諦めた夢をもう一度   作:hirag

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2話 残された時間

~高級マンション前~

 

蒼「ここか…」

六花「はい…ここが、チュチュさんの家です」

 

RASのギター担当、六花さんにチュチュのマンションまで案内してもらった

 

機材について詳しく聞に来ていた…あの事故について不可解な気がしたからだ

 

ますき「あれ?蒼さん。どうかしたんすか?」

レイヤ「珍しいお客さんが来たね」

パレオ「あわわ…チュチュ様」

 

フロア全体が練習スタジオになっているのか。面白い

 

チュチュ「落ち着きなさい、パレオ。何をしに来たのよ。美竹 蒼」

六花「蒼さんはチュチュさんに話をしに来たそうです」

 

パレオ「話ですか?」

蒼「えぇ、出来れば二人だけで…」

 

鋭い目つきで睨んでくる。仕方ない、Roseliaのマネージャー兼で俺と友希那が断ったからな。恨んでいるのだろう

 

チュチュ「OK。向こうの部屋でいいわね?」

蒼「あぁ」

 

レイヤ「私達は先に練習しているから」

チュチュ「えぇ、こっちよついて来なさい」

 

 

~個室~

 

チュチュ「それで話ってなに?」

蒼「照明機材について詳しく聞きたい」

チュチュ「why?」

 

蒼「二年前の事件で気になることがあるからだ」

チュチュ「それで、私に何のメリットがあるのかしら?」

 

やはり、一筋縄ではいかないな…仕方ない

 

蒼「分かった、ならばこうしよう。今度のライブでRoseriaと対バンする会場を用意しよう」

 

チュチュ「What?本気に言っているの?」

蒼「勿論だ」

 

チュチュ「いいわ、何から聞きたい?」

蒼「まずは、照明に細工は出来るか?」

チュチュ「可能ね。でも、技術が必要になるから素人には無理ね」

 

そうだよな…素人が出来るわけがない

 

蒼「じゃあ、タイミングを計って落とすことは…」

チュチュ「それはもっと難しいわ。そんなことが出来たら問題でしょ」

 

蒼「そうだよな…仮に天才なら出来るのか?」

 

チュチュ「そうね。支えを劣化する時期、それこそ落下位置、速度など。そう計算が得意なら話は別ね。でも、簡単にできないわよ」

 

蒼「なるほどな。それは人技じゃないな」

 

となると…やっぱり事故になるのか…

 

チュチュ「それだけ?」

蒼「もう一つある。齋島って知っているか?」

 

チュチュ「製薬会社の齋島?」

蒼「あぁ、そうだ」

 

チュチュは首を傾げ考えている

 

チュチュ「確か…少し前に齋島社長の一人娘が失踪していたはず」

蒼「失踪⁉」

 

道理で足取りがつかめない訳だ。

 

蒼「何時からだ?」

チュチュ「さぁ、そこまでは知らないわ」

蒼「そうだよな」

 

齋島家は代々、薬品研究していると聞く。恐らく財閥の分類だろうとなると…

 

チュチュ「ほかに聞きたい事は?」

蒼「いや、これだけあれば十分だ。ありがとう」

 

次に向かう場所が決まった…

 

_________________

 

~弦巻家~

 

うわぁ~何だこの建造物は…

 

美咲「蒼さん?どうかしたのですか?」

蒼「あぁ、奥沢さん。実は弦巻さんに用事があって…」

 

美咲「こころにですか?」

蒼「はい…少しもらいたいものが」

美咲「⁇」

 

 

こころ「別にいいわよ!」

蒼「――⁉」

 

こころ「どうかしたの?」

蒼「いえ、そう簡単にもらえるとは思ってなくて…」

 

こころ「いいのよ。こんなにお菓子をもらったのだから」

 

念のために駅前のお菓子専門店を回っておいて正解だ

 

蒼「それは…妹たちが世話になっているので…」

美咲「蒼さん、わざわざ買わなくてもよかったと思いますよ」

 

蒼「え⁉」

こころ「この前のお花見の時、蘭が持ってきたのは蒼のお弁当でしょ?」

 

蘭たちが花見しに行った日は、外せない用事があって不参加だった。

 

だから代わりに人数分のお弁当を持たせた

 

蒼「気が付いていたんですね」

美咲「青葉さんが言っていたので…」

 

蒼「気に入っていただけたならまた作りますよ」

こころ「えぇ、楽しみにしているわ」

 

よし!これさえあればもしもの時は…無傷で済ませる

 

_________________

 

~美竹家~

 

『あなたの自身に不幸な出来事が起こります』

 

老婆の言葉を思い出す…死神のカード

 

蒼「近い間に死が訪れる…か」

 

出来れば的中してほしくないが…前回の事もある

 

蘭「兄さん…お風呂空いたよ」

蒼「あぁ…すぐ入る」

蘭「何かあったの?」

 

何を思ったのか蘭が隣に座り、そう聞いてきた。嘘は…意味ないか

 

蒼「この前、神戸に行く前に老婆に占ってもらったんだが…」

蘭「悪い結果だった…」

 

蒼「そう。老婆の予言通り…悪いことが起こった。そして神戸では死の予言をされた」

蘭「そんな…」

 

蒼「無論、黙って受け入れる訳はない。必死に足掻いてやるさ」

蘭「兄さん…」

 

蒼「だから、蘭。最後になるかもしれないから、忠告しておくよ」

蘭「悪い冗談…だよね…ねぇ!」

 

蒼「冗談じゃないさ」

蘭「そんな…」

蒼「Nach vorne drehen」

 

この前の占いでAfterglowの将来の姿を見た。そこには罵声を浴び、ライブにも出られなくなっている姿が見えた。

 

蘭「どういう…意味…」

 

蒼「前を向け、俺が言えるのはそれだけだ。お前達にも変化が起きようとしている。詳しいことは言えないけど…」

蘭「覚えてとく…」

 

蒼「風呂に入ってくるよ」

蘭「うん…」

 

これでいい…最後に伝えたいことは伝えられた。

 

 

~数分後~

 

 

部屋に戻ってみると、布団の中で蘭が眠っていた。

 

蒼「自分の部屋で寝ろよ…まぁ、今日ぐらいは別にいいか」

 

部屋の電気を消し、布団に入る…やっぱり、二人だときついな。

 

蒼「おやすみ、蘭」

 

残された時間、この一時でも大切に過ごすとしよう

 

明日は我が身かもしれないからな

 




この小説でドイツ語を多用しているのは
Roseliaのライブでドイツ語が使われているので、こっちでも多用しています。

外伝の内容は?

  • BADEND
  • 5年後世界
  • 楓誕生まで
  • 10年後のAfterglow
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