やはり俺たちのオラリオ生活はまちがっている。(大改訂版) 作:シェイド
めっちゃ興奮してます。早く書きたいです。
【ロキ・ファミリア】に入団した俺とコマチは夕食時にファミリアの団員たちと顔を合わせた。
「今日から新しいファミリアの一員となったハチマンとコマチだ」
「コマチ・ヒキガヤです!よろしくお願いします!!」
可愛らしい笑みを浮かべるコマチに、多くの団員たちは喝采を上げる。
俺も名前くらい言っておかないとか……。
「えー、ハチマン・ヒキギャ……ヒキガヤです、よろしくお願いします……」
「噛んだ」
「噛んだな」
くッ、こんな大人数の前で話したことないから緊張してしまった。というよりなんでコマチは平気なんだろう?生まれつきのコミュ力の問題だろうか……。
その後は先輩方に囲まれて弄られつつ初めての夕食を味わった。
大人数で飯など食べたことがなかったため新鮮な気持ちだ。
夕食後はロキとフィン団長に呼ばれ、明日の予定を決められた。
まずはギルドで冒険者登録を行い、少しだけダンジョンに潜るらしい。
ちなみにだが、コマチにはモンスターと戦わせないのでホームの掃除をさせるらしい。
もちろんそれくらいならコマチでも出来る。早速話せる人も出来たみたいで兄としては安心する。
むしろ俺が話せる団員を作らなければならないとまで感じるが……
***
翌日。
朝から朝食を食べた後、俺はフィンに連れられてギルドへと向かった。
ギルドではダンジョンの情報開示に、担当者がついて冒険者のダンジョン探索をアシストしてくれるらしい。
……俺は【ロキ・ファミリア】内で指導されるとらしく、担当者は付けないらしいが。
他にも冒険者に無料でシャワー室を貸していたり魔石の換金をしてくれたりと、ギルドでできることは多い。冒険者たちも多くおり、なんだか少し大人になった気分がした。
「【勇者】、今日はどのような御用でしょうか」
「この子の冒険者登録をお願いしたい」
「かしこまりました。この紙に書けるだけ情報を書いてください」
そう言って手渡されたのは個人情報を書く欄がある紙。
フィンが言うには書けるところだけでいいらしいのだが、俺は文字が書けない。
フィンにそういうと苦笑しながら代わりに書いてくれた。
「文字の勉強も少しずつしていこう。コマチと一緒に受けるといい。良い講師がいる」
「頼みます……」
個人情報を書いた紙を渡して、少ししてから冒険者登録が完了した。
これで魔石の換金なども行えるようになったらしい。
そしてフィンに連れられて、俺はダンジョンに初めて入ることになった。
薄暗い洞窟、壁には光が照らされているものの、洞窟であるだけあってか、地上よりも視界は悪い。
ちなみに現在の俺の装備としては、家から持ってきたナイフ二振りに動きやすい服だけである。
「ハチマン、まずは君の戦闘を見せてもらっていいかな?」
「モンスターを倒せばいいんですよね?」
「ああそうだ。もちろん、危ないと思ったらすぐに助けに入るからね」
この都市の冒険者たちは【ステイタス】のLvによって種類わけがなされている。
Lv.1の冒険者を下級冒険者、Lv.2から上級冒険者と呼ぶ。また、Lv.2は第三級冒険者、Lv.3と4は第二級冒険者、そしてLv.5以上は第一級冒険者とされているんだとか。
フィンはLv.4で第二級冒険者。俺より何倍も何十倍も何百倍も強いのだ。そんな人が危なくなったら助けてくれるというのである。心強いことこの上ない。
1階層を歩いていると、壁からピキリ、という音とともに壁に罅が入った。
モンスターの誕生の瞬間である。
「【
「なっ……」
シェイニーに与えてもらった力を纏う。
生まれてきたモンスターはゴブリン2体。俺はその2体に向き合うように両手に短剣を持って構える。
『グギャギャ!』
『ギャー!』
ゴブリンが先手必勝とばかりに襲い掛かってくるが、俺はそれを避け、すれ違いざまに【
それだけで灰となり、魔石を落としていったゴブリン。
「こんな感じでいいんですよね?」
「あ、ああ……ハチマン、その魔法はロキに教えてもらったのかい?」
「?いいえ、元から俺は使えていましたけど……」
「……そうか。ああいや、すまない。戦闘自体は特に問題ないね。その様子なら3階層までは降りることを許そう。これから一人でダンジョンに潜るときは3階層までは好きに動いていい」
「は、はぁ……」
とりあえず戦闘は問題ないらしい。3階層はまだまだ浅いらしいが、少しずつコツコツと力をつけていくべきである。焦ったところで何も状況は変わらないのだ。
ゴブリンを20体倒したところでフィンと一緒にダンジョンを出て、魔石を換金する。
「1020ヴァリス……」
「倒したのは一番弱いゴブリンだからね。モンスターが強くなっていけば、その魔石の値段も上がっていく。最初は誰もが通る道だよ」
「うっす」
「それじゃあ、一度ホームに帰ろうか」
こうして、俺の初めてのダンジョン探索は終わりを告げたのだった。
***
【ロキ・ファミリア】本拠、黄昏の館に帰ってきた俺はフィンに言われて一緒に執務室へと向かった。
団長であるフィンがファミリアの雑務を行うための場所らしいが、今日は俺に関することで話があるらしい。
フィンに続いて中に入ると、ロキと美しいエルフ、そして厳ついドワーフがいた。
「フィン、その子が……」
「ああ、昨日話したハチマンだ。ハチマン、彼女はリヴェリア、そして横にいるドワーフはガレス。二人とも僕と同じLv.4の冒険者だ」
「昨日ファミリアに入団したハチマン・ヒキガヤです。よろしくお願いします」
「そう硬くならんでいいわい。自己紹介で噛んだことは昨日の夕食時に知っておるからのう」
「あー……」
【ロキ・ファミリア】では基本的に飯は団員全員で食べるというのがルールとしてある。ロキの意向らしいが、全員と言うのだから二人もそりゃあいますよね……。
「それで、俺はどうして呼ばれたんですか?」
「えっとな、ちょっとばかり気になる点があってなー」
「はぁ」
「ハチマン、なんかこう、変なもんに出くわしたりとかー……」
「ロキ、ハチマンは【
「そかー、なら単刀直入に効くでハチマン!」
「な、なんです?」
「ハチマンは精霊かなんかと会ったんか?」
「私がどうかしたの?」
「うおわぁっ!?」
いきなり俺の影から飛び出してきたシェイニーにびっくりしたロキ。
周りを見ればフィンやリヴェリア、ガレスも目を見開いていた。
「えっと、コイツは闇の精霊のシェイニーとか言うらしいです。オラリオに来る途中でモンスターから守ったことで縁が出来て、俺の中に眠っていた闇属性の適性を引き出してくれたとか言ってました」
「全部本当のことだよ!」
「……うっわマジか、まさか精霊自らが出て来るとはなー」
「僕は初めて見たよ」
「私もだ」
「儂もじゃな」
あ、あれ?精霊って結構そこらへんにいたりしないのかよ。俺がおかしい、のか?
「しっかし精霊が個人的に力を貸しとるって珍しいな?多くの精霊は『古代』の時代に消滅したって聞いとったけど……」
「最近目覚めたんだよ、私。力を貸しすぎて一時的に休眠を取らなきゃいけなくて、冬眠なんかと同じ要領で眠りについてたら……ほとんど精霊がいなくなっちゃってたってわけ」
「ほーん、嘘はないな」
神には下界の者の嘘を見破れるという力がある。
精霊は神に遣わされた英雄たちの手助けを行ってきた存在らしいが、神には等しく下界の者としての扱いになるらしい。
「フィン、今回、私たちを集めたのはこのためか?」
「ああ。まあ、まさか精霊自体が現れるなんて思いもしなかったけどね。ハチマン、君は自分の魔法を理解してるのかい?」
「魔法……【
「……ロキ、これなら隠す必要もないだろう。何、危ないと判断すれば儂らが止めればいいだけの話だ」
「ガレス言う通り、か。ハチマン、実はなんやけど……」
そう言ってロキが見せてきたのは昨日刻まれた【ステイタス】を写した羊皮紙であったが、昨日俺が見たのとは違い、魔法とスキルが書かれていた。
「多分だが、シェイニーによる加護によって発動されているものだろう」
「いいスキルと魔法じゃな。フィンが見て太鼓判を押すほどなら、一度見てみたいものだ」
「そうだね、そのうち見せてもらうといい。ハチマン、君の力は大きいものだ。だからこそ道を間違えないで進んで欲しい。しばらくはファミリアの者に戦闘訓練をつけてもらい、リヴェリアに文字を教わることにする。それでいいかな?」
「精霊がどうたらとまだ理解できていないですけど……訓練と勉強、頑張ります」
「よし、その意気や!」
俺の明日からの行動が決まったところで、【ロキ・ファミリア】での2日目は幕を閉じたのだった。
内容むっず。クオリティの改善出来てんのか……?