ママでありながら配信者にもなりまして   作:八月朔日

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お待たせしましたあああああああああああああああああああ


9 キャラデザと先輩からのアドバイス

「そんな深く考えないでなっちゃえばいいんじゃない?」

「……軽くない?」

「いいのいいの、面倒なことはなった後に考えれば。何をどう考えてもならなきゃ意味ないんだし」

「そんなもんなの?」

「私はそうだったかな。面白そうだったしとりあえずやってみようでオーディション受けてリーチェになったし。お姉ちゃんもそんな考えてないでとりあえずなったらいいよ」

「オーディション受けて落ちた子が聞いたら刺されそう」

 

 フィーがPCで作業する中、私はベッドに座って昨日のVtuber勧誘の話をしてた。先達というか2期生としてデビューしてるフィーに相談してみたんだけど、なんともまあな返答。

 

「まあ楽しい世界だよ、ここは。演奏1つ、機材操作1つとってもレスポンスが返ってくるしリアルタイムで生の声が聴ける。こういう私が見たい次はあれが見たいっていう違う視点を見せてくれる。Vtuber始めたら作業効率多少はさがるかなーと思ったけど始める前よりは上がってるし今のところマイナスはないかな」

「ふーん……」

「まあVtuberそのものが嫌いで炎上させてやろうとか他の箱推しの連中が粗探しして難癖付けてきたりとかもあるけどまあクリエイター界隈じゃよくあることだしどうってことない」

 

 うわ何それめんどくさい。炎上させてやろうってクソみたいな根性もだけど。他の箱推し連中の粗探しとか推しに対して泥塗り付けてるってわかんないかな。どこにでも沸くもんだねえ。

 

「最後の一押しとすれば、新しい世界で見る景色は気持ちいいよ。お姉ちゃん」

 

 

 

『どうされましたか? 何か作業で問題でもありましたか?』

「そっちはなんも問題ないです。Vtuberになる件で」

『結論はまだゆっくりで大丈夫ですよ?』

「さっき妹と話して結論出ました。私やります、Vtuber」

『いいんですね? 妹さん、リーチェさんと話したなら悪い方の話も聞いていると思いますけど』

「ええ、大丈夫です。まあ批判だのなんだはこの仕事でなれてますから」

 

 たまにやる作業配信のコメントでちょいちょいアンチくるし、何ならTwitterやpixivでもアンチくるしアンチ掲示板もあるし。まあ、そのどれもこれもを成果でねじ伏せてきたんだけれども。うん、アンチがぐうの音も出せなくなるまでひたすら絵を投稿し続けただけだけど……1時間で6枚あげたら自然と静かになったっけ、あの時。

 

『それではVtuberになるという事で話を進ませていただきますね。キャラデザの方はどうするかは決めてますか?』

「キャラデザはこっちでやるから大丈夫です」

『わかりました、デビュー日を含めた今後のスケジュール組み立てますから、決まり次第お伝えします』

「はい、わかりました」

『いいお返事が聞けてよかったです。それでは失礼しますね』

 

 ディスコードでの朱音さんとの通話を終えてゲーミングチェアにもたれかかる。

 もとよりこの世界にかかわった時点で多少なりともVtuberというもに興味はあったし、クリエイターとしてもこの世界には惹かれるものがある。私の絵師としての新しい糧にもなるだろうし。とりあえずはフィーが言った新しい世界で見る景色とやらに期待しよう。

 

「その前に案件の方から仕上げていきますか」

 

 納期はまだ決まってないけど、まあいいでしょう。ちゃちゃっと描き上げてキャラデザに入りましょうかね。

 

*** *** ***

 

 納期未定の案件はひとまず終わった。アイコンはデフォルメでぱぱっと描いたし、6人分の色紙も描いた。残すは私のVtuberとしてのキャラデザ。とは言っても具体的にどんな容姿にするかが悩みどころな訳で。通常の人枠でいいのか、それとも人外枠がいいのか。可愛い系がいいのか綺麗系がいいのか、身長や髪の色胸のサイズ……んー、久々にキャラデザで悩んでるかもこれは。これはあれだね、困ったときの妹頼み。

 

「無難にエルフとかでいいんじゃない? 私ら見た目的には耳伸ばしたらそれっぽい見た目してるんだし。てか珍しいね、描く絵の案聞きに来るの」

「今までやってきたのと勝手が違うしね、先駆者がいるなら聞いた方がいいかなって」

「まあ多少特殊ではあると思うけどさ、新しいの描き起こさなくてもいつも描いてる奴でいいんじゃない?」

「一瞬それも考えたんだけど、なんか違うかなって」

 

 看板娘でいつもというか、同人出すときにいつも載せてるキャラ。キャラデザは最初はこれでいいかとも思ったけど、キャラ名もつけて今まで描いてきた分今更それに私が成り代わるというのはなんだかものすごい違和感が沸いてきた。

 

「名前も付けてそれなりに動かしてきたキャラをVtuberのアバターに使うってのはねー」

「それで新キャラってわけか」

「そういうこと。んー、とりあえずエルフで描いてみるかな」

 

 ふむ、エルフ。一般的、というか大体のイメージは森や精霊と一緒に住んでたり人里から遠く離れたところに住んでるなどなど。後は美形でスレンダーな体系だったり狩猟をしてたり。だからといってそれを踏襲するだけなのはつまらない。せっかくVtuberとして活動するのにありふれたエルフで済ませるなんてもったいない。

 そこに今の私の肩書もプラスして……うん、いい感じに構図が浮かんできた。さっそく部屋戻って描き起こそうかな。

 

「今日の夕飯カレーの予定だから集中しすぎないでね」

「はーい」

 

 なんか最近フィーの家事力というか女子力というか、なんか高い気がする。私もカレーくらいなら作れるけどさ。

 まあいいや、今はキャラデザに集中しますかね。

 

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