モスティマさんといっしょ!!!   作:にゃんこぱん

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急いで書いたので雑です
ゆるして


男たちと話す話 4

「モスティマー、居るー?」

 

エクシアがモスティマの部屋に入ってきた時点で、そもそも終わりが近づいていた。なんならその時点で終わっていたと言ってもいい。

 

俺の本能は一秒前に悪寒を察知して、毛布をかぶって隠れてくれた。きっとエクシアなら気づかないでいてくれるはず。俺の本能は優秀だったが俺の思考回路はゴミと化していた。

 

「んー……。エクシア?」

「あ、いたいた」

 

俺にとっては幸運なことだった。ベッドに縛り付けられた俺ではあったが、モスティマが仮眠から覚めて、デスクで日記を書いていてくれたおかげで、俺の存在がエクシアにバレていなかった。

 

正直心臓の動きがうるさい。冷や汗が止まらない。息を潜めた。

 

「どうしたの?」

「アルクどこに居るか知らない? 連絡つかなくてさー」

 

……。

 

「アルクかい? ……んー、そうだなぁ。ちょっと私は見てないかな?」

 

助かった。モスティマが正気(ヤンデレ)で本当に助かった。

 

「そっかー。んー、どこいっちゃったんだろ……。あれ、ところでさ、そっちの毛布……なんかやけに膨らんでない?」

 

終わった。そこに気がつくとは……やはり天才か。

 

「……そうかい?」

「……。いや、気のせいかなぁー。モスティマに限って、そんなことはしないか。居ないんなら仕方ないし──じゃあね」

「うん、それじゃあ」

 

エクシアが部屋を出て行った。

 

「……。うん、もう顔を出していいよ」

「死ぬか生きるか……。こんな怖いもんだったか」

「いや、驚いたなぁ。未来予知でも出来るのかい?」

「出来なきゃ死ぬんなら……出来るんだろ。多分、もう一度同じことはできねえよ」

 

揃って安堵の息を吐いた。珍しくモスティマが焦っていたらしい。

 

「あー……。怖え」

「でもまあ、危機は乗り越えたのかな。あはは、偶にはスリルを味わってみるのも──」

 

ドアがまた開いた。

 

──エクシアが銃を構えていた。

 

「……悪くはないって? やっぱりここに居たね」

「終わった。終わったわ……。なんだお前、外に張り付いてたの……?」

「うん。ずっと聞き耳立ててた。案の定だったね」

 

俺は手錠をじゃらじゃらやりながら両手を上げた。

 

「……いや、なんで手錠?」

「なんでだろうな。俺はここから動けねえ。だからまあ、殺すのはちょっと、いったん考えてくれねえ?」

「これはまいったなぁ。エクシアが一芝居打つとは思わなかった。ちょっと成長したかい?」

「いやー、一回こういうのやってみたかったんだよね〜。でも──まさか本当にいるなんて」

 

穏やかな雰囲気が流れた。あれこれ、生存ルート入ったか?

 

「ところでさ、アルクの手錠を外してよ。これからデートの約束があるんだけど」

「……そうなのかい?」

「どうやらそうらしいな。覚えちゃいねえが、そういうことになってたらしい」

「ふうん……。どこへ行くの?」

「決めてない! あ、モスティマも一緒に行く?」

「悪くないけど……。せっかくのデートを邪魔したら悪いなあぁ。二人で行ってきなよ」

 

俺はその言葉を額面通りに信じることなどできるハズがなかった。モスティマを観察するが、表面は穏やかそのものにしか見えない。

 

「えー、一緒に行こうよ。あ、ほらあのお店行ってみない? あのピザが美味しいヴィクトリア風のお店! えっと、名前なんだったかな──」

「モスティマ……お前、今何を考えてる? それは本心か?」

「やだなあ、疑り深いよ?」

 

むりくり理由をつけるのなら──モスティマはエクシアのことが苦手だから……とかか? しっかし……。

 

「えー、ほら行こう? 準備してよモスティマ」

「そうだぜモスティマ。──この手錠どうにかしてくれ」

「うーん……。まあ足枷は外してあげるけど……手錠はそのままでいいよね」

「うん、そうだね。その方がいいだろうし、決定―!」

「なんで……?」

 

足枷は無事破壊された。

 

「……え? なんで壊したの? 鍵は? なんで鍵で開けようとしないんですか?」

「うん? ああ──逃すつもりなんてもともとなかったから、鍵も捨てちゃったんだ」

 

本日何度目かもわからない震えが俺を襲った。

 

エクシアが来なかったら──俺は、ずっとそこで暮らすことになってたのか?

 

「冗談さ。そんなことしたら、任務にも出れなくなっちゃうじゃないか」

「……鍵は、本当にあったのか──?」

 

モスティマは笑った。笑っただけだった。

 

「まあ財布だけでいいかな?」

「いいんじゃない? あ、車の鍵持ってこないと」

「……自由か。遠いな。近くて遠い。大切なものって、失ってから分かるのか。いっつもそうだ……。そういうものに限って、失わねえとわかんねえんだ──」

「ほら行こうよ。そんなに落ち込んでないでさ! 楽しもうとしないと、人生って楽しめないよ!」

「お前いいこと言うなぁ。とりあえずマシンガン仕舞えよ」

「え? なんで?」

「え?」

「え?」

 

……。

 

「行くか……」

「行こうか。でもちょっと夜ご飯までには時間があるかな?」

「あ、じゃあちょっと行きたい場所あるんだよね! 寄って行っていい?」

「龍門だろ? まあいいぜ、──どうせ、俺に拒否権はねえんだろ」

「うん」

 

俺はさながら連行される罪人の如く、エクシアとモスティマに挟まれながら連れられていった。それを見て一般ロドス職員がドナドナを歌っていた。

 

「ドナドナド〜ナ〜、ど〜な〜、連られてゆ〜く〜よ〜……」

「エクシア、真似るな。歌うな……。やめてくれ……」

「なんで? いい歌じゃん」

「頭おかしいのか? 出荷の歌だぞ、いい訳あるか。お前には子豚たちのあの顔が見えないのか?」

「見えないよ……。アルクの方がおかしくなっちゃってどうするの……」

「ほら、しっかりしなよ? 幻覚でも見始めたら、いよいよ理性回復剤を打たなきゃいけないからね」

「アレやめた方がいい。依存性あるから、マジで、一時期ヤバかったよ。主にお前らのせいで」

「どうして?」

「理性削ってくるからだよ。作戦行動にまで支障が出始めたからな、ドクターにもらったんだよ……」

 

ドクターは優しかった。やけに優しかった。優しさが傷口に染みて痛いほど優しかった。アメ玉とかもらった。嬉しかったもん俺、アメ玉もらって……。

 

ロドスの駐車場に到着する。俺は当然のように運転席に着こうとしたが、あっさりと後ろの席にぶち込まれた。

 

「運転ぐらいやらせろよ、せっかくのデートなんだ。俺が運転するって」

「そう言って、どこかに逃げるつもりなんでしょ?」

「……いや? え? 違うます。違うますよ?」

「私が運転しよう。エクシア、見張っておいて」

「え? なんで見張る必要があるんですか? 俺が逃げ出すように見えるですか?」

「理性足りてる? さっきから言葉酷いよ?」

「やめろっ、手錠を掴むな、大人しくしてるから離せっ」

「モスティマー、ついでに首輪もつけておこうよ。鉄でできてるやつ」

「エクシアさん……?」

 

平常としているのが怖かった。冗談とかそういうのじゃなくて、ごく普通の──洗剤無くなったから買ってこようよ、みたいな口調だった。

 

また龍門に行くのぉ……? 嫌だなあ、龍門でロクな目にあったことないんだよなぁ……。またかあ……。

 

「それで……どこに行こうか。エクシア、どこに行きたいって?」

「ガンショップ!」

「はいはい、分かったよ。また買うのかい? 物好きだね」

「んー、今回はちょっと違うよ。弾薬を買っておかないといけないんだ」

「ロドスで買えよ……。購買部で買えるだろ?」

「んーっとね、ロドスじゃ売ってなかったんだ」

「何買うんだよ……。特殊な弾薬か」

「麻酔弾」

「……」

 

聞かなかったことにしたかった。

何に使うんだ? なんて……分かり切った答えを聞く勇気がなかった。俺は怖かった。もしそれで──俺に撃つ、なんて答えが返ってきてみろ。一体どうすればいい?

 

そもそもの前提として、俺はエクシアと戦えない。だってお前……ノエルの形見だぞ。なんだって恩人の妹を相手にしなきゃいけない。

 

俺にとって最も賢明な選択肢は”戦わない”か”逃げる”だ。いやこれ同じか……。

 

「やっぱりあたしも実弾打つのは忍びないっていうか、申し訳ないからさ〜」

「撃つこと自体は問題ないの? ねえ……ないの?」

「え?」

「え……?」

 

……。

 

「あ、そうだアルク。昨日の話なんだけど」

「え?」

「いや、え? で誤魔化せないからね?」

「え……?」

「だから、昨日の話なんだけど、その……。えーっとさ……」

 

エクシアが微妙に視線を逸らして、ちょっと誤魔化し気味に言う。気まずそうに。気まずそうに……?

 

「あのさ、その……。そういうこと、で……いいんだよね?」

 

サーッ、と。

 

血の気が引いていくのが分かった。

 

モスティマは何も言わずにエンジンをかけた。後ろ髪が揺れていた。それが怖かった。

 

震え声で聞き返す。

 

「そ……そういうことって……?」

「え、だから……。その、あたしを選んでくれたってことで……いいんだよね……?」

 

車は驚くほど穏やかに発進した。俺にはそれが、モスティマの感情の反比例に思えて仕方なかった。

 

「──。昨日……。俺、ちょっとその辺の記憶……曖昧、なんだけどさ。確認しても……いいか?」

「え、覚えてないの……? あんなことして……?」

「いや覚えてるよ? 覚えてるけどさ、俺酒入ってたし、ほら、な……?」

 

俺は嘘をついた。これで覚えてない、なんて言ったら死ぬだろ。

 

「あれ? アルク、──何も覚えてないって言ってなかった?」

 

モスティマが極めて冷静な声で口を挟んだ。死角から飛んできたナイフだった。躱せるはずがなかった。

 

「え?」

「え?」

「なんでそういうこというの?」

「嘘はよくないよ、アルク。トランスポーターは誠実じゃないといけないんじゃなかったのかい?」

「アルク……? 覚えてないって……本当なの?」

 

高速で荒野を走る車から俺は脱出した。

 

荒野にゴロゴロとぶつかった。痛いが──死ぬよりいい。

 

体を起こすと、さっきまで俺が乗っていた車がこっちに突進してきていた。ギリギリで横っ飛びして躱す──当たってたら死んでた。

 

運転席のモスティマの表情には……一切の感情はなかった。

 

そのまま車は切り返すとまた俺を轢き殺そうとして向かってくる。今度は後ろの窓からエクシアがマシンガンを構えている──。

 

終わった?

 

いや──まだ、ギリギリまで足掻こう。

 

死ぬわけにはいかない、まだ──。っていうか身内に殺されて死にたくない。

 

脚力強化のアーツを発動、急激な加速で第一弾を振り切る……。

 

手錠が厄介だ、何しても邪魔──ポケットから通信端末を取り出して広域緊急救援要請を送る。

 

『ロドスアイランド所属のアルクだ! 今頭のおかしい女二人組に襲われてる、今すぐ助けてくれッ! 報酬はいくらでも出す! 頼む、誰か来てくれッ!』

 

誰かがこの通信に気がついて、助けてくれることを──。

 

それまで耐える、誰かが、誰かが来てくれるまで──生き残らなければ。

 

絶対に生き残ってみせる。ここから近いのはロドスか龍門──どちらかから、誰かが。誰かが来てくれる。大丈夫だ、それまで耐えろッ!

 

状況を確認する。

 

こちらの武装は──服に仕込んだ特殊手榴弾と爆薬系の火器。あと手錠(クソったれ)これで全部だ(もっと何かねえのかよ)

 

向こうは──車両が一つ。エクシアのヤツ……いや、ペンギン急便の車両か。ならぶっ壊してもいいな。出来るんなら、の話だが……。エクシアは結構武装してる。モスティマは……怖いから考えたくない。

 

状況……最悪。

 

Q……あいつらに攻撃できますか?

 

A……俺にそんなことをやれと? できるか(この回答がベストアンサーに選ばれました)。諸々の理由は端折るが──仮に反撃したとしたら後は泥沼だ。

 

それこそ、どっちかが死ぬまで戦うことになる。理由はさておきとして、あいつらは俺の命を狙っている。そして俺はそれに対して抵抗し、反撃する。

 

戦いが止む理由がなければ、もう──殺し合うしかない……。

 

だから反撃してはならない。逃げ続けて、第三者による介入で一旦大人しくなってもらう他ない。

 

フラッシュグレネードを使用──同時に岩場に逃げ込み身を隠す。障害物が多ければ逃げやすいし、姿を見失うかもしれない。

 

「くっ──、見失った!」

「隠れたね。でも──炙り出してみようか」

 

そんな会話があったかもしれない。

 

岩場に身を潜めて隠れるということは、こちらからも相手が見えなくなるということ。

 

俺の近く、デカい岩にアーツが衝突して粉々に砕けた。

 

──アタリを引くまで打ち続けるつもりか……? 死ぬよ? 死ぬよ俺……? 死体の原型が残るか怪しいよ?

 

次々と隠れられる岩場が砕けていく。このまま行けば、俺の隠れている場所にも──。

 

行動を起こすしかない。見つかると厄介だが……。

 

やるしかない、か。

 

 

 

 

 

 

 

 

広がる岩場が次々と砕けていく。どこかにアルクが隠れていることは確実だった。

 

「ほーらアルクー! 早く出てこないとヤバイよー!」

 

詰みだった。すでにアルクにできることはない──と、判断していた。さっきのような閃光手榴弾を持っているなら話は別で、エクシアは一応それに警戒をしていた。

 

一つの岩場から手榴弾が放たれた。

 

さっきのことがあって、二人は反射的に目を守るが──違った。

 

手榴弾ではなかった。それは唯の岩で、緊迫した状況の中で見間違えた。

 

「悪りぃなッ」

 

アルクが飛び出してきて、生まれた微かな隙を逃さず駆ける。方向は──車両のある方。つまり車から出て岩場に相対していた二人の方だ。

 

──速い。驚くほどのスピードで駆け寄るアルクは、そのままエクシアを連れ去って車両を背にした。

 

手錠をされたまま器用にエクシアの背を取り、首元に掛けた手には手榴弾。

 

要は、人質に取られたのだと理解するのに、そう時間は掛からなかった。

 

「動かないでくれよ。悪いが……死なせたくない」

 

手榴弾のピンには指が掛かっていた。両手が一つの手錠で繋がれている以上、エクシアを抱きしめる形になっていた。

 

「……流石だね、と言っておこうか」

「生きるためだ。……エクシア、くっついてくんな。お前今人質だよ? 分かってる?」

「んー……。もうちょい力入れてよ。そしたら丁度いいんだけど」

「あれ? 俺たち今戦ってるよな……? なんで……?」

「アルクがあたしを傷つけるはずがないでしょ?」

「どうかな。生きるためならわかんねえぞ」

「えー、そうかな? ……モスティマ、ごめんねー。捕まっちゃった」

「いいよ、私が対応できなかったのもよくなかった」

「悪いがそのまま大人しくしててくれよ」

「へえ、このまま何もしなければいいのかい?」

「ああ。時間を稼がせてもらう」

「うん……?」

 

モスティマの反応で、アルクは自分の送った救命信号が気づかれてないと分かった。好都合だった。速攻でごまかしにかかる。

 

「悪いな、ちょっと落ち着いて話したかったんだ。──ちょっと落ち着いて……落ち着いて話さねえか?」

「それなら座ろうよ、立ち話もなんだし……ほら」

 

エクシアが荒れた砂の大地に腰を下ろした。そうなると必然的にアルクも座らざるを得ない。エクシアは車両に背を預けたアルクに持たれてはにかんだ。

 

モスティマの笑顔が強くなった。

 

「……それで、何を話すのかな? その状態で」

「俺さ……悪いのかな。俺って悪いのかな」

「アルクは悪くないよ? でも──忘れちゃったのはダメだと思う。しかもあたしに誤魔化そうとしたよね」

「身から出た錆──とまでは言わないけどね……。とりあえず私を選んでくれれば後はなんとかしてあげるよ」

「え、ずるいよモスティマ。あたしにもちょうだい」

「うーん……。私って、エクシアの頼み事には弱いんだよね……」

 

過去──ノエルを巡る騒動において、モスティマはエクシアに負い目があった。そのためか、モスティマはエクシアに弱い。

 

「取引しないか? どうしたら俺を助けてくれる?」

「助けるの定義を決めようよ。アルク、君の希望を聞こうじゃないか」

「誰もいないところで暮らしたい」

「あれ、死にたくないんじゃないの? 今更そんなことができると思ってることに驚きだよ」

「……生命の危機を脱したい。どうすればいい」

「まあ……諦めちゃえば、生きることはできると思うよ。あたしたちに任せてくれれば、そう悪いようにはしないって」

「どうする気だ……?」

 

アルクはこの絶望の淵にあって、一つの希望を捉えていた。

 

誰かが救難信号に気がついて、助けに来てくれる未来。あわよくばそのままシエスタ辺りに逃亡する未来。

 

だから、時間を稼いでいた。

 

「いやいや……。まあ、一ヶ月くらい経てば収まると思うし、そこの間を凌げばどうにでもなるんじゃないかな。私もまあ、そのくらい経てば……いいかな。そのくらいの妥協はしよう」

「何の話か、聞きたくない……ッ!」

 

程なくして、希望が到来した。

 

バイクの音が微かに聞こえて、すぐに大きくなる。

 

「あれ、誰か来るのかな」

「いいや? 通りすがりだろ、気にしなくていいんじゃないか?」

 

露骨に誤魔化したのが悪かった。モスティマはすぐさまアルクの目論見に気がついた。立ち上ってアーツユニットを構える。

 

「やってくれたねアルク。気が付かなかったよ」

「気づくのが早すぎる……ッ! クソが、おーいッ! 俺はここだ、助けろォ──ッ!」

 

一つのバイクが凄まじい早さで走る。

 

モスティマのアーツを爽快な走りで躱しながら、距離を縮めて──。

 

……。

 

希望が見えてきたアルクの顔に、一筋の冷や汗が流れた。

 

あれ? あのバイクに乗ってる奴……見たことあるよ? あれ──なんか……笑ってる?

 

「アハハハハッ! アルク、助けに来たよぉ──!?」

「ああああああああああああああッ!! なんでだああああああああッ! クソ──いやだが、クソ、あいつしか居ないのか、あいつしかッ」

 

迷いの中で、アルクは突っ込んでくるラップランドの手を取ってバイクに乗り、そのまま逃亡した。

 

背後から響き渡る銃声から、少しでも遠くに行けることを願って。

 

「アッハハハハハハ! ボクを選んだねえ、嬉しいなあ! アハハハハッ! アハハハハハハハ!」

「ボスラッシュか……」

 

呟いた一言が風の音にかき消されて消えていった。アルクの消え去った希望の如く。

 

今日が終わるまで、後七時間。

 




・エクシア
天使。
ヤンデレかどうかまでは確定してない。救いかもしれない

・モスティマ
ヤンデレだがエクシアに弱い

・ラップランド
ボスラッシュのラスボス
ラスボスが一番強いんだよなぁ……

次回、後日談最終話予定。
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