梁幽館との試合に向けた新越谷の
メンバーの様子をオリジナル展開で
書きましたので宜しくお願いします
そして久しぶりに真深が
詠深にアレをやっちゃいました
それではご覧下さい!
影森を破り初戦を突破した新越谷のメンバーは
整列を終えて制服に着替えると球場の駐車場に
停めていた藤井先生の車にバットやグラブなど
野球用具を積んでいた
「それでは先に戻っていますね」
「お願いします」
藤井先生は一言、言い残してから
車に乗って先に学校へ戻っていった
本来ならば学校から移動用のバスを
用意してもらい移動する筈なのだが
新越谷は例の不祥事により校内での
印象が悪くなっている為に学校から
移動用のバスを用意されてないのだ
故にメンバーは公共交通機関を使って
移動することを余儀なくされているのである
そして交通機関のバスが来る時間までの間に
メンバーは球場前で身体を休めながら今日の
試合を振り返っていた
「試合時間1時間7分か……
物足りね〜~! 帰って練習したいな~〜」
試合時間が短かった為か稜は身体を
動かしたりないのか練習したがっていた
「エラーしたのでノックを受けたいです!」
「白菊はノックよりホームランを
もっと打つ練習しろよ、パワーあるんだからさ」
そんな稜に白菊は守備の練習を
やりたそうな発言をするが今日の試合で流れを
引き寄せる切っ掛けにもなる同点ホームランを
打ったこともあり稜から沢山ホームランを打つ
練習をするよう催促されていた
「とりあえず安心だな……勝てて」
「ええ」
不祥事により昨年は公式戦に
1試合も出場することが出来なかった
怜と理沙の2年生コンビの2人にとって
初の公式戦での勝利は1年生メンバーの
誰よりも嬉しいのは間違いないであろう
そんな理沙に珠姫が近づいて声をかけた
「理沙先輩……ナイスピッチングでした」
「ありがとう……みんなのフォローのお陰よ」
「確かに最後の集中打で
詠深ちゃんを完全に温存できましたからね!」
「そうですね……
詠深を温存できたのは大きかったと思います」
珠姫と真深は詠深を完全に
温存することができてホッとした様子だ
「私は芳乃ちゃんの
采配が良かったって思うっちゃけど!」
「あのエンドラン良かったよな~~!」
「私もあの場面はバントかと思ったわ」
希、稜、菫は6回裏のビッグイニングに
繋がる切っ掛けとなった菫の打席での
エンドランの芳乃の采配に太鼓判を押していた
「…………」
しかし褒められた芳乃本人は
どことなく上の空で落ち込んだ表情であった
そんな芳乃を希は心配そうな様子で見ていた
「あれ? そういえば詠深ちゃんは?」
「さっきまで息吹のダウンに付き合ってたぞ」
「あっ! じゃあ私が呼んで来ます」
「ありがとう、真深ちゃん」
まだ合流していない詠深と息吹を
呼びに真深がその場を離れていく
ーーその頃の詠深と息吹ーー
怜の言うとおり詠深は息吹のダウンに
付き合っていたが、丁度そこへ影森の選手たちが
現れたので2人は咄嗟に近くの芝生に身を潜めた
やがて影森のメンバーは球場の駐車場に
停めていた影森の移動用のバスが近くに
集まると三角を始め影森の3年生たちの
最後の夏を終わらせてしまったことに
申し訳なさそうなエースの中山と捕手の
2年生バッテリーを優しく鼓舞していた
「みんなとやって来た野球……悪くなかったよ」
「「えっ?」」
三角の言葉に項垂れていた中山と
田西が意外そうな表情で顔をあげた
「次は速攻で試合に勝てるチームを作ればいい」
「私たち3年も卒業まで協力するから」
「あっ……はい!」
3年生からの激励とチーム作りの
協力の申し出に中山の表情が和らぎ笑顔になった
「さあ! 帰って練習だ!」
そして影森のメンバーは
バスに乗って母校へと帰っていった
「次はもっと手強いかもね」
「また極端なチーム作ってきそうよね
新越谷にだけしか勝てないようなチームとか?」
「ありそう!
息吹ちゃんキラーの打線とか?」
「ひっ!?」
詠深の予測に息吹がやや本気で驚いていると……
「いたいた……詠深! 息吹ちゃん!」
「あっ、真深ちゃん!」
詠深と息吹を探しに来た真深が
2人を見つけ駆け寄りながら声をかけた
「みんなが待ってるわ。戻りましょう」
「うん! 行こうか息吹ちゃん」
「そうね」
真深に促され詠深と息吹は
真深と一緒に仲間の元に戻っていく
ーーそしてーー
「あっ! 戻ってきたわ」
「遅いぞ2人とも、どこ行ってたんだよ?」
菫が、いち早く戻ってきた3人の姿に気づくと
稜が、暫く姿を見せていなかった詠深と息吹に
何処にいたのか尋ねると、詠深は先程の影森の
メンバーのやり取りを話した
「"速攻で試合に勝てるチーム"……か」
「確かに今より手強いチームになりそうね」
詠深の話を聞いた怜と理沙の2人は
苦笑いを浮かべながらも気持ちの中では
影森と再戦できることを楽しみに思っていた
すると……
「ねぇ、真深ちゃん……」
珠姫が少し聞きづらそうに真深に声をかけてきた
「試合の途中から影森のメンバーを見て
少し怒っていたよね? 理由を聞いてもいい?」
どうやら真深が試合の途中から影森に対し
怒っていたことが、ずっと気になっていたようだ
「あっ! 私も気になってた……」
同じく真深が怒っていたことを気にしていた
詠深も珠姫に同乗する形で真深に尋ねてきた
「そうね……何て言ったらいいかしら?
上手く言えないけど"ガッカリ"しちゃったのよ」
「ガッカリした?」
「うん……私は相手の強弱に関わらず試合時間が
短くてスコアもロースコアだって芳乃ちゃんから
聞いてから影森がどんな試合をするんだろうって
楽しみにしていたし実際に試合が始まった直後の
攻撃も相手の意表を突く良い野球をして来るなと
思っていたのに実際は勝敗よりも試合を少しでも
早く終わらせることだけ考えていると分かったら
残念に思ったし許せないと思っちゃって……」
「どうして?」
「うん……詠深も言っていたけど
自分たちだけで野球をするのが楽しいという
考えは理解できたし否定する気はなかったわ
けど試合をするからには対戦相手と真面目に
向き合って勝利を目指して試合をするべきだし
私はアメリカのガールズに入った頃はベンチに
入ることも出来なかったけど試合に出たいから
頑張って練習をしてきたから余計に何のために
貴女たちは練習してるんだって思ったら影森の
野球を好きになることがどうしても出来なくて」
「「「「「「「「「……」」」」」」」」」
真深のその言葉に詠深たちは
真深が怒っていた意図をなんとなく悟った
アメリカでレギュラーを取り試合に
出られるように必死に練習してきた
真深にとって勝負を疎かにする様な
影森の試合は許せなかったのだと
それに加えて真深は対戦相手でなく
同世代のチームメイトに受け入れて
貰えず孤立していたことも頭に過り
影森の戦術は許せなかったのだろうと
「だから私は相手と向き合って
試合を楽しんで勝つことを目標にしている
チームを作って来てくれれば文句はないわ」
「……そうだね
チームの皆とやる野球も楽しいけど
試合も楽しまないと勿体ないもんね」
「うん……私も、このチームで
沢山、勝ちたいし試合を楽しみたいな」
珠姫と詠深も試合を楽しむべきという
思いから真深が影森の野球に不快感を
覚えたことを理解したのと同時に次に
影森と試合をする機会があれば互いに
試合を楽しめたら良いなと思っていた
「それで新越谷を意識させようと
息吹にコピー投球をさせる芳乃の采配に
逆上して勢い余ったとはいえ息吹に死球を
当てたことに怒って代打で出た時に敢えて
息吹を死球にしたスライダーを狙った訳か」
「うん……ちょっと大人げなかったかな?」
稜に敢えてスライダーが来るまではファールで
粘り打ったことを指摘された真深は今に思うと
大人げなかったと少し反省しそうになるが……
「そんなことないけん!
打ちたい球種がくるまで態とファールで
粘って本当にスライダー打って凄かったけん!」
息吹に死球が当たってしまったので影森を
挑発する采配をしたことを後悔して表情が
暗くなっていた芳乃のことを心配していた
希が真っ先に真深の言葉を否定した
「真深が私と芳乃の為に怒ってくれて
敢えてスライダーを打ってくれたって
分かった時は私も芳乃も嬉しかったわ」
「真深ちゃん、ありがとう……」
「ジータパーラーと同じような
打撃をしてくるなんて本当に凄かったわ」
「真深さんの打撃、感動しました!」
「また見せてくれよな、真深!」
「ありがとう……そう言って貰えて光栄だわ」
当事者である息吹と芳乃に加えて
菫、白菊、稜からも敢えてスライダーを狙った
打撃に太鼓判を押されて真深も笑みを見せる
「何はともあれ理沙も息吹も
今日はナイスピッチングだったぞ!」
「はっ、はい! ありがとうございます!」
「少し緊張したけど、それ以上に楽しかったわ」
怜に投球を褒められ
息吹と理沙は嬉しそうに返事をした
「初の公式戦で勝ち投手……いいな~~」
「アハハ……」
新越谷の野球部に入部するまで公式戦どころか
練習試合でも勝ったことのない詠深が初めての
公式戦で勝ち投手になった息吹を羨ましそうに
見るので息吹か思わず苦笑いを浮かべている
「さあ! そろそろ、バスが来る時間だ」
「そうね、バス停で並んで待ってましょう」
怜と理沙に促され、球場前のバス停に
移動したメンバーは暫くして定刻通りに
やって来たバスに乗り学校への帰路についた
そしてメンバーは学校に帰ってくると直ぐに
ビデオ室に移動して次の対戦相手が決まる
梁幽館と埼玉宗陣の試合中継を見るために
テレビをつけると試合は終盤に差し掛かっていた
《7回裏ツーアウト一塁
カウント、2ボール、2ストライク
ここまで好投のエース中田の第5球……
投げた! 打ちました! センターへ大きな当たり
しかし陽秋月が落下点に入って……捕りました!
試合終了! 2回戦屈指の好カードは "3-2"!
梁幽館が埼玉宗陣を破りました!》
「やっぱり強いね……」
梁幽館と埼玉宗陣の試合が終了し
新越谷の2戦目の相手が決まった瞬間
テレビを見ていたメンバーの気持ちを
代弁するかのように息吹が小声で呟いた
「というわけで次の相手が決まったね
梁幽館高校……野球以外の部活動も盛んで
野球部員は100名以上もいて毎年県内外から
有力選手を獲得していて今年の春大では準優勝
激戦区の埼玉において夏5回春2回の全国大会
出場を誇る野球好きなら誰もが知る有名校だよ」
「才能ある奴らが毎日
めっちゃ練習してるんだろうなぁ」
「そこに勝つって……」
知っているとはいえ芳乃の説明を聞いた
梁と菫が改めて梁幽館との試合が決まり
少し緊張した雰囲気をなる
「因みにコンピューターで
勝率を実験してみたのですが……
24%もあることが分かりました」
「ゲームじゃねぇか!」
「藤井先生、ゲーム好きなんですね」
そう言う藤井先生が手に握っていたのは
携帯ゲーム機の"PS○"だったので稜と
真深が笑いながら突っ込んだ
「ゲームは、どうでもいいとして……
実際そのくらいの可能性はあると思うよ
今まで梁幽館に合わせて練習してきたし
こっちはデータが豊富にあるけど向こうは
ほぼ皆無だから互角の試合が出来ると思うよ」
芳乃の言う通り梁幽館には今日の
影森との試合以外のデータが無いので
序盤は互角の展開にできる可能性は十分にある
真深も1打席しか出ていないし詠深に至っては
1球も投げていないので尚更そう言えるだろう
「試合まで残り3日……しっかり調整して臨もう」
芳乃の掛け声でメンバーは各自練習を始めると
真深は芳乃から打撃練習を優先にしてほしいと
依頼され早速マシン打撃を開始した
予定通り梁幽館との試合は
真深を4番で起用するつもりのようだ
その横では菫がバントや、ミート打撃の
練習をしていたが、そこへ詠深と白菊が
やってきて菫に声をかけてきた
「菫さん! マシンバントの
自主練付き合って下さいませんか?」
「私も、お願い!」
「良いわよ……珍しいわね」
「そうね……今日はホームラン打ったのに」
今日の試合で2回の内、1回バントを
失敗した詠深なら分かるが、長打力を
期待されている上に今日の試合では
ホームランを打ったことを考えると
白菊の申し出は少し以外であったが
「いいと思うよ! 長打力を過剰に
警戒されるかもしれないし……面白いかも」
それに芳乃が推したので
白菊は詠深と一緒に菫の
指導のもとバント練習を開始した
確かに今日の試合の映像を撮った梁幽館の偵察の
映像を梁幽館の選手が白菊のホームランを見たら
長打を警戒されるかもしれないので裏をついて
セーフティーも決められるかもしれない
真深も二人のバント練習を見届けながら
その横で打撃練習を始めるとその後ろで
芳乃が息吹に話しかけていたが練習に
集中していた為に真深たちには二人の
会話は聞こえていなかった
「今日は、ごめんね……」
「何が?」
「今日の試合……私は何もしなくても勝てたんだ
打線は中盤から捉え始めていたし延長になっても
相手が自滅してた可能性は高い……息吹ちゃんの
物真似で挑発する必要なんて無かったんだ」
真深が借りを返したとはいえ
やはり芳乃は息吹の死球のことで
責任を感じずにはいられないらしく
申し訳なさそうな表情で息吹に謝っていた
「私があんな采配をしなければ
死球を当てられることもなかったのに……」
「は? 危ないプレーなんて
この先に、いくらでもあるわよ
その度に責任感じるつもりなの?」
「それは……」
「それにさっきも言ったけど
今日の登板……楽しかったから満足してるわ」
「息吹ちゃん……」
「しっかりしなさいよね……
顔面4分割みたいなエグい練習を
考え出したくせにらしくないわよ」
「えへへ……そうだね」
「そうよ! さて……私も打撃練習してくるわ」
芳乃を励まし終えた息吹は
真深、詠深、白菊と一緒に打撃練習を始めていた
ーー次の日ーー
「「おはよう」」
「おはよう! 初戦突破おめでとう!」
「ありがとう!」
真深と詠深はいつものように
家から一緒に登校してくると
クラスメイトから初戦突破の
祝言の言葉をかけられた
「ところで次の試合
私が投手をやるんだけど
見に来てくれたら嬉しいな~~」
詠深は照れながら次の試合で
先発することを話し遠回しに
観戦に来てほしい思いを伝える
「そうなんだ……
でも、まだ夏休みじゃないし……」
「それに次は梁幽館でしょ?」
「友達がボコられるところを見るのは……」
「ボッ!?」
1年は2年や3年ほど野球部を
悪い目で見てないが次の相手が
梁幽館だということで勝つのは
厳しいと思われているようだが
それは無理もないであろう
「まっ、あれが普通の反応よね」
「1年生が主体のチームが
梁幽館に勝つなんて誰も思わないわよね」
その様子を見ていた息吹と真深も
クラスメイトの反応を見て当然だろうと
理解していたが、ここで諦めないのが詠深だった
「今大会1番の番狂わせが
見れるかもしれないよ! 一生の自慢になるよ!」
「そっ、そうなの……」
「そうだよ! 真深ちゃんだって4番で出るし」
「へぇ~~、真深ちゃんが4番を打ってるんだ」
「そうだよ! だからお願い!
今度、将棋部の応援に行くからさぁ~~」
「いらないよ……」
終いには将棋部の応援に行くとまで
言い出したので将棋部に所属している
詠深の友達が困惑し苦笑いをしていた
「梁幽館に勝ったら来てくれるよ」
「そうね」
「それに将棋部の試合って
部外者は入れないんじゃなかった?」
そんな詠深とクラスメイトのやり取りを
芳乃と息吹と真深が微笑ましそうに見ていた
ーーその日の放課後の練習時間ーー
「出番~~♪ 先発~~♪
やっと~~♪ 投げ~ら~れる~~♪」
影森戦は完全に温存だったのて
詠深は早く梁幽館との試合で投げたいらしく
風変わりなオリジナルソングを歌いながら
プロテクターを付ける珠姫の側を離れずにいた
「変な歌……早くマウンドに行ったら?」
「最近タマちゃんと疎遠だったし
もう18.44mも離れたくな~~い!」
「ちょっと! くっつかないで! あつい!」
いつもの事とはいえ練習前に抱きつかれた
珠姫は詠深に抗議しながら引き離そうとする
「もう手放したくない~~!」
お構いなしに尚も詠深が珠姫に抱きついている
…………がっ!
【✨ げ ん こ つ ✨】 ポカーーーン
「早くマウンドに行く」( ̄へ ̄)
「はっ、はい……」(×_×)
「…………」(^∀^;)
真深の"げんこつ"で頭に"たんこぶ"が出来た
詠深は目を回しながらマウンドへと向かった
そして……
「こい!ストレート!」
「うん……って、遠くない?」
珠姫はバッターボックスよりも
更に後ろでフェンスの隅でミットを構えていた
「そこからいつもと変わらない力で
それでちゃんと届くように投げてみて!」
「うん……わかった」
詠深は戸惑いながらも普段の18.44mより
遠い珠姫のミット目掛けてストレートを投げる
ドォォォォォン
「オッケー!」
「届いた……」
「次はいつもの18・44mで!
真深ちゃん! 打席に立ってみてくれる?」
「いいわよ」
珠姫は本来の18.44mの位置で
ミットを構えると側で待機していた
真深が珠姫に頼まれて打席に立った
「さっき投げたのと同じ感じで投げてみて!」
「わかった!
(ちょっと遠めに投げる感じかな……)」
詠深は珠姫に言われた通りに
先程と同じ感じでストレートを投げる
「真深ちゃん、どうだった?」
「うん! いつものストレートより早かったし
球威も感じられたから試合でも使えると思うわ」
「よしっ! 今の直球は勝負所で使うからね」
「手応えはそんなに変わらなかったけど……」
投げた本人である詠深は
手応えや違いを感じ取っていなかったが……
「やっぱり思った通りだね」
「ええ」
今の投球練習で投じた詠深のストレートを見た
真深と珠姫は確信したように互いに頷きあった
「詠深は手を抜いてるつもりはないだろうけど」
「うん……あれだけの鋭い変化球を
投げられて直球が緩いはずないと思ったんだよ
現に気持ちが高まった時に無意識に投げられた
直球はかなりの球威があったからね」
詠深の決め球である"あの球"……
通称"ナックルスライダー"の球速と球威から
逆算すれば詠深の直球は相当な球速と球威が
あるはずだと確信していた真深と珠姫は今の
直球を詠深に習得させようとしていたのだ
「流石に一気にやろうとすれば
詠深のフォームを崩してしまうから
最初の内は少しずつ引き出しましょう」
「うん! そのつもりだから大丈夫
これに加えて真深ちゃんが教えている
"例の球"を詠深ちゃんが習得できれば
相当な武器になることは間違いないよ」
「そうね……じっくり
そして詠深の肩の負担も考えて
ゆっくり習得させていきましょう」
「だね!」
こうして真深と珠姫は詠深の
本来の直球と"例の球"の修得のプランを建てた
「はーい! 皆さん守備についてください」
「ノックだな! よっしゃ!!」
その後は藤井先生が今年の春大会に
梁幽館が見せた実際の攻撃を真似た
実践形式のノックが開始された
その練習を見た芳乃も精神面で有利になれるので
3日後までの間にやれる練習の中で最も効率的な
練習法だと感じていた
結局メンバーは藤井先生の体が悲鳴をあげる
6試合分のノックを終えるまでゲーム形式の
ノックを受け3日後にまで迫った梁幽館との
試合に備えたのであった
藤井先生による春大会の梁幽館の
ゲームを参考にしたノックは正直に言って
書くのが結構めんどくさかったので省略しました
すみません、先生……
それから藤井先生のゲームから
割り出した新越谷の勝率ですが
原作では13%でしたが真深の
存在に加えて練習試合で2勝を
しているので24%に上げちゃいました
次回は梁幽館の新越谷対策の様子と
オリジナル展開による試合前夜の
真深と詠深のやり取りと大会での
ユイの様子を少し書くのでお楽しみに!
梁幽館との試合開始は次々回となります