乱暴な目覚まし時計の音に叩き起こされた。起動真っ最中の頭を後にし、布団をたたみ、制服に着替えた。朝食を取るために食堂に向かうと、電ちゃんが出向いてくれた。
「司令官さん、おはようなのです」
「うん、おはよう」
朝食は電ちゃんが準備してくれたらしく、トーストとジャムがテーブルに置かれていた…
「電ちゃん、パンにジャムって、大丈夫?飽きてない?」
心配で声をかけた。
「パンとジャムは何度食べても飽きないのです!」
どうやら結構気に入っている献立らしい。流石は三日三食をパンとジャムで過ごした強者。
俺も朝食をとりながら今日やることを考えた。先ず、艦娘の建造が第一だ。流石に電ちゃん一人じゃ何もできやしないため、少しでも戦力を増やさないといけない。戦力がある程度確保できたら、早速哨戒任務にあたらせたい。とりあえず、工廠に向かうのが先だ。
気づくと、電ちゃんが締の一杯(牛乳)を飲み終えていた。俺も急ぎ目でパンを腹に流し込み、電ちゃんを連れて工廠に向かうことにした。
工廠では沢山の妖精さんたち(可愛い)がテキパキ動いていた。
「コンニチハー」
「こんにちは」
妖精さんの一人が挨拶したので、俺も挨拶で返した。
さて、今我が鎮守府が有している資源は燃料300、弾薬300、鋼材300、ボーキサイト300。此の資源をどう割り振って建造するべきか。確か強引な情報の中では割振り方で建造される艦娘が変わるんだっけ?
まぁ、最初だし、オール30のレシピで行きたいと思う。別に重巡以上の艦娘を狙っているわけでもないし、出てきてもらってはむしろ困る。今必要なのはあくまでも戦力だ。
「よし、回してみるか!」
燃料、弾薬、鋼材、ボーキサイトを全て30に設定し、建造ボタンを押した。そして現れた建造時間は…
《0:59:58》
一時間、ていうことは軽巡or重巡ラインか!でだしからいいじゃないか!ここは軽巡が出て欲しい。何せ燃料と鋼材、弾薬が多いとはいえんからな。
俺は支給された戦闘服一式に着替え、軍手をし、高速建造材を片手に建造ドックに入った(良い子は真似しないでね!)。俺を引き留めようとあわあわしていた電ちゃんはついで。
戦地帰りの軍人を舐めるでない!俺の担当は医務ではあったものの、やってたことは様々だったからな。工兵、整備兵、運転兵、時には通訳をやっていた。勿論、分隊指揮や小隊指揮、基礎歩兵戦術、小銃、重機関銃、軽機関銃、機関短銃、拳銃といった兵器を、見方のもの、敵のもの構わず教育された。それら以外にもあらゆる作業をこなしてきた。戦地では何があるかわからないからっていって、いろいろやらされたし、実際役に立った。
作業を始めると、建造時間がみるみる内に減っていき、ついに
《0:00:10》
になった。
「よし、電ちゃんもおいで」
俺の呼びに、少しオロオロしながらも建造ドックに入った。
いよいよ新艦娘との遭遇だ。なんだか、わくわくするな。そして、建造時間がゼロになった時、ドックが光り、やがて一人の少女が現れた。
「オレの名は天龍。フフフ、怖い…か…?」
ということで、我が鎮守府に配属された二人目は天龍型天龍。
「そうか、君が天龍くんか。俺はヨン、海軍少佐だ。よろしく頼む」
そう言いながら握手を求めるために手を出したが、天龍くんが固まっている。そういえば自己紹介でもなんだかキレが悪かったな。
「うん?どうしたんだい?天龍くん」
「あ!いえ、その、よりしく…お願いします」
うん?なんか俺の知っている天龍くんじゃないぞ?俺の知っている天龍くんはもっと元気というか、好戦的というか。ていうか、よくみると、天龍くんの顔が引き攣っているようにも見える。顔色も悪そうだ。肩も震えているのか?握手越しで震えが伝わってくる?緊張しているのか?
「電ちゃん、ちょっと、天龍くんに鎮守府の紹介、お願いしても良いかな?」
「了解なのです!」
まぁとりあえず、鎮守府の案内に向かわせよう。電ちゃんも新しい仲間が増えて嬉しそうだ。俺は電ちゃんと天龍くんの二人を後にした。
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