目が覚めて知らない天井が目に映る。私は昨日のことを思い出しながら立ち上がり時計をみると11時半であった。今日が土曜日で良かった。自分の命が危ない中、まだ学校のことを気にする余裕があるようだ。そうしていると部屋の扉が開きマミが入ってきた。
「ユイセンパイ、おはようございます」
「おはよう、と言ってももう昼だけどね」
「そうですね、でも起きたらおはようございますと言いたくなりますのでそこは気にしないでください」
「同盟を組んだのはいいけど今は何をすればいいの?」
「とりあえずご飯を食べましょう。話はそこからです」
居間へと案内されると私の分のご飯が用意されておりマミちゃんとマミちゃんのおじいちゃんと一緒に食べる。そして今さらながらもマミちゃんのおじいちゃんへと挨拶をする。
「初めまして、マミちゃんの先輩で衛宮結といいます」
「間桐臓硯(まどうぞうけん)じゃ。マミから大体聞いておる。聖杯さえ手に入れれるなら儂から言うことは何もない」
「もーおじいちゃん?センパイは一般人だよ、魔術を知ってる訳ないじゃん。色々教えてあげてよ~」
「マミ、この小娘は魔術回路のオンオフが出来、さらには基本の強化魔術を少し使えとる。他に儂ができるのはこの小娘を食らい尽くし、蟲のエサにすることしかない」
「えー、でも魔力がほぼないセンパイなんて食べたら胃もたれするだけだから絶対ダメだよ。おじいちゃんが食べていいのは私だけなんだから」
え、何このサイコパスな会話。魔術師はこういうことが当たり前なの?てか私を食べるって昼間なのに結局命の危機?
「しかし、衛宮とはの…」
「養父を知っているのですか?」
「直接の面識はないが…みてて面白いやつだったわい」
「臓硯さんも前回の参加者なのですか?」
「儂がか?カッカッカッ!面白いこと言うの」
「センパイ、おじいちゃんはね、この聖杯戦争の考案者なのよ」
「えっ?でも聖杯戦争って200年前に出来たって聞いたのだけど…」
「おじいちゃんは500年前からずっと延命の魔術でここまで生きているのよ」
「500歳…妖怪じゃん!」
「カッカッカッ、よく言われるわ。こんなことも出来る」
「うわっ、体から虫が…油◯一族?って体が虫で構成されてるのね…妖怪じゃん!」
「こうすれば夏海市中のどこでも監視ができるからのお」
「まさか私が教会へ行ってたことも?」
「みておったぞ。それどころかマミが召還した魔方陣から詠唱も無しにサーヴァントを召還するもみておる」
「…訴えていいですか?」
「ならば蟲のエサにするだけよ」
「で結局臓硯さんは参加者ではないと」
「あぁ、儂の子孫が参加しているわい。とくに前回の聖杯戦争に関しては期待すら出来ん奴だったからのお。しかし、そんな奴でもやることはしっかりやっていたわい」
「やること?聖杯を勝ち取ることですか?」
「カッカッカッ、聖杯が勝ち取られたことなんぞ今まで1度も無いわ。優秀な子を置いて逝った。アイツはそれだけできておるから十分じゃ」
「優秀な子…何となく誰かはわかりますが、マミちゃん他には兄弟はいる?」
「1人おるぞ。小娘、お前も知ってる人物じゃ」
「?間桐が性なのはマミしか知らないけd「遠坂蓮」」
「ふふ、父親は違いますけどね」
「…いやいやいや重いよ。重いし何か知ってはいけない話じゃないのコレ?」
「まぁ私の父も兄さんの父も生んでいただ母も前回の戦争で亡くなりましたけどね」
「重いよ、何これ聞いた私が悪いの?しかし、間桐、遠坂、みたいに魔術師の家系ってどれくらいあるのやら」
「とりあえず夏海だと後2つじゃ。アインツベルン、そして2年前に来た一宇(いちう)かの」
「もちろん、どっちも聖杯戦争に参加してますよ…あっそうでした」
マミが急に真剣な顔になり言う。
「昨日ライダーによりセイバーが脱落したらしいです」
「!最優のクラスじゃなかったの!」
「最優といえど相性がある。いや、運が悪かったの。ライダー以外なら間違いなく勝っていたからの」
「相性?」
「センパイ、先週出たゲームでゲットすると全モンスターの中でもとびきり強いモンスターがいたでしょ?でも攻撃が無効化できるあるモンスターを連れていき弱らせてボールを投げるだけでゲットできちゃいます。そういうことですよ」
「ごめん、そこまで進んでないけど言いたいことはわかった」
あくタイプにエスパー技は無効。そういうことだ。
「てか昨日俺がアサシンの旦那を追い詰めたのもそういうことだぞ」
「ランサーさん!」
「みなさん、食後のお茶です」
「ありがとう、アサシン。あっ作戦を考えるから貴方もここにいなさい」
「承知しました」
「………」
霊体化と解いてランサーが出てくる。さらにはアサシンも出てくる…お茶を持って。白いドクロの仮面とグルグルに巻かれ右手など気になるところはたくさんあるが…エプロン。細身だが筋肉質な体にエプロン、これがものすごいインパクトである。
それはそれとしてランサーはすっかりアサシンと打ち解けたようだ。とても昨日殺しあってたとは思えないが今は作戦を聞こう。
「じゃあ各陣営の状況を確認を。まずセイバーは脱落してマスターも死んだからもう考えてなくていいでしょう。アーチャー陣営は兄さんとわかっています。残るはライダー、キャスター、バーサーカーです。おじいちゃんから聞いたところバーサーカーはアインツベルンが召還しているもののずっと自分の陣地に篭っているようです。キャスターはおじいちゃんでま不明なので今回はライダーについて考えましょう。センパイ、お願いします」
「えーと、アーチャーと戦っていた時は短剣を持っていたよ。後、刃物が着いている変なベッドを出してた…ランサーさんが壊したけど」
「で俺が召還された後は馬で逃げていったな。まぁ俺より強くはなさそうだ」
「ランサー、ライダーは宝具をたくさん持ってるクラスです。油断はいけませんよ。しかし、ベッドですか…私が思いつくのはギリシャ神話のプロクルステスですかね?」
「プロクルステス?誰それ?」
「盗賊ですよ、普段は宿屋の主人と偽ってアテナイへと向かう旅人を泊めて眠ったところを襲ってましたがテセウスという英雄により倒されます」
「テセウス…も知らないけどそれが刃物のベッド?」
「そうです。ベッドからはみ出していればはみ出している分を切って会わせていました。逆に小さいとハンマーで叩いたり重りで引っ張ったりしました」
「じゃあライダーの真名はプロクルステス?」
「いえ、まだそう決めるのは早いかと。それにこれでサーヴァントになるにはいろいろ足りず無理があります」
「それじゃあ質問、ライダーはセイバーをどう倒したの?」
「宝具らしいのですがおじいちゃんの監視していた使い魔はセイバーの魔力にやられてしまっててわからずで…少なくとも電撃には強そうですね」
「まぁ俺なら正面から余裕で勝てるな、アサシンの旦那は怪しいが」
「ハッハッハ、これは手厳しい。しかし正面からいくアサシンなぞそういるまい」
「そういうことだ、考える必要はない」
「そういえばライダーのマスターって誰?」
ふと疑問に思ったことを言う。話を聞く限りライダーはずっと単体でいるのだ。マスター無しで動けるはずはない。
「おじいちゃん、何か知らない?」
「んー、確かに監視してる時にマスターは映らなかったのお。儂の目を欺けるほどの天才かもしれんし…本当にマスターがいないのかもしれん」
「一宇がマスターなのでは…」
「「それは無い」」
「どうして?」
「だって」
「一宇の坊主が召還したのは」
「「セイバーですよ(じゃぞ)」」
話は終わり夜までは自由な時間となった。ランサーの真名を調べるため本を読む。一昨日みた夢は槍試合というものらしい、つまりランサーはアーサー王物語に出てくる円卓の騎士に違いない。そして、その中でも指折りの強さで、(特にガウェインに)嫌われていた騎士を考えるとラモラックとなる。しかしそう考えると槍試合での女性がモルガンなのはおかしい。彼女とは既に愛人関係であったため愛を求める必要はないのだ。頭の中を整理しようとアーサー王物語を再び読んでいると昨日のある光景が浮かび上がる。
『ランサーさん、あなたはキリスト教ではありませんよね?』
『ッ!…あぁそうだ』
おかしい。円卓の騎士は騎士は皆キリスト教のはずだ。そして1人の女性の愛を求め、ずっと機会を狙い付きまとう…つまりランサーの真名は
「パロミデス」
同盟を組んでるとはいえ敵陣地の中、私の口から自然とその言葉が出てきた。
衛宮結:マスター。同盟を組んだマミの家に泊まる。第四次聖杯戦争での切嗣について聞こうと思っていたがクラスメイトと後輩のドロドロの関係を知り聞き逃す。ランサーの真名にたどり着くが当たっているのか?
間桐真実:マスター。おじいちゃんに食べられたいというヤバイ子。おじいちゃんを頼りながらも今後の作戦を練る。先月発売された◯ケモンFRLGをしてる。
遠坂蓮:マスター。まさかのマミとは異父兄妹。両親が前回の聖杯戦争で亡くなっている。
間桐臓硯:一応マミの祖父。マミのことを可愛がってる。夏海市中を使い魔で監視してるらしい。ユイが巻き込まれることになった聖杯戦争の元凶。マミに聖杯を期待してる。
ランサー:サーヴァント。殺しあったはずのアサシンと普通に打ち解ける。マスターから真名を当ててもらえるのを楽しみにしてる。
アサシン:サーヴァント。仮面を取らずエプロンをつけたどうみても怪しい家政婦。ランサーとは気が合うらしい。
ライダー:サーヴァント。ランサー曰く強くはないらしい。
一宇???:マスター。名字とセイバーを召還していたこと以外不明。坊主と呼ばれるから若いのかもしれない。
???アインツベルン:マスター。バーサーカーを召還してるらしいが詳細不明。
次回は戦闘します。楽しんでいただけると幸いです。