「ーーー問おう。お前が俺のマスターか?」
巨大な槍を片手で扱う褐色の騎士はそう言った。そうだと言うとそこからは早かった。男はランサーの姿をみるとあっさりと去っていった。色々ありすぎたため頭を整理しようとすると誰かが教室へと入ってきた。
「ちょっとライダーさっきの女、殺してないわよね?一般人は巻き込むなとマスターに言われて…」
「新手か、ちょうど良い。暴れて足りなかったところだ」
「なっ、サーヴァント。もう一体どうなってるの!」
さっき男と戦っていた女だ。黒髪に着物の美少女だが不思議な力を感じる。さっきの矢はこの人が…しかしどうみてもランサーと一触即発な状態だ。
「ランサーさん待って、この人たぶん私を助けてくれて…」
「あら?あなた魔術師だったの?じゃあ遠慮なく殺せるわね」
「射てるものなら射ってみな。そこは俺の攻撃範囲内だ、首が跳ぶぜ」
「アーチャーやめろ」
「遠坂くん?」
また誰か来たかと思うとクラスメイトだった。普段はドケチで明るい彼だが今は冷たい目をしている。
「衛宮、お前は魔術師だったのか?」
「魔術師?私は魔法なんて使えないけど…」
「じゃあ何故お前の右手に令呪がある」
「れい…じゅ?」
右手をみるとそこには確かに何かの印みたいなものがついていた。ますます頭が混乱する。
「お前は聖杯戦争に参加しているんだ」
「聖杯戦争?何を言ってるの?もう訳がわからないよ」
「…マスター、まさか聖杯戦争も知らずに俺を呼んだのか?」
「マスター、話にならないわ。殺しましょ?」
「待て、アーチャー。衛宮、今ならまだ間に合う。聖杯戦争から辞退しないか?」
遠坂くんから説明を聞く。専門的過ぎてよくわからないがまとめると
・聖杯戦争とは令呪が宿った魔術師がサーヴァントと呼ばれる英霊を召還し戦うこと
・令呪はサーヴァントに対して3回までどんな命令もできる
・サーヴァントは7騎いる
・優勝者は聖杯を手に入れてどんな願いも叶えれる
といったところかな。そして命をかけた殺しあいであるため脱落者は命を狙われる。しかも魔術師ではない私が魔術回路を持たず召還しているため今もなお命が蝕まれらる状態らしい。参加するにしても辞退するにしても教会に行かなくてはいけないため遠坂くんに付いていった。ランサーには霊体化をしてもらった。
「綺礼いるか?」
「蓮、何の用だ。辞退でもしに来たか」
「そんな訳あるか。保護だ、一般人のな」
「やれやれこの戦争に巻き込まれるとは不幸なことだ」
「せめて口元は隠せ、にやけてるぞ」
私が綺礼と呼ばれた神父を見た第一印象はというと
「目が死んでる?」
「ぷぷっ!」
「初対面の人間に対したそういうことを言えるとは大した少女じゃないか」
「あ、いえ、すみません。つい口がスベってしまいました。初めてまして、衛宮結と言います」
「衛宮?まぁいい。初めてまして、言峰綺礼だ。今回の聖杯戦争の監督者をしている」
「監督?」
そこからは監督の役割を聞く。あくまでサーヴァントを失ったマスターの保護も役割のため私はその対象にならないらしい。何か方法は無いかと考える。
「もういい、俺がどうにかする方法を考える。それまででいいからここにいろ。あとこれを飲んどけ」
遠坂くんは石をすりつぶし水の中に入れたものを渡して去っていった。
衛宮結:聖杯戦争参加者。辞退できないらしくどうすればいいか考えてる。今のところ命の危機という自覚が持ててていない。
遠坂蓮:ユイのクラスメイトで聖杯戦争の参加者。成績優秀、弓道部のエースだがドケチで有名。非情になれない性格。何が願いか不明。
ランサー:サーヴァント。召還に応じたもののマスターをみて殺そうかどうか悩んでいる。
アーチャー:サーヴァント。マスターであるレンの言うことは聞くものの何故ユイかランサーを殺さないか疑問に持っている。
言峰綺礼:監督者。レンの師匠らしい。zeroとは平行世界だが第四次聖杯戦争で何かをつかんだらしく人の不幸が大好きらしい。なお令呪で自害させれば解決できることをあえて黙っている。