ベル君が【アポロン・ファミリア】に入団するのは間違っているだろうか   作:七篠ロキ

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アポロン「くっふっふっふっ」
ヒュアキントス「アポロン様は一体何をお考えなのだ…」
ダフネ(本当に何を考えているんだこの変態)
リッソス「まあ、時間が経てばわかるだろう」
カサンドラ「遂に私の夢を信じてくれる人が…!」

 …ベル君が加入したことで、早くも【ファミリア】内部に影響しているんだが。


冒険者登録

 ルアンさんと同居人となった僕はその晩、風呂場に案内され、入った(アポロン様の姿はなかった)後、部屋に戻り、二人で談笑していた。

 

 

「へぇ~。ベルってそんな遠いところから来たんだ!」

 

「うん。おじいちゃんがいてそこで『オラリオには何でもある』って言ってて…」

 

「で、結局オラリオに何を求めに来たんだ?」

 

「あ、うん。ダ、ダンジョンに出会いを求めにっ……」

 

「はっはっはっはっ!! なんだそりゃ!! めっちゃおもしれぇ!!」

 

「あ、あはは…。持ち物検査された時も、係の人全員に笑われたよ」

 

「まあ、普通そうだろうなっ! 大抵ここのオラリオに来るやつは富か名声、もしくは女っていうぐらいだからなっ!」

 

「そう言うルアンは一体どんな目的でオラリオに来たの?」

 

「オイラか? そうだなぁ、最初は名声だったなぁ。小人族は容姿から既にバカにされてるようなもんだし、『勇者』に代わってオイラの名を轟かしてやると意気込んだもんだぜっ!! ついでに、お金も稼ぎに来たっていう理由もあるぜっ!!」

 

「そうだったんですか!? あれ、でも確か……」

 

 

 ルアンの職業の役割って確か…サポーターだったような…。前線で戦わないから、その分手に入れるお金も減ってしまうとか。

 

 

「言うな。流石に現実はそう簡単に甘くなかった。さすがにベルよりは苦労はしてないが、冒険者を諦めて、サポーターとして道を歩むことを決意したし、それでも【アポロン・ファミリア】に入団するまでだいぶ苦労したからな」

 

 

 そういえばさっき、ルアンも僕に同情していた気が。

 

 あれって、同じ経験を味わっていたから気を揉ませたのか。

 

 どうやら、どこかの【ファミリア】に入団するまで苦労した人は僕だけじゃなかったらしい。

 

 

「まあ、言っちゃなんだが、ここの【ファミリア】の団員でもアポロン様に執着されて入団する羽目になったやつもいるし」

 

「えっ!?」

 

 

 急にとんでもない話を聞かされ、僕は目を丸くした。

 

 それって、どういう…!?

 

 

「まあ、今日はここまでにしてもう寝ようぜ!! 夜ももう遅いし、明日から多分お前はみっちり冒険者として教育されると思うから、頑張れよっ!! 特に教育係が3人ってさすがに多いと思うし!!」

 

「え、あ、うん。そうだね。」

 

 

 さっきの話が気になるけど、確かに明日から大変だ。今の内に精神的にも休んで備えよう。

 

 今ので眠気が飛んでしまったと思っていたけど、僕は今日ようやく【ファミリア】に入団できてほっとしたのか、深い眠りに入った。

 

 

 

 

 

 

「あいつもう寝たのか……」

 

 

 ルアンは、まだ起きていた。

 

 ぐっすりと眠っているベルの様子を見て、少し安心している。

 

 

(部屋当てを知らされてなかったと考えると、多分アポロン様対策として、ヒュアキントスあたりが考えたな)

 

 

 実はこの【アポロン・ファミリア】は、たまにアポロンが勝手に団員たちの部屋に侵入することがあるのだ!! 恐ろしい!

 

 

(まあ、一応侵入された際の対策も各団員で施してあるし、問題はないか)

 

 

 この部屋も例外ではない。

 

そう思い、ルアンもまたベットに戻り、深い眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝になった。

 

 当番制で朝食を作るのは数人であるが、そのうちの一人であるカサンドラは気分が浮かれている。

 

 何かベルの料理だけ豪華な気がするのは気のせいだろう。

 

 

「な、何か、カサンドラ、妙に浮かれてない?」

 

「気、気のせいじゃないか?」

 

「ベルの部屋に案内していた後から受かれている気がする…」

 

「何を話していたか本人に聞いてみようぜ」

 

「じゃあ、お前が聞きに行けよ」

 

「いや、あの状態のあいつを見るのが初めてで、何かちょっと聞きにくいし…」

 

 

 そんなことを話している時、朝食を食べる時間となり、食事が食卓に並べられる。

 

 そして、団員全員朝食を食べ始めたが……

 

 

「な、何か僕のだけ食事が豪華じゃないですか!?」

 

「あ、ほんとだ! ずりーぞ、ベル!」

 

「一体何をしたんだ、ベル?」

 

「いや、僕に言われても…」

 

「いや本当に、一体何があったんだ…?」

 

 

 ルアンやアポロン、ヒュアキントスまで疑問を持ち始めることになってしまった朝食会となった。

 

 

 

 

 

 

 そして、朝食を食べた後。

 

 僕は着替えて出かける準備をした。

 

 

「それじゃ、行って来るね」

 

「ん、あ、そうか。まだ冒険者登録がまだだったんだな」

 

「うん。ダフネさんとカサンドラさんとリッソスさんと一緒に行って、その後武器選びに行くらしいんだ」

 

「そっか。そんじゃ、行ってこい」

 

 

 そして、僕らは館を後にした。

 

 

 

 

 

 

「いや、でもやっぱり教育係が3人なのは、多いよなぁ。一体何を考えているんだ?」

 

 

 そうルアンはつぶやくのであった。

 

 

 

 

 

 

 そして、僕らは冒険者登録を行うため、ギルド本部へ行った。

 

 中に入ると、受付の人は皆綺麗で、正直見惚れそうだった。

 

 列に並んで、そのうちの一人眼鏡をかけたエルフの女性の方が相手だった。

 

 そして、冒険者登録を行った際、この質問が来た。

 

 

「アドバイザーはどうなさるのですか?」

 

「ア、アドバイザー?」

 

「ああ、教えてなかったな。普段ダンジョンでも知識ゼロで行くのはさすがに危険だから、ギルド本部からアドバイザーをつけてもらって、階層に産まれてくるモンスターの特徴や攻撃手段、またその階層の地図なども教えてくれるんだ」

 

 

 そうなんだ…。付けてもらった方が何かと役に立ちそうだなぁ。

 

 

「じゃあ、つけてもらいます。」

 

「要望はどうなさいますか?」

 

「ん?」

 

 

 え、要望!? ってことは…、エルフの女性に教えてもらうことも……!

 

 

「あ、じゃあエル「ちょっと待って」カサンドラさん!?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「こちらから人物を指名することってできるの?」

 

「えっ」

 

 

 カサンドラさん!? 一体何を…!?

 

 

「どうしたのカサンドラ。普通に誰でも…」

 

「ダ、ダフネちゃん…。前に私にアドバイザーをつけてもらったことがあったよね…?」

 

「ええ、そうだけど。それがどうかしたの?」

 

「べ、ベルもその人に教えてもらおうかなと思って…」

 

 

 あ、なるほど。信頼できる人に教えてもらおうと思ったってことか。

 

 いや、でも確かに。その方がかえっていいかもしれない。その人の教えは正しかった、とその身を持って証明しているし。

 

 よくよく考えれば、同じ【ファミリア】の女性の前で自分の好みがばれそうになったと考えると、ここは乗るしかない…!

 

 

「そ、そのアドバイザーの方は…?」

 

「う、うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミィシャさんです。」

 

 

 

 

 

 

「こちらの要望で承りました。それでは、冒険者生活を頑張って下さい。」

 

 まさか、通るとは。というか受付の人のすぐ隣だったから、本人からOKをもらった。

 

 何だか僕の周りの人を見てた気がしたけど、もしかして何だが、教育係が3人もいるから安心だと思われたから!?

 

 そんな考えをした時、さすがに不謹慎だからすぐ首を振り、別の場所に向かう。

 

「そういえば、武器を選ぶといっても、どこに行くのですか?」

 

「ああ、【ヘファイストス・ファミリア】の所だ」

 

 こうして僕らは冒険者登録を終え、武器選びの方へ向かった。

 




 前回の話で、武器選びの話をすると書いてしまったが、
 こちらの話が先です。大変申し訳ございません。

さて、アドバイザーの話になりますが、なんと、ベル君のアドバイザーがエイナさんではなくミィシャさんになりました。大丈夫なの? まあ、カサンドラの元担当だったし、ひとまず何とかなるだろう。

 というか、このアポロン様の考えが読めない。風呂場にもいないし、夜這いもしないし、こいつもしかしてニセモノなのか?

アポロン「寝不足はいけないことだ!!」キラッ
 おい、こっち見て言え。
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