99ADVENTURE   作:リカル

17 / 47
心を解かす温もり 双刃ベオウルフモン

☆レギオン群島・雪原エリア

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぅ、あ、あれ?」

「気がついた?」

「マヒルチャン?、ッ」

「まだ動いちゃダメだよ!」

「え、待って待って何この状況?」

「ストラビモン、覚えてないの?

みんなを探してる途中で雷に襲われたの」

「!、そうだった!! ぐぅううう!?」

「だから!、まだ動いちゃダメだったら!」

「そうも、いかないっしょ☆

さっきの奴、アレ下手すると・・・!」

 

まひるの制止を振り切って、洞窟の外へ出ようとする手負いのストラビモン。

 

「ダメ!、だってば!」

「うぁっ!?」

「ほら、いつもならこれぐらい簡単に避けられるのに・・・」

「わ、わかったわかった!

オジサンの負け!、大人しくする!

だから早く降りて!、こんな所でマウントポジション取るとか女の子として色々あうっ!?」

「怪我してるのに無理にふざけないの」

「別にオジサン、無理なんかしてない・・・

けど、☆」

 

だが、あっさりと取り押さえられ組伏せられたので観念するしかない。

 

 

「「・・・・・・・・・」」

 

 

まひるが起こした小さな焚き火の前で向き合う1人と1体。

外から吹き込む吹雪の音だけが聞こえる中

 

「ストラビモンが怪我してるとコレを貰った時の事思い出しちゃうな・・・」

 

舞台少女が腕の神機を掲げながら口火を切った。

 

「オジサン渡したつもりはないけどね☆

それに、ゴッソリに比べればコゲコゲなんてゼンッゼン問題ないのにマヒルチャンってば心配し過ぎだって!」

「だから!

・・・・・・・・・もう!、シーサモンが言ってた通り!

聞いたよ、あなたが牢屋に居た理由

あの子を庇ったんだよね?」

「んー、どうだったかなー?

オジサン覚えてないや☆」

「それだけじゃない!、ずっとお爺さん達『明けの遠吠え』のお世話してたって話も聞いてるよ!

その怪我だって私を庇ったせいなのに!

痛いのに、平気な顔して無理に明るく振る舞って

 

周りばかりで自分の事全然考えてない!」

 

「ま、マヒルチャン!

ちょっと落ち着こ?、ね☆

君が泣くのはその、すっげぇ堪えるから、さ」

「だって!、だって!

あの日、ストラビモン言ってたよね?

消されても構わないって!!」

「!」

「最初、出会ったばかりの頃はいつもみたいな冗談だって思ってたよ・・・

でも、ウラル大陸でずっと一緒に居て『明けの遠吠え』のみんなの話を聞いて

あなたは

 

ああいう事は冗談では言わないってわかった

 

わかったから、いつかちゃんと聞きたかった」

「・・・・・・・・・ごめん

ずっと、抱え込まなくていい事抱えさせてた

ううん、マヒルチャンだけじゃない

カレンチャン、バナナチャン、ジュンナチャン

フタバチャン、カオルコチャン

それに、探さなくちゃいけない舞台少女達にも

何の縁も縁ない世界の事情に巻き込んで、危険な目に逢わせて

 

なんて、謝った所で自己満足に過ぎないか」

 

「ーーーーーー!!」

 

耐えきれなくなった彼女は仔人狼を抱き締めた。

 

「マ、ヒ 」

「どうして、ストラビモンがそんな事言うの?

言わなくちゃ、いけないの!?

パートナーになった切っ掛けは成り行きだし今でも戦うのはやっぱり怖いけど

それでも!、私達はこのデジタルワールドを自分達の舞台だって思ってここに居るのに

なのに、こんなに小さなあなたが!

私達の事も、お爺さん達の事も

この世界の事も何もかも背負おうとしてるなんて

 

おかしいよ!!、おか、しいよぉ」

 

「・・・・・・・・・ッ」

 

しっかりと

 

だが、全身に負った傷を労ってくれている

 

そんな温もりに包まれたストラビモンの手は

 

虚空を彷徨った挙げ句、力なく落ちていく。

 

「デジタルワールドを造った神様とか

獣デジモンみんなのご先祖様とか

そんなの関係ないよ、私にとってストラビモンは

背伸びしたがりで危なかっしい・・・

でも、みんなの笑顔が大好きな頑張り屋の

 

 

「や、めて」

 

 

「え」

 

 

「やめて、くれよ!

なんで?、優しい言葉ばっかりッ

オレは、そんな事言われる資格なんてない!

ない、から・・・!」

 

「!」

 

目に涙を貯め、無理矢理離れようとするパートナーを真昼の舞台少女は決して離さない。

 

「くそ、くそぉ!

やっぱり、契約なんかッ、するんじゃなかった!

こんな、こんなオレ!

誰にも、見せたくなかったのに・・・!」

「見せたくなかったのかもしれないけど、お爺さん達は気づいてたよ?

ストラビモンが今までずっと無理してるの」

「くぅっ!、ぐぅううううう!」

「ねぇ、教えて?

あなたは本当に消えるつもりだったの?」

「・・・・・・・・・ああ、そうだよ

シーサモンを助けて、もう償えたって思った

思い込んでた、から」

「償うって

デジタルワールドを守れなかったから?

フレイモンもそんな事言ってたけど 」

「炎のは、知らないんだッ

オレ達が、スサノオモンがこの世界を維持する為

 

 

何を、したのかを!!」

 

 

堰を切ったように『光』の器は内に秘めていたモノを吐き出した。

 

「マヒルチャン、さ

故郷で畑を、植物を育ててたんだよね?」

「う、うん

殆どお手伝いだけど一応は・・・」

「例えばの話、一本の樹があるとして

その樹の枝が何本も折れかけたり、病気になったりしたせいで樹そのものが脆くなり始めてたら

どうやってその樹を元気にする?」

「えっと、確か

病気になった枝を切って、そこに薬を塗ったりしてるのは見た事があるよ」

「レイド帝国の最初の侵攻の時、死に体にまで追い込まれたこのデジタルワールドは

 

 

世界樹は!、そうやって生き延びたんだッ

 

 

枝に住んでた沢山のデジモン達を切り捨てて!

 

四聖獣はおろかそれらを統べるファンロンモン!

 

果ては配下の十二将!

 

更には三大天使を含めた多くの大天使デジモン!

 

その全てを損害を補填する為の生贄にして!

 

でも、コレを実際に行ったのは世界樹じゃない

 

世界樹じゃ、ないんだよッ

 

 

だって、樹の剪定や栄養を与えるのは別の奴がやらなくちゃ

同じように、デジタルワールドを造った神様

が」

 

 

「・・・・・・・・・!?」

 

 

「あははっ、前、言ったろ?

回線を通じて炎のが知らない

 

知らなくていい事も『光』のオレは知ってるッ

 

だから、さ

あの日犠牲になったデジモンの数も、その来歴も

全部、入ってるんだ

デジタルワールドの運営データの一部として

そう、所詮はデータでしか・・・ないんだ・・・」

「でも、今は違うよね?

だからストラビモンはこうして苦しんでる

なのに、ずっと独りで頑張ってて」

「・・・・・・・・・自己満足だよ」

「満足なんてしてない癖に」

 

正直、ストラビモンが抱えているモノを聞いた所で一舞台少女でしかないまひるが全てを受け止めるのは難しい。

 

 

それでも

 

 

「アッハッハァ☆、マヒルチャンったら痛い所突くなぁもぅ」

「ふふっ♪、だってあなたのパートナーだから」

 

ホンキ出してぶつかったからこそ、歩み寄れた。

だから、こうして笑い合える。

 

「ったく、墓場まで持ってくつもりだったのにさ

無理矢理聞き出すんだモンなぁ、オジサン困っちゃう☆」

「ごめんね

でも、いい機会だと思ったから」

「だ・か・ら☆、今度はマヒルチャンの番ね」

 

 

「            え"!?」

 

 

「ほぉらぁ、この際だからゲロちゃいなよぉ」

「そそそんな!

私には、そんな改まって話すような!

話題なんてないからぁ~~~!」

「目がデータの海横断出来るぐらいに泳いでるし

私嘘ついてます臭プンプンさせながら言っても説得力皆無だって☆」

 

 

ピシャァアアアン!! ゴロゴロゴロ・・・!

 

 

「!?、この雷さっきの!」

「見つかったっポイね

後で絶対聞き出すから覚悟しといてよ?」

「あ、あははは・・・っ」

 

苦笑いを浮かべながらLove Judgementを手に取ったまひるは神機から緑色の幕を展開。

 

〔フシューーーゥ《エレクーゲル》〕

「ヒャッハァアアアアアア☆☆☆」

 

直後、雷球が洞窟を穿ち

舞台少女を乗せた白銀の機械狼が飛び出す。

 

「《ソーラーレーザー!》」

〔フシューーーゥ〕

 

一面広がる銀世界をガルムモンはジグザグに走行し、黄色いアーマーの放つ落雷を回避

あるいは反撃しながら接近していった。

 

「マヒルチャン!、こっからはヴォルフモンで行くんでヨロシク☆」

「え?、わ、わかった!」

〔フシューーーゥ《ブリッツアーム》〕

「《リヒト!、ズィーガー!》」

「えーい!」

 

敵の姿を眼前に捉えるや否や獣化を解除。

雷を纏った腕と光の剣、メイスが激突する。

 

「うわっ!?」「きゃあ!!」

〔フシューーーゥ〕

「び、びりびりするぅ・・・

このロボット、前に戦ったボールや鳥のデジモンよりも電気が強いッ」

「だ、ろうね

このカンジ、間違いなく究極体、だろうし」

「ヴォルフモン?」

〔フシューーーゥ《エレ〕

「!、《スピード」

〔クーゲル》〕

「スター!!》」

 

アーマーの周囲に雷球が浮かび上がった瞬間

ヴォルフモンは獣化し、超高速で突進して擦れ違い様にそれらを斬り裂いた。

 

〔フシュゥ!〕「グルァ!」

「ガルムモ ッ、うう!?」

 

爆発に巻き込まれ吹き飛ばされる両者。

直後、まひるはあの体の内から突き出るような凄まじい衝撃に襲われる。

 

「くそ!《リヒト・クーゲル!》」

「はっ!、はぁ・・・はぁ・・・!」

 

ガルムモンは慌てて人型に戻ると、周囲に光弾を滅多矢鱈撃ちまくり雪を舞い上がらせた。

 

〔フシューーーゥ〕

 

銀世界を浮遊し姿を消した1人と1体を探すアーマー。

 

「大丈夫?、寒くない?」

「私は平気、だけど

ヴォルフモン、もしかして怪我のせいでガルムモンを制御出来てないの?」

「・・・・・・・・・」

「だから、さっきから人になったり獣になったりして私への負担を減らそうとしてる」

「そりゃあ、まぁ☆

ここで暴走したらって考えたら、ね」

 

その真下、雪の中で『光』は

胸に抱いたパートナーに再び詰問されるはめに。

 

「前の時はカレンチャンのお陰でどうにかなった

ってか、アレだって君らなら大丈夫だって思えたからあんな分の悪い賭けが出来たんだし

でも、今は違う

君の側に居るのは、オレだけだ」

「・・・・・・・・・ッ」

「話の続きになるけど

さっき君オレが満足してないって言ってたろ?

その通りだったんだ

あの日、貸切りの特等席で君がその棒で踊るみたいに戦っているのを見るまでは満たされるって感覚すらもわかってなかった

そんな君をオレなんかが消えるせいで泣かせたくなかった」

「だから、私と契約したの?」

「他に何がある?

自分のやった事を見ないフリして無責任に偽善振りかざした挙げ句

どうでもよくなって忌むべき敵に生殺与奪を預けてたクソッタレなんかが今更デジタルワールドを救う使命に目覚めるワケないだろ?

オレは

 

この世界と君達舞台少女、どちらかを選ぶなら

 

迷わず君達を選ぶ」

 

「!」

 

「コレさ、他のみんなにはナイショだよ☆

こんな自分勝手なワガママ絶対許されないんだから」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・どこが」

 

 

「え?、マヒル、チャン?」

 

 

「それのどこがワガママなの!!?」

 

 

雪に埋もれ、体温は低くなってる筈なのに

 

まひるの心は沸点の臨界温度を突破する程に

 

高まる。

 

〔フシューーーゥ《エレクーゲル》〕

「今、取り込み中だから 邪魔しないでよ」

〔フシュ!?、シュシュシュゥ!!〕

 

周囲の積雪を吹き飛ばし

 

自分達目掛けて放たれる雷球の全てを叩き返す

 

回る回るキラめきの名は

 

Love Judgement【愛の裁き】。

 

「結局!、全部私達の、私の為じゃない!?

それのどこが自分勝手なワガママなの!?

ヴォルフモンが、ストラビモン許されないなら!

 

 

ひかりちゃんを、みんなをやっつけて!

華恋ちゃんを独り占めにしようとした!

 

 

私は何!!?」

 

 

「え?、あ、あのマヒルチャン?

オジサン、後で君の話聞くって確かに言ったけど

今は、ちょっと・・・」

 

 

「歌もバトンも聖翔に入ったのもおばあちゃんに言われたから!

そんな私にとって、華恋ちゃんだけだった!

華恋ちゃんのキラめきしかなかった!

だから、力ずくで奪おうとしたの!」

 

 

「あ、ダメだこりゃ

話聞いてるようで聞いてないや、この子」

 

 

〔《ブリッツアーム》〕

 

 

「って!、マヒルチャン前見て前!!」

 

 

「私はストラビモンが思う程、良い子なんかじゃ

 

 

ない!!」

 

 

「わぉあっ!?」〔フシューーー・・・ゥッ〕

 

 

ありったけの想いと共に振りかぶったメイスは

重低音を響かせ、雷の腕を強引に弾いた。

 

「自分の事しか考えてなかったんだよ?

華恋ちゃんがどんな想いでひかりちゃんとスタァライトしたいのかなんて全然考えてなかったんだよ?

私の方がよっぽど自分勝手でワガママじゃない」

 

銀世界を穿ち、造った円形ステージの真ん中で

掌を掲げ、そこに落ちる雪を溶かす舞台少女。

 

「え、えっと・・・それは仕方ないんじゃないかな?

誰だって自分の気持ちをまず優先しちゃうのは当たり前だってオジサン思うなーって」

「なら、あなたの気持ちはどこにあるの?

私達の為以外にストラビモンがやりたい事ってないの?」

「ワォッ☆、こいつぁ藪蛇だったかぁ」

「茶化さないで、ちゃんと答えて」

「ない」

「・・・・・・・・・」

「そんな目で見ないで欲しい

今のオレには本当にそれしかないんだから」

「じゃあ

私のバトンやダンスで満たされたって言ってたの

 

 

嘘だったんだ」

 

 

「ッ!!!、そんなワケないだろ!!?」

 

 

彼女の言葉に怒りを露にしながら狼剣士は

ステージの上へ。

 

「あの日!、オレの中で生まれたモノは!

絶対にッ、誰にも否定させやしない!

例え、君自身であってもだ!!」

「・・・・・・・・・あるじゃない

私よりもストラビモンが大切にしてるモノ」

「あ」

「でも、私だってあの日のままじゃないんだよ?

舞台少女は日々進化中、なんだから☆」

「マヒル、チャ」

〔《エレクーゲル》〕

 

正面から見つめ合う1人と1体の頭上を

マシーンが大量に生成した雷球が埋め尽くす。

 

 

ピシャアン! ピシャアン!

 

バリバリバリバリ・・・ィ!

 

 

「グルルルルルルゥ!!」

「うっ!、くぁ!、ガァアアアッ!!」

 

絨毯爆撃に晒された雪原をまひるを乗せたガルムモンが全力で疾駆。

その瞳からは徐々に理性の光が弱まり、背中の少女が噛み締めている口からは牙が見え始めていた。

 

「マヒル、チャン!」

「そのままでいて!!」

「でも!、このまま ジャア"ァ」

「華恋ちゃんが居なくちゃダメ?

今、ここに居るのはあなただけ?」

 

Love Judgementを握る手の爪が鋭く伸び

己を内側から突き破らんとする『獣』にまひるは

 

 

「ノンノン!、だよ・・・!!

 

私だって、ちゃんとキラめいてる!

 

ずっとあなたの側に居た、私が!

 

ここに居る!!」

 

 

『人』として、舞台少女として

真っ直ぐ【ストレート】にぶつかっていった。

 

 

 

アォォォオオオオオオーーーン!!!

 

 

 

すると、彼女の手首に宿る神機が咆哮。

 

星形の画面を囲うように狼の意匠が追加される。

 

 

 

やれやれ、しょうがないなぁ、もう☆

 

もう・・・!、ほんとうに、さぁっ」

 

 

あの日、牢獄で感じたモノ。

いや、それよりももっと大きなモノに満たされた

『光』の器は目に光る何かを流しながら0と1の緑

 

更には、白と紫の粒子を全身から迸らせた。

 

 

「ずっとは側に居られなくても」

 

 

緑を主体にした2色のフレンジが揺れる幕の下

 

『人』と『獣』の魂は輝きを放ちながら融合。

 

 

「巡り会えた、キラめく舞台に抱いた刹那を胸に

 

オレは行く」

 

 

幕を断ち斬る

ウイングブレードから造られた大型双刃剣。

それを軽々振り回し、片側の腕に備わるミサイルポッドとレーザー砲で迫る雷球を撃ち落とすのは

 

 

「人獣同魂、ベオウルフモン

 

この『光』は消させやしないさ、誰にも

 

ね☆」

 

 

ガルムモンの装甲が追加されたヴォルフモン

否、光狼の融合剣士・ベオウルフモン。

 

「ベオ、ウルフモン?」

「ハイハイ☆、ボサっとしてちゃダメだよ?

マヒル」

「!、うん!」

〔フシューーーゥ

《ブリッツアーム》《ブリッツアーム》

《ブリッツアーム》《ブリッツアーム》〕

 

並び立つ1人と1体の上空では黄色のマシーンが肩の四連太鼓を電流を纏わせた腕で叩きまくっていた。

 

「ワォッ☆

突然のパーカッション演奏にオジサンビックリ!

・・・・・・・・・な、ワケないか」

「あれは、雪起こし!?」

〔フシューーーゥ!〕

 

すると、雪を降らせていた積乱雲に雷が混じり始め銀世界に不穏な音が鳴り響く。

 

「あっちゃあ☆

どうやらこのエリア丸っと消し飛ばす気っポイ」

「なら、やらせなればいいだけ

でしょ?」

「アッハッハァ☆

おっしゃる通り!《リヒト」

 

ベオウルフモンはミサイルポッドから追尾式

ミサイルを連射すると

 

それを足場に瞬く間に空中のアーマーに急接近。

 

〔《ブリッツアーム》《ブリッツアーム》

《ブリッツアーム》《ブリッツアー 〕

「アングリフ・・・!》」

 

左手を黄色い装甲に添え、零距離で主砲を炸裂。

敵の削除には成功したのだが・・・

 

分厚い雷雲は未だ消えない。

 

 

「いくぞ マヒル!」

 

 

「ベオウルフモン いこう!」

 

 

天にて大型双刃剣トリニテート掲げられれば

 

地にて回転が加えられたLove Judgementが

 

それより高く、舞台を突き破らんばかりの勢いで

 

放り投げられた。

 

 

ピシャアアアァァァァァァンッッッ!!!!

 

 

帝国の傀儡により威力を増大した稲妻の全てが

 

回転を続けるキラめきに吸い寄せられ

 

 

「《ツヴァイ!   ハンダー!》」

 

 

亜高速で振り抜かれた光の大剣により寸断。

 

1人と1体の重なる想い【デュエット】は

 

積乱雲を、その先にある紫空をも引き裂いて

 

銀世界を真昼のキラめきで掻き消していく。

 

「あ"いてぇえ!!!」

「ストラビモン大丈 あ、れ?」

 

落下中に退化し、モロに緑の大地に激突したストラビモンに駆け寄ろうとしたまひるだったが何故か体が上手く動かせない。

 

「む、むりしないッ

あのすがた、究極体相当なんだから!

ソウルの消耗も今までの比じゃ、ない、て」

「ストラビモン、こそ!

もうっ、少しは頼ってくれると思ったのに」

「たよってるよー、たよりまくりだよー

アザース☆」

 

ピクピク痙攣しつつも、やはりこの仔人狼の

軽口は止まらなかったとさ。

 

「に、しても

まさか、一時的とはいえエリア丸ごと浄化なんて

 

あ」

 

「どうしたの?   ええ!?」

 

「う、うう・・・っ」

 

ふと、周囲を見渡していると

何かの欠片と薄ピンク色をしたウサギのようなデジモンが転がっているのを発見するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




※ライジンモン
はじまりの街で肉畑やレストランを担当していたアンドロモンがレイド帝国により削除され、デジタマを改造された存在。
ワー爺に料理や農耕を教えてくれていた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。