」
「……」
「くそ、ここにきて自爆とかふざけんなよ……おえっ」
一刻は経っただろうか。
男との死闘は終わった。
【悪夢】を使用し優位に立ったと思ったが、男が何かしらの薬らしきものを服用したことでほぼ互角となって拮抗した戦いが続いた。
俺は額や首を浅く斬られ、腕にも刺し傷がある。足を狙われなかったのは幸いだった。
一方の男は足を初めとしてかなり傷つけていたのだが、最後の最後に自爆。結局、俺を襲った真の理由や何者であったかも知ることが出来ず仕舞いだ。
口から何か出ると思い、手に出すと、それは大量の血であった。
「そういや毒があるとか言ってやがったな……あ」
それを最後に視界が霞み、俺は気を失ってしまったのだった。
うん、なんか微妙だね。分かるよ。