さて、電ちゃんと天龍くんが鎮守府内を巡り始めたところ、俺は一つ確認したいことがあるため、出港ドックに向かった。昨日の電ちゃんがいうには、一応提督用の小型艦が一隻あるらしい。それを確認するために、出港ドックに足を運んだ。
其処には、少し年式がある、はやぶさ型ミサイル艇が停泊してあった。此れは海上自衛隊、海軍で運用されている高速艇で、2000年代初めごろに建造された。基本仕様として、最高速度44ノット、武装は76ミリ砲一機、二連装対艦ミサイル二機、12.7ミリ機関銃二機といったところだ。ただし、ここにある艦は、装甲が改造されていて、防御力が高めとなっている。だが、その影響なのか、最高速度が44ノットから、42ノットにまで下がっている。まぁ、許容範囲内だろう。多分。
最高乗員数は二十一人程度らしいが、此の鎮守府には人間は俺一人。どうすれば良いのかわからずに悩んでいると、近くで散歩をしていた妖精さんたち(可愛い)が、操縦以外は妖精さんたちが担うってことを教えてくれた。つまり、俺一人でも運行が可能。俺の指示で速度調整、攻撃ができる。
どうでも良いが、このはやぶさ型ミサイル艇に名前をつけた。名前は適当に呼びやすいように、ユウタにした。異論は認める。
ユウタを確認し終えた後、俺はもう一箇所立ち寄った。陸警隊の駐屯用の建物だ。鎮守府の主な施設があるのは正門側の建物(便宜上A館と呼んでいる)で、その奥にも建物がある。そのうち一つが陸警隊駐屯用の建物(便宜上B館と呼んでいる)だ。昨日、此の場所の説明のみを受けたため、実際に行って、目にすることにしたのだ。
B館には陸警隊用の兵営、食堂、補給庫、弾薬庫、銃器保管庫、鍛錬室などがある。だが、兵営や銃器関連の物は空だ。兵営には誰一人ともおらず、銃器保管庫も中には何もなく、弾薬庫や補給庫の銃器関連物資もない。
本部によれば、何やらいざこざがあったらしく、配置が多少遅れるとのこと。それえに伴い、銃器関連の物資の補給も見送られている。
B館は、今こそ空ではあるものの、我が鎮守府の核心的な施設であるため、ちゃんと確認した。ていうか、早く陸警隊来て欲しい。鎮守府も仮にも軍基地なので、警備戦力がないのは心許ない。とりあえず、陸警隊が来るまでに、サイクルで当直勤務になる。まぁ、監視カメラを確認するだけだが。
B館の確認も終えた。ということなので、俺は執務室に戻る。今日新しく天龍くんが仲間になったことを報告書にまとめるためだ。何年何月何日に資源いくらを使って天龍を建造した、特異事項はこうこうこうだ、新たに建造した理由にはこういったものがあった、ってな感じで書く。大して難しいものではないため、作成は二十分程度で終わった。
久しぶりのデスクワークだったためか、目が多少疲れた。別に疲れがマシになるわけでもないのに、眉間にシワを寄せて、指で挟む。未だなんでこうするのかはよくわからない。
何だかマシになった気がしなくもないような気がすると、俺は碇ゲン○ウがよく取るポーズを取った。特に意味はない。何か、こう、デスクがあるとやりたくなる。
意味のないポーズを取っていると、執務室のドアがノックされる。
「どうぞ」
俺の一言に、電ちゃんが「失礼します」と言いながら、天龍くんを連れて入った。
「一通りの案内が終わったのです」
なるほど、もうそんなに経ったのかと思い、姿勢を崩さず時計を見ると、11時半になっていた。
ふと、今日の昼食をどうするべきか、悩む。先ず、オムライスとパンはなしだ。普通に定食にするべきか。しかし、今日は天龍くんが新しく仲間になった日。何かしら特別なものを作るべきだ。天龍くんが好きなものは何だ?
悩んでいるうちに、結局面談を兼ねて、天龍くんに直接聞くことにする。
「天龍くん、配属されて早々悪いのだが、面談をしたいと思う。電ちゃんはちょっと外で待っててくれるかな?天龍くんは前の席に座りたまえ」
「了解なのです」
俺の言葉に電ちゃんは返事を言いながら部屋を出て、天龍くんは前の席に座った。そういえば天龍くん、結構緊張しているのか、いまだに震えている。顔色も悪い。今回の面談で緊張も多少解ければ良いのだが。
此の作品、別作品(なろう)を書くにあたって、やる気がない時に書いていた作品だったのに…更新するためにこれを書いている俺は一体…
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