SAO~インフィニティ・ドリーム~   作:破壊光線

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これから

 リリスモンを見事打ち倒し、仲間に加えたキリト達。

 さらに、血盟騎士団のチャットから、『インフェルモンの群れを殲滅した』と情報が入る。これで、リリスモンが引き起こした事件は無事に解決だ。

 

 しかし、黒幕だと思っていたリリスモンが実は被害者で、元凶が他にいると分かった。オメガモンが持っていた手がかりも無くなった。それに、今後もデジモン達と関わることになるのは必須だ。

 アスナがオメガモンの腕を引っ張った。

 

「ねえ、オメガモン。私ね、デジモンにも人間と同じように感情があるって知ってたけど、今回みたいにどうしたらいいのか分からない。ってデジモンも多いと思うの。ここはデジタルワールドじゃないし、七大魔王が被害に遭ったくらいだもん。

 だから、SAOにいる間はデジモン同士の勢力とか関係なしに協力できたらいいなって思って」

 

 えへへ、とはにかみ、一つ提案をする。

 

「デジモン達を助けられるようなギルドを作りたい。」

「私は賛成しますが、血盟騎士団はどうするんです?」

「そっか、でもさ。非公式とかでもいいから」

 

 アスナはすでに乗り気なようで、腕を組みながら考えている。

 

「名前はうーん、ライトファング、ナイトクロウ……なんか違うなぁ。あ、リベリオンズとか、どう? 今回の事件の黒幕に反乱するって意味で」

「リベリオンズ、いいじゃないか」

 

 もはやアスナ全肯定BOTと化したオメガモン。デジモン達を保護し、SAOを一緒に冒険する。この二つを目標にリベリオンズが結成された。今回、リリスモンの件で魔王や悪魔をモデルにしたデジモン達も被害者である可能性が生まれてきた。悪そうなデジモンだからと言って倒すよりも、仲間にした方が心強い。

 例えば、リリスモンは七大魔王で、悪いデジモンだ。だが、彼女ががアスナ達の味方になれば、アスナとキリトがタゲをとり、後方からリリスモンが魔法を撃ちまくる。これだけでほとんどの相手は沈むだろう。

 

「そしたら、リリスモンを探して仲間にしたいなぁ」

 

 アスナはフレンドリストを開いてリリスモンにメッセージを打ち始めた。さっき殺し合いをしたばかりなのに、仲間になろうとするあたり、敵対心は抱いてないだろう。

 一方で、キリトはアルファモンの鎧を叩いた。

 

「アルファモン、俺はこの事件の黒幕が気になるな。デジモンをけしかけて、SAOを乗っ取ろうとしている。七大魔王のリリスモンですら被害者だったんだ。今後、SAOの攻略はもちろん、現実世界にいろんな影響を与えてきそうだし……。できればここで決着したい」

「私も同感だ」

「そこで、黒幕を探す組織みたいなのを作ろうって思うんだ。受け口があると情報が集まりやすい気がして」

「なるほど、それもそうだ。で、名前はどうするつもりかい?」

「まだ決めてない。でも、そうだな、事件を解決するから警察みたいなイメージを希望で」

 

 キリトの提案を受けてアルファモンが腕を組む。

 

「ふむ、アスナはリベリオンズとしても動くから、担当は私と君の二人だ。二人で警察を名乗るには心もとない。よって、探偵。とでも名乗ろうと思う」

「探偵か……。カッコいいな、それ。SAOが電脳世界だから電脳探偵ってのはどうだ?」

「いいセンスだ。今後、君はそう名乗るといい。加えて情報が集まる場所としての機関も作っておきたい。私としては、このSAOの夕焼けを名前に取り入れようと思う」

 

 アルファモンは傾きつつある夕日を指さした。激闘が続いていたから気が付かなかったが。

 SAOの景色はデータで、ポリゴンで、現実のものではない。これらはリリスモンの言葉を借りれば偽物になる。しかし、この景色を見て感じ取った感情は、だれが何と言おうと本物だ。

 

「美しい夕暮れからを由来として、『クレミ探偵事務所』にしよう」

「いいじゃん。場所は……エギルに頼ってみるか」

「……快く部屋を貸してくれると嬉しいが。ダメな時は頼むよ、ワトソン君」

「任せろ」

 

 ここに、電脳探偵が誕生する。

 

「んで、アルファモンにオメガモン。ディアボロモンを倒したドロップとか無かった?」

「ああ、そういえばキリトが言ったとおりに、ボスの攻略情報が解放されたな」

 

 オメガモンからボスのデータをもらう。姿は大きな目玉のモンスターだということが分かった。

 

「私からはこれだ」

 

 アルファモンが一つのタマゴをオブジェクト化する。ラグビーボールのような紫色のタマゴを抱きかかえて、キリトとアスナに見せた。

 

「これもディアボロモンからのドロップ品だ。これは私の勘だが、クラモンが生まれると思う」

「くらもん?」

 

 アスナが聞きなれない単語に首を傾げると、オメガモンから補足が入った。

 

「クラモンは幼年期のデジモンで、進化していくとインフェルモン、ディアボロモンになる可能性を秘めています。アスナさん、どうしますか?」

「え、私に聞くの!?」

「リベリオンズの創設者だろう。このタマゴを割るか育てるか、記念すべき初仕事じゃないか」

 

 アルファモンはタマゴの中身よりも、リベリオンズのリーダーの決断に興味津々といった様子。

 ディアボロモンやインフェルモンがおこした被害は、今回の事件で知っている。仲間にする危険もあるはず。しかし、アスナは即答する。

 

「タマゴを孵します。生まれてくるのがクラモンでも、他のデジモンでも、責任をもって育てます。リリスモンとフレンドになれたように、インフェルモンやディアボロモンともフレンドになれると思うから」

「実に君らしい、いい答えだ」

 

 うん。と嬉しそうにうなづくアルファモンとオメガモン。

 ≪カーディナル≫に戦いを仕掛けた相手なら、キリトやアスナ達プレイヤーではどうしようもない手段を使ってくる可能性がある。アルファモンやオメガモン達デジモンの力が必要だ。その中でも、クラモンやディアボロモンはデータを食べたり、ハッキングしたりする能力に長けている。味方にすれば必ず役に立つだろう。

 もちろん、アスナはそんなメリットよりも、単純にディアボロモンと友達になりたいのだろう。だから二体のデジモンは嬉しそうにうなづいた。

 

 大魔王の計画を阻止し、タマゴの行く末も決まった。さらにリリスモンという仲間も出来た。この森でやることも無いだろう。

 キリトが声を上げる。

 

「さて、帰ろうか≪アークソフィア≫に」

 

 二人と二体は足並みをそろえて≪アークソフィア≫へと帰っていった。

 アスナの腕に抱きかかえられた、タマゴが嬉しそうに揺れていた。




 ひとまず、ここで完結にします。続きは……未定です。
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