詠深の従姉妹はホームラン打者   作:たかと

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今回は真深の両親に加えて
原作より一足早く新越谷の理事長が登場します

タグにもあるように当作には男性キャラも
少し登場しますので宜しくお願い致します

真深と原作よりパワーアップした詠深によって
梁幽館との試合後の展開も大分違っているので
読む人によっては違和感あるかもしれませんが
ご了承下さいませ……


第35話 一夜明けて……

梁幽館との激闘から一夜明けた翌日の月曜日

 

 

「ん~~~っ!!」

 

 

自分の部屋のベッドで目を覚ました真深は

大きく伸びをしてからカーテンを開けると

眩しい太陽の光が部屋を照らし明るくなる

 

 

「うん。今日も良い天気ね♪」

 

 

昨日に引き続き快晴で

真深の表情にも自然と笑みが浮かぶと

部屋を出て歯を磨いてから髪を整える

 

そして制服に着替えリビングに行くと

真深の父親と母親がテーブルで朝食を

食べていたのだが……

 

 

「なにコレ……なにコレ……なにコレーー!?」

 

 

真深は戸惑いながら変わり果てた(?)

リビングを見て思わず大声をあげてしまった

 

 

リビングの壁には至るところに昨日の

試合やアメリカでの真深の活躍が書かれた

新聞の記事が彼方此方に飾られていたのだ

 

 

「いやーー! 昨日の真深は凄かったな~~!!」

 

 

真深の父親は嬉しそうに

顔をニコニコさせながら真深の記事を眺めていた

 

 

「ちょっと、お父さん!?

リビングの壁が新聞の記事で一杯じゃない!?」

 

 

どうやらリビングに新聞の記事を

張り巡らしたのは真深の父親だったようだ

因みに記事は全て真深に関する記事だった

 

 

「真深がアメリカで活躍しているのは

知ってたけど、こんなに有名だったなんて……」

 

 

「ねぇ……聞いてる?」

 

 

そして真深本人は恥ずかしいと思っている

異名の"東洋の打撃姫"に関する記事までも

張り巡らされていたので父親に抗議するが

 

 

「お父さんは……お父さんは……うぅぅぅ」

 

 

そんな真深に気づくことなく

真深の父は感極まって嬉し涙を流していた……

 

 

「もう……」

 

 

自分の抗議に気づくことなく嬉し涙を流す

父の姿を見た真深は恥ずかしそうに溜め息をする

 

 

「いいじゃない、真深……

昨日の試合だって真深が中田さんから本塁打を

打った時にテレビの前で泣いて喜んでいたのよ」

 

 

母親が夫と1人娘のやり取りを

微笑ましく見守りながら真深を宥めるが

やはり恥ずかしい物は恥ずかしいらしく

真深は顔をこの上ないくらいに赤くする

 

 

「さあ、朝ごはん出来てるから

遅くならない内に早く食べちゃいなさい」

 

 

「うん……」

 

 

真深の母親が微笑みながら真深の前に

お米と納豆に目玉焼きを置くと真深は

少し照れながらも席へと座るとお米と

納豆を混ぜて食べ初めた

 

 

(やっぱり朝食はコレに限るわね♪)

 

 

因みに真深は、お肉と納豆と卵が好物なので

毎朝、朝食はこの3品にしてもらっているのだ

 

 

「お父さんも今日は会社で会議があるから

15分前に出勤しなきゃいけないんでしょう?」

 

 

「そっ、そうだった! もう行かなくちゃ!?」

 

 

真深の母に諭された真深の父は我に帰り

時計を見ると既に朝食を食べ終えていたので

席を立ち鞄を手に取り玄関に向かおうとする

 

 

「ほら、ネクタイが曲がってるわよ」

 

 

「おっと、ごめんよ!?

ほんとに、お父さんはお母さんと

真深が居てくれないとダメみたいだな(笑)♪」

 

 

そう言って妻にネクタイを

整えてもらい幸せそうに頭をかく真深の父……

どうやら真深の父は妻と娘を溺愛しているようだ

 

 

「もう、あなたったら」

 

 

そして真深の母も、まんざらでもない様子だ

 

 

「……(相変わらず仲が良いわね

まあ、娘としては喜ばしい限りなんだけど)」

 

 

そんな両親の様子を真深は朝食を食べながら

苦笑いを浮かべて見ているので真深の家では

コレが日常の風景のようだ

 

 

「それじゃあ、行ってくるね♪」

 

 

そして真深の父は意気揚々と出勤して行った

 

 

 

 

 

それから数十分後……

 

 

 

 

 

「それじゃあ、行ってきます」

 

 

「はい、行ってらっしゃい」

 

 

朝食を食べて身だしなみを整えた真深は

玄関で母親に見送られながら学校に向かった

そして家を出て数分もしない距離を歩いていくと

 

 

「真深ちゃ~~ん!!」

 

 

家の近くの小さな十字路で

真深に向かって詠深が両手を振っている

 

いつも一緒に登校している真深と詠深は

この十字路で待ち合わせをしているのだ

 

 

「おはよう、真深ちゃん」

 

 

「おはよう、詠深」

 

 

親しき仲にも礼儀あり

2人は元気よく朝の挨拶を交わした

 

 

「昨日は、よく眠れた?」

 

 

「うん! ぐっすり寝られたよ」

 

 

「そう……初勝利に興奮して

朝まで眠れないんじゃないかと思って

心配してたけど余計な心配だったみたいね」

 

 

「えへへ(*^.^*)」

 

 

詠深が公式戦初勝利をあげたことは

真深にとっても嬉しいことだったが

昨日の試合を終え学校に帰った後に

録画を見た後に感極まった事により

泣きじゃくった詠深が余韻と興奮で

眠れるか心配していたのだが詠深は

家に帰ってからはリラックスできて

熟睡できたようだ

 

 

「昨日、家に帰ったらお母さんが

お赤飯を炊いて待っててくれたんだよ」

 

 

「あら、良かったじゃない」

 

 

「うん! まあ、お父さんが笑いながら

背中をバンバン叩いてきたから参ったけどね」

 

 

「詠深も大変だったみたいね……」

 

 

どうやら詠深も両親から……

特に父親から手厚い祝福を受けていたようだ

 

 

「真深ちゃんの方は、どうだった?」

 

 

「……昨日、帰るや否や

お父さんが泣いて出迎えてきたわね」

 

 

「あはは……相変わらずだね」

 

 

詠深も真深が父親に溺愛されてることは

知っているらしく苦笑いを浮かべていた

 

こうして真深と詠深は昨日の試合や家に

帰った後の話をしながら学校に向かった

 

そして2人は遅れることなく朝のチャイムまで

時間的にも余裕のある時間に学校に到着したが

真深と詠深が学校に辿り着くと周囲の生徒達が

一斉に2人に視線を向けてきたが会話に夢中の

2人は気づいていなかった

 

しかし2人が向かう教室では芳乃の机を中心に

2人のクラスメイトの生徒たちが芳乃や息吹の

机の周りに集まって新聞に加えてタブレットの

画面を見て盛り上がっていた

 

 

「「おはよう」」

 

 

「エースと4番がきた~~!!」

 

 

「待ってたよ~~!!」

 

 

そこへ真深と詠深が教室に姿を現すと

クラスメイト達に明るく出迎えられた

 

 

「2人とも昨日は本当にカッコ良かったよ」

 

 

「本当に梁幽館に勝っちゃうなんて凄いよ」

 

 

「新聞でも一面を飾ってるし

昨夜と今朝のニュースでも報じられてたよ」

 

 

「まさか詠深と真深が

こんなに凄い選手だなんて思わなかったよ」

 

 

クラスメイト達に詠深と真深も球場に

惜しみ無い称賛の言葉を送ってくれた

 

 

「私達こそ、応援に来てくれてありがとう」

 

 

「皆の応援から凄く力を貰えたわ」

 

 

「うん! 凄く嬉しかったよ」

 

 

そんなクラスメイト達に対し詠深と真深も

球場に応援に駆けつけて来てくれたことに

心からお礼の言葉を伝えると詠深が芳乃の

机の上のタブレットに気づいた

 

 

「ところで、タブレットで何を見てたの?」

 

 

「アメリカで活躍してた頃の真深の動画が

今朝から所々のサイトでアップされてるのよ」

 

 

「えっ、私も見たい!! 見せて、見せて!!」

 

 

息吹の話を聞くや否や詠深も芳乃に

タブレットを借りて画面を見つめる

 

そこには主に2年前にボストフや

ジータパーラーを初めとするアメリカの

スタープレイヤー達と共に試合に出場し

活躍をしている真深の姿が映されていた

 

現地の実況に合わせ、画面下には日本語に

訳された字幕も、きちんと表示されている

 

そして詠深が画面を見ると真深がボストフと

ジータパーラーの3人と共にガールズ史上初の

三者連続本塁打を打った時の試合に加え真深が

2試合連続のサイクルヒットを達成した試合や

真深の名前が知れ渡る切っ掛けになった満塁で

ボストフが敬遠された後に廻ってきた打席での

場外に消える満塁ホームランを打つ場面などが

動画にアップされていた

 

 

「コレがアメリカ時代の真深ちゃんか……」

 

 

真深のアメリカのガールズのユニフォーム姿は

真深のスマホの写真で見たことがあるが実際に

プレイする場面は見たことがない

 

故に詠深は初めてガールズ時代のプレイする

真深の姿には子供のように目を輝かせていた

 

 

「あと、コレも!

駅前の本屋さんで見つけた今朝のスポーツ紙の

一頁に2年前の真深ちゃんの活躍が掲載された

アメリカのスポーツ紙の記事がコピーがあるよ」

 

 

そう言いながら芳乃が持っていたスポーツ紙を

見せると2年前の真深の写真が掲載されている

英語で書かれたページを見せてきた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【《 Mami Uesugi 》

 

《 The,Oriental,Of,Batting,Princess 》】

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

それは昨日の新越谷と梁幽館の試合で1回表に

真深が先制の2ランを打った後に真深の経歴を

調べるように先輩の記者に頼まれていた記者が

アメリカ人の知り合いの記者から真深の経歴を

尋ねた時に一緒に送ってもらった当時の記事を

昨日の内に印刷したものであった

 

 

「今日は家に帰ったら

早速、この記事と一緒に2年前の真深ちゃんの

写真もアップさせて、私の部屋に飾らなくちゃ」

 

 

「「アハハ……」」

 

 

ウキウキしながら語る芳乃に真深と詠深は

4月に柳大川越との練習試合の後に芳乃の

部屋で見た野球選手の画像をアップさせた

写真やら記事に加えて入学式の時に撮った

真深と詠深の写真までアップされて部屋の

天上に飾られていたことを思い出していた

 

 

「私達も、まさか真深ちゃんがアメリカで

こんなに有名人だったなんて驚いちゃったよ」

 

 

「野球選手は、あまり知らない私ですら

ボストフとジータパーラーの事は知ってるし」

 

 

やはり真深のアメリカでの経歴は

クラスメイト達にとっても衝撃だったようだ

 

 

「そういえば真深ちゃんと

対戦するために日本に留学してきた

ウィラード選手とは、いつ対戦できるの?」

 

 

「その試合は絶対に見に行きたいよね!」

 

 

そして真深とユイの経歴と因縁が

知れ渡ったことによって日本でも

注目されることとなったユイとの

対戦にも期待を寄せてくれていた

 

 

「順調に行けば準決勝だね」

 

 

「最も新越谷と咲桜が

お互いに、そこまで勝ち上がればの話だけどね」

 

 

「息吹ちゃんの言う通り、埼玉は全国でも

激戦区の1つだから梁幽館に勝ったからって

新越谷が準決勝まで勝ち上がれる保証なんて

何処にもないし咲桜だって前回王者とはいえ

思わぬ伏兵に苦戦させられる可能性があるし

絶対に準決勝に勝ち上がれるとは限らないよ」

 

 

「そっか……」

 

 

「現に梁幽館がウチに負けたんだもんね……」

 

 

芳乃と息吹の話をクラスメイト達は昨日の試合で

新越谷が梁幽館に勝ったこともあり納得しながら

染み染みとした様子で話を聞いている

 

 

「何が起こるか分からない……

それが高校野球の楽しみでもあるけど

それでも正直に言って咲桜が準決勝まで

勝ち上がる可能性はかなり高いと思うよ

今年の咲桜は史上最強と言われてるしね」

 

 

「史上最強!?」

 

 

芳乃の説明に詠深が興奮しながら反応する

 

 

「主将で埼玉県大会の盗塁記録を更新した

小関さんと副主将の1人で2年間も守備で

エラーをしたことのない田辺さんを中心に

他の強豪校と比べても守備が安定していて

打線も好調な上に今年は黄金の新人とまで

言われてる3人の新人の選手がいるからね」

 

 

「黄金の新人!?」

 

 

「1人は、皆もご存じのユイさん!

そして埼玉だけでなく全国の強豪校が

獲得しようとした川越ガールズの出身で

組んだ投手を大幅にレベルアップさせると

評判の1年生ながら咲桜の2番手捕手にも

抜擢された二宮瑞希さん……そして本職の

遊撃手に加えて二塁手と外野手もこなせて

打率と打力も高い松井遥菜さんの3人だよ」

 

 

「あっ……その川越ガールズと

二宮瑞希さんのことはタマちゃんから

聞いたことあるよ……3年前と去年の

ガールズ県大会優勝チームで一昨年の

県大会はタマちゃんの美南ガールズに

決勝で負けて準優勝だったけど埼玉の

ガールズでは屈指の強豪で二宮さんは

川越ガールズで中学1年から正捕手で

活躍した凄い捕手だって言ってたよ?」

 

 

「そういえば、【王者、咲桜高校、

超強力、留学生投手ウィラードに加えて

注目の新人2人を獲得し連覇に向け死角なし】

って、芳乃の持ってた雑誌で紹介されてたわね」

 

 

芳乃のユイを加えた咲桜が今年の春に獲得した

超大物の新人3人の話を聞くと詠深が珠姫から

二宮瑞希の話を聞いたことを思い出すと息吹も

雑誌で見た記事の事を思い出しながら呟いた

 

 

「咲桜高校で1年生が夏の大会で

レギュラー入りする事は滅多にないから

3人もレギュラー入りして話題になったけど

実力があるからって今回の大会で3人全員を

レギュラーにして大丈夫なのかって懐疑的な

意見もあったらしいけど一昨日の3回戦では

その3人の活躍で5回コールドの完全試合を

達成した事で懐疑的な意見を払拭したんだよ」

 

 

「その試合なら私もテレビで見たけど

ウィラード選手は次々に三振を取ってたし

松井って選手はホームランを2本も打って

二宮って捕手もウィラード選手の変化球を

難なく捕ってて解説者から絶賛されてたよ」

 

 

「うん、私も見た! 凄い試合だったよね」

 

 

「対戦相手が気の毒なくらいだったよね」

 

 

芳乃の咲桜の話しを聞いたクラスメイト達が

一昨日のユイが先発し完全試合を見た娘達が

驚いた表情になっていた

 

 

「そうだね!

一昨日の完全試合で一転して全国制覇も

狙えるだろうとまで言われているからね」

 

 

そんなクラスメイト達と話しながら芳乃は

高校に入学してから今まで野球部の仲間以外と

野球の話をしたことがないのでクラスメイトと

野球の話ができて嬉しそうな表情になっている

 

 

「大丈夫! 大丈夫!

ウチには真深ちゃんが居るし準決勝まで

エースの私がしっかり投げて見せるから」

 

 

そこへ詠深が自分の胸をドンと叩きながら

満面の笑みでクラスメイト達に宣言したが

 

 

「詠深ちゃんは次の試合は完全休養だよ」

 

 

「えっ! なんで!?」

 

 

芳乃から告げられた言葉に

分かりやすいくらいに衝撃を受けている

 

 

「梁幽館打線を相手に好投したとはいえ

120球以上も投げたんだから無理は厳禁よ」

 

 

「真深ちゃんの言う通りだよ。

詠深ちゃんに無茶はさせられないから

余程の事がない限りは次の試合はお休みだよ」

 

 

「休める時に休むのも立派なエースの務めよ」

 

 

「うぅぅ……わかりました」

 

 

「と言いながら、凄く落ち込んでるわね……」

 

 

真深と芳乃から全うなことを言われて

落ち込みながらも受け入れる詠深の姿に

息吹が苦笑いを浮かべながら突っ込んだ

 

 

「あはは……

まあ、詠深は出ないみたいだけど

次の試合も絶対に応援に行くからね」

 

 

「私達も行くよ

昨日は試合の途中から球場に行ったから

次の試合は頭から応援に行きたいからね」

 

 

そんな野球部4人のやり取りに

クラスメイト達も笑みになりながら

次の試合も応援に来る約束をしてくれた

 

 

それから暫くして……

 

 

「皆さん、席についてください」

 

 

クラスメイト達との会話を楽しんでいる内に

朝のホームルームの時間となり担任の教師が

教室に姿を現したのど生徒たちに自分の席に

戻りホームルームが始まろうとした時だった

 

 

「上杉さん、武田さん」

 

 

「「???」」

 

 

担任が詠深と真深の方を向いて

2人を呼ぶと何やら言いづらそうな

表情になりながら続きの言葉を発した

 

 

「理事長先生が2人に話があるそうなので

お昼休みに理事長室に来てほしいとのことです」

 

 

「「!?」」

 

 

"学校の理事長が呼んでいる"

担任の言葉に当事者の真深と詠深だけでなく

芳乃や息吹を始め、クラスメイト達も騒然とする

 

何か咎められる事をした覚えはないが恐らく

昨日の試合か真深の経歴に関する報道の件と

思われるが少なくともお褒めの言葉のために

呼ばれたのではない事だけは察していた

 

真深は以前、中間テストで高得点を取った時に

教師から呼び出され、野球を辞めて学業の方に

集中することを、提案された経緯があったので

理事長が話があると聞かされ、嫌なトラウマを

思い出してしまっていた

 

こうしてクラスが騒然としている中で

ホームルームが終わって暫くしてから

一時間目の授業が始まり一先ず授業に

集中しようとクラスの全員が気持ちを

切り替えていた

 

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

そして迎えたお昼休みに真深と詠深は

担任の教師に連れられ理事長室へと向かう

 

 

すると、そこには……

 

 

「おっ! 来たか2人とも」

 

 

「怜先輩!?」

 

 

「藤井先生も!?」

 

 

理事長室の前には怜と藤井先生の姿があった

しかも様子からして2人もこの場に呼ばれて

真深と詠深が来るのを待っていたらしい

 

 

「どうして主将と先生が?」

 

 

「ああ……私と先生も理事長に呼ばれたんだ」

 

 

「呼ばれたのは私と岡田さん……

そして上杉さんと武田さんの4人なんですよ」

 

 

怜と藤井先生も真深と詠深と同じく

理事長に呼ばれて来たとなると呼ばれた用件は

やはり野球部に関連する件で間違いないだろう

 

 

「では、藤井先生……私は、これで」

 

 

「はい」

 

 

真深と詠深を連れて来た担任の教師は

藤井先生にお辞儀をして去っていった

 

 

「3人とも……心の準備は宜しいですか?」

 

 

「私は、大丈夫です」

 

 

「ここに来るまでの間に

気持ちの整理はしておきましたので」

 

 

「少し緊張してますけど大丈夫です」

 

 

理事長室に入る前の藤井先生は

眼鏡を光らせながら3人に心の最終確認をすると

怜、真深、詠深の順に覚悟ができていることを示す

 

 

「では、参りましょう」

 

 

そう言いながら藤井先生は

意を決して理事長室の扉をノックした

 

 

「藤井です!

岡田、上杉、武田の3名も参りました」

 

 

「どうぞ」

 

 

中から入室を許可する声が聞こえたので

藤井先生はゆっくりと理事長室の扉を開くと

部屋の奥の窓の前の立派な机に白髪で年輩の

女性が椅子から立ち上がると4人を出迎えた

 

 

「失礼します」

 

 

「「「失礼します」」」

 

 

藤井先生に続いて3人も理事長に

お辞儀をしながら丁寧に挨拶をして入室する

 

真深と詠深も理事長を見るのは入学式の日に

体育館で理事長の新入生への挨拶を聞いて以来だ

 

理事長に怒った様子はなく入学式で

初めて見た時と同じ比較的に穏やかな表情だった

 

 

「まずは昨日の試合……お疲れ様でした」

 

 

理事長は穏やかな声で話し始めると

昨日の梁幽館との試合での頑張りを

労ってくれると真深と詠深の2人に

視線を向ける

 

 

「特に2人には取材させてほしいと

いくつかの出版社から依頼を受けています」

 

 

「取材……ですか?」

 

 

「…………」

 

 

取材の依頼が来ていると聞かされ

慣れないインタビューを受けた昨日の事を

思いだした詠深が緊張した表情になる一方

真深は表情を変えず冷静な態度をしている

 

 

「ですが此方で全てお断りしましたし

今後は試合終了後以外の選手への取材も

極力、ご遠慮したいとも、お願いしました」

 

 

「…………」

 

 

取材は全て断ったと言う理事長に藤井先生は

それに理解しつつも残念そうな表情で俯いた

 

 

「知っての通り、野球部は昨年……

暴力沙汰による不祥事を起こしています

昨日の試合での2人の活躍や上杉さんの

アメリカでの経歴などによって良い形で

新越谷の野球部に注目が集まりましたが

他の先生方や保護者の反応を考慮すると

自重すべきだと考えたことでの処置です」

 

 

「心得ています……

私も注目されたいわけではありませんし

詠深も昨日の試合までは無名でしたから

いきなり注目されて戸惑いを感じてます

なので私や詠深としてもありがたいです」

 

 

「私も真深ちゃんの意見に賛成です」

 

 

「そうですか……

当の2人が同じ考えで、ホッとしています」

 

 

理事長の判断に真深は落ち着いた様子で

理解を示すと詠深は少し緊張しながらも

理事長の考えに賛同すると理事長も少し

安堵したのか笑みを見せた

 

 

「現に昨日の試合後に野球部を中傷する

声が学校に寄せられてると報告が来ています」

 

 

「「!?」」

 

 

「「……」」

 

 

学校に野球部への中傷の声が

寄せられているという理事長の言葉に

詠深と怜は衝撃を受けたような表情になるが

真深と藤井先生は冷静に表情を変えずにいる

 

 

「特に多かったのは

【不祥事で悪くなった野球部の評判や

イメージを回復させるために、あの2人を

獲るのに、どれだけの金をつぎ込んだんだ?】

という声が寄せられていたということですね」

 

 

「……(真深ちゃんなら、まだしも無名の私に

お金を出してまで獲るなんて、冷静に考えれば

有り得ないって直ぐ分かると思うんだけどな?)」

 

 

理事長の話を聞いた詠深は戸惑いながら

呆れたように心の中で呟きながら反論したが

直後に理事長に聞かされた言葉に更に動揺する

 

 

「それから上杉さん個人には

【それだけの実力と経歴がありながら

新越谷の野球部に入部したのは弱小校で

天狗になって威張り散らしたいからだろう】

という中傷が電話などで寄せられたそうです」

 

 

「そっ、そんな!?」

 

 

「「!?」」

 

 

真深個人に対する批判の声があったことと

批判の声の内容を聞いた詠深はショックを

受けて怜と藤井先生も憤った表情になる

 

 

「残念なことに、その中傷の声の中には

去年の暴力沙汰による不祥事を起こした部員

つまり当時の3年生からのもあったそうです」

 

 

「「「……」」」

 

 

つまり怜や理沙を苦しめた不祥事を起こした

当事者であって加害者でもある人物が母校に

わざわざ真深個人を中傷してきたという事を

聞かされた詠深はショックを受けた表情から

憤りと絶望と失望が混ざった表情になり怜も

同じような表情になるのと同時に怒りからか

両手の拳を強く握りしめていた

 

 

しかし……

 

 

「落ち着きなさい、詠深」

 

 

「えっ?」

 

 

真深からの厳しくも落ち着いた声に

詠深が我に返りながら真深の方を見ると怜や

藤井先生に加え理事長も驚きながら真深を見る

 

 

「大会で活躍していれば嫌でも

悪質な人達に目の敵にされる事もあるわ。

去年の私の事を知ってるなら分かるでしょう?」

 

 

「あっ……」

 

 

「「……」」

 

 

真深の言葉に去年の真深が同世代の

チームメイトから逆恨みされ嫌がらせを

受けていたことを思いだした詠深に加え怜と

藤井先生も昨年の真深の身に起きた出来事が

新越谷というチームに及んでいる事を理解した

 

 

「それに、私達1年生は当事者じゃないし

怜先輩と理沙先輩に至っては被害者とはいえ

暴力沙汰を起こした新越谷が注目されるのが

気に入らないと思われるのは予測できた筈よ」

 

 

当の本人である真深は怒った様子もなく

冷静で寧ろ納得した様子になると詠深と

怜と藤井先生は呆気にとられてしまう

 

 

「自分が批判されたというのに

随分と冷静で大人の対応をするのですね?」

 

 

そんな真深に対して

理事長も負けじと落ち着いた様子で尋ねる

 

 

「アメリカでプレイしていた頃に

日本人が活躍することを悪く思う人達から

批判されたりした事があるので慣れてます」

 

 

「なるほど……活躍されていた反面

その分、苦労も多く経験されたそうですね

1年生とは思いない落ち着きように感服です」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

理事長から感心されても真深は

落ち着いた態度でお辞儀をしてみせる

 

 

「……(まさか去年の嫌な体験が

新越谷で、こんな形で役に立つなんて……

どんな経験も無駄にならないとは言うけど

こんな形で実感するとは思わなかったわね)」

 

 

真深にとっては嫌な思い出でしかない

去年の出来事による経験と体験が新越谷で

思わぬ形で役に立ち真深は複雑な思いに駆られた

 

 

「とにかく、詠深……」

 

 

「ん?」

 

 

「これから先も陰口を言われたりすることが

あるかもしれないけど落ち着いて対処しなさい

そして中傷する人はいるけど昨日の中田さんや

さっきのクラスメイトの皆みたいに私達の事を

応援してくれる人達がいる事と中傷されて我を

見失って野球を楽しむ気持ちを忘れちゃダメよ」

 

 

「!?」

 

 

"応援してくれる人達の事と

野球を楽しむ気持ちを忘れてはいけない"

 

真深の、その言葉により詠深は昨日の梁幽館との

試合の後に中田から掛けられた言葉を思い出した

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「君達2人には大切なことを教えられたよ

結果も大事だが試合を楽しむ心も大切だとな」

 

 

「そんな君達2人のような相手と

真っ向勝負ができて敗れたのならば

全く悔いはない……寧ろ誇るべきことだ」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

最後の夏に不祥事を起こした新越谷に

敗れたにも関わらず真深や詠深の2人と

勝負できた事を喜び勝利を称えてくれた

中田の言葉のお陰で詠深の心に芽生えた

中傷による憤りの気持ちが癒えて同時に

自分たちの事をを理解してくれる人達も

居ることを悟るとこれからも自分たちの

野球を楽しみながら自分たちのプレイで

応援してくれる人達も楽しんでほしいと

思い直した事で爽やかな気持ちとなった

 

 

すると……

 

 

「上杉さんの言う通り……

批判の声以上に称賛の声の方が

それより遥かに多く寄せられています

特に昨日の7回の攻防には感動したと

ネットのツイートを初め電話などでも

送られて応援メッセージも来てますし

今朝がたには梁幽館の理事長さんから

また公式戦で新越谷と試合できる時を

楽しみにしていると電話がありました」

 

 

「「「!!」」」

 

 

応援のメッセージの方が批判の声よりも

多く寄せられている事を聞いて詠深と怜と

藤井先生の表情も自然と明るい笑顔になる

 

 

「とにかく、昨年の不祥事の件が完全に

忘れ去られたわけではないので一夜にして

注目されスター扱いを受け初めた2人には

自分から目立つ行動をすることだけは極力

避けてほしいことを伝えたく呼びましたが

2人とも学校の立場を理解されているので

後はチームメイトが注目されたことで他の

野球部員たちが浮かれてしまわないように

主将である岡田さんと監督の藤井先生から

気を付けるよう注意しておいてくださいね」

 

 

「勿論です……ですが、ご心配には及びません」

 

 

「あの子達なら、大丈夫です

現に昨日の試合を終えて学校に戻った後も

部員たちは決して浮かれることもなく寧ろ

気を引き締めて自分に足りなかった部分を

重点的に練習をして私も誇りに思いました」

 

 

真深と詠深は問題ないと判断した理事長が

次に怜と藤井先生に注意してほしいことを

伝えると怜と藤井先生も部員たちのことを

信じている意思を告げた

 

 

「そうですか……それを聞いて安心しました」

 

 

怜と藤井先生の言葉に

理事長は落ち着いた表情と口調ながら

安心したように微かに笑みを浮かべて呟いた

 

 

「それと次の試合からは試合会場までの

送迎バスを用意するので、試合当日は学校に

集合して試合会場に向かうようにしてください」

 

 

「「「「えっ!?」」」」

 

 

送迎バスを用意するという

理事長の言葉に怜や詠深だけでなく

真深と藤井先生まで思わず驚きの声をあげる

 

 

「先程、大会運営委員から移動の際の

選手の安全のために公共交通機関による

移動は避け送迎バスで移動するようにと

通達を受けたので用意する事にしました」

 

 

「本当ですか!?」

 

 

「ええ……流石に大会運営委員に加えて

野球連盟からの指示が出たとなれば野球部への

支援を反対されてる保護者の方や他の先生方も

反対されないでしょうし恐らく大丈夫でしょう

保護者や先生方には私が事情を話しておきます」

 

 

どうやら真深と詠深が注目されることで

不祥事により送迎バスを用意されてない

新越谷の野球部員が試合会場へ移動中に

トラブルに会う可能性を危惧した大会の

運営委員と野球連盟が学校に送迎バスで

移動するように指示を出したようだ

 

 

「話は以上です……

あと少しだけ藤井先生と話があるので

岡田さん、上杉さん、武田さんの3人は

もう自分の教室に戻られて結構ですよ

随分と時間を取らせてしまいましたね」

 

 

「いえ、大丈夫です」

 

 

「こちらこそ、ありがとうございました」

 

 

「しっ、失礼します」

 

 

理事長から体質を認められると

怜、真深、詠深の順にお辞儀をしてから

理事長室の扉を明け静かに退室すると

 

 

「怜!?」

 

 

「詠深ちゃん!? 真深ちゃん!?」

 

 

3人が理事長室を退室するや否や

理沙と珠姫を先頭に他の野球部の仲間が

心配そうな様子で3人の側に駆け寄ってきた

 

 

「理沙……?」

 

 

「あら、皆……?」

 

 

「どうして、此処に?」

 

 

逆に3人は駆け寄ってきた仲間と

友人たちに呆然としながら尋ねる

 

 

「"どうして此処に?"じゃないわよ!?」

 

 

「芳乃と息吹から真深と詠深が

理事長に呼ばれたって聞いたから心配で

居ても立っても居られなくて来たんだよ」

 

 

「そしたら怜先輩も呼ばれたって

理沙先輩に聞いたから更に心配になって」

 

 

戸惑いの表情を向ける3人に

菫、稜、珠姫の3人が心配そうに事情を話す

 

 

「怜……それに詠深ちゃんと真深ちゃんも

理事長先生に、どんな要件で呼ばれていたの?」

 

 

「何か問題でも起こったのですか!?」

 

 

「ウチら仲間やし話してほしいけん!」

 

 

「梁幽館との試合が問題視されたの?」

 

 

「いや、別に真深と詠深は

何も悪いことはしてないでしょう!?」

 

 

続いて理沙、白菊、希、芳乃、息吹の5人が

珠姫たちのように心配そうに尋ねてきた

 

 

「みんな……」

 

 

「フフッ、大丈夫よ」

 

 

「ああ、何も問題ないぞ」

 

 

そんな仲間の姿に詠深は嬉しく思い

真深と怜は安心させようと笑みを浮かべると

先程まで理事長と会話をした内容を聞かせた

 

 

「そんなことがあったのね……」

 

 

怜が一通り話の内容を伝えると

理沙を初めとした仲間の表情も

安堵したものとなる

 

 

「それにしても……

不祥事を起こした張本人の1人が

寄りによって真深ちゃんを中傷するなんて」

 

 

「マジで、頭に来るな!!」

 

 

真深に昨年の暴力沙汰の加害者から

誹謗中傷の声があったと聞かされて

理沙と稜は先程の詠深のように拳を

握りしめながら憤っていた

 

 

「あら、いいじゃない……

自分の事を棚にあげて平気で他人を

中傷できるような人だったから暴力沙汰を

やったんだと思って寧ろ私は納得したわよ」

 

 

「そうだな……理事長から話を

聞いた時は私も少し頭にきたが真深の言う通り

その程度の人間だったんだと思った瞬間に私も

昨年からの憤りが消えて気持ちが楽になったよ」

 

 

「うん! 言われてみれば、確かにそうですよね」

 

 

真深の言葉に怜と詠深も納得しながら頷いた

 

 

「とにかく色々な意味でウチの野球部が

世間から注目されるようになったことだし

あまり浮かれないように心掛けてほしいと

注意されたことだから皆も気を付けてくれ」

 

 

「「「「「「「 はい! 」」」」」」」

 

 

そして怜が上手くその場を纏めると

真深と詠深の2人以外の仲間たちも

安堵した様子で怜に頷いた

 

 

「……にしても送迎バスが

用意されるのは、マジで嬉しいな!」

 

 

「そうね!

交通費に当てるはずだったお金で

新しいバットでも買おうかしら?」

 

 

「秋の合宿に行くときも

バスがあれば多少は遠出できるかも」

 

 

やはり送迎バスが用意されることは

他の仲間たちにとっても朗報だったらしく

試合会場に移動するごとに各自で交通費を

出していたので交通費の分のお金の節約し

新しい野球用具の購入を考慮し初めていた

 

 

すると……

 

 

「真深ちゃん、詠深ちゃん……

2人とも、まだお昼食べてないでしょう?」

 

 

「急がないと、お昼休みが終わっちゃうよ」

 

 

「2人のお弁当を持ってきたから

屋上にでも行って一緒に食べましょうよ」

 

 

珠姫と芳乃がそう言うと息吹が

持っていた真深と詠深の弁当箱を手渡した

 

 

「そういえば、お腹減った~~」

 

 

息吹から弁当箱を受けとると同時に

理事長との話を終えた安堵もあって

詠深のお腹が大きな音をたてた

 

 

「はい、真深」

 

 

「あら、ありがとう

というか、息吹ちゃん達も食べてないの?」

 

 

「気になって食欲がわかなかったのよ……」

 

 

見てみると心配して集まってきた

野球部の仲間の全員が手付かずの

弁当箱を手に持っていた

 

どうやら呼び出された3人の事に加え

呼び出された内容が気になったために

緊張して食欲がでなかったらしい

 

 

「怜のも持ってきたわよ……はい」

 

 

「おっ! 悪いな理沙」

 

 

怜と同じクラスの理沙も

教室から弁当箱を持ってきていた

 

そして理事長室は校舎の最上階に

あったこともあり、野球部のメンバーは

お昼を食べに校舎の屋上へと向かっていった

 

そして真深たちが退出した理事長室では

藤井先生が理事長から8年前の野球部が

優勝し手に入れた優勝盾を見つめながら

新しい優勝盾を期待される姿があった

 




今回は序盤に真深の父親を登場させました
球詠の小説なのにラブラブ夫婦の描写を
加えて違和感があったかもしれませんが
これを書きたかったのでご容赦ください

そして真深の存在と詠深の活躍により
この段階で理事長の登場となりました

原作より早く、送迎バスを用意してもらい
新越谷の面々の、やる気も上昇しています

暴力沙汰を起こした元・3年生の件は
この物語の設定ですので原作には一切
描写がありませんので当然この物語の
オリジナル設定となっています

アメリカ時代の同年代のチームメイトに続き
元・3年生からも嫌みを言われる真深でした

前回の後書きに他校の様子も書くとありましたが
今回は思いの外に書きたいことが多かったために
他校の話は次回の頭に持っていくことにしました
楽しみにされていた方は申し訳ありませんでした

それでは次回まで失礼いたします!!

それと真深の容姿の件に関して活動報告の
【どうでも良いかもしれませんが……】に
新たな情報を書いておいたので今回の話を
見て活動報告を見ておられないという方は
目を通してくださると助かります m(-.-)m
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