☆『舞台少女・大場なな』精神世界
「!!?、ぐァ!、がはァッッッ!!!」
レオルモンは流されていた
「じゃァ、まァ、だァ!」
『舞台少女・大場なな』の全て
「失、せなァ!!」
幾度となく、何度となく
「オレサマがァ、用があんのはァアアア!」
折り返し、繰り返される
「テメェじゃねぇえええええ!!!」
再演の記憶に。
「 ケッ 」
ソレを抜けた先にあったのはあの地下劇場
・・・・・・・・・いや、正確には
記憶から形造られた大場ななの心象風景。
「んな所に居たのかァ?」
「・・・・・・・・・」
ステージの中央でボロボロのノートを抱え、横たわる制服姿のパートナーを半分欠けた視界で捉えたレオルモンが近づけば
「ダーメ♪、この子は誰にも渡さないよ
特にあなたにはね、百獣番長」
「ケッ、相変わらずだなァ戦場荒らし」
彼女と同じ顔と声で、彼女と全く異なる装いと表情をしたシェイドモンが現れた。
「大体、なんなのあなた?
運良く【私】のパートナーになったクセして
ただ偉そうにふんぞり返って好き放題言ってただけじゃない・・・
あ、でも!、それすらも受け入れちゃう真っ新な【私】ってかわいいよねー?
見てるだけで穢したくなっちゃいました♪」
「ゴタクはいい、来なァ」
「は?、まさか本当に私に勝つつもりなの?
究極体の、バンチョーレオモンだった時すら追い払うので精一杯だったのに?」
「テメェから来ないんならァ
オレサマから行くだけだァアアア!!」
「クス!、馬鹿じゃないの?」
「ァ・・・・・・・・・!」
「はい♪、おしまい♪」
真正面から襲いかかってきた隻眼の仔獅子を
手にした二刀で両断。
「邪魔モンが居なくなった今
これで私が、このシェイドモンこそが!!
【私】の、大場ななのパートナーだ!!
ぎひ!
ぎゃはははははははははははは!!!」
体から離れた首を足蹴にし、転がしながらデータが分解される様を喜悦の表情で眺め高笑いするシェイドモン。
【再演】
「へ?」
「ハァー・・・!、ハァー・・・!」
「なんで?、どうして?、いきてるの?」
「んなこたァ、オレサマが知るかァ!」
「!!」
「ガハァ!?」
【再演】
「嘘!?、確かに電脳核を貫いた筈なのにッ」
「オラァアアアアアア!!、ア"」
「これなら、どう!?」
【再演】
「アアアアアアアアア!!!」
「縦でもダメ!?、なんで!!」
「知るかってんだよ!!」
「ーーーーーー!!、だったらぁ!!!」
削除【再演】削除【再演】削除【再演】
削除 削除 削除 削除 削除
【再演】【再演】【再演】【再演】【再演】
削除 削除 削除 削除 削除
【再演】【再演】【再演】【再演】【再演】
削除 削除 削除 削除 削除
【再演】【再演】【再演】【再演】【再演】
削除【再演】削除【再演】削除【再演】・・・
シェイドモンは必死に二刀を振るい何度も何度も
様々な方法でレオルモンを削除するのだが即座に蘇る。
それはまるで終わりの見えない
生と死の輪舞曲【ロンド・ロンド・ロンド】。
「!!、これはあなたの仕業なの?
大場なな【私】!!!」
「・・・・・・・・・ッ・・・・・・・・・!」
「ケッ、通りで寝相が大人しいと思ったァ」
「なら、私自身の技であなたを消し去るだけ!
《フリーデスフォール!!》」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん、で?」
「バカがァ、ここをどこだと思ってんだァ?
こいつん中でこいつの知らねぇモン
使えるワケがねぇだろうがァアアア!!!」
「ぐぎゃあ"あ"あ"ぁぁあああ!!?」
渾身の《レオクロー》に顔面を穿たれたシェイドモンはステージから転がり落ちていった。
「とっとと起きなァ、ジュンナ達が待ってんぞ」
「・・・・・・・・・ん、で?」
「アア"ン!?、なァに戦場荒らしと同じ声で同じ事言ってやがんだァ!?」
「だっ、て!
見たんでしょ全部!!
私がどんな舞台少女か!
私が、今まで何をやってきたのか・・・!
なのに、どうして?
なんで!!、そんな風に!!」
「テメェが人間界で何やってたってオレサマには
これっっっぽっちも関係ねぇなァ!
オレサマが用があんのはなァ
オレサマのナワバリに、デジタルワールドに
ズカズカ入り込んだ見てくれと口だけは立派なァ
弱っちいニンゲンだァ」
「!!、レオルモン・・・
でも、私、わたしぃ
あなたに、なにも、してないのに!
純那ちゃんやまひるちゃん、双葉ちゃんみたいに
寄り添ってない・・・!
真矢ちゃんやクロちゃん、香子ちゃんみたいに
引っ張ってない・・・!
華恋ちゃんやひかりちゃんみたいに
与えてない・・・!
なのに奪ったッッッ!!、奪っただけ!!!
なのに、なんで逃げなかったの?
あんな、何度も、何度も!!」
「知るかァーーーーーーーーー!!!!!」
「 ぇ 」
「んなモンはこっちから願い下げだっての!
オレサマはオレサマにしか興味ねぇからなァ!
だからァ!!!、あの時!!!
テメェの意思で前に出たクセにッ
途中で放り投げんのはキモチワリィ!!!
オレサマがテメェのパートナーな理由はァ
それだけだァ!!!」
「あ」
「オレサマはオレサマのやりたいようにやらァ!
だから、テメェもテメェで勝手にやってなァ!
守りたいモン守って、んでとっとと帰れ!!
そうすりゃオレサマもキモチよく昼寝出来らァ」
「そう、だよね・・・レオルモン・・・
いつも、寝たフリで・・・
いつも、何があってもいいようにしてた・・・
いつも、いつも、いつも、そうやって・・・
みんなを守って、私を、守ってくれてた!」
「ケッ、知らねぇなァんなこたァ」
「こうゆう時は素直に認めた方がいいなって思いまーす」
「「!」」
呆れ口調と共にステージに上がるシェイドモン。
「はぁーーー・・・、もー!、いたかったぁ!
女の子の、パートナーと同じ顔を全力で殴るとか
紅花番長から私を吸い出した時といい百獣番長ってば本当にデリカシーがないんだから」
「番長?、レオルモンが?」
「ケッ、んなこたァ忘れたなァ」
「ほら、またそうやって
ねぇ、【私】、今からでも遅くないと思うの
そんな乱暴モンよりも私をパートナーにしない?
私達、とっても相性が良いんだし♪」
「・・・・・・・・・ッ!!」
「そんな怖がらないで!、そんな顔されたら私!
すっごくいじめたくなっちゃうじゃない♪」
「チッ!!」
「いいよ!、好きなだけ再演すればいいわ!
【私】の心が折れるまで何度でも!!」
大太刀と小太刀を翼のように広げ迫り来る大場ななの写し身に
「させない・・・!!!」
「「な!?」」
立ち向かったのは他ならぬ大場なな自身だ。
「もう、これ以上
みんなを、私を守ってくれたパートナーを!
私のキラめきで傷つけさせたり、しない!」
「こ、のぉおおお・・・!
あれだけ絶望させたのに!、どうして!?
なんでまだそんなに動けるの!!?」
「おいナナァ!、テメェやめろ!
手ぇ突き抜けてんぞ!!!」
ボロボロのノートを足元に放り出して
日本刀を自分の手にメリ込ませながら握れば
黄色い0と1の粒子と化す。
「アタシ 再生産
だったよね?、華恋ちゃん・・・!」
すると、聖翔音楽学園の制服が分解され
白のレヴュー衣装と、赤い上掛けに。
そして、本来の持ち主の元に舞い戻った
大太刀・輪と小太刀・舞が
更には傷ついた手すら再生産されるのであった。
「99期生 大場なな・・・!」
「私が守るの?、何度でも?
そう言ってみんなから未来を奪ってたのに?
なーんて♪、今更私の口から言うまでもないか」
無手となったシェイドモンは自分の周囲に影の触手を何本も展開させる。
「もう一度、私の中に包んであげるよ【私】
もう絶対に離れられないように」
「シェイドモン
あなたってかわいそうなデジモンなんだね
どこにも居場所がなくて
奪って、傷つける事しか出来なくて・・・」
「うん!、そうなの!、ソノトオリ!
だからあなたが欲しくなっちゃいました♪
欲しくて欲しくて欲しくてホシクテホシクテ!
タマラナイ!!、たまらないの!!
本当にね、ホントニハジメテナンダ・・・
イツモナラ、こんなに追い込まれたらね
宿主を自分で消させて、その隙にニゲルンダ
でも、あなたは消せない、ケシタクナイッ」
「・・・・・・・・・ごめんね
それでも私はあなたとは一緒に居られない」
「謝らなくてもいいんだよ!
あなたの気持ちとか正直どうでもいいから!
百獣番長も言ってたでしょ?
カッテニヤッテロッテヨォ!!!」
「!?、むぐ!!」
「ナナァ!!」
だが、それはフェイク
本命はななの影から噴出させた触手による
先程と同様の、いやそれ以上の拘束。
ギリギリ・・・ッ ギシギシギシィ!
「ゥ!?、!!、ーーーーーーッッ!!?」
「ごめん・・・ごめんね・・・
痛いよね・・・?、苦しいよね・・・?
でも、こうでもしないと今のあなたからは主導権が奪えないから・・・
例え精神世界でもこんな風に首を絞められるのは
とっても辛いと思うケド、ガマンガマン♪」
「オレサマを忘れんなァアアア!!!」
「忘れるかよバーーーカ!!!」
パートナーへと駆け寄らんとするレオルモンにシェイドモンは敵意を剥き出しにする。
「クソ!、ッタレ!、がァ!」
「クソッタレはどっちだ!?
ただでさえ、キラキラキラキラしてんのに!
その上、舞台少女のキラめきまで物にして!
こっちはドロドログチャグチャで地べた這いずり回った薄汚いモンの塊なのに!
こんな私を産み出した人間なんて大っ嫌いよ!
ダイッ、キライ、ダッタノニ」
「!、ーーーッ、?」
「アン?」
影の触手によるラッシュを放ちながら
戦場荒らしは足元のボロボロなノートを拾い上げ
今の自分と同じ顔をした舞台少女にすり寄った。
「なのに、ずっと追い求めてた
ね、私達ってオニアイデショ?」
「・・・・・・、ぅ・・・・・・・・・・・・」
「ナナァ!!、おいテメェ目ぇ開けろ!!」
「開けなくていい、もう頑張らなくていい
あなたはみんなの為にずっと頑張ってきたから
これからはゆっくり休んでいいんだよ
ワタシガ、アナタヲ、マモルカラ
ナナ
外はこんなにキラキラキラキラナノニ
中は真っ暗な絶望でイッパイイッパイナ
ヤット、ヤット!、見つけられた私の居場所ッ
ワタシノ、スタァライト・・・!」
まるで、母親に甘える子供みたいに。
「 !! 」
「ァ」
それを手にしたノートごと断じるのは
黒を突き破って出てきた2つの白刃。
「プハ!、えほ!、けほっけほっ!
ハァーハァーハァーハァー・・・!!!
まひるちゃんのときも、だけど!
忘れないでよ!、シェイドモン!
私達は人間だけど、舞台少女だって事!」
「・・・・・・・・・忘れたつもりはないんだけど
ドウシテモ、ネ!」
紙片が舞う中で荒い呼吸を繰り返し神機から黄色いソウルとキラめき漲らせるななに
シェイドモンは泣き笑いのような顔で応え
もう一度、彼女の影から触手をいくつも伸ばす。
「同じ事の繰り返しには慣れてるの!
知ってるでしょ?、【私】!!!」
「!!」
洗練された二刀流で次々に迫る戒めを細切れにしながら己の写し身へと踏み込めば
「はい♪、勿論知ってまーす!
でも、こっちはどうかな?」
「がはァ!!」
「!?、レオルモン!」
「動かないで、幾らここでは再演できるからって
パートナーの残った目を自分の手で抉られるのは見たくないでしょ?、【私】」
「!!」
寸前に仔獅子の影へと移動されてしまった。
「オレサマの事なんざ気にしてんじゃねぇ!
とっととこいつを追い出せナナァアアア!」
「そんなの!、出来るワケないよ!
でしょ?、優しいみんなのばななさん♪」
「・・・・・・・・・ッ」
「ああぁっ!、いいよぉその顔ぉう!
とっても素敵でオイシソウな絶望の表情!!
って、イケナイイケナイ私ったら♪
イケナイから、そのイケナイ手を両方共
キリオトソッカ?、ナーナ♪」
「クソ!、放せ!、テメェエエエ!!
アン?」
影により頭以外をくるまれ、シェイドモンに馬乗りにされた状態で暴れていたレオルモンの右目が捉えたのは
自分達の周囲を舞うボロボロな紙片の群れ
そこに黄色く刻まれた、この世界の文字。
「ケッ!、言ったろうがァ
ここには、デジタルワールドにはァ
スタァライトなんざねぇって
なのに、こんなモンに
オレサマ達の名前、書いてんじゃねぇよ!」
「だって、仕方ないじゃない・・・!
欲しくなっちゃったんだもん、私の舞台に
この大変な世界でいつだって全力で
眩しいぐらいに、本気で生きてるみんながッ
でも、それだけじゃ
まだ、足りない! まだ、届かない!!!」
「「!?」」
ななは眼前に舞い降りた紙片の一枚に
大太刀を振るって、『ル』を削り
小太刀で、この世界の文字で、書き加える
『バンチョー』、番長と。
「ギヒャ!?」
「がァア"ア"ア"アアアァアアア!!??」
すると、大量の紙片が黄色い0と1の粒子と化し
濁流のようにレオルモンへと殺到。
「こ、れ、は・・・まさか マサカ!!!」
吹き飛ばされ、ステージの隅にしがみつき
流されまいとしていたシェイドモンは見た。
「(こいつは!、ここに入った時と同じッ
いやァ、それ以上に重っ苦しいなァ・・・!)
ケッ、上等だァ、ナナァ
この喧嘩ァ受けて立ってやらァアアア!!」
「うん、信じてるよレオルモン
あなたは、私のパートナーは!
私の再演なんか眼中にないって!!」
膨大な量の情報に決して屈さず、決して倒れず
爪を、牙を立てて一歩も引かずに歯向かっていた
仔獅子の姿が筋骨隆々なモノへと変わっていき
学生服によく似た黒い衣装を纏い
更には白いタテガミの上に同じ色の帽子を乗せ
二足で立ち上がるのを。
「オラァアアアアアア!!!」
「百獣、番長、バンチョーレオモン!!!」
「ありがとう、シェイドモン
あなたのお陰でわかったんだよ?
この物語、私達の舞台でのこの子の本当の役が」
「ッ、あなたのお喋りが移っちゃったから」
「そっか、そうだったんだね
でも、それももう終わりにしましょ?」
「オ、ワリ?
マダ、私達は出会ったバカリナノニ?
ヤット、私達の物語がハジマッタノニ?
いや、いやだ!、イヤダイヤダイヤダイヤダ!
オワラセタクナンテナイィイイイ!!!
アナタダッテ!、ソウダッタデショ!?
ナノニ!、ナノニィイイイイイイ!!!」
「!」
「やァっと本当の姿になりやがったなァ!」
「ウルッッッセェエエエエエエ!!!
コッチダッテナァ!!、コンナスガタ!!
ナナニッ、ミセタクナカッタノニィ・・・!
オマエガ!!、ソウナッタイジョウハ!!
モウ!!、アソンデラレナイッッッ!!!
ムリヤリニデモ!!、ナナノナカヲ!!
ワタシデ、シェイドモンデ、ミタス!!!」
「!?、ぐぅううう!!、ぁぁあ!!?」
シェイドモンはななの写し身をかなぐり捨て
本来の赤い目が幾つも浮かぶ黒い影になると
彼女の心象風景たる地下劇場の汚染を開始。
「ゴメン・・・ゴメンネ・・・ナナ・・・
デモ・・・コウシナイト・・・
アナタヲ・・・マモレナイ・・・!
ダカラ・・・ユルシテクレルヨネ・・・?
ダッテ、アナタハイツモソウイッテ
再演シテタンダカラサァ?
ギャハハハハハハハハハハハハ!!!!!」
「テメェ!!!
《フラッシュ!、バンチョーパンチ!!》」
「ギヒャァアアア!?・・・・・・・・・ギヒ♪
ギャハハハハハハハハハ!!!
ムダダヨォ!、ムダムダムダムダムダムダァ!
ココヲドコダトオモッテンダァ~~~?」
「ア"ァン!?」
「ぅ、くぁぅっ!」
バンチョーレオモンの気合の入った拳は確かにシェイドモンを貫いたのだが、その穴からすぐに影が溢れ出して舞台を穢していく。
「クリカエシテキタ再演ノナカデ
ミンナノオモイヲ、ダレヨリモシリナガラ
フミニジリツヅケタ、後悔
ソシテ、コレカラサキ
ジブンノシラナイミライヘノ、不安
アアァッ、ナンテ・・・!
アマクテ、ヤワラカクテ、オイシインダロウ
ナナノ絶望ハ!!
イクラデモ、タベラレル!
ナノニ、イクラデモ、アフレデル!
ダカラ、イクラデモ、チカラガミナギル!」
「ケッ、オヤジの言ってた無限湧きって奴かァ?
テメェほんとにめんどくせぇなァー」
「ご、めん、ね・・・ッ」
ジワジワと精神を汚染される感覚に膝を震わせながら舞台少女は堪えていた。
「ギャハハハ!、モウアキラメロヨー、ナーナ♪
ジブンガイチバンヨクワカッテルダロ?
コノ絶望ハケセナイッテ 」
「消さないよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハ?」
「消したりなんか、しない
あなたにあげたりなんか、しない!
だって、それは私に必要なモノだもの
もっと良いモノに、もっと良い舞台にする為にッ
だからァアアアアアアアアア!!!!!!」
「ヒィッ!?」
しっかりと両足に力を入れて
しっかりと両手に握り締めた
大太刀・輪と小太刀・舞越しに
シェイドモンが見たのは彼女に似つかわしくない
手負いの獅子の如き狂暴な形相。
「返してシェイドモン!!!
私は!!、全部!!、持っていくの!!!」
「だとよ」
吼え猛るななの前にバンチョーレオモンが差し出すのは傷だらけの武骨な刀身。
「シ、ラナイ、シラナイシラナイ!!!
コンナッ、コンナナナ、シラナイ!!!
マタダ!、マタオマエハソウヤッテェエエエ!
シェイドモンノジャマヲーーーーーー!!」
「アァン?、何言ってんだァ?
この甘ったれがキレてんのはなァ
テメェがあんだけおちょくったからだろうがァ
大体なァ
オレサマがテメェの邪魔をしてんじゃねぇ」
重なり合った3つの刃がゆっくりと振り上げられ
「テメェがァ
オレサマの前を塞いで邪魔してんだろうがァ
だからァ、食い破る!」
「食らい尽くす!」
「「それだけだァッッッ!!!」」
同時に振り下ろされた
「「《獅子!!!、羅王漸!!!》」」
「 !? 」
それらが放つ眩く輝く黄色いソウルの斬撃は
ガォオオオオオオオオオオオオン!!!!!
シェイドモンに牙を剥いて襲い掛かった。
「ァ"ァァア"アアァアアア"!!!???」
ななとバンチョーレオモンの想いの結晶たる隻眼の獅子を象ったオーラが舞台に落ちた影を荒々しく
何一つ取り零さずに食らっていく。
「
ナ、ナ、ァ・・・ !
ドウ
カ
どうか、あの2人をお願い、ね?」
「え?」「アン?」
退場間際、戦場荒らしと呼ばれたデジモンは
「ちゃんと、守ってあげて
でないと、きっと、あなたは今よりももっと
絶望、する・・・から・・・」
「シェイドモン!!、どういう事!?
2人って誰と誰なの!?」
甘く 優しく
「それ、は、それは!
オシエテアーゲナイ♪
ミンナマモレバイイダケダロ?
マモレルモンナラノハナシダケドネーーー!
クスッ!、クスクスクスクスクスクス!!
ギヒヒヒ!、ギャハッ!
ギャハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「ッッッ!!、テッメェェエエエ!!!」
重たい呪い【餞別】を残すのであった。
☆天界 分かたれし戦場
「だい、じょうぶ・・・なのよね・・・?」
「う、うん・・・うん!
レオルモンを信じようッ」
手首に食らいついたまま、食らいつかれたまま
制止している1人と1体をドルガモンと並んで
見守るのは星見純那。
「ばななぁーーー!!」
「ばななちゃん!!」
「大場さん・・・」
「レオルモン!、御主ならば
必ずやなな殿を救えるで御座る!!」
「ああ!、オレ達全員が!
そう信じている!、だから!、頑張れ!!」
「なんだなー!」
「おい!、いい加減起きろ香子!!!」
「むにゃぁ・・・・・・あとさんじっぷん・・・・・・」
「いつまで寝てるデスぅうううううう!?
フタバはもう眠気なんてとっくの昔にぶっ飛ばしてんのに!、デスぅうううううう!」
他の舞台少女やデジモン達も固唾を飲む中で
ガォオオオオオオオオオオオオン!!!!!
『!?』
黄色の神機が獅子の咆哮を上げ
星形の画面を囲うようにタテガミの意匠が加わり
「舞台に落ちた果実がひとつ
中身はとっても柔らかだから
すぐ傷つくし、崩れちゃう・・・」
十字傷が描かれたボロボロなフレンジが揺れる
黄色い幕の下で背中合わせで並び立つのは
二刀を手にした白い衣装を纏う舞台少女と
「だったらァこのオレサマ、不屈の獅子!
バンチョーレオモンが受け止めらァ!」
黒い衣装を羽織り、顔の左半分を帽子で隠す
傷だらけの刀を持った筋骨隆々な獅子獣人。
「・・・・・・・・・何度でも?」
「アア、何度でも だァ!!!」
「ぁ」
百獣番長・バンチョーレオモンが乱暴に幕を払い除けると、そこにあったのは
己のパートナーと繋がる星々の絆が
目に涙をいっぱいためて駆け寄ってくる光景。
「ななぁあああ!!!、な、なぁ!!!」
「お"がえ"り"ぃ"ばな"な"ぁあああ!!!」
「ばななちゃん!!!、ばななちゃぁんっ
ほんとにほんもののばななちゃんだぁ!!」
「みんな・・・・ごめんッ・・・私・・・わたし・・・!」
「あやまんのなし!、グスッ!
どうせなら、かおるこがおきてっときに!
してくれよぉ!!!、ばななぁ!!!」
「「お"お"お"お"お"お"お"お"お"ん"んん!!
よ"がっだぁ"ぁあああああああああ!!!
こんどは、こんどこそはぁあああ!!!」」
「・・・・・・・・・ヒカリ、ほんっとにごめんデスぅ
竜族を代表して空気読めないこいつらの分ブイが謝るデスぅ」
「大丈夫、気にしないで
それにきっと大場さんが元に戻った事
あの子も、エリスモンも
喜んでくれると思うから」
「ヒカ 」
「むにゃーーー・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・」
「カオルコォーーーーーー!!!
今!、ブイ!、珍しく!、シリアス!、してる!
所!、デスぅうううううう!!!」
パンパンパンパンパンパンパンパン!!!!
パパパパパパパパパパパパンッ!!!!!
「・・・・・・・・・起きた時、花柳さんに怒られても
私知らないからね?」
「そ、そうなんだなー!
ナナさんが元に戻ったって!
リーダー達に報せないとなんだなー!
アゥン!、アゥン!、アゥーーーン!!」
オオオオオオゥーーー・・・・ン!!!!!!
アォウ! ワォーーーゥッ!!!
「ッ、ストラビモン目を醒ましたの!?」
「グズン!、よかったね!、まひるちゃん!
・・・・・・・・・あれ?」
「バナナーーー!!!、バナナバナナバナナ!
バナナジャン!、いつものふわふわバナナ!
バナナバナナバナナーーーーーー!!!」
『え"!?』
「ケッ」
「パ、パンダモン・・・怪我、大丈夫?」
「斬られた所と蹴られた所メチャクチャいてぇ!
いてぇけどウチ平気!、全然平気ジャン!」
「なら、黙ってなよ、うん
後、今ジュンナ達はねのけようとした事
クロディーヌに言いつけるからな!」
「お!、そうだ!、そうジャン!
クロ公!、クロ公ーーーーーー!!
ほらバナナ!、バナナがバナナになった!
バナナッッッ!!!!!!」
「テメェは何を言ってんだァ?」
「ば、バンチョーレオモン
そろそろパンダモンの頭から手を
クロちゃん?」
「 Où・・・? 」
『?』
「Où・・・est・・・ma・・・Maya?」
「は?、テンドーどこいったって?
あーーー!!?、居ねぇジャン!!?
テンドーも!!!、レキスモンも!!!」
『ッッッ!!!???』
クロディーヌが俯きがちに呟いた指摘により
ななを取り戻した事を喜んでいた
舞台少女とデジモン達の表情が凍りつく。
「クソッタレ!、戦場荒らしが言ってたのはこうゆう事かァ!!」
「な、ちょ、まって、待ってよ!!!
やっと、なながもどったのにッ
今度は天堂さん!?、いい加減にして!!」
「ジュンナッ」
「ってか、あいつらいつから居ねぇんだ!?
あたしらに泡ぶつけた後からか!?」
「・・・・・・・・・ひかりちゃんが来た時までは
確かに真矢ちゃんもレキスモンも居たわ」
「大場さん?」
「わ、わかるのばななちゃん!?」
「シェイドモン、目はいっぱいあったから
みんなの事、全部見てたの
・・・・・・・・・私はそれをずっと見せられてたから」
「ばななッ
!!、クロちゃん!!?」
「Maya? Maya!? 天堂真矢ッッッ!!!
どこよ?、どこにいったのよッ!!?
笑えない冗談はやめなさいってば!!!
やめ、て、よ・・・ぉ・・・ぅ・・・
まやっ、まやぁああああああ!!!!!!」
「お、おいクロ公
ソレ
あの時のヒカリと一緒ジャン?」
「いけないッ!!、西條さん!!」
「そ、そんなッ・・・これでは・・・
パンダモンが、ベアモンが!
エリスモンと、同じように
拙者は、せっしゃは、また」
「!!、シーサモン!!!
君の力を貸してくれ!!!
一か八か!、オレが太陽となって!!
君の聖なる力を増幅させてクロディーヌの暗黒のソウルを祓う!!!」
「わ、わかったんだなーーー!!!」
「クロ公・・・
ウチ、言ったよな?
強くなってもあんなんヤダって
絶対の絶対にならないって!!!
なぁ? なぁ!!?」
「 Ma Maya・・・ 」
パンダモンの、パートナーの声にも応えずに
西條クロディーヌは天堂真矢の影を追い続け
神機から、仄暗い橙色のソウルを
地に落としていくのであった・・・。
※ばななのバンチョーレオモンには原作のイラストにある他の傷はありません
顔の左半分を目ごと潰した十字傷のみです
この傷は彼女のキラめきがデータの深部にまで到達している為、例え転生しても残り続けます