傭兵とヤンデレ少女   作:スフィラ

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やぁスフィラだよ
妄想をたらたら垂れ流した作品です


第一話

「ぐっ…」

 

所々岩が剥き出しの山の斜面に生える名前も知らない木の下で目を覚ます

この砂漠だらけの中東地域、ロクに雨も降らないだろうに青々とした葉っぱを木の根本まで大量に付けている

 

「あー痛ぇ…流石に地べたに直接は辛いなぁ…」

 

今年で26になるアッシュはもぞもぞと木の下から這い出る

親が2人連続で病死し、自棄になって傭兵になってから早10年、最初は死ぬつもりでいたが、いつのまにかそこそこ名の売れる傭兵になっていた

 

まぁこれはこれでいいんじゃないかなとアッシュは思う

 

「さて、基地まではあと10キロか。」

 

いつもなら苦でもなんでもない距離だが、今回は連戦に続く連戦で疲れ切っており、余裕があったため仮眠を取ったらすっかり夕方である

 

PDAに表示された位置情報を見ながら愛銃であるSCAR-Hがしっかり動くか確認した後立ち上がる

 

今回の仕事はテロ組織の本拠地に侵入、指導者を殺害する特殊部隊を狙撃支援するという国連軍からの依頼

こんな大事なことになんで傭兵使うのかとツッコミたくなるが元々作戦開始に参加するはずだったスナイパーが直前に戦死したため、たまたま別の依頼を終えて基地にいたアッシュに白羽の矢が立ったのだ

 

そして作戦が成功したあとは軍と別れ一人で帰路に着いた

こんな状況になったのもアッシュが傭兵になる時色々と世話を焼いてくれた大佐に「報酬増やすから歩いて帰ってきてねー」と言われたからである

 

理由はたまたま発見した捕虜になっていた兵士を回収したらヘリの定員オーバーになったこと

そして端数は一人

必然的に傭兵であるアッシュが残り、たかだか傭兵一人にヘリを飛ばせない為歩いて帰るハメになったのである

 

「あのババァ…帰ったら報酬さらに増やさせてやる。」

 

ちなみに大佐は名をエリスといい女性であり歳は30歳、史上最年少の大佐であり人類最強と呼ばれる兵士でもある

しかも見た目が小学校高学年ほどであり一部の兵士からはロリ大佐と呼ばれ人気だが、ロリ大佐と呼んだことがバレた日には血祭りにあげられる

 

ちなみにアッシュは大佐と渡り合ったことがある(結果はアッシュの勝利)

 

 

 

翌日。午後05:00

 

「zzz…」

基地に戻って来たアッシュはすぐに支度を済ませると自宅への飛行機に乗り込んだ

席についた瞬間強烈な眠気が襲い、一気に夢の中へと引きずり込んだ

 

ちなみにアッシュが見た夢は海辺で釣りをしている自分だった、アッシュは魚はあまり好きではないが釣りは好きである

 

飛行機は極東の島国に到着し、着陸の衝撃で目が覚める

飛行機を降りた後は電車とバスを乗り継いで山の麓にある街へ向かった

 

そこはアッシュが今は亡き家族と暮らした街

街の外れまで行くとそこそこ立派な一軒家があり、そこがアッシュの家である

 

「ただいまっと…」

 

もちろん中には誰もいない

何回かエリスが入り込んでたことがあるが

 

荷物を玄関に放り投げ、風呂場へ直行する

 

そして約1ヶ月間貯溜めていた汚れを流すと

ベットに倒れ込む

 

疲れはまだ抜けておらず、また目を瞑ろうとした時

 

ピンポーン

 

「んぁ?」

 

チャィムが鳴り誰かの来訪を知らせる

 

「はいはーい。」

 

ドアを開けると二人の中年の男が立っていた

 

「鈴木さんと加藤さん?どうしたんですか。」

 

この二人は地元の猟師でアッシュも傭兵としての仕事がない時は猟師として生活している

 

「やぁお久しぶり、元気そうでよかったよ。」

 

「おかげさまで、で今日はなんの用ですか?熊でも出ました?」

 

そう聞くと二人の表情が深刻そうになる

 

「いや…実はだな…」

 

「?」

 

「一昨日、山に入った山口さんが怪我をしたんだ。」

 

「あの山口さんが?大丈夫なんですか?」

 

山口とは猟友会の中でも最年長で、猟師の神とも言われる凄腕である

 

「いやひっかき傷と転んだ際の捻挫ですんだ。」

 

「なににやられたんですか?」

 

「それが問題なんだが…女の子らしいんだ。」

 

「はぁ?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

山口家

 

「山口さん。」

 

「アッシュ君でしたか、お久しぶりです。」

 

「お久しぶりです。」

 

山口は寝室の敷布団の上で上体を起こして小説を読んでいた

山口は今年で76歳だが目も足もしっかりしている

その頬には大きなガーゼが貼られていた

 

「その怪我はのことで聞きたいことがあって…」

 

「あぁこれですか。いや〜びっくりしましたよ、引き金を引こうとしたとき、いきなり後ろから飛びかかられてひっかかれたんですから。」

 

「それを女の子が?」

 

「えぇ、引き留めようとしたんですがその姿を見てやめようと思ったんです。」

 

「え?」

 

「真っ白な長い髪と腰には髪と同じ真っ白な尻尾を持っていて頭には狼のような耳もありました、歳は小学生ぐらいでしたかね、あの子はあの山の神なのかもしれません。」

 

「神…」

 

「もしかしたらもう山の動物を狩るなと言っているのかもしれませんね。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日 山の麓

 

「ここか…」

 

アッシュは少女が目撃された山の入り口へと来ていた

 

畑を荒らす猪を駆除するために山口が設置した罠を確認して欲しいと知り合いのお婆さんに言われたためである

 

(まぁ本当にそんなのがいるなら見てみたいわ。)

 

山に入り設置された罠を確認していく

猪は鼻がいいため罠に引っかかることは少ない、大分奥地にある罠へと来た時

 

(!、いた!)

 

罠には掛かっていないが1匹の猪を発見した

しかし音は全く立ててないし風の向きも向かい風であったが、すぐに逃げていった

 

「なんか変だな…やたらと警戒心が高い…」

 

そう疑問に思った時だった

 

「っ…!!?」ゾッ

 

背後から異様な気配を感じ横に転がる

元いた場所に何かが降ってきて地面を抉った

 

土煙が晴れるとそこには素っ裸の白い少女がいた

 

(この子か!)

 

山口の言っていた通り髪も肌も透き通るように白く、頭と腰には白い耳と尻尾が生えていた

 

しかし耳と尻尾よりもその少女が人間とは違うと主張する様に毛で覆われた両腕はその小さな体躯ではありえないほど大きくなっておりそこから長く鋭い爪が5本伸びている

 

「神って言うより妖怪じゃねえか…」

 

山口は頬を引っ掻かれた程度で済んだらしいが目の前の少女は明らかな殺意を持ってジリジリと近寄ってくる

 

爛々と輝く赤い目にアッシュは恐怖を覚えた

 

背中からショットガンを引き抜き臨戦態勢を整えるが

 

「なっ!?」

 

ショットガンは中程から先がすっぱりと切れてなくなっていた

あたりを見回すと少女の足元、つまりアッシュがさっきいた所になくなったショットガンの先が落ちていた

 

「チッ!」

 

使えないショットガンを投げ捨てて、ナイフを取り出し構えをとる

 

それを見た少女は姿勢を低くすると 消えた

 

「!?」

 

瞬間的にアッシュは考察する

腰を屈めてから少女は消えた

突進なら自分はもう死んでいる

だったら考えられることはただ一つ

 

「上か!!」

 

見上げると腕を振りかぶりアッシュに向かって落ちてくる少女が居た

 

対応

後ろにバックステップし落下地点から遠ざかる

 

衝撃、土煙が舞い上がり少女を覆う

すぐさま中から少女が飛び出てくる

 

体を限界までそらして回避

しかし爪をそらすのにナイフを使ったせいで折れてしまう

 

「っぶねえ!」

 

距離を取ろうとするがその度にジャンプアタックで距離を詰められ、距離を詰めれば突進をかまされる

だがアッシュは少女の攻撃を避け続ける内にある事に気付いた

 

(コイツまともに戦った事がないな)

 

少女から繰り出される攻撃はかなり強力で速いだがそれだけで、パターンは単調で変化がない、ただ自分の怪力に任せた野生的な戦い方、それが分かれば苦はなかった。

 

(とは言えこちらも決定打が無いな…)

 

戦闘が始まってから少女が攻撃し、アッシュが躱す

この繰り返し、少女がスタミナ切れになってくれれば良いがそんな様子は見られない

 

「一か八かか…」

 

ナイフをしまい少女と対面する

それを見た少女はまっすぐ飛びかかってくる

 

「ここっ!」

 

体を横にそらし、少女の腕を掴む

 

「そいっ!」

 

そしてその勢いを利用して少女を木に叩きつけた

 

「かはっ…」

 

叩きつけられた少女はその場で動かなくなった

バキッとか聞こえたけど背骨折れたか?

 

すると手を覆っていた毛と爪は跡形もなくなり少女相応の細い腕になっていた

 

「さてどうするか…」

 

このまま放置して死のうがどうでもいいがこの国だと大事になってしまう

 

となれば

 

「連れて帰るか…」

 

少女の側により上半身を持ち上げる

 

「あ、折れてた。」

 

少女の身体は背中の中程から下が不自然に曲がるようになっていた

 

そのまま肩に担ぎ山を降りる

少女の身体からは微かな温もりと規則正しい呼吸が聞こえてきた

 

アッシュ宅

 

「あ、ぽいーっと。」

 

少女をソファーの上に投げる

運んでいる内に骨が治ったのか少女の身体は曲がらなくなっていた

 

「はぁー…これからどうしよう。」

 

取り敢えず連れて帰ってきてしまったが、どうするか全く考えてなかった

少女の身内を探すのか

治ったならまた山に帰すのか

それとも一緒に暮らすのか

 

「最後はないな。」

 

殺されたら嫌だし

 

その時ピクッと少女の身体が動いた

ショットガンを構えて警戒する

 

少女が上半身を起こしアッシュの方を向く

 

そしてにっこりと笑い

 

「見つけた、僕の運命の人。」

 

そう言ってアッシュに抱きついた

アッシュの胸板に頬を擦り付け尻尾をこれでもかというほど振っている

 

当のアッシュはフリーズしていた

 

「…はぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




設定は私と妖精から引っ張ってきたものあり
今後の更新は気分次第
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