99ADVENTURE   作:リカル

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無印アニメ、リスペクト回


悲劇開幕、激昂渦巻く暗黒進化

 

 

「がっ!?」「ぐぎゃ!」「げぶ!」

「・・・・・・・・・」

 

 

重量級のクロンデジゾイド製の鎧に身を包んだ巨体な騎士達を紙のように裂いていくのは怪しい光の軌跡。

 

「クレニアムモンには逃げられたか

ドゥフトモンめ、つまらん横槍を入れてくれる」

「う、うわああああああ!!! ぁ"」

「足止めにしても、もう少し骨のある奴らを出して欲しい物だ」

 

大量のデジタマが転がる戦場を気だるげに歩くのは黒鋼の甲冑を纏う人型の竜

 

 

レイド帝国四天王が1体、武将・ガイオウモン。

 

 

「これでは何の足しにもなら ん?」

 

その視線が捉えたのは

 

大小様々なサイズの岩場が浮かぶ

 

濁った紫と眩い虹色がせめぎ合う空に

 

突如発生したゲートだ。

 

「ほう、あれは」

 

ガイオウモンが見つめる中、下界からのアクセスでこの天界へと転移してきたのは

 

 

鰐を思わせる形状をした巨大メカ。

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

おもむろに武将は愛刀たる菊燐を構え

 

巨大メカ・デッカードラモン号が着陸した岩場を

 

 

「《燐火斬》」

 

 

虚空に怪しい光の軌跡を刻みながら 斬った。

 

 

 

 

 

 

 

☆天界 分かたれし戦場

 

 

〔「天界への転移、成功かのぅ?

皆の衆、怪我とかはしとらんか?」〕

「うん、こっちは大丈夫だよワー爺

・・・・・・・・・ついに!、ここまで戻ってきたッ」

「ああ!、やっと!、やっとだ!!」

「ふぇえええっ

ほ、ほんとにきちゃったデスぅううう!」

「生き恥を晒してまで食い繋いできた甲斐はあったのデシテ」

「アッハッハァ☆、言うねぇ月光チャン」

「ん?、お前らどうしたジャン?」

「あんたは何も感じないの?」

「?、???、??????」

「・・・・・・・・・でしょうね」

「ケッ」

「ねぇねぇ!、みんなー!、早く外に出ようよー!」

「待って華恋、独りは危ない」

「ひかり殿の言う通りで御座る!」

「カー!、メー!」

「あ、ちょっと!

だから団体行動乱さないの!、バッ華恋!」

「だいじょーぶ!、みんな一緒だから!」

「そういう問題じゃないでしょ!?、まったく」

「あはははっ♪、華恋ちゃんったら新しい舞台にすっかり興奮しちゃ 」

 

 

 

 

 

   パ   ン   ッ   !

   ‎

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぇ?」

『!!?』

〔「皆の衆掴まれぇえええいッ!!!」〕

 

 

天界に到着したばかりのデッカードラモン号を襲ったのは僅かな振動と

 

 

浮遊感   後   のし掛かる重力。

 

 

『うわぁああああああーーーッ!!??』

「ちょおま!、まままーーー!

いきなりすぎとちゃいますぅううう!?」

「無理に喋んな!、舌噛むぞ!?」 

「華恋ちゃん達は!?」

 

 

「みんなぁあああーーーーーー!!!

ぶじぃいいいーーーーーー!!!???」

 

 

「!、はい!!

今の所は無事です!、愛城さん!!」

 

自由落下中なデッカードラモン号の横を華恋、ひかり、スティフィルモンを乗せヒシャリュウが飛んでいた。

 

「よかったぁー!

リュー君!、デッカードラモン号をあの島まで運べる!?」

「任され ッ!?、スティフィルモン!!」

「ヒー!、カー!」

「「痛!?」」

 

全身の鋭利な針毛がパートナー達に刺さるのも構わず覆い被さるスティフィルモン。

 

 

ス   パ   ン   ッ   !

 

 

「ぬああああああ!!」

「りゅ、リュー君!?

そんな、リュー君の鎧がこんな簡単に!」

「あん、ずるな華恋!

お陰で見えたで御座る!、敵の所在!!」

「リュー!、アレ当たったらみんな危ない!

そこまで行ける?」

「無論・・・!

皆すまむ!、デッカードラモン号は 」

 

 

「言われるまでもないよ、うん」

 

 

斑な空に水色のキラめきが弾けたかと思うとドルグレモンがデッカードラモン号を抱えて黒い大翼を羽ばたかせる。

 

「華恋!、神楽さん!

私達も後で必ず合流するから!」

「わかったよ!、じゅんじゅん!」

「ヒシャリュウモン、お願い!」

「リューはエーが守る!、だから飛んで!」

「では、早速

頼りにさせて貰うで御座る・・・!」

「!?、ヴッァアアアーーーーーー!!」

「スティフィルモン!?」

「だい!、じょぶだよ!、ヒー!」

 

直後、ヒシャリュウモンを狙っての斬撃が再び飛来するがスティフィルモンが両手のハリケンナックルを半壊させながらも防ぐ。

 

「これ以上はやらせん!《縦横車ぁ!!》」

「「はぁあああ!!」」

「・・・・・・・・・」

 

その隙に武将竜は下手人が佇む浮遊島への急接近を果たし、舞台少女達とのコンビネーションによる全方位攻撃を仕掛けた。

 

「拍子抜けだな」

「「「「!?、ぁぁぁあああ!!」」」」

「ヒー!、カー!、リュー!

ヴゥー!、ヴァアアアーーーーーー!!」

 

刀の一降りで2人と1体の包囲を破った人型の黒竜に針毛を逆立て獣人が強襲。

 

「《ギガ!、クリムゾン!」

「・・・・・・・・・」

「ダイブーーーーーー!!》」

 

 

「ふん」

 

 

「・・・・・・・・・ヴァ?・・・・・・・・・あ、れ?」

 

 

「!!、スティフィルモン!!?」

「エーちゃん!?、エーちゃん!!」

「伝説の存在たるニンゲンとそのパートナー

実物はこんなモンか?、期待して損をした」

 

高速錐揉み回転しながらの突進

 

レッドデジゾイドにも匹敵する硬度を誇る針毛

 

それを高密度に圧縮させたハリケンナックル

 

どれもが怪しい光の軌跡の前にひれ伏す羽目に。

 

「ま、だ!、まだだ!

エーはスタァになるん ヴ!」

「何だそれは?

戦いにくだらんモンを持ち込むな、不愉快だ」

「ァウン!?」

「ッ!、御主!!

この恐ろしい程に澄み切った雑じり気の無い闘気はレイド帝国のモンではないな!?」

「「え!?」」

「奴らにデータを改竄されていないというのに!

何故デッカードラモン号を、拙者らを襲う?

もしや賞金稼ぎか!?、それにしてはやり方が大雑把過ぎるがッ」

「賞金等には興味がない

だが、千載一遇のこの好機を逃す訳にはいかない

 

 

奴に、レイド帝国の支配者に近づく為にな」

 

 

「どういう、こと?」

「あなたは一体、何?」

「聞かれたからには答えてやる

でないと、魔将が五月蝿いからな・・・

 

レイド帝国四天王が1体、武将・ガイオウモン

 

レイド帝国の支配者を討ち

 

このデジタルワールドの頂点に立つデジモンだ

 

全ては俺の強さを証明する為に」

 

華恋とひかりの問いに答えながら人型の黒竜・ガイオウモンは彼女らに菊燐の切っ先を向ける。

 

「わ、わかんない!、全然わかんないよ!

どうしてレイド帝国を倒したいのにレイド帝国に入ってるの!?」

「奴に近づくにはそれが一番手っ取り早いからな

何より、聖騎士や神々や番長といった強者達と思う存分に死合いが出来る

そう思っていたが最近はどいつもこいつも逃げ隠れしてばかりで退屈で仕方ない・・・

そろそろ大物とやりたいと思っていた所に丁度良い獲物が俺の前に現れた」

「それが、私達?」

「ああ

 

 

ニンゲンの首でも持っていけば

 

 

流石の奴も顔を出すだろうからな」

 

 

「「!ーーーーーーッッッ!!!」」

 

 

今まで感じた事のなかった殺気というモノにふたりでひとつの運命が凍りつく中

 

 

「く、くくく・・・

ぶふっ、ぶふふふ!

ぶははは!、あーっはっはっはっ!!!」

 

 

武将竜・ヒシャリュウモンは大声で嗤った。

 

 

「りゅ、りゅうくん?」

「ぷくくく!、すまぬ華恋ッ

こやつの言葉が余りにも可笑しくて、つい」

「・・・・・・・・・何が可笑しい?」

「ああ!、可笑しくて堪らんとも!

自分がどれだけ周りを害しているかをまるで見ようともせず、考えもせず!

ただただ自分の威を示さんと力を振るう!

 

 

まるでどこぞのトカゲ野郎そのものではないか!

 

 

そんなモンがレイド帝国の四天王で、ぶふっ!

武将等と名乗っているのかと思うと、くくく!

笑いが、止まらんでござるぅ!

 

 

あーっはっはっはっはっはっはっ!!!」

 

 

「黙れ、不愉快だ」

「「今すぐその口を閉じろ」」

「ッッッ!!?」

「ぶはははははははははははは!!!

語彙まで糞餓鬼と同じときたぞ!?

嗚呼っ、愉快愉快!、傍から見ればここまで滑稽なのか!

 

 

トカゲ野郎というのは・・・ッ!!」

 

 

 

「ノンノン、だよ」

 

 

 

「・・・・・・・・・華恋?」

「私の知ってるトカゲヤローはね

目の前の壁に全力でぶつかっていって

時々、周りが見えなくてつまずいちゃうけど

それでも頑張って頑張って前に進む

 

 

この世界で私が始めて見つけたキラめきなんだよ

 

 

だから、1人ででもレイド帝国に立ち向かおうとした時放っておけなかったんだ」

「か、れん・・・しかし、拙者は、恐らく!

御主と出逢わなければッ

あやつと同じ事をしていたやもしれん!!」

「でも、もう私達は出逢ってるよね?」

「!」

「リュー君が造る舞台は!、武勇伝は!

 

 

私とひかりちゃんの

スタァライトを越えるモンなんでしょ!?

 

 

だから

リュー君はそんな事しないし、私がさせない!

それが私のこのデジタルワールドでの役!

リュー君の相棒として!

 

 

絶対に成し遂げなくちゃいけない事だからッ」

 

 

「む!?」

 

殺気の呪縛を打ち破り、構えるキラめきの名は

 

Possibility of Puberty【青春の可能性】。

 

「私達の物語はこんな所で終れない!

首なんてあげられないし、負けられない!

御覚悟、だよ! 武将ガイオウモン!!」

「くっ、一々癪に触る事ばかりを!」

 

華恋の切った啖呵を皮切り鮮烈な赤と怪しい光

 

2つの軌跡がぶつかり合う。

 

「何!?、さっきとは動きがまるで違う!」

「舞台少女は日々進化中!!」

「づぁ!」

「今、あなたと向き合ってるこの瞬間にも私は進化し続けるの!

成長期よりも、成熟期よりも、完全体よりも!

究極体よりも!!、もっと!、もっと!」

「ぐぅううう!、く、くくく!

それは、楽しめそうだな・・・ニンゲン!!」

「舞台少女と言っているだろうがぁああ!?

こんのトカゲやろぅううう!!」

「!《燐火斬!!》」

 

互角に斬り結ぶ1人と1人の間に武将竜が割って入れば、あの斬撃が飛ばされた。

 

「《縦横車ぁ!!》華恋!!」「うん!!」

「馬鹿な!?

手負いだというのに、こいつも!」

「当然だ!、拙者が描く武勇伝は!

スタァライトを越えるモンなのだからな!」

 

鎧の傷を感じさせない滑らかな動きでガイオウモンの技を避けつつ、四方八方から斬り込むパートナーの足場となり

更には、自身も果敢に攻めるヒシャリュウモン。

 

「舞台少女が進化を続けるのならば!

拙者達には止まっている暇等ありはしない!

 

 

そうだろう!?、スティフィルモンよ!!」

 

 

「・・・・・・・・・うん、そうだよリュー!!」

「!」

「エーだってカーには、絶対負けられないッ

ヒーの中のカーはキラキラピカピカだった!

そのカーよりエーはキラキラピカピカな

スタァになる!、ならなきゃいけない!」

 

同胞の呼び掛けに応え、獣人は散らばった針毛をかき集めてしっかりと握り絞めた。

 

「ええ、なってみせてスティフィルモン

誰にもくだらないなんて言わせないぐらいの

スタァに!」

「勿論だよ!、ヒー!」

「ふふっ!」

 

スティフィルモンと笑い合ったひかりもまたガイオウモンの発する殺気を撥ね除けた

 

 

次の瞬間、青い閃光が爆ぜる。

 

 

「!?、づらぁあああ!!」

「ヴァアアアーーーーーー!!!」

「ごはぁ!」

 

もう一刀の菊燐を抜き放ち猛然と迫るBlossomBrightの切っ先を防げば、ハリケンナックルが黒鋼の顔面を穿った。

 

「みんな!」「うん!」

「《成! 竜! 刃!》」「《ギガ!」

「ぐ・・・!」

 

よろめく武将に向け華恋、ひかり、ヒシャリュウモン、スティフィルモンが繰り出すのは

かつて麗将を後一歩の所まで追い詰めた合体技。

 

 

「「ーーー~~~ッッッ!!!」」

「ぬ、ぬ"うううっうううんんんん"!!!」

「クリムゾン!ダイブーーーーーー!!!》」

「ぐぁああああああ!!?」

 

 

赤と青の輝きが交わる渦を纏った巨大な刀をガイオウモンは二刀の菊燐で受け止め

 

 

 

「《ガイア!、リアクターーー!!!》」

 

 

 

大気中の全てのエネルギーを集中させて爆発

 

 

「「「「!!??」」」」

 

 

僅かに距離が開いた隙に手にしている2本を合体

 

 

「最終奥義ッッッ!《燐! 火! 撃!》」

 

 

怪しい光を一点集中させた砲撃を零距離で発射。

 

 

「ゼェイッ!、ハァアッ・・・!

 

 

訂正しよう、ニンゲン

いや、舞台少女とそのパートナー共ッ

お前らは俺が戦うに値する強者だった!!」

 

武将が称賛する先に居るのは

 

 

ボロ布と化した赤と青の上掛け

 

ヒビの入ったサーベルと短剣

 

所々、装飾が欠けてしまったレヴュー衣装

 

それらを手にし、身に纏ったまま地面を転がり

 

 

ピクリとも動かない愛城華恋と神楽ひかり。

 

 

その傍らには傷だらけの状態で横たわる

 

 

鎧蜥蜴と針鼠も居る。

 

 

「せめて、この一太刀で終わらせてやろう

 

 

さらばだ、トカゲ野郎」

 

 

「・・・・・・・・・ッ・・・・・・・・・!

 

 

おわらせない!!!!!」

 

 

「《燐火斬!》」

 

 

リュウダモン目掛け飛ばされた斬撃を華恋は

 

 

止められない。

 

 

「あ」

「か、れん?、華恋!?、華恋!!」

「かぁー・・・!、りゅ、ー・・・!」

「まっ て まって!、待ってよ!

 

 

 

待ってったらぁああああああ!!!!!!」

 

 

 

ガイオウモンの一撃によりただでさえ不安定だった空間に亀裂が走る中でひかりが必死に手を伸ばしても

 

《燐火斬》の直撃をモロに食らい吹き飛ばされた

 

華恋とリュウダモンには届かない。

 

 

そのまま1人と1体は

 

転生すら許されない空間の狭間へと飲み込まれ

 

 

データ【肉体】を末端からバラバラに分解され

 

 

 

          完全削除

 

 

 

されるのであった。

 

 

「あ   あぁ   ああ!

 

 

ああああああああああああ!!!!!!!」

 

 

「五月蝿い」

「がぁっ!」

「ヒ、ー・・・!、ヒーーーーーー!!!」

「こんな事で一々騒ぐな、興が削がれる」

 

運命の相手が消え去った方へと伸ばした手は不躾に踏みにじられる。

 

「戦えば傷つき、消える・・・当然の摂理だ

それとも、自分達は違うとでも思っていたのか?

随分と御目出度いな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ふん、最早戦意の欠片もないか

まぁ、いい」

「!!、メ・・・メーーー!!、メーーー!!

ヒー!、ヒーーーーーー!!!」

 

エリスモンの悲痛な叫びを無視して

 

ガイオウモンはひかりを片手で掴み上げると

 

もう片方に持った菊燐を構え無造作に振るった。

 

 

 

すると、地面にボトリと落ちていく

 

 

 

神楽ひかりの体が五体満足のままに。

 

 

 

「!!?、なんだッ

なんなんだコレはぁああああああ!!?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

狼狽するガイオウモンの視線の先では彼女に触れた刃が

 

彼女を持っていた自分の手が

 

ゴッソリと削除され、内部のデータが露出している。

 

「ヒー!、よか、た?

 

ヴ ヴヴ? ヒー?

 

ナニ『コレ』ー?、ね、ぇ?」

 

 

「強く伸ばした掌スリ抜け

 

奈落に落ちた   私だけのフローラ」

 

 

無垢なパートナーの不安な声に耳を貸さず虚ろな顔で歌い始める舞台少女

彼女の神機から、身体から漏れ出し

 

地面を這いずり回るのは

 

 

薄暗い色をした青のソウル。

 

 

「もう何もない

 

あの日の誓いも、運命の舞台もッ・・・」

 

 

「ヒー?、ヒ、いー!

 

エー   !   『コレ』ェーーー!

 

 

やーーーーーーーーー!!!!!!!!!

 

 

や  だ よぉ    ヴグゥ!?

 

 

ヴヴヴ、ァァァーーーーーー!!!???」

 

 

ソレはエリスモンを一瞬で飲み込み

 

 

大量の突起物を盛り上がらせながら膨張

 

 

そして

 

 

 

「だから

 

 

 

全部終わらせて ラセンモン・激昴モード」

 

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

 

暗幕をブチ破って姿を現したのは

 

今のひかりのソウルと同じ色をした九尾の妖獣。

 

「!!

ふる、えている?、この俺が!?

ふふっ!、ふはははははは!!

面白い!、やはりお前らは面白いな!!」

 

自分より一回りも二回りもある異形を前にレイド帝国四天王武将・ガイオウモンは愉悦を感じながら残る片手で菊燐を抜き放つ

 

「いいだろう!、それでこそ俺の強さを証明する

 

 

      あ、あれ?、俺の、おれのうで

 

 

どこいった?」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

ラセンモン・激昴モード

 

究極体。

 

他者から悲しみ、怒り、絶望といったマイナスの感情データが大量に流れ込みそれを恐れ、拒絶する葛藤の苦しみから生まれた

 

自分の中で渦を巻く負の感情が、破壊衝動が

 

制御不能となった九尾の凶悪な妖獣型デジモン。

 

「ま、まて!   あぎぃ!!」

 

必殺技は螺旋状の尾を伸縮させ何度も

 

「あ、あしぃいいい!?

 

うで!、うでもうないぃいいい!!

 

あがっ!、がががががががががぁあ!!」

 

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

 

 

何度も

 

 

串刺しにする《デスペレイトボルテックス》

 

 

「あ、ぁぁああぁあぁあああああ!!??

 

おれの、からだぁ!、おれのぉつよさぁ!」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

もうひとつが

 

 

「ま、て!、いやだ!、それはッ

 

 

いやだぁあああああ      !"  」

 

 

 

《プレデターズバイト》。

 

 

 

 

 

 

 

ゴリ・・・ 

 

     ブチィ        グチャ

  ‎  ‎

  ‎       ガリッ!ガリッ!

 

 

7人の舞台少女と7体のパートナーデジモンがそこに辿り着いた時

 

 

まず聞こえてきたのはナニかの咀嚼音。

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「な、ぁ、ふたば、はん

あの、でじもん、ナニたべてはるの・・・?」

「ッ!!!、見るな!!!、香子!!!」

「うぶっ!、おええええええ!!」

「しっかりしろ!、エアロブイドラモン!

なんなんだ!?、アレは!

本当に、オレ達と同じデジモンなのか!?」

「え?」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「でじたまが、はかいされた?

ばかな!、馬鹿な!!、完全削除だと!!?

そんなモン一個体が持つ事等!、あってはならないのデシテッ!!」

「うん、既存のルールを明らかに逸脱してるッ

こいつは、レイド帝国なんて目じゃないくらいに

デジタルワールドに居ちゃいけない!!!」

「は?、ちょっと」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「!?、気づかれたァアアアッ!」

「くそ!!、こっちはカレンチャンやヒカリチャン達を探さなくちゃいけないってのに!!」

「なら、あいつに聞けば良いだけジャン?」

「Quoi!?、こんな時までおかしな事言うのはやめてよ」

「おかしいってそれお前らジャン?

なんなんだよ、さっきから」

「貴様ッ!、この非常事態に!!」

「クレシェモン、今は抑えて下さい

・・・・・・・・・パンダモン、それはどういう意味か教えて貰ってもよろしいでしょうか?」

「どうもこうもないジャン

だって、あのデッカイトゲトゲしたのって

 

 

エリスモンだろ?」

 

 

『は?』

 

 

「なのに、お前らさっきから変な事ばっか言って

あいつが居ちゃいけないなら

 

 

あいつと同じウチらはなんなんだよ?」

 

 

「「「「「「ッッッ!!!」」」」」」

 

 

パンダモンの指摘にパートナー達が絶句する中で

 

 

「小さな国の、小さな村に伝わる夏の星祭

 

1年に1度、降り注ぐ流星の元で

 

私はフローラと、私はクレールと

 

運命の出逢いをした」

 

 

「      ひ、かり、ちゃん?     」

 

 

淡々とした語りのスタァライトが聞こえてきた。

 

「ね、ねぇ神楽さん・・・?

ソレ、本当にエリスモンなの?

それに、華恋は、どこ?」

「スタァライト、それは星の光に導かれる運命の舞台」

「あはっ、あははは♪

もう!、ひかりちゃんってば!

スタァライトが大好きなのは私達ちゃんと知ってるから!

今は、純那ちゃんの質問にちゃんと答えなきゃ 」

 

 

「あなたはだれ?、わからない・・・」

 

 

『!!??』

 

ひかりは純那やななの言葉に耳を貸さず夢遊病者のような足取りで上へ上へと登っていく

 

 

足跡から薄暗いソウルとキラめきを垂れ流し

て。

 

 

「お持ちなさい、あなたの望んだその星を」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

彼女が天に向けて手を伸ばすと九尾の妖獣もまた同じ仕草をする

 

手首のブレードを高速回転させ竜巻を巻き起こし天界の各所を無差別に斬り刻みながら。

 

「や、やめろエリスモン!!

ここにはレイド帝国以外のデジモンだって居る!

ヒカリも!、さっきから何してるんだよ!?

パートナーなら早く止めろ!、さもないとボクがそいつをッ!」

「ふたりの夢は叶わない

こうして、ふたりは永遠に離れ離れになり」

「アレは、暗黒のソウル・・・?

ニンゲンの怒りや悲しみ、絶望が生む破滅の力

 

 

ヒカリチャン まさか そういうことなの

 

 

か?」

「光の!?、おい!、光の!!」

 

膝をつくヴォルフモンの視線の先にあるのは鋭利な切断面とその先にある空間の亀裂。

 

「なに、いってるの?

そんなワケないじゃない」

「・・・・・・・・・ナナァ」

「だって、華恋ちゃんさっきまであんなに元気で

わたしたちといっしょだったんだよ?」

「ナナァ!、ッ!?」

「なのに、なのになんで!?

なんで、そういうこと言えるの!?

ねぇ!、答えてよ!、こたえなさいよ!!」

「バナナチャン、ごめん・・・」

「なんで謝るの!?、あやまらないでよ!

こんな、こんなことになるならッ

 

 

私は!、わたしはぁああああああ!!!」

 

 

「なな!!、やめて!!

おねがい!、もうっ、やめてよぉ・・・!!」

 

大場ななは最早止まれない。

 

パートナーとの繋がりを断ち切っても

 

俯きがちに紡がれた贖罪の言葉を聞いても

 

友の嘆きを間近にぶつけられても。

 

「・・・・・・・・・ッ!!

ジュンナ、君はナナの側に居ろ!、絶対に離すな!!」

「ぼ、ち?

どるぐれもん、きみ、まさか!

やめろぉ!、アレはエリスモンなんだぞ!?

お前あのチビスケを!、仲間を消す気か!」

「ぶ、ブイはん?」

「ーーーッーーー・・・・・・・・・かつての、君だって

『同じ』判断を下したろ?、アルフォースブイドラモン」

「アルファモンッッッ!!!」

「きゃっ!」

「香子!、大丈夫か!?」

 

世界を荒らす災いに向けて飛び立った獣竜を追い

蒼竜は飛ぶ、パートナー達を置き去りにして。

 

「おい!、出遅れてんぞクロ公!、何やってんジャン!?」

「なにって、あんたが自分で言ったんじゃないッ

アレは、エリスモン・・・ひかりのパートナーだって!!!」

「お前こそ何言ってんジャン!?、いっつもテンドーと戦ってんのに!

あいつとは戦えねぇっておかしいだろ!?」

「それとこれとは話が別だ!

そんな事もわからないのか!?、アホ熊!」

「わかんねーよ!、わかんねーけどッ

エリスモン、あのまんまにしとくのはウチ、なんかヤダ!!」

「・・・・・・・・・そう、ですね」

「真矢?」

「舞台の上でいつまでも棒立ちではいられません

でしょう?、西條クロディーヌ」

「!、Bien sûr!!」

「くっ!、アホな言葉に乗っかるのは甚だ不本意だが今はそうするしかないのデシテッ」

 

それに続き、首席と次席もまた

月光魔人と白黒熊を伴って動き出した。

 

「双葉はん、うちを連れてってや

こんな時だけカッコつけたがりの青瓢箪所まで」

「・・・・・・・・・へ!、わかったよ!」

「獣魂解放!

行くぞ!、フタバ!、カオルコ!」

 

置いてきぼりにされていた者達も紅蓮の魔竜に乗ってこの混乱の渦中へと飛び込む。

 

「止まれ!!《メタルメテオッッッ!!》」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「《メタルメテオ!》《メタルメテオ!》

《メタルメテオッッッ!!!》

くそ!、どうして!、なんでだよ!?、なんで効かないんだよ!?、なんで!!」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

何度巨大な鉄球をぶつけれても妖獣の体はビクともしない。

それどころか、捻れた九尾をドルグレモン目掛けて伸ばしてきた。

 

「《ドラゴンインパルス!!》うぐぅ!?

ぐぁああああああ!!」

「!?、エアロ、ブイドラモン?

おい!、返事しろよ・・・青瓢箪!!」

「ブイはん!?、ブイはん!!」

「う、うそ、だろ?」

「くっ!!」

 

竜の波動を纏ったエアロブイドラモンはソレらをどうにか弾き返そうとしたが、5本目辺りでさばけなくなり残る4本が直撃した結果

 

墜落。

 

地面を抉りながら退化していった。

 

「また?、またなのか?、またまもられた?

また!、また!、ボクはボクはボクは!!」

「ドルグレモン!?

マズい、マズいぞフタバ!

ただでさえ今のエリスモンは手がつけられないのにみんなの心がバラバラだ!」

「ッッッ、香子!!

無理ならブイモン所行っとけ!、あたしは 」

「双葉はん、何勝手に決めてはるの?」

「か、カオルコ!」

「神楽はん、何があったかはしらんけど

今のあんたはんはスタァライトの主役に相応しくありまへんえ

だから

 

無理矢理にでも奪ったるわ!!!」

 

「!、って、ワケだ相棒!!」

「ああ!、任せてくれ!」

「は、ぁ、っ、ぁぁあああ!」

 

発狂する超大型獣竜の横に太陽が生まれる。

 

「《ブラフマストラ!!!》」

「《ダークアーチェリーーー!》」

「ーーーーーーーーー!?、!!??」

「天堂はん!?」「クロ子!」

 

双葉が香子と共に融合体となったパートナーの燃える背に乗り弾幕の中を飛んでいると、妖獣の顔半分が闇に覆われた。

 

「ええ、花柳さんの言う通りですよ!

神楽さん!」

「あんた!

それでクレールやってるつもりなの!?」

「・・・・・・・・・小さな、国の」

「おい!!、ヒカリ!!

ウチ、スタァライトゼンゼンしんねーけどさぁ!

今のお前絶対の絶対に違うジャン!!」

「・・・・・・・・・   ッ」

 

視界を奪われた異形が悶える隙に

 

真矢、クロディーヌ、パンダモンが

 

独り芝居を続けるひかりの元へ一気に接近。

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!

 

ィ、ー

 

   ヲ   オーーーーーー!!!

   ‎

 

メー!!ーーーーーーーー!!!!!!!」

 

 

すると、パートナーから何かを感じ取ったのか九尾の妖獣は両手首のブレードを地上へと向け、無差別攻撃《スパイラル・ヘル》を放つ。

 

「《ブラフマシル!》おおおおおおお!!!

い、まだぁあああ!、フタバ!、カオルコ!」

「「!」」

 

触れるモノ全てを斬り刻む残虐な竜巻を高密度に圧縮させた聖なる炎でアルダモンが焼き祓えば

その背中からもう一組の

 

ふたりでひとつの運命が飛び込んだ。

 

「ええ加減にぃ!!」「しろぉおおお!!」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

激流のように次々と迫る螺旋状の尻尾を以心伝心のコンビネーションでいなし、躱しながら進む花柳香子と石動双葉。

 

「《アイスアーチェリーッ!》」

「ぅ・・・」

「神楽!!」「ひかり!!」

「《アニマルネイルぅううう!!!》」

 

地上では首から下を氷漬けにされたひかり目掛け2つの刃と獣の爪が振るわれる。

狙うは青い上掛けを繋ぐ紐。

 

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!

 

 

 

イ"!   ジ

     メー   ーーー!!!

 

 

ェーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

 

直後

 

 

異形ラセンモン・激昂モードの全身から

 

 

暗黒のソウルが渦となって放出。

 

 

その量は浮島所かこの戦場一帯を飲み込む程。

 

 

「わたし・・・いき、てる?・・・・・・・・・ぁ」

「ガハッ・・・!」

「ドル、グレモン?、ドルモン!!」

 

離れていた純那達はドルグレモンの巨体が壁になった為に助かったが・・・

 

 

 

「ふたばちゃん?、かおるこちゃん?

 

 

まやちゃん?、くろちゃん?」

 

 

 

間近に居た者達はただではすまなかった。

 

 

「ふ、タ!、バ・・・ァ!」

 

 

全身切り傷まみれなフレイモンが手を伸ばす先では双葉が動けなくなった香子を抱える形で横たわり

 

 

「ン、ドー! ぐぅううう!」

「・・・・・・・・・ッ・・・・・・・・・ッ」

 

 

ルナモンはよろめきながら

レイピアを杖にして辛うじて立つ真矢の元へ

 

 

「ま、だッ

ウチは、まだ、まけて !」

「ヌ、ゥス!、ノン!」

 

 

クロディーヌは半ば意識が飛んだ状態でも戦おうとするベアモンを震えながら止めていた。

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「ふたりの夢は 叶わないのよ」

 

この惨状を前にしてもひかりの独り舞台は続きラセンモン・激昂モードはソレに合わせて天界の各所に破壊を撒き散らす。

 

 

もういや

 

いやぁ!、いやよ!

 

イヤイヤぁぁ!、イヤァア"ア"ア"!!!」

 

 

「《レオクロー!》」

「ガハ!?・・・ぁ・・・・・・・・・」

「ケッ」

「ボウヤ・・・レオルモン・・・」

「いつか、こんな日が来るとは思ってたァ

このデジタルワールドはァテメェみたいなヤワな奴がいつまでもやってける程甘くねぇからなァ

 

ナナァ」

 

子供のように泣き叫んでいたパートナーの鳩尾に爪を叩き込んで意識を借り取った後、悲痛な眼差しをする仔獅子。

 

「小さな国の、小さな村に伝わる夏の星祭」

「・・・・・・・・・」

「1年に1度、降り注ぐ流星の元で」

 

 

「      なんで?      」

 

 

「私はフローラと、私はクレールと」

「どうしてそんな簡単に諦められるの?」

「マヒル?」

「運命の出逢いを 」

「華恋ちゃんはあなたを諦めなかった

なのに、そのあなたがそんな簡単に華恋ちゃんを諦められるの?」

「うん、めいの、であい、をッ」

「ねぇ、ちゃんとこっちを見てよ

私を見てよ、ひかりちゃん」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「エリスモンうるさい」

 

 

「ーーーーーーーーー!?!?!?!?」

 

 

「今、ひかりちゃんとお話してるから

ちょっと静かにしてて」

 

 

「ーーーーーーーーーゥゥン」

 

 

「ワオッ☆、ワォ・・・ゥ」

 

 

「わたしのなは、くれ、る」

 

 

「ああ、そっか

見てくれないなら、こっちから行けばいいんだ

 

そうだよね?   華恋ちゃん!!!」

 

「「「!」」」

 

重い鈍器を地面に叩きつけ、クレーターを作りながら緑のソウルとキラめきを弾けさせる

 

 

真昼の舞台少女が遂に動き出した。

 

 

「行くよ、ガルムモン」

「ハイハイ☆、っと!」

「!?

ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「・・・・・・・・・ごめん、マヒル

オレもカレンチャンの事」

「いいよ、私もさっきまでは、ね?」

 

彼女が白銀の機械狼に騎乗し凄まじい速度で荒地を駆け抜ければ、妖獣はやや鈍い動きで迎撃に移る。

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「《スピードスター☆》かぁらぁのぉーーー!

《リヒトアングリフ!!》」

「ーーーーーーーーー!、!?」

 

次々と伸ばされる螺旋状の九尾を高速移動で躱し、融合体となって腕のミサイルとレーザーを凶悪な形相に向けて全弾発射。

 

「ひかりちゃん

私は諦めない、絶対に諦めないよ

華恋ちゃんも!、次のスタァライトも!

全部!!」

「星摘みは、罪の赦しッ」

「マ、ー?ーーーーーー!!!!!!」

「アッハッハァ☆、電脳核に残ってんのかなぁ?

あん時、針をへし折られた時の衝撃がさぁ

だったら、忘れんなよ

もうマヒルを怒らせないんだろ?」

「ーーーーーーーー!!!!!!!!!

ヴ、ァー・・・!」

 

顔を激しく振るうのは顔への攻撃を嫌がってか、はたまた僅かに残った理性のせいか。

どちらにせよ、まひるとベオウルフモンから目を反らした事に変わりはない。

 

「オレも

オジサンもさぁ、もう忘れないようにするよ☆

絶対に舞台少女9人全員を人間界へ!

みんなのキラめく舞台に帰すって!

 

自分自身に立てた誓いをさぁ!!」

 

「帰ってきて!、ひかりちゃん!

私達の舞台に!」

 

その隙に光狼の融合剣士と真昼の舞台少女が互いの獲物を握り、横並びで走っていく

 

 

真っ直ぐ【ストレート】に。

 

 

「ァ、アァアーーー!

ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「《ツヴァイ ハンダーーー!!!》

グルァァァアアアアアアーーー!!!」

 

ラセンモン・激昂モードとベオウルフモンは

 

同時に咆哮を上げて必殺技をぶつけ合う。

 

「一緒に探そうよ・・・!、華恋ちゃんを!」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「グルルルゥ!、グルァアアーーー!!!」

 

まひるの神機から溢れ出る緑のソウルとキラめき

 

それとパートナーのソウルが合わさり構成された

 

緑を主体にした白と紫のフレンジが揺れる

 

漢字の『光』を思わせる紋章が浮かぶ幕が

 

破壊の竜巻を大型双刃剣で抑え込む剣士を包み

 

 

 

「ッ、グァァァアアアアアア!!??」

 

 

 

込んだ、その瞬間

 

 

融合剣士は絶叫を上げ仔人狼に退化。

 

 

「私達のキラめきをーーーーーー!!!」

 

 

すると、9人の武器の中で唯一刃の無いLove Judgementに苛烈な緑光の刃が伸び

 

 

それを握る少女の手が獣のモノへとカワル。

 

 

「      あ      」

 

 

足場を断ち斬られ、瓦礫と共に吹き飛ばされる

 

 

クレール、否、神楽ひかり。

 

「まひる?」

「・・・・・・・・・やっと!、見てくれたぁ」

「え?」

 

輝きの戻った彼女の目に映る露崎まひるは

いつもの温かい笑顔を浮かべながら

 

 

 

口から鋭い牙を覗かせ

 

頭からはフサフサした狼耳を生やしていた。

 

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「!、きゃああああああ!!?」

「まひる!?」

 

しかし、横合いから振るわれた尾により吹き飛ばされすぐにその姿は見えなくなる。

 

「露崎さん!、え!?」

「び、びっくりしたぁ!」

「(今の、気のせい?)」

「純那ちゃん?、どうかしたの?」

「へ?、あ、なんでもないわ

それより、露崎さんこそ体は大丈夫なの?」 

「うん、思ったより痛くないよ

怪我も全然してないし」

「・・・・・・・・・本当ね、エリスモンが手加減したのかしら?」

 

駆け寄った純那もまひるの異常を見たのだが

瞬く間に消えてしまったし

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「「!?」」

 

気に止める暇もない。

 

「嘘でしょ?、あの子まだ!」

「そんなっ・・・!、ひかりちゃんは戻ったのに」

 

 

「あなたエリス、モン、なの?」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「ねぇ?、エリスモン!、ねぇってば!!」

「ーーーーーーーーー・・・・・・・・・!

ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

ひかりの声にラセンモン・激昂モードは答えない

 

それどころか徐々に禍々しい体躯が

 

不自然に膨らみ始める。

 

「まさ、か、エリスモンッ

君、ヒカリチャンだけじゃなくて!

ここに居る全てのモンの負の感情を・・・?」

 

 

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!

ーーーーーーーーー!!!!!!!!!

ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

苦し気な咆哮を上げ、のたうち回る九尾の妖獣。

 

 

「どうしよう、どうすればいいの?

 

 

華恋、かれん!」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

 

「・・・・・・・・・え?」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

 

「あ、あれってまさかッ

いえ!、そんなの有り得ないわ・・・!」

「で、でも純那ちゃん!、あれはどう見ても」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

 

「ふ

ふふふ!、はははははは!!

本当にッ、あなたは!

私の想像の範疇を越えてスタァライト!、してくれる!!」

「な・な・なーーー!?

なんなんデシテ!、あの赤いモンは!?」

「あら、知らないの?

かのエッフェル塔から発想を得たって専らの噂の日本の高層建築物を」

「よくわかんねーけど!、強そうジャン!」

 

 

浮島付近に刻まれた

 

華恋とリュウダモンの飲み込まれた空間の亀裂

 

 

そこから突き出してきたのは赤くて高い電波塔

 

 

 

 

舞台装置・約束タワーブリッジ【東京タワー】。

 

 

 

 

 




※レイド帝国四天王武将・ガイオウモン
己の武力と野望だけで四天王の座までのしあがったデジモンの主張はこの弱肉強食の電脳世界では決して間違っていない



故に



オーディションを勝ち取り、望む舞台を与えられていた星罪の舞台少女の


舞台【デジタルワールド】の終わりという願い
ソレを叶える執行者【パートナー】という


圧倒的存在の餌食と化したのである。


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