99ADVENTURE   作:リカル

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立ち上がれフレイモン! 炎の融合進化アルダモン

☆レギオン群島・廃墟エリア中心部

はじまりの街、跡地

停泊中デッカードラモン号、艦内通路

 

 

「(なんなんだろうな、オレ

 

ブイモンにフタバを奪われると聞いた時

 

それでイイと思うオレ、それはイヤだと思うオレ

 

どっちのオレもフタバに失礼なオレ

 

 

キモチワルイ!!!、ヘドが出る!!!

 

 

どうしてだ!?、なんでだ!?

 

なんで!、こんなオレが!

 

多くの犠牲の上に生きている!?

 

消えたいッ、キエタイキエタイキエタイ!!

 

・・・・・・・・・でも

 

それも!、フタバには迷惑でしか!)

 

 

やっぱり!

 

契約なんて!、するんじゃ!、なかった!」

 

 

「それ、ストラビモンもいってた、よ?」

「!?、マヒル!、まだ動くのは無茶 」

「フレイモンは、自分から

おねがい、したんだっけ?、双葉ちゃんに

デジタルワールドをたすけて、って

それは、守れなかったから?」

「・・・・・・・・・ああ!、そうだ!

スサノオモンの中にあった後悔!、植え付けられた使命感!

光のように!、自分で悩み!、考える事もせず!

ただただ!、それに取り憑かれ!

自分の罪も知らぬまま!、フタバを巻き込んだ!

挙げ句!、今や何の力にもなれないんだ!

オレは!!」

「契約するって、自分で選んだのは私達の中で双葉ちゃんだけ

それはどうしてだと思う?」

「カオルコの為だろ!?

カオルコと無事に人間界に帰る!

場合によってはそれを優先しても構わない!

そう取引したんだ!

だから!、フタバはオレなんかと契約した!

契約してくれたんだ!!

なのに、なのにぃ!

 

 

オレは、何も報いる事が!、出来ない!!」

 

 

「私は、それだけじゃな 」

「などと!、ロゼモンの技に犯され!

体を動かす事すら未だに億劫な筈のマヒルに!

何を愚痴っているんだ!?、オレはぁ!!」

「・・・・・・・・・あんまり他人の事は言えないけど

フレイモン、自分に自信なさすぎるね

・・・・・・・・・本当に、私が言える事じゃないけど」

 

ひたすら自分を攻め続けるフレイモンに《ロージィクレイドル》の後遺症もあってか引きつった笑みを向けるまひる。

 

 

ズゥゥゥウウウ・・・・・・・・・ン!!!

 

 

「こ、この揺れは!?」

「待ってフレイモン、私も連れてって・・・!」

「しかし!」

「お願い」

「ッ、わかった!

だが!、危険だとわかったらすぐに戻る!

君に何かあれば、オレは!、オレは!!」

「う、うん、わかってるから、ね?」

 

突如デッカードラモン号を襲った衝撃の正体を探るべく、1人と1体が甲板に上がると・・・。

 

 

「うぅぅっ!、ん、ぅうう・・・!」

 

 

はじまりの街に入るか入らないかの地点で佇む、角や翼が所々欠けたドルグレモンが見えた。

 

「ど、ドルグレモン!?、ドルモンや!!

お前さん、まさか!、この街を守って!?」

「わ、ワーガルルモン・・・!」

「お爺ちゃんと、それにあなたは?」

「アタシの事なんざ気にしてる場合かい?

とっととこんな廃墟なんざ見捨てて早く離れた方がいいっての」

「!、そうですなババモン様」

「ま、待ってよお爺ちゃん!

だって、ここはあなたの 」

「マヒルさん、本当にありがとうのぅ

お前さんと始祖様のお陰でババモン様と再び会えたんじゃ

だから、もう、ええ

それでもう、ワシは十分じゃから・・・」

 

 

「いいワケ、ない、だろ!?」

 

 

諦めの混じった育ての親の呟きを手負いの獣竜は決して聞き逃さない。

 

「ど、ドルモン?」

「なにが、何が十分なんだよ!?

こっちはデジタマの時から意識あったんだ!

失った仲間の事!、護れなかった故郷の事!

ウラル大陸で出来た仲間まで次々に奪われた事!

 

 

思い出す度にワー爺泣いてたじゃないか!!

 

 

泣いてたのに、ボクは!

見てみぬフリしか出来なかった・・・!

でも、今は違うッ

 

どっかの頭良くて物知りな癖に、夢物語ばっかで現実に喧嘩売ってばっかな舞台バカの

共犯者【パートナー】やってるんだ!!!

 

夢見てやる!、何がなんでも実現してやるよ!

もうこれ以上レイド帝国なんかにワー爺の

 

 

とーちゃんの大事なモンは奪わせない!!!

 

 

だから、そんな簡単に手離さないでよ、うん」

 

 

「!!!、ーーーーーー!!!、ォウンッ」

「・・・・・・・・・ッ」

 

ドルグレモンの決意を聞いてもワー爺の涙を見てもフレイモンは何も出来ない。

ただただ、そんな自分を攻めるだけ。

 

「ばかばか言い過ぎよ!!、馬鹿!!」

「純那ちゃんも同じぐらいバカって言ってるー

グズッ!、うううううう!!」

「だからテメェは泣き過ぎだァ!、ったく」

 

一方、純那はななに支えられながら駆けるローダーレオモンの背に乗って流鏑馬ばりに矢を連射。

 

「私達がこの世界で与えられた役は救世主」

「それ以外は自由に演じていいのなら

私が目指すのは勿論

常勝無敗、完全無欠の存在!」

「おう!、なんかソレ強そうだな!

ウチもやってみるジャン!」

「もうやってるデシテ

・・・・・・・・・これから先そう上手くいくかわからないがその時はその時で面白いモンが見れる筈デシテ

例えば、テンドーがワタクシに泣いて許しを請う姿とか!」

「おや、取らぬタヌキの皮算用ですか?

あなたはウサギだというのに」

「キィイイイーーーーーーッ!!!」

「ふふふふふふ♪、今日のデュエットは一段と激しい様子

ですが、その上で救世主たりえるのがトップスタァの務め」

「《アニマルネイル!、えっと、えーっと

あ!、みだれひっかき!!》

ジャジャジャジャジャジャン!」

〔ゴブゥウウウ・・・!〕

 

真矢とクロディーヌはパートナーと共に

時に激しく、時に荒々しく、時に繊細に優雅に

ぶつかり、互いを高め合いながら足を遅らせる巨人の周囲を飛び交って青いボディに爪痕を残す。

 

「エーはスタァになるんだ!

だから!、ワーの大事なモンも守る!

《ヴァーミリオンボルテックス!!》止まれーーーーーー!!!」

〔ゴブゥン!〕

「もう、スティフィルモンは折らせない!」

 

異様に肥大化している右腕に絡まり、更に上へと伸びていくBlossomBright。

ソレだけでは赤い槍を叩き斬るのを防げない。

 

 

「リュー君!!!」「任されよ!!!」

 

 

だから、愛城華恋は呼ぶのだ。

スタァライトより煌めかんとするパートナーを。

 

「ぬぅん!、ぬぬぬぬぬぬ!!」

「ヴァーーーーーー!!」

「「くぅうううっ!!」」

〔ゴブブゥ!?、ぅううう!〕

 

前からは体の至る所を赤い槍に貫かれ

後ろからは短剣を咥えて飛ぶヒシャリュウモンにより引っ張られ

更に、ワイヤーから伝達される2色のソウルとキラめきにより動きが鈍る。

だから、巨人は左腕を振るって外そうとした。

 

「《ボーリンストーム!》

オラァアアアアアアアアアアアア!!」

 

それを阻止すべく放たれたのは、超高速回転する削岩機【タテガミ】から発生した暴風。

 

〔ゴブぅうううううう・・・!〕

 

さっきと同じ展開ね」

 

 

〔ゴブッ!?〕

 

 

荒々しく騒がしい嵐に乗って巨人へと届いた声は

 

 

静かで 甘くて 重い。

 

 

消失化、否、周囲の色と同化させた筈の左腕に

 

幾度なく折り返し、鍛えられてきたキラめきが

 

黄色い粒子を舞い上がらせ、輪りながら

 

何度も何度も斬りつけられる。

 

「私がみんなを守るの、この世界の救世主として

!?」

 

そのまま首元にまで到達したななを待ち受けていたのは足元から飛び出してきた肋骨。

 

「ばなな!、うわわわわっ!?」

「も、もうダメ・・・!」

「ヒーーー!、ヴァーーー!?」

「ぬぅんんん!!」

〔ゴブブブブブブぅううううう"う"!!!〕

「「「ッ!!?」」」

「あ、あいつ!、メチャクチャジャン!」

 

舌を失っても尚、全身傷だらけになっても尚

体中を串刺しにされても尚

自分で自分を貫いても尚、巨人は暴れ回った。

 

「み、みんな!、く!!」

「ナ、ナ・・・!

まってろ、いまボクが! ぅっ!」

「テメェはそこでハリボテやってなァ!

振り落とされんなァ、ジュンナァアアア!」

「!?、ええ!!」

 

 

「はぁーぁ、なんやみんなノリがよろしおすなぁ

うちはこんなワケわからん世界の救世主やなんて

そんなん頼まれてもやりたくありまへんえ

双葉はんかてそうやろ?」

「・・・・・・・・・」

 

 

舞台少女とパートナーが奮闘する最中、双葉は空飛ぶエアロブイドラモンの背の上で乗り物酔いを起こした香子を膝枕。

 

「いやぁ☆、流石は蒼穹を行く事にかけては聖騎士一の最速殿!

空気がよく読めるこって」

「ブイが決めたのはカオルコに付き合う事

デス

だから、別にデジタルワールドを救わなくても

ブイは全然構わないだけデスぅ」

「アッハッハァ☆、オジサンもドーカン☆

最も、それが本心ならの話だけど」

「きみたちって、やっぱり根っこが同じデス

そうゆうのワザワザ言わなくても良いんデスぅ」

「メンゴメンゴ☆」

 

その横では世界から受けた使命をゴミのように捨て去った2体が雑談している。

 

「・・・・・・・・・」

「あ"ーーー、まだグラグラするわぁ

後はやる気のある人達に任せてうちらはお船に戻ってもええんとちゃいます?」

「香子」

「なんどす?、双葉はん」

「あたしさ、自分の役から逃げてたよ

しかも、お前を理由にしてだ」

「それがどないしたん?

あんたはんがうちの安全を最優先にするんは当然どす、なんもおかしな事ありまへんえ」

「ただの石動双葉ならそうすべきなんだけどさ

 

 

ここに居るあたしは99期生で舞台少女なんだよ

 

 

それにさ、世界一になるなら人間なら誰でも救世主になれるこのデジタルワールドでも一番にならないといけない

だから!」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

自分専用の膝枕が無くなった後、香子はゴツゴツザラザラで寝心地最悪な蒼竜の背中に体を預けた。

 

「すぅうううっ、はぁーーー・・・!

 

いい加減!!!、燻ってんじゃねぇよ!!!

 

フレイモーーーーーーンッッッ!!!」

 

「!!??」

 

デッカードラモン号の甲板に降ってきた紫の幕。

炎の亜人はソレを酷く恐れ、大きく飛び退いた。

 

「なーにビビってんだ!?

そんなに怖いのかよ!?、進化した時にあたしを燃やしちまうのが!?」

「!、フタバ!?

君は、気づいて・・・?」

「気づくも何もバレバレだって!

あんな話聞いたお前が一番に焼き尽くしたいのが自分自身だって事ぐらい!

だってあたしはお前の相棒なんだからな!」

「だ、だが!

取引は最早無効になった筈だろ!?」

「勝手に自分の都合いいように考えんな!

あたしはまだ!、何の手伝いもしてない!」

「!!、そんな事はない!!

フタバは!、この危険な世界でレイド帝国と全力で戦ってくれた!!」

「自分の為だけにな!!」

「それでも構わないとオレは言った筈だ!」

「お前は構わなくてもあたしが構うんだよ!

華恋も神楽もまひるも天堂もクロ子も!

星見もばななもみんなデジタルワールドの救世主

この物語の主役やってんのにッ

 

 

あたしだけがいつまでもその役から目ぇ反らすワケにはいかねぇんだ!!

 

 

その為にもフレイモン

あたしにはお前【相棒】が必要なんだ」

「ふ、フタバ・・・!

ッ、やっぱりダメだ!!

今、オレはオレ自身の感情を抑えられない!

そんな状態で君と繋がってしまえば 」

 

 

「ゴチャゴチャうるせぇえええ!!!!!」

 

 

「うわっ!、うわああああああ!!??」

 

双葉のソウルとキラめきはフレイモンへと突っ走り強引に包み込む。

 

「ガッ!!、グァアアアアアア!!!」

「ふぇえええん!!?

ブイの背中が火事デスぅうううううう!!」

「・・・・・・・・・」

「ワオッ☆

この子ったら自然にオジサン盾にしてる!」

 

その瞬間、彼女の全身から炎が噴出。

更に暴走状態特有の牙や鋭い爪まで現れた。

 

「フタバ!!、フタバ!!

やめてくれ!!、もうこれ以上!!

オレに何も奪わせないでくれぇえええ!!!

 

 

頼む!!! たのむ、からぁあああ!!!」

 

 

「うば、われねぇよッ

あたしがおまえを欲しいつってんだ!

だから!、ぜってぇ乗りこなしてやる!

そんぐらい出来なきゃ世界で一番、輝く奴の

 

 

隣になんて居られないんだよッッッ!!!」

 

 

 

 

ようわかっとるやん」

 

 

 

「デ、デター☆

カオルコチャンの後方理解者面ー!!」

「ブイから見えないけど絶対ドヤ顔してるデス!

自分は何もしてないのイヒャイイヒャイ!」

 

 

「ふ、たば!、フタバ!、オレの、相棒!!

 

 

ぐう!、ぐう"う"う"ぅうううううう!!

 

 

う"ぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!!」

 

 

「でぇえええりゃああああああ!!!!!」

 

 

 

ギャオオオオオオオオオオオン!!!!!!

 

 

フレイモン、双葉

更には腕の神機までもが咆哮を上げる中

 

星形の画面を囲うように竜の意匠が追加される。

 

 

「物言わぬ物にさえなれず!」

 

 

『炎』の器から

0と1の紫と赤と黄が入り混じった粒子が噴火。

 

 

「故に、使われる事すらも叶わず・・・!」

 

 

2色のフレンジが揺れる幕の下

 

『人』も『獣』も炎に飲まれ、融け合った。

 

 

「そんなオレを見いだしてくれた!

 

噴煙も焦熱も断ち斬る一本道がぁあああ!」

 

 

紫の幕を一瞬で溶かし、焼き尽くす程の超高熱

それを放つのはヴリトラモンの翼と尾が生え

更にはルードリー・タルパナが両腕に装着されたアグニモン

 

 

「人獣同魂!!、アルダモン!!

 

この身!、この心!、この生命!

 

全て『炎』にくべ!!、オレ達は行く!!」

 

 

否、炎竜の融合魔人・アルダモン。

 

 

〔《じゃあぅぃうぅ!〕

「きゃああああああ!!?」

「クソッ!、タレがァアアア!」

「くうううううう!!」

 

その存在に脅威を感じてか巨人はドルグレモンを吹き飛ばした必殺技の体勢に入る。

骨の檻にななを閉じ込め、足にはローダーレオモンと純那がしがみついたままで。

 

「ボクがッ、ボクがおさえ 」

「ドルグレモン!、君の技を貸してくれ!」

「!?、それじゃジュンナ達が巻き込ま 」

「オレはもう誰も犠牲に出来ない!!!」

「うん!!?」

「だから大丈夫だ!!!」

「・・・・・・・・・《メタルメテオッッッ!!》」

 

アルダモンの謎の自信に満ちた発言にドルグレモンはツッコミを放棄して高質量の巨体鉄球を吐き出した。

 

「《ブラフマストラ・・・!》」

 

天高く飛び上がった巨人目掛け進む《メタルメテオ》に乗ってルードリー・タルパナの銃口から炎を注入。

 

「ローダーレオモン!、君なら出来る!

どうか耐えてくれ!!!」

「ア"ァアン?」

 

 

〔ぃぃいいいっ う"!!?〕

 

 

「ええええええ!?」「オオオオオオ!?」

 

鉄球を蹴り破らんとした脚が接触した瞬間

 

内部に封じられていた大量の超高熱弾が弾けて

 

同時に鉄の塊も四方八方に飛び散る。

 

「熱ッ!、え? ひいいいいいいん!!?」

「ッ!、ラァアアアアアア"!!」

 

骨の檻を砕かれ、空中へと投げ出されたパートナーを目指し機械獅子は全速力で駆けていった。

巨人の体を、飛び交う鉄球の欠片を足場にして。

 

 

「~~~~~~!、掴んで、みせます!!」

 

 

ドガンッ! ズザザザザザザザザザ!!!

 

 

「ケッ・・・・・・・・・」

「レオルモン!!」

「うるッ、せぇなァ!

テメェは、ジュンナの心配だけしてなァ!」

「きゅぅぅぅ・・・」

 

純那がななを受け止めた後、巨人と同時にローダーレオモンは落下。

地面に装甲を削られ、退化し、膝を折りながらもこの仔獅子は決して倒れない。

 

〔ゴブ!、ぅぅぅ!〕

「ジャスティモン!

正義の代名詞とも言えるヒーローデジモン!

それが帝国によってこんな姿にされるなんて!

 

 

まさに冒涜という他ない!!」

 

 

「炎のーーー!、それみんな思ってたけどー!

口にしちゃいけないヤーーーツ!」

「アレをその名で呼ぶ方が冒涜だって事・・・どうしてあいつわからねーんだ?」

「ブイはん?」

「ふぇえええん!?」

「あはははははは!!!

すっかりいつも通りだなー!、相棒!」

 

Determinaterを握り締めてエアロブイドラモンの背から舞台へと飛び込む双葉。

 

「フタバ!!

ッ、スティフィルモン!

《ヴァーミリオンボルテックス》だ!」

「うー!?、わ、わかったーーー!」

 

倒れ伏す巨人の方へ落ちていくパートナーを一瞥したアルダモンは指示を出しながら炎の翼を羽ばたかせた。

 

 

「はっ」

 

 

赤い槍の上で披露されるのは前方回転受け身

 

 

「でりゃあ!」

 

 

そこから流れるように振るわれるハルバードは

体格とのアンバランスさを一切感じさせない程に

 

 

ダイナミック。

 

 

「《ブラフマシル!!!》」

 

 

静止した双葉の背後にてアルダモンが

 

太陽を生み出す。

 

 

「ふっ!!」「はぁ!!」

 

 

「「せいやぁ!!!」」

 

 

逆光に照らされる中、交わされる

Determinaterとルードリー・タルパナ。

影絵のように浮かび上がる1人と1体の周囲を

キラめきと火の粉が大量に舞っていた。

 

 

〔ゴブブブブブブぶぶぶぶぶぶ!!??〕

 

 

それらを一身を浴びた巨人の体が崩壊を始める。

己の真骨頂を存分に振るう双葉のキラめきと

アルダモンが極限まで高めた電脳核の聖なる炎が

今まで舞台少女とパートナー達が積み重ねてきた成果に入り込み、体内から焼き祓っているのだ。

 

「                 」

「ア・ホ・く・まーーーーーー!!!、

見入るのはいいが息をするのを忘れるな!、デシテッ!」

「ハッ!!?、やっべぇえええ!!!」

「ここまで来るともうお手上げね・・・」

「!、それって降参ってことかクロ公!?」

「降参かどうかはともかくとして

今回ばかりは主役を譲るしかありませんか

そう、今回だけですよ?、石動さ 」

 

 

「あいや待たれよ!!!

この物語の主役は!、すたぁは!

御主らだけではないで御座る!《成! 龍! 刃!》」

「おお!、ヒシャリュウモン!

力を貸してくれるのか!?、心強い!」

「お前らってさ本当に空気読めねぇよな!」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ブフゥッ!、プギャーーーーーー♪♪♪」

 

アルダモンは乱入してきた巨大な刀を引っ掴み

 

 

「ああああああああああああ!!!!!!」

 

 

「ぬ?、あぢっ!?

あぢち"ち"ち"ち"ち"ーーーーーー!!??」

「リューーーくぅーーーーーーん!?」

「リューーーーーー!?」

「こ、ここからでも、熱がッ」

 

白光にまで極めた炎を刀身に収束!。

 

「な、なぁワンコはん?

フレイはんなんか、その、あの!、色々と悪化しとらん!?」

「アッハッハァ☆、はは!、ははは・・・

いやぁ、炎のって今まで『オレの思いつきなどでみんなに迷惑をかける事などあってはならない!』だったのに・・・

フタバチャンの熱烈な告白受けた結果『みんなはオレの思いつき程度で倒れる程柔じゃない!』になっちゃったみたいで・・・

創造神の武力担当として備わってる刻一刻と変わる戦局の中で直感的にわかる最適解をフルに行使してるんだ・・・

それこそ使われる側ガン無視で・・・」

 

『光』が遠い目で見守る中

 

「フタバ!!!

これからオレは!、オレがオレに向ける!

怒りを!、憎しみを!、全て!

 

 

解き放つ!!!」

 

 

「      ゑ?      」

 

 

「乗りこなして、くれるか? 相棒」

 

 

「あ、あのアルダモンどの?

し、しそさま?、せっしゃ、もうむりっ」

 

 

「当たり前だろ? 相棒!」

 

 

「ふたばどのぉおおお!!?

ま、またれよ!、おふたかた!

せ、せっしゃこのままだとすたぁはすたぁでも

ながれぼしぃい!!、もえつきちゃう!!」

 

『炎』は切っ先にパートナーを乗せ

 

 

「《炎」

 

 

彼女に負けない程に堂々とした構えで振りかぶり

 

 

「龍」

 

 

そこに立つ舞台少女もまた一切姿勢を崩さすに

 

 

〔ゴ、ブ、ぅウウウぅう!!!〕

 

 

右腕を更に肥大化させ

レーザーブレードに電流を纏わせた巨人目掛け

 

 

「「撃》」」

 

 

「あんぎゃあああああああああ!!??」

 

 

矢として放った。

 

 

 

「これがあたしの

 

 

 

あたしらの、殺陣だぁああああああ!!!」

 

 

 

紫に輝く己の魂を、キラめきを迸らせ

 

太陽にも負けない程に燃え盛る相棒の炎を

 

握ったDeterminater【決意】に束ね

 

歪められた【正義】の

 

刃も、拳も、腕ごと全部カチ割った。

 

 

 

〔「   見事だ 勇敢な少女よ   」〕

 

 

 

その一撃により巨人【ヒーロー】は消える。

 

 

ゆっくり、ゆっくりと地面に倒れながら

 

 

自分を撃ち破った双葉を抱えながら・・・。

 

 

「じゃ、じゃすてぃもんざぁあ"ああんんん!

ォォォーーーゥゥゥーーーゥ・・・!」

「みっともなく泣いてんじゃないよバカタレ!

精々笑って見送ってやんなっての

あいつが守りたかったのは、あんたらガキ共のそういう顔だろうからねぇ」

「フォウン!、ォゥン!

す、すみ"まぜんっばばもんざまぁ!

!?、マヒルさん!!」

「あうぅう~・・・・・・・・・ん」

「あらあら、まだ体が痺れてるだろうに

それを回復出来ないぐらいソウルがスッカラカンな癖に無茶するからブッ倒れんだよ

ったく、こっちが寝かしつけてやったってのにッ

これだから舞台少女って奴は!」

「フォウ?」

「ん"!、んんっ!

いいからとっととベッドに運びなっての!」

 

 

「あーあ

せっかく、双葉はんがええ感じに盛り上げて

最後にうちが美味しい所頂こ思うてましたのに~

どっかの羽根つき青瓢箪が遅いから」

「本当デスぅ、ブイがかっこよく決める筈だったのに予定が狂っちゃったデス~

これもどっかのダメダメニンゲンが重いから」

「「・・・・・・・・・誰が重い/遅いって!!?」」

「こぉらぁ☆、2人共ぉ!

炎のとフタバチャンの活躍上書きするような空中ドッグファイトしないの!

ってか、カオルコチャン最速殿が起こした風にソウル加えて足場にすんのやめて!

オジサン怖いから!、見てらんないから!」

 

 

「          」

「リュー君がこんがり焼けちゃったぁ!!」

「リューーー!、ジュウジュウーーー!

ヒー!、たべちゃーメーーーーーー!」

「食べたりしないから

しがみつかないでエリスモン、痛い」

 

 

何はともあれ、当面の安全は確保出来たとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆レギオン群島・廃墟エリア中心部

はじまりの街、跡地 ババモンの家の前

 

翌日

 

「では、皆の衆

これよりワシらはこのはじまりの街よりアクセスコードを用いて世界樹の中枢たる天界へ転移する、んじゃが

 

 

・・・・・・・・・ただ、その、あのッ

 

 

音頭取るのがワシで本当にいいのかのぅ?」

「この子は今更何言ってんだろうねぇ!?

満場一致で決まったんだからウダウダすんじゃないっての!」

「そうよ、お爺さん

私達がここまで来れたのはあなたがずっと昔から積み重ねてきた頑張りのお陰なんだもの」

「これからも頼りにさせて貰っちゃいます♪」

「だってさ、ワー爺」

「いい加減腹ァくくれよなァ」

「世界を救う物語の主人公には経験豊富な導き手が付き物ですからね」

「怪我をしたババモンにそんな大役を任せる訳にもいかないでしょ?」

「そう、じゃのうクロさんや

ババモン様にはあまり無理はさせられん」

「く、クロ公それ 」

「黙ってるのデシテ、アホ熊」

「まひるちゃん!、リュー君!

もう体はだいじょーぶ?」

「大丈夫だよ、華恋ちゃん

今まで休んだ分これから取り戻さないと!」

「拙者も問題御座らん!

ただ・・・、暫くアレをやるのは・・・

その!、遠慮したいのだが!」

「リュウダモンすまない!

本っっっ当に!、すまない!!

あの時のオレは燃え上がり過ぎだった!!」

「ハイハイ☆、炎のソレ何度目だっての」

「石動さんも元気そう」

「フバー!、げんきーーー!」

「ああ!、むしろ暴れたくってウズウズしてるぐらいだ!」

「だからってうちの出番取るんはあきまへんえ」

「あっれぇー?、救世主なんて頼まれてもやらないんじゃなかったのかー?」

「ふん!、このデジタルワールドでうちの名を広めるにはそれが一番手っ取り早い思うただけどすー

だって、花柳香子を知らん世界なんてそんなん可哀想やろ?」

「・・・・・・・・・たしかに、デスぅ」

「はははっ!、そうだな!

んじゃ爺さん、後はビシッと決めてくれ!」

「う、うむ!

 

 

ニンゲンの、舞台少女の皆にはワシも多くのデジモンも助けられてきた

ウラル大陸や士武大陸をレイド帝国から解放し

二度と戻れんと思っていた故郷にこうして連れてきて貰えた

皆の衆が現れねば成し得なかった事ばかりだというのに・・・

これから先もワシは戦いの役には立てんと思うッ

ババモン様の言う通り図体ばかりの毛むくじゃらじゃから、のう

 

 

それでも!、ワシは皆の衆に許される限りは!

共にあり続けると!、この街に

故郷たるはじまりの街に誓わせて貰おう!」

 

 

「もちろん自分達も!」

「なんだなー!」

「『明けの遠吠え』は長だけじゃねーぜ!

なぁ?、ガルル!」

「ああ!、俺らを忘れてもらっちゃ困る!」

「ええ、可能な限りサポートさせて貰います」

 

 

「総員!、デッカードラモン号に乗船せよ!

 

出航じゃあああーーーーーー!!!」

 

 

『おおおーーーーーー!!!』

 

 

 

こうして、99期生9人とパートナー達による

 

 

レギオン群島での冒険は幕を降ろし

 

 

次なる舞台への幕が開くのであった。

 

 

 

 

 

第一部・下界編 完

 

 

 

第二部・天界編に続く!

 

 

 

 

 

 




※改造ジャスティモン
各サーバーを自由に渡り歩き活躍していた幼年期達の憧れとも呼べるヒーローがレイド帝国に敗れ、原型を留めない程に改造された存在。
モチーフはアナザーライダー+エイリアン型サイバードラモン
超大型なドルグレモンに匹敵する100m級の巨体に加え、異様に肥大化した右腕から繰り出される技の数々や周囲の色との同化、肋骨攻撃等々で99期生とそのパートナーは苦戦を強いられた。




心も体も一切の容赦なく弄られたジャスティモンだったが



それでも残された魂の一欠片が双葉を受け止めてくれたのである。
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