ポケットモンスター BanG Dream!   作:フユニャン

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やーっと2話出せたぁ……。
調整とかに時間掛けたら思ったより遅れてもうた……。
とまあ、こんな感じでのろのろやってくんで、宜しく。


#2「気炎万丈!捨てられたガーディ」

オニスズメとの戦いを終えた私達は、ハナダシティへと向かう為に歩き続けていた。

 

「もうすっかり夕方になっちゃったねー」

 

「夕焼けが綺麗だなぁ……。野生の頃、毎日見てたのが懐かしいよ」

 

「そうなんだぁ。見れて良かったね」

 

「うん……」

 

こうして話しながら歩き続けていると、道端に何かいることに気が付いた。

何だろう……暗くてよく見えないな。

 

「香澄、何かいるよ」

 

「そうみたいだね。私にも何となく見えるけど、何かまでは分からないなぁ……」

 

「もうちょっと近付いてみよう」

 

「うん」

 

私とカゲロウは、見えない何かの正体を知るべく、もう少し近付くことにした。

すると、段々と姿がはっきり見えて、全貌が分かった私はその何かに駆け寄った。

 

「ガーディだ!」

 

私はスマホを取り出してカメラを向ける。

カメラでガーディを写すと、図鑑が起動した。

 

【ガーディ、子犬ポケモン。人懐っこい性格だが、縄張りに入って来た敵に対しては、激しく吠える】

 

「可哀想に、酷く傷付いてるみたいだね……」

 

「しかも濡れちゃってる……。元々弱ってたのが、さっきの雨に当たって更に弱っちゃったんだ……」

 

私は少しでも治療しようと、リュックから傷薬を取り出してガーディの傷口に吹き掛けた。

すると、少しだけ治ったみたいでガーディの顔が少し安らいだのが分かった。

 

「あっ、カゲロウも傷治してあげるよ」

 

「ボクは平気だからいいよ。それより早くポケモンセンターに連れて行かないと」

 

「カゲロウがそう言うなら……それじゃあ行こう!」

 

カゲロウと一緒にガーディを抱き抱えて、私は急いでハナダシティへと向かった。

 

 

 

無事にハナダシティに辿り着いた私達は、直ぐにポケモンセンターへ向かった。

ポケモンセンターに着き、真っ直ぐ受付へと行く。

 

「すみません!この子とガーディの治療をお願いします!」

 

「あらあら……かなり傷付いてるじゃない。それにあなたも……」

 

「私は大丈夫です!早く二人を!」

 

「分かりました、直ぐに治療しますね。ラッキー、この子の治療をお願いね」

 

「ラッキ!《分かりました!》」

 

カゲロウとガーディをジョーイさんに預けると、私はラッキーに案内されて治療室に通された。

 

「ラキラッキ《少し沁みますよ》」

 

「っ……!」

 

消毒液がすっごく沁みて痛いけど、カゲロウ達が受けたダメージに比べたら、これ位どうってことない!

そうして暫く消毒されて、絆創膏を沢山貼られて治療は終わった。

 

「ラキ、ラッキ《はい、これでおしまいです》」

 

「ふぅ……。ありがとう、ラッキー」

 

私はグローブを外してラッキーを撫でた。そのまんま撫でたら汚いからね。

 

「ラッキ~《いえいえ~》」

 

ラッキーは嬉しそうに笑った。

 

「これからもお仕事頑張って!」

 

「ラッキ!ラキラッキ!《はい!頑張ります!》」

 

 

 

「お預かりしたポケモンは、元気になりましたよ」

 

「ただいま!」

 

「ガウ!」

 

「おかえり!ジョーイさん、ありがとうございます!」

 

「それにしても、何であなた達はあんなにボロボロになったの?」

 

「実は……」

 

私はジョーイさんにここに来るまでの間に何があったのか全て話した。

オニスズメの大群に襲われたこと、その道中でガーディを見つけたことを。

 

「あら、そんなことが……。初日から大変だったわね」

 

「はい……もう色々あって疲れちゃいました……」

 

「疲れて当然よ。今日はもう部屋に行って休んだ方が良いわ」

 

「そうします……。行こうカゲロウ、ガーディ」

 

私はジョーイさんから部屋の鍵を受け取ると、カゲロウとガーディを連れて部屋に行くことにした。

だけど、行く途中で私はとある話を耳にしてしまった。

 

「ねぇねぇ、ガーディはどうしたの?」

 

「ああ、あのガーディなら5番道路の途中で捨てて来たわ。今日は雨降ってたけど、知ったこっちゃないわね」

 

「うわぁ、鬼畜なことするねぇ」

 

「ニョロモ如きに勝てないあいつが悪いのよ、まさか水鉄砲一発でやられるとは思わなかったわ。だからバトルが終わった後直ぐに置いて来たの。「後で迎えに行くから」って」

 

「それじゃあ今もきっと……」

 

「ええ、今頃は風邪でも引いて寝込んでるんじゃないかしら?あはははっ!」

 

「きっとそうに違いないねー」

 

「ねー」

 

……何?これ?この人達本当にポケモントレーナー?

腕の中のガーディを見ると、とてもショックを受けているのが見て取れた。間違いなく、あの人がガーディを捨てたんだ。

私は自然と彼女達の方へと歩いていた。

 

「ん?何よあんた」

 

「……最低だね、あなた達。同じポケモントレーナーとして恥ずかしいよ」

 

「何よ急に……っ!?」

 

「そうよ、いきなり何……あっ」

 

「どうしたの二人共……あー」

 

彼女達は私の腕の中にいるガーディに気が付いたようで、ばつが悪そうな顔をして黙り込んでしまった。ガーディは傷付いた表情で、捨てたトレーナーのことを見ていた。

 

「何で平気でポケモンを捨てられるの?後で迎えに行くなんて言ったら、そのポケモンはずっと待ってるんだよ?そんなこと言って捨てるなんて……人としてもどうかしてるよ」

 

「何なのよあんた!そんなに言うんだったらあたしと勝負なさい!」

 

「嫌だよ。ポケモンは喧嘩の道具じゃないし、何よりこの子達疲れてるから。それじゃ」

 

「ちょっと待ちなさいよ!」

 

「っ!」

 

逆ギレしたかと思うと私に掴み掛って来た。ああ、もうダメだなこの人……。

 

「こら!何してるの!その子を放しなさい!」

 

するとそこに、さっきのジョーイさんがやって来て私達の間に入った。

 

「ちっ!覚えてなさいよ!」

 

「あっ、晴子待ってよ!」

 

「置いてかないで!」

 

ガーディの元トレーナーは、悪役の定番台詞を吐き捨てて去って行った。その友人らしき人達も後を追って行った。

 

「大丈夫?」

 

「はい。特に何ともありません」

 

「そのガーディは、あの子に捨てられた子だったのね……」

 

「どうやらそうみたいです」

 

「そう……。あの子、日野晴子(ひのはるこ)って言うんだけど、前々からあんな感じでね……。今みたいに何度かトラブルを起こしたこともあるのよ」

 

「そうなんですか」

 

「ええ……。だから、余り相手にしない方が良いわよ」

 

「分かりました、以後気を付けます」

 

「それじゃあ、お休みなさい。あと、あの子にはっきり言ってくれてありがとう」

 

「いえ、当然のことを言っただけですよ。お休みなさい」

 

そう言って、今度こそ部屋に行こうとしたその時。

 

 

ガシャーン!

 

 

「え?」

 

窓ガラスが次々に割れて、黒ずくめの人間達が入って来た。

 

「ゲンガー、ゴーストダイブ」

 

「ゴース、シャドーボール」

 

そいつらはゴーストタイプのポケモンを出して、次々と色んな人やポケモンを攻撃し始めた。ポケモンを攻撃して弱らせたら黒い特殊なボールに入れ、人を攻撃すれば持っていたボールを奪い取って行った。

 

「何なんだあいつら……やってることが泥棒じゃないか!いや、泥棒よりも酷い!」

 

「ガルル……」

 

「止めなくちゃ……」

 

私達は顔を見合わせ、頷き合って戦うことを決めた。

ここでやらなきゃ、みんなやられる!

 

「ガーディが使える技は……」

 

私はガーディにスマホを向けて技を確認する。

 

【使用可能な技は、体当たり・火の粉・吠える・睨み付ける・嗅ぎ分ける・噛み付く】

 

「よし、これなら」

 

スマホをしまって黒尽くめ達の方を見る。

絶対に……許さない!

 

「カゲロウ、ガーディ、火の粉!」

 

「はあっ!」

 

「ガウッ!」

 

二人にゲンガー達の方に向かって火の粉を指示した。

すると、見事に火の粉が命中しゲンガー達はダメージを受けたようだった。

 

「どうしたゲンガー!」

 

「あの小娘ね……あいつのポケモンが攻撃したのよ」

 

「何だと……!ゲンガー!シャドーボール!」

 

「ゴースもシャドーボール!」

 

「ゲーンガ!」

 

「ゴースッ!」

 

ゲンガーとゴースがこちらに向けて反撃してくる。

私はすかさず指示をする。

 

「カゲロウ、ゲンガーに火炎放射!ガーディ、ゴースに火の粉!」

 

「はーあっ!」

 

「ガウッ!」

 

二人の攻撃はシャドーボールを押し返し、ゲンガー達は炎で焼け焦げて戦闘不能になった。

 

「ゴース!」

 

「ゲンガー!」

 

黒尽くめ二人はゲンガー達に駆け寄って、こちらに憎悪の目を向けて来る。

 

「何だあいつ!?鍛えた筈のこいつらを倒しやがって……!おいお前ら!代わりにやれ!」

 

「ゴースト!シャドーパンチ!」

 

「ゲンガー!シャドーボール!」

 

「はーあっ!」

 

指示する前にカゲロウが火炎放射でゴースト達を一掃した。

 

「ナイス、カゲロウ!」

 

「どんなもんだい!」

 

「な、何だよあいつ……!?ヒトカゲの癖に何で?!」

 

「くっそ……こうなったら全員であいつをやっつけろ!」

 

黒尽くめの一人がそう言うと、残りの仲間が私達を取り囲んだ。

二体のポケモンに十体のゴーストタイプポケモン達か……。こんなことして恥ずかしくないのかな。

 

「全員シャドーボールだぁ!」

 

「カゲロウ、火炎放射で打ち消して!」

 

「はーーあっ!」

 

カゲロウの火炎放射でシャドーボールを全部消した……。

 

「ガウッ!?《しまった!?》」

 

と思ったら一個だけ消せてなかったようで、私はガーディを助けようと走るが、これでは間に合いそうにない。

 

「ガーディ!」

 

「ガウッ!《うっ!》」

 

ガーディにシャドーボールが直撃し、煙が発生する。

煙が消えると、ガーディの前にはカゲロウが立っており、どうやら代わりにシャドーボールを受けたようだった。

 

「ガウッ!?《お前!?何で!?》」

 

「同じポケモンとして……仲間を守るのは当然のことだろう……」

 

「ガウ……《仲間……》」

 

「くそっ!もう一回シャドーボール!」

 

「ゲーンガ!」

 

一体のゲンガーからまたシャドーボールが放たれる。

これ以上カゲロウが受けたら……!

 

「カゲロウ!」

 

私はカゲロウを守ろうと手を伸ばす。届け……!

 

「ガーーーウッ!」

 

すると、ガーディがカゲロウの前に立ち、口から炎を吐き出した。これは……!

 

「火炎放射だ……!」

 

「ガーッ!」

 

ゲンガーを倒し、そこから円を描くように火炎放射を他のポケモン達に当てて行く。

 

「ガーディ……キミ、ボクを守ろうとして……」

 

「ガーーーーーッ!ガッ!」

 

最後の一体には全てを出し尽くすように炎を吐き出した。

 

「ぜ、全員やられただと……!」

 

「くっ!ポケモンは諦めて撤収だ!」

 

「は、はい!」

 

黒尽くめの人間達はゲンガー達をボールに戻すと、割った窓から逃げて行った。

 

「ふぅ……。取り敢えず何とかなった……お疲れ様、二人共」

 

「はぁ、何とかなって良かったよ……。ガーディ、有難う」

 

「ガウッ!《良いってことよ!》」

 

安心していると、ジョーイさんが駆け寄って来た。

 

「あなた達大丈夫!?直ぐに治療するわ!」

 

「あっ、ジョーイさん。お願いします」

 

 

 

 

 

「一体何があったんだ……?」

 

「ウソ?」

 

黒尽くめが撤収した後、偶々外出していたツインテールの少女とウソハチは、窓ガラスが割れたポケモンセンターを見て、困惑するのだった。

 

 

 

翌朝

 

「うーんっ、よく寝たぁ……」

 

「昨日は久々に戦ったから疲れてたなぁ。その分、よく眠れたけどね!」

 

「ガウッ!ガウガウッ!《おう!よく寝れたぜ!》」

 

「ははっ、キミもよく眠れたんだ!」

 

朝はすっきりと目覚め、みんなほぼ同時に起きた。

昨日は色々あったけど、ここまで来れて良かったぁ……。

と思っていると、ガーディが私の膝の上に乗って来た。

 

「ガーディ?」

 

「ガウッ!ガウガウッ!《助けてくれてありがとな!》」

 

「……!へへっ、どういたしまして」

 

「あれ、香澄言葉分かるの?」

 

「うん、何故か昔から分かるんだよねぇ。最初はぼんやりとだったけど、今ははっきりと分かるよ」

 

「そうなんだ」

 

「ガウッ!ガウガーウッ!《なぁお前、オレを仲間にしてくれよ!》」

 

「え、良いの?」

 

「ガウッ!ガーウッ!ガウガウッ、ガウッ!《お前が良いんだよ!お前はオレの命の恩人だ!》」

 

「そっか……。ガーディ、よろしくね!」

 

「宜しく!」

 

こうして、ガーディは私達の仲間になった。

 

「よし、あだ名を決めよう!そうだなぁ……」

 

私は暫く考えた。考えていると、ある四字熟語が頭に浮かんだ。

 

「気炎万丈……。昨日の火炎放射は、正にそういう感じの炎だった……。よしっ、今日からキミは『キエン』だ!よろしくね、キエン!」

 

「ガウ……、ガウガウッ!ガウッ!《キエンか……、なんかかっけーな!ありがとう!》」

 

「気に入ってくれたみたいだね」

 

「そうだね!」

 

 

 

「ジョーイさん!ポケモンリーグの参加登録をしたいんですけど……」

 

「あら、貴女……。昨日は有難うね」

 

「いえいえ、当然のことをしただけですよ!」

 

「本当に感謝してもしきれないわ……。それで、リーグの参加登録よね?トレーナーカードを貸してくれるかしら」

 

「はい!」

 

私はジョーイさんにトレーナーカードを渡し、ジョーイさんはそれを機械に置いた。

 

【戸山香澄さん。リーグ参加登録しました】

 

「えっ!?もう終わったの!?」

 

「昔はもう少し時間が掛かったりもしたけど、最近は凄く早くなったのよね。はい、カードをお返しします」

 

「科学の力って凄いなぁ……。あっ、ありがとうございます!」

 

「リーグ、頑張ってね!」

 

「はい!絶対優勝します!」

 

「ふふっ、期待してるわ」

 

絶対に優勝してみせる!私はそう心に誓った。

 

 

 

ハナダジムに行く前に特訓する為、私達は24番道路に向かうことにした。

 

「あっ、ガーディ!」

 

入り口には昨日会ったトレーナー、確か……晴子って言ったっけ?が待ち構えていた。隣にはあの二人も居る。

 

「何なの?」

 

「何って、ガーディとまた旅をしようと思って待ってたのよ。昨日の見てたわよ!急に強くなっちゃって!さ、ボールに入って!」

 

「えっ」

 

何と、晴子はいきなりキエンに向かってボールを投げ付けたのだ。まぁでも、ゲット出来ないんだけどね。

そう思っていると、案の定ボールは跳ね返って転がった。

 

「えっ?えっ?何で?」

 

「キエンはもう私のだから、それじゃ」

 

「えっ、ちょっと!?何勝手に人のポケモン盗ってんのよ!」

 

「盗った?あなたは一度捨てたんだから、あなたのポケモンじゃなくなってたでしょ。だったら私がゲットしたって何の問題もないよ」

 

「ぐぬぬぬっ……!ガーディ!こっちに来なさい!」

 

「ちょっと!」

 

自棄になったのか、晴子はキエンを抱えて立ち去ろうとする。

 

「ガーウッ!」

 

「うぎゃあああああ!!!!!」

 

キエンは昨日覚えたばかりの火炎放射をお見舞いして腕から抜け出すと、こっちに帰って来た。

 

「それじゃ今度こそ行くよ、もう二度と姿を現さないでね」

 

「ガウッ!《あばよ!》」

 

「は、晴子……」

 

「大丈夫……?」

 

「大丈夫な訳ないでしょ……」

 

私達は今度こそ、24番道路へと向かうのだった。

 

 

 

 

同じ頃、ハナダジム前にて。

 

「よし、ボンタ。ハナダジムに挑戦するぞ!」

 

「ウソハー!《おー!》」

 

 

 




最後、聞き覚えのある特徴と口調やったけど、誰か分かったかな?
まあ、仲間入りするのはほんのちょっと先やけど。そして、今回は早速香澄に新たな仲間、ガーディのキエンが加わったぜ!これからの活躍を期待しとってな!(まあ、俺の技量に掛かってるんやけど……)

次回はいよいよ香澄の初めてのジム戦!果たしてどうなるのやら……。
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