99ADVENTURE   作:リカル

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こっからはスタァライトのターン!


アタシ、拙者再生産! 究極戦刃オウリュウモン

 

 

 

そこには何もなかった

 

 

 

ただただ真っ暗な闇だけが広がっていた

 

 

 

ここはダークエリア

 

 

 

死したデータが送られる電脳世界の冥府

 

 

 

その筈なのに

 

 

 

〔「小さな星を摘んだなら

 

 

あなたは小さな幸せを手に入れる」〕

 

 

 

何故かそこでは

 

 

 

〔「大きな星を摘んだなら

 

 

あなたは大きな富を手に入れる〕」

 

 

 

声が 歌が 音楽が流れる

 

 

 

〔「「その両方を摘んだなら

 

 

あなたは永遠の願いを手に入れる」」〕

 

 

 

赤と青の衣装のふたりが踊る

 

 

 

〔「ほしつみはつみのゆるし!」〕

 

 

〔「ほしつみはよるのきせき!」〕

 

 

 

それを小さな女の子ふたりが見ている

 

 

 

〔「お持ちなさい あなたの、望んだ・・・

 

 

その!、星をッッッ!!!」

 

 

 

それは約束、それは運命、それは舞台

 

 

 

ダークエリアの、デジタルワールドの

 

 

処理能力を遥かに越えた容量を持つ

 

 

 

スタァライト

 

 

 

「アタシ  再生産!」

        ‎     

        ‎   

        ‎

奈落の底にてデータが再生産されていく

 

 

あの子と握り合った手が

 

 

あの子の隣に立った足が

 

 

あの子と一緒に聞いた耳が

 

 

あの子と一緒に観た目が

 

 

あの子と約束を交わした口が

 

 

その為に造ってきた躯が

 

 

その為に紡いできた思い出が

 

 

舞台少女、99期生 愛城華恋の全てがッ!

 

 

 

そして

 

 

 

「かれん?」

 

 

 

この世界で出来た相棒もまた共に再生産される。

 

「リュー君!、リューくぅううん!!」

「ぬぁあああ~~~!?

か、華恋!、や、やめるで御座る~~~!」

 

闇に浮かんだ1人と1体はクルクル回りながら抱き合った。

 

「あ、そういえば!、ここどこ!?、ひかりちゃんは!?」

「そこか!、今そこなのか!?

ええい!、御主は本当にッ・・・・・・・・・ここは恐らくダークエリアで御座る

ストラビモンが言っていただろう?

転生すらも許されない奈落の底、どういう理屈はわからんが拙者らはこうしてデータも意識も残っているがそれもいつまで持つかわからん

恐らく、このまま 」

 

 

 

「ノンノン!、だよ!

 

 

 

ここが奈落なら、私達はまだ舞台に居る!

ひかりちゃんの

みんなの居る舞台の上まで昇っていける!」

 

 

 

「・・・・・・・・・そう言うと思ったで御座るよ」

 

 

 

決意と共に真っ赤なソウルとキラめきを立ち上らせスタァライトする華恋にリュウダモンは呆れたような

 

誇らし気な笑みを浮かべる。

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

 

 

「!?、これは!

華恋とひかり殿の、塔!! ぬぁ!?」

 

 

歌うパートナーの足元から迫り上がってきたのは

 

 

愛城華恋のソウルとキラめきを

 

 

そして、このダークエリア全体を満たしている

 

 

神楽ひかりとの思い出を約束を運命を

 

 

スタァライトを触媒に造り上げた赤き塔の橋渡し

 

 

舞台装置・約束タワーブリッジ。

 

 

再生産した時に彼女の記憶に触れたリュウダモンがこの光景に驚愕していると、ソレは自分らを乗せグングン伸びていった。

 

 

「うううううううううううう!!!!!!

 

約束、したんだから!!

 

ひかりちゃんと!

 

いっしょに、スタァになるってぇえええ!」

 

 

「あいや!!!、待たれよ!!!」

 

 

「!、リュー君!?」

 

 

ソウルとキラめき漲る赤き神機に添えられたのは無骨な前足。

 

「言った筈だ!、余所見もさせんと!

華恋とひかり殿のすたぁらいとに負けない程に

 

 

拙者も煌めいてみせると!!!」

 

 

「!、そうだねッ

そうだよね!、リュー君!!

 

 

行こう!!、一緒に!!」「任されよ!!」

 

 

 

キィン! キィン! ギィイイイン!!!

 

 

 

剣戟の音色と共に星形の画面を刃の翼が囲う。

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!

 

 

同時に、【東京タワー】が次元を突き破り

 

 

ライトアップと共に分解、0と1の粒子となった。

 

 

「戦場というステージへ

 

華麗に舞い上がるアタシの相棒!」

 

 

独特な形状の剣が描かれた金のフレンジが揺れる赤い幕となったソレの下で華恋は見た

 

 

リュウダモンが

 

 

「生まれ変わった鎧を纏い

 

煌めく刃で堂々見参!」

 

 

ギンリュウモンよりもヒショリュウモンよりも

大きく、より豪華で堅固な鎧に包まれるのを。

 

 

「武者竜覚醒!、オウ!、リュウモンッ!」

 

 

腰に手を当て、胸を張るパートナーを頭に乗せ

刃の翼を広げて飛翔するのは

あの赤い塔と同じぐらいの体躯をした

 

 

威風堂々とした和風の黄金鎧を纏う竜。

 

 

「拙者と華恋で!」

「スタァライトしちゃいます!」

 

 

華恋が構えるPossibility of Pubertyと同時に

両手の鎧竜左大刃と鎧竜右大刃を突き出し

 

 

「「御覚悟!!」だよ!!」

 

 

共に啖呵を切ってみせた。

 

 

「あ、あぁ・・・!」

「お待たせ!、クレール!」

 

 

ばか

 

 

バカ馬鹿!   バッ華恋!!

 

 

それじゃあ・・・!、逆ッじゃない・・・!!」

 

塔の上から地上の自分に向けられた声に涙声で応じるひかり。

 

「ほんっとよ!!!、バッ華恋!!!」

「よか、た!、よかったよぉおおお!!!」

 

華恋の無事に純那とまひるは抱き合って大喜び。

 

「うわぁぁぁあああああああああん!!!

ひっく!、うぐぅ!、がれ"ん"ぢゃあ"!!

うわぁぁぁあああああああああ・・・!!!」

「ケッ・・・」

 

意識を取り戻していたななはひたすら泣き喚く。

 

「空間の狭間から、ダークエリアから帰還したデシテ?

いったいどうやってーーーーーー!?」

「スタァライトしたんでしょう、きっと」

「でしょうね」

「すげぇジャン!、カレン!

それにリュウダモンも!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ソーデシテー」

「「うっ」」

「フタバ!、カオルコ!

よかった!、目を醒ましたんだな!?」

「あ、ああ・・・

ったく、こっちにメチャクチャ心配かけといて」

「本人はあない元気やなんて、なぁ・・・」

「デスぅ~~~」

「ブイモン!?、無事だったのか!!」

「どっかの痛いボッチのお陰デスぅ」

 

 

「ーーーィーーーーーー!!!!!!!!!

イーーーーーーーーーー!!!!!!!!!

ォーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

『!!?』

 

 

1人と1体の帰還に歓喜していた舞台少女とパートナー達に再び緊張が走った。

 

「リュー君、あれって!」

「エリスモン!?

進化、にしては何と禍々しい姿にッ」

「私の、せい・・・ッ」

「ひかりちゃん!?」

「私が、華恋を失った時の全部を

あの子に押し付けた、だから!」

「なら、取り戻そうよ!

ひかりちゃんの全部!

そうしたら、きっと

いつものエーちゃんになるから!」

「え?・・・・・・・・・うん!!」

 

華恋の言葉にひかりは力強く頷くとワイヤー移動を繰り返し彼女の隣へ。

 

「!?

ェーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

すると、ラセンモン・激昂モードは両手首のブレードを高速回転させオウリュウモンに《スパイラル・ヘル》を放つ。

 

「《黄鎧!!!》ぬああああああ!!!」

 

万物を斬り刻む竜巻を大河の土砂流の如く荒れ狂い、斬り裂きながら真正面から突っ切る武者竜。

 

「そこまでで御座るよ!、エリスモン!」

「ゥ"ーーーーーーーーー!?!?!?!!?」

 

そのまま妖獣の体に絡みつくと九つの尾を抑えながら鎧竜左大刃を口に突っ込んで、更には両腕に鎧竜右大刃を叩きつけた。

 

「ぬぬぬぬぬぬぅうううううう!!

華恋!、ひかり殿は頼んだ!」

「任されよ!、だよ!

行こう!、ひかりちゃん!!」

「2人共ありがとう!」

 

オウリュウモンがラセンモン・激昂モードの動きを封じている内にひかりは華恋を抱きBlossomBrightのワイヤーでパートナーの首周りへと乗り移る。

 

「エリスモン!、聞こえる!、ねぇ!?」

「ィーーーーーーーーー!!!!!!!!!

ォ"ォーーーーーーーーーーーー・・・!!?」

「やっぱり、エーちゃんはひかりちゃんを探してるんだよ!

もっと近くに行けばきっと !?」

「華恋!!」

「しまったぁ!!」

 

強引に押し込められた刃を吐き出し小さな餌に喰らいつかんとする妖獣。

 

「!!??

ゥゥーーーーーー!!、ァァゥーーー!!」

「え、エーちゃん?」

 

酷く怯えた眼差しな3対の目が捉えていたのは

 

自分の頭上で回転している緑色のキラめきだ。

 

「はぁ!、はぁ!、はぁーーー!

ありがとう!、純那ちゃん・・・!」

「こんなの、みんなの頑張りに比べたら全然ッ

それにしても、露崎さん

あなたエリスモンに何をしたの?

あんな状態でも見ただけで怖がるって・・・」

「あは、あはははっ」

 

まひるが全力で投擲したLove Judgementに

純那が翡翠弓の連射で起動修正と射程を伸ばしてくれたのである。

 

「・・・・・・・・・!、ふーーーっ」

「ーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

 

「エリスモン!!!!!!!!!!」

 

 

ラセンモン・激昂モードの動きが止まった隙に

ひかりがその鼻先に立ち、妖獣の咆哮にも負けない声を上げれば

 

 

「      ヒ ー  ?      」

「うんっ、うん!」

 

 

やっと、パートナーに届いた。

 

 

「ヒー、ダー

 

キラ キ デー ピカ  カーナー   

 

       ヨカ、ター・・・・・・・・・   」

 

 

すると

 

禍々しい形相にいつもの無垢な笑みが浮かび

 

 

ヒビが入る。

 

 

「エリスモン?、エリスモン!!」

「ヒー・・・ゴ・・・・・・ェー・・・・・・・・・」

「エーちゃん!!、エーちゃん!!」

「ならん!、ならんぞ!、エリスモン!

御主はスタァになるのだろう!?、なぁ!」

 

 

どれだけ叫んでもラセンモン・激昂モードの

 

エリスモンの崩壊は止まらない。

 

「待って!、ねぇ!!!、まって!!」

「ひかりちゃん!!

リュー君!、お願い!!」

「ッ、ぬああああああ!!」

 

消え行くパートナーの方へと飛ぶひかりを華恋はパートナーの体躯を使って追い掛けた。

 

「どう、なってるの?」

「・・・・・・・・・容量の、限界を越えていたんだ」

「!、ストラビモン!?」

「どれだけの範囲かはわからないけど

際限なく負の感情を取り込んだんだ無理もない

それに、暗黒のソウルは使えば代償を伴う

 

 

(そう、それは

 

 

オレの力も、同じだった・・・!!!

 

 

どうして、何で、今まで気づかなかった!?

 

 

このままじゃ、マヒルはッッッ)」

 

 

まひるの困惑の視線を受けながらストラビモンは体を震わせる。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ひかり、ちゃん・・・ッ」

「くぅううう!!、ぬううううううん"!!

拙者が!、拙者にもっと!、力があれば!

ぬぁあああああああああ!!!」

 

リュウダモンもまた後悔していた。

荒地の真ん中で涙を流す華恋に後ろから抱かれ

エリスモンを・・・エリスモンだったデジタマを無言で撫でるひかりを見て。

 

 

 

「(カワイソウ)」

 

 

 

「え?」

 

 

 

その光景を見ていたななの元に

 

 

 

「(カナシミ、ワカレ、ザセツ

 

ブタイショウジョヲクルシメルスベテノモノカラ

 

マモル?

 

マモレナカッタジャナイ)」

 

 

 

「!?」

 

 

 

どこからか声が・・・。

 

「(貴女ガ再演ヲ続ケテイレバ

 

コンナ悲劇ハ起キナカッタノニ・・・)」

 

「あ、ああ!」

 

ソレは他ならぬ彼女の中から聞こえてきた。

 

「(ひかりちゃんを悲しませたのは?

 

華恋ちゃんが消えてしまいそうになったのは?

 

まひるちゃんが

 

双葉ちゃんが

 

香子ちゃんが

 

クロちゃんが

 

真矢ちゃんが

 

純那ちゃんが

 

こんな異世界で傷ついてきたのは

 

一体、誰のせいだと思う?)」

 

「      わたしの   せい?   」

 

「(クスクスッ、よく出来ましたぁ♪

 

なら、これからどうすればいいと思う?

 

教えて、大場なな【私】の願い)」

 

 

 

「さいえ・・・、再 」

 

 

〔「ナナァ!!!、起きろ!!!」〕

〔「なな!、どうしたの!?

しっかりして!!、目を醒まして!!」〕

 

 

「!!

レオルモン?、純那ちゃん?」

 

 

甘い誘惑により禁断の果実に手を伸ばす寸前

 

パートナーと親友の必死な叫びが彼女に届く。

 

 

「(あーあ、ザンネン

もうちょっとだったのになー・・・)」

 

 

「あなた、誰!?」

 

いつの間にか他に誰も居なくなった荒地でななは輪と舞を抜刀。

 

「(まぁ、後は時間の問題だもの

それまではゆっくりさせて貰っちゃいます♪

はぁーーー♪、こんなに居心地が良い場所

初めてかも♪、うふふふふふふ!・・・・・・・・・そんな人間のパートナーがよりにもよってあいつなんて)」

「まさかあなたが居るのはッ、それなら!」

「(ダーメ)」

「・・・・・・・・・!?」

 

二刀を自分自身に突き立てようとした手が

 

彼女の意思に反して突如停止。

 

「この!!、このぉ!!、ぁぅ!?」

「(言ったじゃない、ゆっくりするって

だからそれまではこの事は忘れてて

大丈夫、心配はいらないわ

またすぐに会えるから♪、クスッ

 

 

クスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクスクス!)」

 

 

 

「ッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

脳に鈍い痺れが走ったかと思えば視界が暗転し

 

 

ななは崩れ落ちるように気を失うのであった。

 

 

 

「おやすみなさい、大場なな【私】

次に会う時には叶えて上げるから

 

私だけの永遠の舞台

 

ばなナイス♪」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・う、ううんっ」

「なな!、良かった!」

「じゅんなちゃん?

あれ?、私・・・どうして・・・」

「わからないの?

レオルモンから急に貴女が倒れたって聞いて慌てて来てみたら酷く魘されてて

本当に心配したんだから!、あなたにまで何かあったら私、もうッ」

「純那ちゃん、ごめんね

私は大丈夫!、大丈夫だから!」

「・・・・・・・・・ケッ」

 

 

目覚めたパートナーが友と抱き合う様を見た仔獅子は鼻にシワを寄せ

 

 

黙ってその場を去るのであった・・・。

 

 

 

 

 

 




※エリスモンはデジタマに還りましたが、一度は究極体という高みへと到達したのでひかりちゃんのステータスは究極体に通用するモノになっております。
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