君は初めて捕まえたポケモンを覚えているか?   作:がんばリーリエ

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言ってしまうと1番書きたいのはガラル地方。

マリィちゃん可愛い。
でも本当に書きたいのはユウリだったりする。


ポケモンバトル

 

 

 

何故か主人公のライバルとポケモンバトルをする事になった件について。

 

色々な地方を回り、俺もベテランと言って差し支えないぐらいになり訪れたのはホウエン地方。

故郷であるカントーを出て、シンオウ、ジョウト、カロス、アローラ、イッシュと回り今はホウエンにいる。

ガラル地方ってのもあるらしいが俺はその地方の事を知らないので後回しにしている。

 

俺にとって思い出深いホウエン地方。

なんだったら1番多くプレイしたシリーズかも知れない。

俺はジムに挑戦しつつ、ヒンバスを釣ろうと唐突に思い当たり119番道路に訪れた。

 

俺はある目的を胸に旅をしている。

まぁ武者修行のようなものなのだが思い出巡りというか、やはり前世の記憶で知っていたり思い出深い場所はどうしても懐かしくなってしまい観光気分になってしまう。

119番道路もそうで、ヒンバスを釣ろうとしてヒンバスに出会うまでに色違いのコイキングに出会ったりと俺にとって思い出の深い地だ。

 

俺はヒンバスを釣り上げようとボロのつりざお片手に歩いていると、見覚えのある後ろ姿を見掛けた。

うん、どう見ても主人公かライバルのハルカだな。

これまでに主要人物や主人公に出会う事は多々あって動揺こそはなかったのだが、どうも様子がおかしい。

何処か困ったようなオオスバメに蹲るハルカ。

 

オオスバメって事はライバルの時のハルカなのか?

主人公であるときにオオスバメを持っていない確証はないが、ライバルの先発と言えばオオスバメという印象が強いのも事実。

 

正直ルビーサファイアのライバルは弱い。

最後のポケモンバトルとなるミナモシティでも彼、彼女の手持ちの御三家は最終進化ではないと言えばその残念さが分かるだろうか。

まぁ最初にミズゴロウを選んでるとヌマクローに進化して、相手のキモリもジュプトルになっている最初の戦闘は割とキツイんだけどね。

 

でもルビーサファイアのライバルはジムバッジを集めてる気配は無かったし、チャンピオンリーグにも興味が無さげだったのを考えると妥当なのかも知れない。

 

この辺りはひみつ基地に出来る場所も多いし、それ関係かなぁとその場を去ろうとした時。

でも俺は見てしまった、聞いてしまった。

 

良く見たことのある顔だった。

なんだったら俺も良くしていた顔だ。

ポケモンバトルに負けて、悔しくて悔しくて堪らない。

そんなポケモントレーナーであるならば誰だってした事のある顔。

 

そう言えば気になっていた事がある。

ミナモシティでライバルに勝つとライバルは、少し無言になった後一区切り着いたからと家に帰ると言うのだ。

当時から俺はそこに違和感を感じていた。

きっとあれは悔しくて悔しくて、でも主人公との差に気が付いて俺なんか、私なんかって思ったのではないか。

だから旅を1度止めよう、そう思ったのではないか?

 

そこから先もライバルは伝説ポケモンを止める所に現れるがその時も何だか自分との差というものを感じていたような気がする。

 

チャンピオン戦に勝った後もそうだ。

 

きっと彼、彼女にも知られざる葛藤があったのだろう。

ゲームではそれは語られていない。

でもこれはゲームに似ていてゲームではなく、現実だ。

 

だから俺は彼女の呟きに反応してしまったのかも知れない。

あのいけ好かない赤い帽子の野郎にやられた時の俺と同じ、諦めたような顔をしている彼女に。

 

 

そして今俺はそんなライバル、ハルカちゃんとポケモンバトルをしようとしていた。

 

いやどうしてこうなった。

 

 

 

「ほ、ほんとにやるのか?」

「はいっ!お願いします!」

 

 

と言っても相手さんはやる気満々である。

偉そうに言った手前断りにくいのも事実だった。

 

だが恐らくミナモシティで主人公に敗れた後であると考えると、ハルカちゃんの手持ちは良くて30Lv程度

エースである御三家も最終進化ではないはずだ。

こう見えて長く旅を続けている俺のポケモンのLvは.......

 

 

「あー.......今からヒンバス釣ってそのヒンバスでポケモンバトルしたらダメか?」

「ダメに決まってますよ!幾ら何でも舐め過ぎです!」

「だよなぁ.......でも俺こう見えてポケモンのLvだけは高いから多分全タテするぞ?」

 

別にハルカちゃんを舐めているわけじゃない。

でもこれは紛れもない事実だ。

それでもやると聞かないハルカちゃんに俺は折れ、最終的に俺が手持ち1匹でハルカちゃんは手持ち全てを使う変則マッチで行う事になった。

少し不満そうにしていたが、1番付き合いの長いポケモンを出すからと嫌々ながら了承。

 

 

「じゃあ、行きます!行っておいで、オオスバメ!」

「魅せてやれ、バタフリー!」

 

 

ハルカちゃんはやっぱり先発にオオスバメか。

対する俺はタイプ相性が宜しくないバタフリー。

だが別に慢心をしているわけじゃない。

バタフリーは俺が1番最初に捕まえたポケモンだ。

ずっと、ずっと一緒で楽しい事も苦しかった事も共に過ごしてきた正真正銘俺のパートナー。

バタフリーは正直強いポケモンではない。

ピカチュウよりも種族値は高いがそれでも400には届かない。

 

言われた事がある。

「そんなポケモンまだ使っているのか?」と。

そんな事は俺が1番分かっている。

誰だってバトルに勝つ為に強いポケモンを使う。

いわゆる600族と言われるポケモンの中でも最強クラスのポケモン達を。

 

確かにそういうポケモンは強い。

ゲームをしていた時であればバタフリーを使っていたとしても、序盤だけでいずれ入れ替えていただろう。

でもこれはゲームじゃない。

ポケモンの数だけ出会いがあって、ストーリーがある。

そうやって出会ったのが今のバタフリーで、当時のキャタピーだ。

 

 

 

 

「オオスバメ、つばめがえし!」

 

気合十分、上空から勢いを付けてオオスバメがバタフリーに向かって飛んでくる。

つばめがえしは本来必中の技だ。

もちろん此方では必中とまではいかないが、非常に回避しづらい技ではある。

なるほど流石はライバルのポケモン、非常にいい加速だ。

 

「バタフリー」

 

言葉はそれだけで充分だ。

 

「よし、きま.......嘘っ!」

 

勢い良くバタフリーに突っ込んだオオスバメ。

しかし当たる寸前でオオスバメは吹き飛ばされてしまった。

別に難しい事ではない。

当たる寸前でエアスラッシュをぶつけただけ、と聞えはいいが本来指示が間に合わない場面でこの様な事が出来るのは、ポケモンがトレーナーの指示をされる前にどう動くかを予め感じ取っている必要がある。

一朝一夕で出来る事ではないのだ。

 

「くっ!?オオスバメ、かげぶんしん.......オオスバメ?どうしたの!?」

 

空中で体勢を立て直し、ハルカちゃんにの指示に従おうとしたオオスバメだが突然動きが止まる。

 

「まさか.......」

「そのまさかだよ。オオスバメはまひしている」

「嘘.......一体いつの間に」

「簡単だよ。本来ポケモンバトルは最初に登録した4つの技しか使えないが別に他の技が使えない訳じゃないの知っているだろ?けどバタフリーの強みってのは多彩な粉技にある。だからエアスラッシュに俺は粉の効果を付けるように特訓したのさ」

 

この辺はゲームとは同じだが使えないことがない事を知った俺はバタフリーの強みを生かす為に、主力であるエアスラッシュに粉の効果を付けれるように特訓をした。

こうすれば粉で技枠を消費せずとも相手を異常状態にする事が出来る。

 

そのまま動きが鈍った所をエアスラッシュで仕留め、オオスバメは戦闘不能。

ハルカちゃんの次のポケモンは。

 

「お願い、キノガッサ!」

 

やはりキノガッサか。

しかし俺のバタフリーはキノガッサ相手に4倍弱点を突ける。

さぁ、ハルカちゃんはどうするのかな?

 

「キノガッサ、まずはキノコのほうしを辺りに振り撒いて!」

「なるほどな。けど甘い、既に俺のバタフリーは2回積んでいる。決めろバタフリー」

 

まるで霧隠れのようにキノコのほうしをばら撒くキノガッサ。

確かに良い手だが、悪手だな。

先程よりもかなり威力のあるエアスラッシュが地面を削りとる勢いで、キノコのほうしを吹き飛ばしそのままキノガッサは戦闘不能。

 

「今のがエアスラッシュ?でも威力が.......」

「あぁ、俺のバタフリーはちょうのまいを動くだけで積めるからな。時間を掛ければ掛けるほど速くなり技の威力も上がるぞ」

 

これも常時積めるように訓練をした。

ちょうのまいは積み技としてかなり優秀だが、正直ポケモンバトルのレベルが高くなっていくと積み技なんて使う暇なんてない。

だからこそ動くだけで積めるようにする必要があった。

種族値で負けている事が前提になる戦いで積み技がないとなると、勝つ事が非常に難しくなってしまう。

 

充分に積んだバタフリー相手に次に出て来たホエルオーは何も出来ず戦闘不能。

 

「頑張って、ワカシャモ!」

 

来たか、ハルカちゃんの相棒。

出て来たのはワカシャモ。

ならば主人公であるユウキの御三家はキモリを選んだという事になる。

 

 

「正直、ここまでだなんて思いませんでした」

「俺も目指す場所がはるか彼方だからさ、必死なんだ。だから負けるつもりは無い」

「私も.......諦めません!」

 

 

諦めればいいのに、とは思わない。

これはゲームではない。

ゲームであるのならば確かに多くのものが降参している場面だとは思う。

けどこれは現実だ。

そして何よりもポケモンバトルだ。

 

 

「バタフリー、エアスラだ」

 

「ワカシャモっ!」

 

ハルカちゃんが叫ぶ。

多分無我夢中なんだと思う。

バタフリーを見る、ポケモンバトルは相手が調子付き勢いに乗りポケモンとトレーナーが通じあった時が1番怖いのは経験で何度も体験している。

だからこそバタフリーを見る。

 

此方を一瞬見てから、バタフリーはエアスラッシュの体勢に入った。

 

「ワカシャモっ!?」

 

何も直線的な攻撃が全てじゃない。

ここまで積んだバタフリーであるならば、薙ぎ払うように、それこそかぜおこしのようにエアスラッシュを広範囲に放ったとしてもとてつもない威力が出る。

 

これには堪らずワカシャモは吹き飛ばされる。

しかし震えながらも立ち上がる。

それを耐えるか。

時にポケモンは限界を超える、それはいつもトレーナーが諦めずポケモンも負けたくないと強く思っている時。

 

ワカシャモが吠える。

その時、ワカシャモの全身が光り輝いて。

 

「ワカシャモ.......いやバシャーモ!」

「バシャっ!」

「ここで進化するかっ!?」

 

ワカシャモがバシャーモに進化する。

このタイミングで進化するなんて、ハルカちゃん意外と持ってるな。

 

「バシャーモ!スカイアッパー!」

 

「バタフリー!」

 

あのバシャーモほんとに進化したばかりなのか疑いたくなるような、凄まじい勢いで飛び上がる。

恐らくここまでになるとエアスラッシュでは止められない、サイコキネシスで止めてもいいのだがこうなると何をしてくるか分からない為1度無難に回避した方が良さそうだ。

 

バタフリーが上へ飛ぶ、これでバシャーモの攻撃は届かない。

 

「バシャーモ!お願い!」

 

空中で止まるかと思われたバシャーモの足が燃え始め爆発する。

そしてその勢いで加速して一気にバタフリーの元へ。

そこでそうして来るか!

こうやって予想外の事が起こった時が1番ポケモンバトルで盛り上がる、でも俺たちは負けねぇぞ!

 

「バシャーモ、ブレイズキック!」

 

「バタフリー!迎え撃て!」

 

マジで?

みたいな顔すんなバタフリー。

分かってる、お前ならまだこれぐらい回避するなり出来るって。

でもここまでされて迎え撃たないのはポケモントレーナーが廃るってもんよ!

 

バシャーモのブレイズキックがバタフリーに命中する。

 

「よしっ!.......バシャーモ!?」

 

「ごめんなハルカちゃん。俺のバタフリーのりんぷんに粉の効果があってだな」

 

「ま、またなのっ!うぅ、この鬼畜!」

 

「ふっ、最大の褒め言葉だな!」

 

やっぱりまひってバグなんだなって。

異常状態になった隙を見逃さず仕留めバシャーモは戦闘不能。

これで俺の勝ちだ。

 

 

 

 

 

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