諦めた夢をもう一度   作:hirag

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タイトル通り今回で最終回です。


最終話 夢と幸せ

友希那「明日は各自で練習するように」

 

FWFから5年。彼はあの時言った通り、修行の旅に行ってしまった。

 

彼との約束通り、此処に残り美竹さん達を支え続けてきた。ガルジャムの時も進路についても···色々と相談に乗ったわ

 

本人は複雑な感じでしょうけど、彼の頼みだからと言ったら渋々話してくれた

 

私は大学に進学してからも、彼とは連絡を取らなかった。彼も頑張っているから、その邪魔になるようなことはしたくなかった

 

紗夜「お疲れ様でした」

あこ「友希那さん、リサ姉また明日!」

 

燐子「また明日…」

リサ「じゃあ、またね~」

 

彼がいない生活が普通に感じられるようになったのは一年経ってから。最初は寂し感じたのに不思議ね

 

でも、いつまでも止まっていられない…私も頑張らないと彼が帰ってくるまで

 

Pipipi…

 

携帯の着信を確認すると宗太から?何かあったのかしら?

 

友希那「もしもし…」

宗太『よう、今日はビックニュースがあるぞ』

 

友希那「そう。何かしら?」

宗太『なんだよ。冷たいな~』

 

友希那「切るわよ」

宗太『あぁ!待て待て…』

 

彼は昔と変わらないわね

 

宗太『えっと…今日の弦巻家で行われる仮面舞踏会は行くのか?』

友希那「いえ、行かないわ」

 

弦巻さん今日の夜に行われる仮面舞踏会の招待を受けている

 

宗太『そう言うと思った。悪いけど来てくれないか?そうじゃないと紐無しバンジーをする羽目になる』

 

友希那「それは面白そうね」

宗太『勘弁してくれよ~今井でも氷川でも…誰でもいいから一人連れてきていいから。一生のお願い!』

 

どうしてこんなに必死なのかしら?

 

友希那「何か企てているわね?」

宗太『いやいや、そんなことないって』

 

宗太の紐なしバンジージャンプを見たかったけど仕方ないわね…

 

友希那「分かったわ。一人連れてきていいんでしょ」

宗太『あぁ、ついでに言っておくけど仮面は持参しておくように』

 

友希那「仮面なんて持ってないわよ」

宗太『数年前にあこからもらったのがあるだろ?じゃあよろしく~』

 

全く彼には困ったものね

 

リサ「誰から?」

友希那「宗太からよ」

 

リサに宗太から仮面舞踏会の招待について話をした

 

リサ「行くの?」

友希那「えぇ、断るつもりだったけど、彼には昔からお世話になっているかね」

 

リサ「ふ~ん。ねぇ、アタシも付いて行っていいかな?」

友希那「えぇ、お願いするわ。リサ」

 

リサ「あ、でも仮面持っていないんだけど…」

友希那「大丈夫。とっておきの仮面があるわ」

 

リサ「⁇」

_________________

 

~夜 弦巻邸 ~

 

リサ「ヤッホー!来たよ~」

友希那「こんばんわ、弦巻さん」

 

こころ「いらっしゃい!友希那にリサ!その仮面いいわね!」

リサ「あはは…ありがとう!」

 

リサがつけている仮面はかつて蒼がつけていた仮面

 

少しひびが入っていたけど、そこはリサが修復してくれたわ

 

ミッシェル「今日は楽しんでいってください…」

友希那「お疲れ様、奥沢さん」

 

リサ「今日はミッシェルなんだね?」

ミッシェル「一応、これも仮面の分類なので…会場はあちらです」

 

会場に移動するときに一人の男性とぶつかった

 

友希那「ごめんなさい」

⁇「いえいえ、こちらの不注意だったので気にしないでください。では、失礼…」

 

仮面をつけた白髪の大男は私達に一例をし、庭に向かっていった

 

あの人…何処かで…

 

リサ「友希那?どうかしたの?」

友希那「いえ、何でもないわ」

 

_________________

 

宗太「よぉ!楽しんでるか?」

香澄「友希那先輩!リサ先輩!こんばんは!」

 

昔に付けていた仮面している宗太と戸山さんが歩み寄ってきた

 

友希那「こんばんは。戸山さん」

リサ「香澄。中々似合ってるじゃん」

香澄「えへへ…ありがとうございます」

 

宗太「そうだ。この後ダンスがあるんだけど…」

友希那「踊らないわよ」

 

宗太「だよなぁ~チラッ|д゚」」

リサ「い、いいよ。相手になるからそんな顔しないで」

 

宗太「ありがとう…助かったよ~じゃあ早速行こうか」

リサ「え⁉いま?ちょっ…ちょっと~!!」

 

宗太はリサに連れて、踊りだした

 

香澄「あ!そうだ!友希那先輩、白髪で大きな人を見ませんでしたか?」

 

白髪で大きな人?

 

言われてみれば…ぶつかった人と一致するわね

 

友希那「見かけたわ」

香澄「そうですか!劉さんに知らせてきます」

 

友希那「戸山さん?その人がどうし…行ってしまったわ」

 

周りを見渡すと戸山さんの姿が見当たらなかった

 

改めて、二人のダンスを見てみると…宗太が明らかにリサの足を引っ張っている

 

「お嬢さん、僕と踊ってくれますか?」

友希那「私、踊れないので…」

 

「そんなこと言わずに…私が手取り足取り教えますよ」

友希那「いえ、本当に踊れないので…」

 

困ったわね…リサも宗太も踊りに夢中になっているし、戸山さんもどこかに行ってしまったし…

 

⁇「そこまでにしたほうがいい」

「あなたは?」

 

先ほどぶつかった男性が歩み寄ってきた

 

⁇「その人と踊るのは俺だ。だから諦めてくれ」

「そうなのですか?」

 

取り敢えず、この場はこの人を利用する方がいいわね

 

友希那「えぇ、この人を待っていたので…」

⁇「では、こちらに」

 

私達はリサ達のところに移動し、踊り始める

 

⁇「動きに合わせてくれ」

友希那「え⁉」

 

ダンスなんてしたことなかったけど、不思議とこの人の動きが分かる

 

それにこの人の左腕の硬さは…

 

宗太「やっぱり来たな」

⁇「仕方ないだろ。恋人の危機だったし…」

 

友希那・リサ「「え⁉」」

こころ「さぁ!みんな仮面外して楽しみましょう!」

 

弦巻さんの掛け声でみんな仮面を外す。目の前の大男の正体は――

 

蒼「よぉ…久しぶりだな。友希那」

友希那「蒼…本当に蒼なの?」

 

蒼「それ以外に誰に見える?」

リサ「じゃあ…さっきの大男は…」

 

蒼「俺だ。さてと、弦巻さん…お先失礼します」

こころ「あら、もう帰っちゃうの?」

 

蒼「こっちに帰ってきたばっかりなので…」

こころ「そうなのね。じゃあ、また今度合同ライブしましょう!」

 

蒼「えぇ、ライブの準備もしておきます。では、また後ほど」

 

こころ「みんな!今から宗太がバンジージャンプしてくれるそうよ!」

 

宗太「え!?どういう事!」

蒼「これだけ見て帰るか、折角用意したんだから」

 

宗太「なんで⁉」

蒼「お前には友希那のサポートするように約束したよな?」

 

友希那「え?」

宗太「あぁ!俺はしっかり湊の…」

 

蒼「自分一人でダンスを楽しんで友希那を困らせた。罰として飛んでもらおうか」

 

そう言いながら、蒼は宗太の足にロープを固く縛り付けた

 

蒼「黒服さん、お願いします」

黒服「かしこまりました」

 

宗太「お助け~!!!」

 

この言葉を後に、宗太はバンジージャンプをさせられた

_________________

 

~美竹邸~

 

友希那「この家は…」

蒼「新居だ」

友希那・リサ「「新居⁉」」

 

舞踏会を後にした私達は、家に帰ると思っていたけど…

 

まさか新居に連れてこられるなんて…思いもよらなかった

 

蒼「跡を継いだら、実家を出るのがお決まりなんでね。住むためには家がいるだろ?」

 

友希那「それも…そうだけど…」

蒼「それに…5年前の約束覚えてるかい?友希那」

 

5年前の約束…確か…

 

蒼『向こうでやることが終わったら結婚してくれないか?』

 

友希那「まさか…」

蒼「思い出したか?」

 

友希那「えぇ」

リサ「え⁉ちょっと…どういう事?」

 

蒼「5年前、FWFで約束をして、俺の旅が終わるまで待ってもらったんだ」

 

リサ「待ってもらった?」

友希那「結婚の事よ」

 

リサ「へぇー友希那と蒼が結婚…え⁉け、結婚⁉」

 

そういえば、みんなには言っていなかったわね

 

蒼「友希那はあと半年で卒業だろ?」

友希那「えぇ」

 

蒼「じゃあ、卒業するまでに俺は仕事を探すか」

リサ「仕事って華道じゃないの?」

 

蒼「華道だけじゃあ、友希那を養っていけないし、それにバンドを続けるつもりだからな」

 

リサ「そうなんだ~どこか当てがあるの?」

 

蒼「ない。でも音楽関係の仕事を探してみるさ。さて、二人共今日は止まっていきなよ」

 

友希那「いいの?」

 

蒼「今日はもう遅い…それにここに住むから部屋を覚えた方がいいだろ?」

友希那「そうね」

 

リサ「お母さんに連絡をしないと…」

蒼「それならもう連絡してるよ。ついでに言うと二人の着替えもある」

 

いつもながら手際がいいわね

 

リサ「どうして着替えが…まさか…」

蒼「大丈夫!ご両親が持ってきてくれたから…さて、今日は飲もうか」

 

友希那「えぇ」

 

グラスに人数分のワインを注ぎ、乾杯をする

 

リサ「じゃあ!蒼、お帰り!!」

友希那「お帰り」

蒼「あぁ、ただいま二人とも」

 

 

_________________

 

~未来~

 

楓を寝かしつかせてから、みんなで酒を飲んでいると

いつの間にか俺と友希那以外全員眠ってしまった

 

蒼「フッ…」

友希那「どうかしたの?」

 

蒼「いや、帰ってきた時のことを思い出してな」

 

友希那「懐かしいわね。あの日は思い出話をしながらお酒を飲んでいたわね」

 

蒼「リサは直ぐに酔って泣くし、俺は…」

友希那「貴方はずっと笑っていたわね」

 

俺は笑い上戸、リサは泣き上戸。友希那はその日あまり飲んでいなかったな

 

蒼「今日はあのときに比べて良く飲むな」

友希那「貴方こそ…普段はあまり飲まないくせに…///」

 

蒼「酒はめでたい時にしか飲まないって決めてる。それにしても酔わないな友希那は…」

 

友希那「そんなことないわよ…/// 今も酔っているわよ///」

 

そう言う友希那はほんのり赤くなっていた

 

蒼「酔い覚ましに行くか?」

友希那「えぇ///」

 

酔い醒ましに二人で縁に座り外を眺めていた

 

夜風が心地よく体に染みり、ボーっとした頭が覚醒する

 

友希那「大分醒めてきたわ。気になっていたのだけど、向こうでの生活は···」

 

蒼「向こうでは毎日のように勉強…筋トレばかりだったよ」

友希那「私なら耐えられそうにないわね」

 

蒼「はは…それにしても、4年間よく待ってくれたな」

友希那「えぇ、とても長く感じたわ。でもそんなに苦に思わなかったわ」

 

蒼「どうしてだ?」

友希那「こうして十年間、一緒にいられるからよ」

 

蒼「そうだな…なぁ~友希那」

友希那「なに」

 

蒼「いまは幸せか?」

友希那「えぇ、幸せよ。貴方には感謝しきれないほどに」

 

蒼「大袈裟だな」

友希那「そんなことないわ。歌うことしかなかった私に、大切なことを気づかせてくれたのは貴方よ」

 

友希那『私は何があってもFWFに出場するわ!』 

 

再開したときに彼女はそう言っていた。復讐のため…父の無念を晴らすため···

 

歌うこと以外すべてを捨てた。そんな彼女に俺は諦めないことを教えられた

 

彼女が居なかったら、今の俺は居なかった

 

友希那「それより、あの娘の事はどうするの?」

 

楓の教育方針ことだろう…昔の俺や蘭みたいに苦労してほしくない

 

蒼「本人の好きなようにするさ」

友希那「適当ね」

 

蒼「そうでもないさ。華道を無理やりつがせたくないし、バンドも嫌々やらせたくない。本人がやりたいようにさせればいいじゃないか?」

 

友希那「でも、この前に貴方のギターを弾きたいって言っていたわよ」

 

蒼「ホントか?それなら明日辺りに少しだけ教えようか」

 

友希那「そうしてあげて、もしかしたらあの子も」

蒼「FWFに出たいって言うかもな」

 

友希那「それもいいかもね」

 

我が子が両親と同じ夢を見るか…それもいいかもな

 

_________________

 

人には取り返しがつかないことをすることがある。俺だってそうだ。

 

ずっと憧れ続けた夢を捨て、人の命を選んだそのことに悔いはない。むしろ胸を張れる。

 

だが、一度諦めた夢をこうして叶えてみるとあっけないものだ。

 

同じ夢を···同じ誇りを持つ人がここにいる。俺は真に幸福者だ

 

本当に大変なのはその先をどう進むか考えること。

 

俺は自分が生きた証を残すことにした。何時か親友が言ったように 今を精一杯生きようと…

 

俺はこれからも進んでいく。愛する人と共に…

 

青薔薇の道に小さな蕾を携え、この蕾が開花するその日まで···

 

 

 

~12年後~

 

ライブ会場に三人の少女が立っている

 

透き通るぐらいの白い髪に赤いメッシュを入れた少女が、淡い青色のギターを持っている

 

一人はアイスグリーンの髪に満面の笑みを浮かべた少女が水色のエレキギターを持っている

 

一人は母親譲りのウサギのイヤリングをした茶髪の少女が、黒いベースを持っている

 

白髪の少女がこう言った。

 

「皆さん!こんにちは~!早速ですが、聞いて下さい!私達の憧れのバンド…RoseliaとMond Umkehrenの曲」

 

 

『ONENESS』

 

 

 

 

 

 

 

       HAPPYEND ~引き継がれる意思~

 




どうも皆さんhiragです。ようやく、ようやく完結しました。

8月から投稿し始めたこの作品、途中にいろんなことがありましたが、皆様のおかげで最後まで投稿することが出来ました。

本当にありがとうございました。

また、次回作か何処かでお会いしましょう


外伝の内容は?

  • BADEND
  • 5年後世界
  • 楓誕生まで
  • 10年後のAfterglow
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