男子一年会わざれば刮目して見よ   作:ローファイト

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続きです。


再会①後編

 

「え?……え???えええええええーーーーーーーーーっっ!?!!?!?!?」

 

「いっ、一色?」

 

「せ、先輩!?こんなところで何をやってるんですか!?」

指名された店員として現れたのはジャージ姿の八幡だった。

いろははまさか八幡とこんな場所で再会するとは夢にも思わなかったため、大いに驚いていた。

 

「バ、バイトだ」

 

「バイト!?先輩が?しかも何で一人だけダサいジャージなんですか!?しかも、ただでさえ貧相な先輩が!こんなむさくるしいマッチョ共がうようよするような最悪喫茶店でバイトなんて、余計に悲しくなってきますよ!!」

しかも八幡と再会した場所がこんなとんでもない場所で、しかもそこでバイトしていたため、いろはは何故だか悲しいやら空しいやら悔しいやらで八幡に迫りまくしたてるように怒声を浴びせる。

 

「これには深いわけが……」

 

「え?いろは、先輩って、いつも話に出て来るいろはの先輩君のこと?はっちーさんが?」

八幡といろはの様子をポカンと眺めていた鈴音がようやくここでいろはに聞いた。

 

「はっちーさん?なんですかそのダサいあだ名は!!先輩はダサいにダサいを掛け合わせてるんですか!?」

いろはは鈴音の問いにも応えず、さらに八幡を責め立てる。

さすがの八幡もタジタジだったのだが、いろはが連呼するとあるキーワードに八幡はピクっと反応し、獣へと誘うスイッチが入ってしまった。

「……ダサい…ダサイ」

 

さらに……

「いろは、聞き捨てならないわ。はっちーさんがダサい?そんなわけあるかーーーー!!」

今度は鈴音がいろはに迫り叫ぶ。

何故だか周りの女性客たちが、その鈴音の叫びに皆一様に大いに頷いていた。

 

「な、なに言ってるのよ鈴音は!」

いろはは振り返りそんな鈴音に反論しようとするが……

 

いろはの背後では八幡は……

「ダサイ?ダ…サイ、サイ、サイサイ、はいッ!サイドチェストーーーーーーー!!

八幡は雄叫びを上げる、左手で右手首を掴み横向きにポージングを取ると同時に着ていたジャージは木っ端みじんに吹き飛び、中から熱せられた鋼の筋肉が爆発的に膨張し飛び出してきたのだ。

もはや筋肉の熱暴走!

体のサイズは二回りどころか二乗倍ぐらいに膨れ上がる。

勿論八幡は笑顔だ。

 

「へ?…………ええ?………え?」

いろは八幡に向き直り、その姿を目撃し……驚愕に打ち震えその場でへたり込む

 

「きゃーーー!!素敵!!はっちーーさーーーん!!」

「サイドチェスト!!キターーーーー!!」

「はぁ、はぁ、たまりません!?」

だが、鈴音と周りの女性客は黄色い声援を上げていたのだった。

 

 

 

八幡が何故ここでアルバイトをしていたのかを説明しよう。

ジム通いで筋トレにハマって行く八幡だったが、ジムに通うにはやはり金がかかる。

しかも専属トレーナーまでついているため、なおさらだ。

さらにはトレーニング機材やらプロテインなどにも金がかかる。

そこで、友人の海老名姫菜の勧めでここのバイトを紹介されたのだ。

毎週水曜日はこのマッチョカフェ、そして毎週日曜日の夜は、系列店で隣の店のマッチョバルでアルバイトを始めたのだ。

直ぐに超人気スタッフとなり、八幡が出勤する時間帯は通常の売り上げの3倍も上がる位だ。

当然時給もあがり、指名料もがっぽりと。

週二日の時間限定バイトなのに、正社員以上に給与が付いてしまう始末。

 

 

 

 

ダブルバイセップスッ!フロントーーーーーッ!!

己の筋肉という究極の鎧とブーメランパンツ一丁という戦闘態勢の八幡は次々とポージングを決めていく

おのれの肉体を開放する喜びに打ち震える八幡はもはや誰も止められない。

何時の間にか女性客が周囲に押し寄せ、八幡の肉体を目に焼き付けようとしていた。

店内は大盛り上がりだ。

因みに店内は写メ禁止である。

 

 

床にへたり込み、茫然と八幡の姿を見上げていたいろは。

「いろは、……すごいでしょ?素敵だと思わない?」

そんないろはに鈴音は諭すように語り掛ける。

 

「………うん」

いろはは茫然としたままだが、何故か頷いた。

 

「美しいと思わない。人間の体はここまで成長できるのよ」

さらに鈴音は語る。

 

「………うん」

いろははそれにゆっくりと頷く。

 

「筋肉をここまで育てるなんて、並大抵じゃないわ。真面目にコツコツと筋肉と向き合い、時には我慢し時には厳しく、良い人じゃないと良い筋肉は育たないの、だからはっちーさん、いえ、いろはの先輩君は誰よりもとてもいい人なのよ」

 

「………うん」

頷くいろはは頬を染めていた。

マッチョを毛嫌いしていたいろはだが、ここでその天秤がひっくり返る。

但し、八幡限定の様だが……。

 

「………先輩」

いろはの八幡を見上げる目はうっとりとしていた。

その目の奥にはくっきりとハートが浮かんでいたのは言うまでもない。

 

 

この後、いろはは八幡に何かと連絡をし、かまってちゃんを演じる事に……。

 

 

 

 

 

話を戻す。

八幡の告白を邪魔した二人のうちの一人は、一色いろはだった。

そして、もうひとりは……。

 

八幡を告白を止めたもう一人の人は誰でしょうか?

  • 雪ノ下陽乃
  • 三浦優美子
  • 川崎沙希
  • 城廻めぐり
  • 戸塚彩加
  • 平塚静
  • 鶴見留美
  • 比企谷小町
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