諦めた夢をもう一度   作:hirag

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今回はタイトル通りBADENDです。
あるキャラが死んだ世界線になります。要するにIFルートですね

中盤に謎かけもあるので、みなさんも挑戦してみてください


BADEND

 ~ライブ会場~

 

「キャーキャー」

「Roselia! 最高!!」

 

いつもと変わらないライブ……でも、少しもの悲しい···

 

あの事件から二ヶ月……彼が死んでから何もかも変わっていった。

 

彼の死でMond Umkehrenのメンバーは全員この町から去っていった

 

友希那も普段はいつもと変わらないけど···部屋で1人の時いつも泣いている···

 

ある時、腕を切って自殺をしようとしていた。その時は何とか一命を取りとめた

 

アタシたちが説得して以降から自殺することは無くなったけど、友希那から笑顔が消えた……

 

彼が死んだのは、アタシの所為……あの時、アタシが一緒に行ったから……

 

_________________

 

~二か月前~

 

光華「あなたは約束を破った。その代償にその女から死んでもらうわ」

 

 

齋島はナイフを持ってアタシに向かって来る

 

 

蒼「──ッ!」

 

 

蒼の捨て身の攻撃で窓際まで齋島を抑えこむ

 

 

光華「蒼くん! 放しなさい!」

 

蒼「リサ! 友希那を助けろ! 早く!!」

 

リサ「分かった!」

 

アタシは友希那を縛り付けている縄を解く

 

リサ「大丈夫? 友希那」

友希那「えぇ、ありがとう……リサ」

 

光華「私の計画が……こうなったら!」

 

齋島は持っていたナイフで蒼を何回も刺す

 

友希那「蒼!」

蒼「グッ! 齋島! 俺は寂しがり屋でな……」

 

光華「な! 何を考えてるの放しなさい!」

 

蒼「友希那! リサ! せっかく元に戻ったのにまた離れ離れになるな」

 

リサ「何を言って……」

 

蒼「俺はこいつを道連れにする! リサ、友希那の事頼んだぞ! 友希那……君を守れて良かった」

 

その言葉を最後に、蒼は齋島と窓から身を投げた。

 

友希那「そんな···蒼···」

リサ「友希那···まだだよ! まだ生きている可能性があるよ」

 

ここは二階、落下だけなら生きている可能性がある

 

 

友希那「えぇ、直ぐに行きましょう」

 

 

もし生きているなら、早く手当てをしないと

 

アタシ達は急いで階段を駆け降りた

 

下には、多くの人が集まっていた

 

警官「お嬢さん達来ちゃダメだ!!」

 

警官がアタシ達を止める

 

友希那「私達は彼の手当てしに来ました。そこを退いてください!」

 

警官「あ! ちょっと! 見ちゃだめだ!!」

 

警官を押し退ける。そのさきには──

 

友希那「ああっ···!! そんな···!! 嘘よっ!!」

リサ「こんな···こと···」

 

 

 

 

 

 

 蒼は剣先フェンスに体を貫かれていた

 

 

 

 

誰かが悲鳴を上げている。

 

誰かが泣き叫んでいる。

 

罪悪感と後悔だけが消えない

 

蒼は十分苦しんだ···腕を失い、何年も人を信じられなかった。

 

それでも、前に進もうとしたのに····

 

それなのにこんな······最期なんて···酷すぎる···

 

 

_________________

 

紗夜「……さん、今井さん!」

リサ「え⁉な、なに?」

 

いつの間にか……みんな着替え終えていた

 

燐子「大丈夫ですか?」

リサ「う、うん。大丈夫……少し疲れただけだよ」

 

あこ「それならいいけど……」

友希那「……」

 

蘭「失礼します」

 

蘭が控室にやってきた。正直、顔を合わせにくい

 

友希那「美竹さん……」

蘭「湊さん……皆さん明日、家に来てくれますか?」

 

紗夜「何かあったのですか?」

蘭「兄さんの……兄の遺品を整理しているとこの手紙が……」

 

蘭が持っている手紙を受け取る

 

あこ「リサ姉……」

友希那「リサ、読んで」

 

リサ「う、うん」

 

_________________

 

 みんなへ

 

 この手紙がRoseliaのみんなに行き届いているってことは

 

 俺は成し遂げられなかったのだろう。

 

 手紙だけだと伝わらない、俺の部屋のパソコンで伝えよう

 

_________________

 

学校から見えるあの廃墟···

 

あの建物が見える度に、あの日の事を思い出し胸がいたくなる

 

彼のために出来ることはもうない···

 

復讐···そんなことも考えたけど、復讐相手ももうこの世にいない

 

あの時、彼は言葉通りあの女を道連れにした

 

あんな事になったのは私のせい

 

私が···軽率に動いたから蒼は死んだ

 

 

彼を···蒼を殺したのは私よ···

 

 

 

~美竹家~

 

蘭「こちらです···」

 

蒼の部屋に入ると今まであったはずのベットや家具は無くなっていた。彼のギターも

 

友希那「彼のギターは?」

蘭「あたしの部屋にあります。持ってきましょうか?」

 

友希那「いえ、いいわ」

蘭「そうですか……」

 

机の家にパソコンとノートが置かれている

 

紗夜「美竹さん。お願いします」

蘭「分かりました」

 

美竹さんがパスワードを入力しているが……

 

パスワードが違います

 

蘭「あれ? この前までこれで良かったのに……」

燐子「失礼します」

 

燐子がパソコンを操作している

 

あこ「どう? りんりん?」

燐子「パスワードに制限が……かけられています」

紗夜「それでは……」

 

燐子「あと四回……失敗すれば……ロックを解除できなくなります」

リサ「そんな……」

 

私は、パソコンの横に置いているノートが気になった

 

友希那「そのノートにヒントは……」

蘭「ヒントは……ありました」

 

ノートには書かれていたのは……

 

 Re:birth day

 ONENESS

 Safe and Sound

 ETERNAL BLAZE

 LOUDER

 Determination Symphony iとaだけ○で囲っていた

 

 

紗夜「これは……私達の曲?」

あこ「これの中から一つが正解なのかな?」

 

リサ「でも、あと四回だよ? どれから試すの?」

燐子「上からやってみますか?」

 

友希那「えぇ、お願い」

 

 パスワードが違います

 

蘭「兄さんの曲は?」

 

 パスワードが違います

 

残り一回……パスワードは何にしたの? 

 

リサ「でも、[Determination Symphony]のiとaだけ○で囲っているんだろう?」

 

iとa……もしかして! 

 

友希那「燐子、少しいいかしら?」

燐子「は、はい」

 

紗夜「湊さん何か分かったのですか?」

友希那「蒼の曲も私達の曲でもダメなら……考えられるのは一つ」

 

リサ「友希那……これが最後になるかもしれないよ」

友希那「それでも、やらないまま後悔はしたくないの……」

 

蒼が考えそうなパスワードは……

 

 ようこそ

 

燐子「入れました!」

あこ「やったー!」

 

紗夜「なんて入れたのですか?」

友希那「それは……」

 

リサ「ねぇ、何かあるみたい」

 

画面の隅に何か開いていた。それをクリックしてみると──

 

 

蒼『よお! みんな。これを見ているってことは、最悪の結果になったみたいだな』

 

友希那「蒼……」

 

何時、撮影した映像なのだろうか、夕焼けが部屋の中を赤く染めている

 

蒼『まずは、皆に感謝しないとな。っとその前に蘭。30分後にもう一回この部屋に来てくれ』

 

蘭「え⁉」

リサ「蘭……お願い……」

 

蘭「分かりました」

 

美竹さんは蒼の部屋から出て行った

 

蒼『まずは燐子、衣装の見立ててくれてありがとうな。俺は衣装の知識がないから参考になったよ。支えになることがあんまりできなかったが……』

 

 

燐子「蒼さんの……おかげで勇気をもらいました。ライブや他の事に……前向きに取り組むことが出来ました」

 

 

蒼『あこ、俺はお前の言う‘カッコイイ’に近づけたかな? 俺はお前がそう思ってくれたことを嬉しかった。最も、お兄さんみたいなことはできなかったな』

 

 

あこ「そんなことないよ! あの時も蒼にぃが居なかったら……あこはRoseliaと出会えなかったかもしれない……」

 

 

蒼『紗夜、俺は良きライバルだと思っていた。互いに腕を高め、アドバイスをし合う。非常に楽しかった……もうできないって考えると悔しいな』

 

 

紗夜「私も、貴方の事をライバルだと思っていました……同じ心境、同じギターリストとして貴方の事を……慕っていました」

 

 

蒼『リサ……俺が死んだのはお前の所為じゃないさ。俺が死ぬ未来は見えていた。運命には抗えなかった。それでも、まだ気に病むなら一つ願いを聞いてくれ。友希那を支えてやってくれ、俺がいない以上、唯一頼りになるのはリサだ。みんなも同じだ』

 

 

 

リサ「蒼……分かった。アタシ達が蒼の分も精一杯友希那を支えるよ!」

 

 

蒼『最後に友希那。すまなかった……こんな結果になってしまって、共にFWFに出たかった……恋人として、この先の未来を共に歩みたかった……』

 

 

彼の悲痛な思いが伝わって来る……

 

 

蒼『後悔の言葉しか見つかんないな……友希那、頂点を目指すならこんなところで止まれないだろ? バカな俺の代わりに夢を叶えてくれ……』

 

 

友希那「蒼……うっぐ……ホントッ!! ……馬鹿ね。こんな……ことになる……なんて」

リサ「友希那……」

 

涙が止まらない……彼はいつもそうだった。自分の事よりいつも私達の事を気にしていた

 

 

蒼『みんな……すまないな……一つ謝ることがある』

 

燐子「あこちゃん!」

 

後ろを振り返ると、あこが倒れていた

 

あこ「りんりん……なんか……すごく眠たいよ」

紗夜「そう言えば……なんだか眠気が……」

 

さっきから異様な眠気が……いったい何が……

 

リサ「なに……これ……?」

 

蒼『人生初の試み……催眠術をかけてみた。恐らくそろそろ効いてきただろう』

 

友希那「催眠……術……」

 

蒼『俺がかけた催眠は──』

 

薄れていく意識の中……蒼の言葉がきこえな……

 

_________________

 

 ~数時間後~

 

紗夜「う~ん……ここは……」

リサ「此処はどこなんだろう?」

 

蘭「皆さん、起きましたか?」

友希那「美竹さん?」

 

あこ「この部屋は?」

蘭「あたしの練習部屋……」

 

周りを見渡すと何もない部屋で私達は眠っていたみたい

 

燐子「どうして……私達はここに?」

蘭「リサさんとクッキーを作っている最中に、皆さんがやってきたじゃないですか」

 

リサ「そうだったけ?」

友希那「それにしても、何もない部屋ね」

 

蘭「練習部屋ですから、必要ないものは置かないことにしています」

紗夜「あのギターは?」

 

蘭「予備のギターです」

 

淡い青色のギター……美竹さんがこんな色のギターを持っているなんて意外ね

 

 

_________________

 

 ~1時間前~

 

あたしは兄さんの部屋にはいてみると──

 

湊さん達が中で倒れていた

 

蘭「湊さん!! これは···何があったの···」

 

パソコンを見ると、メッセージが残されていた

 

□□□□□□□□□□□□□□□□

 

 蘭がこれを見ていることを願う

 

 こんなことになってすまない···

 

 あの時、助言を聞いていたら結果は変わっていただろう

 

 唯一の心残りはみんなのことだ

 

 俺はRoseriaに催眠をかけた。俺の事を忘れるように···

 

 本来は、Afterglowのみんなにもかけるはずだった

 

 でも、出来なかった···実の妹にそんなことできない···

 

 蘭には、華道の事で迷惑をかけることになる

 

 お詫びに、俺のギターを受け取ってくれ

 

 自分1人で抱え込むな! じゃなきゃ俺と同じ轍を踏む事になる

 

 だが、忘れるな。お前の思いは……きっとそのギターが汲んでくれるはずだ。

 

 身体はなくても魂はそこに置いて逝くよ

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□

 

蘭「兄さん···ありがとう···大切に使うから見てて···あたし達のいつもどおりを···」

 

そして、何時か兄さんが夢見た舞台をあたし達も···

 

 

_________________

 その後日……

 

湊さん達と何度か話す機会があったけど、あの人達から兄さんの名前を聞くことがなかった……

 

うっかりひまりが湊さんの前で兄さんの名前を出すと···

 

友希那「蒼? 誰なの」

巴「誰って……湊さんの……」

 

つぐみ「巴ちゃん!」

巴「おっと……そうだった」

 

友希那「私の……なに?」

モカ「湊さん……本気で言っているのですか? ……」

 

モカが珍しく怒っている

 

友希那「青葉さん?」

ひまり「モカ! あっちに行こう」

 

 

~屋上~

 

モカ「蘭が言っていたことは本当なんだね」

蘭「モカ……」

 

モカ「湊さんはあおくんのことを完全に忘れているんだね」

巴「なんだか、昔に戻ったみたいな感じだな」

 

昔……兄さんと湊さんはあまり関わることがなかったらしい

 

ひまり「でも、私達は覚えている!」

つぐみ「そうだよね……せめて私達だけでも、蒼くんと思い出を大切にしないと……」

 

 

Roseriaの皆さんの記憶にないことは分かっている……分かっているけど……

 

蘭「本当にこれでよかったの? 兄さん···」

 

兄の選択が正しいとはあたしは思えない……

 

_________________

 

 

 ―ある日―

 

蘭「兄さん。誕生日おめでとう」

 

墓の前には色々な贈り物が供えていた

 

蘭「香澄に彩先輩、こころ達も···それにRASにMiltonic···いろんな人が来てくれたんだ···」

 

けれど、兄が命を懸けて護った人からの贈り物はなかった···

 

蘭「兄さんがいなくなってから、家の中が寂しいよ···」

 

夜中に響くギターの音も···優しい声ももう聞こえない···

 

あのギター譲ってもらったけど、まだ弾いていない。

 

ううん。弾くけなかった方がただしいかな? 

 

弾いたら本当に兄さんが消えてしまう不安があった

 

蘭「でも、明日はガルジャム……」

 

あれから数日、ようやく掴んだチャンス……

 

蘭「兄さん……みてて……」

 

 

 ~ガルジャム当日~

 

 

アナウンス「次はafterglowです!」

 

さっきまで歓声があがっていたのに静まり返る···

 

 

この前のライブもそうだった···でもいまは違う

 

みんなが···兄さんが傍にいる

 

もう後には退けない! このライブに全てをかける

 

淡い青色のギターを肩にかける。

 

巴「そのギター···使うんだな?」

蘭「うん」

 

モカ「アオくんが見てくれてるからね」

ひまり「ここで止まっていられないよね」

 

つぐみ「ねぇ、みんな‘あれ’やってみる?」

巴「‘あれ’か?」

 

ひまり「え? さっきやったじゃん」

モカ「ひーちゃん違うよ~。あのね……ごにょごにょ……」

 

ひまり「あぁ~なるほどね! 蘭!」

 

蘭「うん! 始めよう」

 

「「「「「あたしたちの音楽を!!」」」」」

 

 

あたし達は目指す。兄さんが見ることが出来なかったその先へ

 

 

 

 

 

 BADEND~忘却と継承~

 

 

 




さて、最後の友希那が入力したパスワードは何だったのでしょう?

諦めた夢をもう一度 完結です

此処まで書けたのは皆様のおかげです
また他作品でお会いしましょう

外伝の内容は?

  • BADEND
  • 5年後世界
  • 楓誕生まで
  • 10年後のAfterglow
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