99ADVENTURE   作:リカル

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大陸出発後から回収してきたジャスティモンや元アンドロモン達、ネプトゥーンモン等のデジタマは月光の神殿に安置してあります。


幻の中のブイドラモン アルフォース瞬く刻

☆天界

 

 

世界樹核付近 最終防衛ライン

 

 

神域からのゲートより

 

その場を訪れた9人と8体を待っていたのは

 

 

 

「な、何だか、とっても

 

 

ピッカピッカしてるーーー!!?」

「ま、まぶしいでござるぅううう!!」

 

 

目映く輝く黄金で造られた広大な壁。

 

 

「こ、これは一体何なんデシテ!?」

「メディウムさんの話には出てきませんでしたが・・・」

「とりあえず!、行ってみるジャン!」

 

 

バチバチバチバチバチバチバチッ!!!!!

 

 

「ぐぇええええええ"ぃ!!?」

「へぇ、不用意に近寄ればああなるのね」

「く、クロちゃん・・・

少しでいいからベアモンの心配もしてあげよ?」

「まァ、お陰でアレがヤバいってのはよーくわかったなァ

おい、ドルモン」

「ボクだってこんなの知らないよ!

ただ、この気配は間違いなくあいつだ

 

黄金の聖騎士マグナモン!

 

世界樹の守りの要!、見てるんだろ!?」

『!』

「お前だってボクの気配はわかる筈だ!、とっとと出てこい!!」

「お願い!、私達はあなた達に話があるの!

この世界、デジタルワールドを救う為に!

(残り2日、それまでに終わらせないと!!)」

 

ドルモンや純那が必死に声を掛けるが

 

返答はない。

 

「チッ!、黙りか!

青瓢箪!、出番だ!

あいつは君の言う事なら必ず耳を傾ける!」

「・・・・・・・・・」

「ドルはん、それどういう意味なん?」

「マグナモンとかつてのこいつ!

アルフォースブイドラモンは産まれた頃からの付き合いなんだよ!、だから 」

「は?、ちょ、ちょっと待て!!

そんなのあたしら聞いてねぇぞ!!」

「そ、そうだよ!、そうだって知ってたら!

もっと早くブイモンを連れて来たのに!!」

 

突然の暴露に双葉と華恋が色めき立つ中

 

「成る程なぁ

さっきのそういう意味だったん?」

「カオ、ルコ」

「うちに最後まで付き合う言うとった癖に

・・・・・・・・・まぁ、ええよ、好きにして」

「お、おい香子!

お前、まさか!!」

「双葉はんがこの子の立場なら

おんなじ事、するんやない?」

「!、だからって!!」

「フタバ、カオルコを

ううん、そんなの言う必要なんて、ない

・・・・・・・・・か」

「ぶ、ブイモン!?

待つんだ!、だって!!、君は!!」

 

ブイモンは黄金の壁に触れる

 

 

すると、呆気なくすり抜けていった。

 

 

「みんな、安心して、欲しい

ちゃんとあいつらに、頼んで、くるから

 

だからどうか、この世界をッ

 

 

ーーーーーー!!!」

 

 

「ぶ、ブイモン!!、待って!、待ってよ!!」

「いかん華恋!、下手に触れれば御主もベアモンの二の舞で御座る!!」

「でも!、だって!、こんなの!

香子ちゃん!、本当にいいの!?」

「あんな泣き虫で弱虫で、なのにすーぐ調子乗る青瓢箪居ない方が精々するわ」

 

 

 

〔「

 

 

うるさい

 

 

お前がアルを語るなよ ニンゲン」〕

 

 

『!?』

「この声!、マグナモン!!

お前、やっぱり見てたな!」

〔「相変わらずうるさいなボッチ

あれだけデカい態度取ってたのに

レイド帝国に瞬殺されたような奴が

 

 

ニンゲンのペットになったような奴が

 

 

この選ばれし存在

聖騎士創設の起源に連なる一族たる僕に偉そうな口を叩くなよ、ゴミめ」〕

「ご、ゴミって・・・!?

ドルモンはあなたの仲間じゃない!」

〔「ピーピーピーピーうるさいなー

そいつがゴミならお前達は公害だ

 

 

シェイドモンを産み出したニンゲンめ」〕

 

 

「!?、シェイドモン!!」

〔「だからお前は助かったんだろ!?そうに決まってる!!そうじゃなくちゃおかしいんだよ!!間違ってる!!お前が生き残ってなんで僕らの同胞は消えなくちゃいけなかったんだ!?ええ?

 

言ってみろよ!!、卑怯モン!!!」〕

 

「え、あ」

「!?、なな!!」

「テッメェエエエ!!!

どっちが卑怯モンだァアアア!?

隠れて好き放題言いやがって!!」

〔「ギャーギャーうるさいな!うるさいんだよ!どいつもこいつも!うるさくてうるさくて仕方ない!!」〕

「・・・・・・・・・おい、隠士、こいつは」

「言うな月光!!

それ以上は言うなよッ、頼むから!!」

「!、みんな伏せろぉおおお!!」

 

 

『《ブイブレスアローMAX!!!!!》』

 

 

ストラビモンが吠えるのとほぼ同時に

 

V字型の超高熱線による爆撃が

 

舞台少女とパートナー達を強襲。

 

「華恋!、大丈夫!?」

「う、うん!、リュー君も平気?」

「なん、の!、これしき!

!?、華恋!!

香子殿達が居ないで御座る!!」

「ぇ」

〔「奴等は僕が直接始末する、だから」〕

「わかってるさマグさん!

シェイドモンを産み出して!

俺らからアルさんを奪ったニンゲン!!」

「許せねぇえええ!!」

「消してやるッ!、消してやるぅ!」

「そんなモンに味方するお前らも同罪だ!」

 

 

「な、に、これ・・・・・・・・・?」

「マヒル!!、呆けるな!!、構えろ!!」

「ナナ!、おい!、テメェ!!」

「だ、だって!

この子達だって、シェイドモンの・・・!」

 

 

「なぁ!、クロ公!

こいつらシェイドモンに負けたのに

シェイドモンに勝ったウチらに

なんでこんなに偉そうジャン!?」

「わからないわよ!

わからない、けど!」

「ええ、降りかかる火の粉は払わなくては」

「くっ!、これでは共闘を持ち掛ける以前の問題デシテ!!」

 

 

「・・・・・・・・・ーーーーーー、ふざけないで」

「ジュンナッ」

「ふざけないでよ!!

私達は!

こんな所で足を止めていられないのにッ

 

 

邪魔!!!、しないで!!!」

 

 

「ジュンナ!、くそ!!

だから教えたくなかったんだよ!!」

 

 

剥き出しの憎悪と共に牙を爪を向け殺到する 

 

 

古代竜の集団。

 

 

その標的は長年追い続けてきた

 

 

ニンゲン【幻想の存在】。 

 

 

 

 

☆黄金の壁内部

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ!

遅く、なって、わる、かった!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

金一色の空間をブイモンとしての全力疾走で駆け抜け、漸く果たしたかつての友との直接対面。

 

「マグ、ナ、モン?」

「!、ごめんアル!

今、余計な事に気を使っててさ!

でも、もう大丈夫だよ!」

「そ、そ、っか

あの、マグ、ナ、モン」

「なんだい?、アル?

というかさ、どうして昔みたいに呼んでくれないの?」

「あ、そ、の、ごめ!」

「謝らなくてもいいんだよ!

僕の方こそごめん・・・

せっかく、肥溜めみたいな下界から戻ってきてくれた君をすぐに迎えに行けなくて・・・」

「し、しかたないッ

だって、世界樹のセキュリティシステムと

一体化、したんだから!」

「そう!そうなんだ!凄いだろ!見てくれよ!

 

この黄金色の空間!!これ全部僕なんだ!!」

 

「す、すごい、な

流石、マグ、ナ、モン」

「・・・・・・・・・ねぇ、アル

 

どうしてそんなに脅えてるの?」

 

「お、おびえてなんか 」

「ああ!、もしかして!

 

こいつらが追って来ないか心配だった?」

 

「!!?、ふ、フタバ?、フレイモン?

 

 

カオ、ルコ?」

 

 

「もう大丈だよアル何の心配も要らない

今度こそ僕が君を守るどんな奴等からも

 

 

レイド帝国からもこのニンゲン共からも」

 

 

「かは!」

「ぐ!、ぅ!」

「ふ、たりとも・・・!」

 

その少し離れた場所に、黄金の床に

 

乱雑に叩きつけられたのは今の自分の仲間達だった。

 

「ま、マグ、ナ、モン!

どうして、なんで、こんなことを!?」

「どうして?アルこそおかしな事言わないでくれよシェイドモンを産み出したのはこいつらニンゲンなのにソレを倒して英雄面しちゃってさ!マッチポンプもいいところだ!

君もそう思わないかい?、アル?」

「そ、それ、他のニンゲンに、宿主になった

ニンゲン、には!、言ってな 」

「勿論言ってやった!僕らの同胞が消えて!お前が存在してるのは間違ってるって!

卑怯モンってさぁ!」

「!!、ナ、ナぁ・・・!、ごめッ」

「どうしたの?、アル?

泣いてるの?、どうして?」

「ひっ!」

「・・・・・・・・・アル?」

「あ、ちが!、コレは!」

「どうしちゃったんだよ?

オドオドしちゃって君らしくない・・・

あ!そっか!今の君はブイモンだもんね!この情勢じゃ不安になるのも仕方ないか!でもさっき言ったろ?

君は僕が 」

 

 

「ええ加減にしぃや」

 

 

 

        うるっさいなぁ

 

 

                     」

 

 

「だ、ダメ、だ!

ブ、お、おれが!、なんとかする、か 」

「だから、黙ってろって?

こいつが、こんだけコケにされて大人しく出来るワケねーだろ?

勿論、あたしだって!」

「ああ!、オレもだ!

マグナモン!、今の君は・・・!

 

 

シェイドモンと同じ目をしているぞ!!」

 

 

「ハ?」

「だからブイモンは脅えてるんだ!

何故それがわからない!?」

「おまけに、喋り方のねっとり感まで

あの真っ黒目玉とおんなじやん」

「部屋を金ぴかにするより先に鏡でも用意してろっての!」

「だ、め!、みん、な!

 

はやく、逃げるデスぅうううううう!!!」

 

 

「《エクストリーム・ジハード》」

 

 

ブイモンの絶叫の直後

 

マグナモンの全身からエネルギー波が放たれる。

 

「おおおおおお!!!」

「うるさい」

 

すると、拳を固めたアルダモンが炎を纏って

強引にその技を突っ切り

 

「でぇりぁあああ!」「はっ!!」

「うるさいうるさいうるさいうるさい」

 

双葉と香子の道を造った

 

 

 

バキィィィンッッッ!!!

 

 

 

「「え・・・?」」

「!、フタバ!!、カオルコ!!」

「うるさいんだよお前ら」

 

が、Determinaterと水仙花

 

同時に振るわれた2つの刃は

 

黄金の鎧に接触した途端

 

 

粉々に砕け散る。

 

 

「《ブラフマストラぁあああ!!》」

「《ライトオーラバリア》」

「な!?」

「だから何度も言わせるなよ

 

 

うるさい」

 

 

2人が立ち直る時間を稼ぐべく

 

至近距離から高速連射された炎の弾丸は

 

光の壁により容易に掻き消され

 

 

「《シャイニングゴールドソーラーストーム》」

 

 

次の瞬間、2人と1体を襲ったのは

 

周囲の空間よりも目映い

 

黄金のレーザー光線による集中砲火。

 

「やっと静かになったねアル」

「ぁ!、ああ!、ぅぁぁあ"あ"あ"!!!」

 

ブイモンの目の前で力無く倒れ伏すのは

 

キラめきを完膚無きまでに粉砕され

 

レヴュー衣装までもがボロボロにされた双葉と香子

 

アルダモンにいたっては炎の翼が根元から消失し

 

ルードリー・タルパナが全壊していた。

 

「アルはやっぱり優しいねこんなゴミや公害なんかの為に涙を流して」

「ふぐ!、えぐぅ!、うあああああ!!」

 

 

「だぁ!、れがぁ!、公害、なん・・・!?」

 

 

「ぁ、ぁっ」

「ゴミ、か!

確かに、オレは!、そうだが!!

それでも!

憎しみに囚われ!、自分の使命を忘れ!

世界樹の恩恵を私物化している!

君・・・いや、お前よりはずっとマシだ!!」

「はは!、言うじゃんか、相棒!!」

 

それでも彼女達は最早柄の部分しか残っていない

 

ヒビだらけの武器を、震える足を

 

支えにして立ち上がる。

 

 

「うるさい」

「「がはぁ!!?」」

 

 

だが、マグナモンは何の躊躇いもなく

 

香子を、アルダモンを、踏み躙った。

 

頭上から巨大な黄金塊を幾つも落とす事で。

 

「か、香子!?、アルダモン!!」

「お、れは、いい!

はやくッ、かおるこを!!」

「わ、わかっ うぁああ!?」

「フタバ!!

ま、マグ、ナ、モン!!

どうして!、なんでフタバを!?」

「だって僕から君を奪ったのはそこで這いつくばってる薄汚いニンゲンだろ?

 

 

だから今度は僕が奪うんだ

 

 

こいつの大事なトモをさァ」

 

 

「!、マグナモ、ッ

まさか、その為にフタバをここに!?

や、めろ!、やめろぉおおおおおお!!」

「《プラズマシュート》」

「が!、あ"ッ!、があ"あ"あぁ!!」

「あい、ぼ!、ぐぅぅ!!?」

「双葉はん!、双葉はん!!」

「本当にうるさいな特にお前炎の器僕ら竜族の始祖って言っても所詮はその入れ物ってだけだろ?なのに逆上せ上がっちゃってさ!お前こそただのオマケなのに!ムカつくんだよ!」

 

押し潰された幼馴染みや

 

痛めつけられるパートナーの目の前で

 

首を掴まれ、片手で持ち上げられる双葉。

 

「ああそういえばニンゲンって削除したらデジタマになるのかな?まぁなったらなったでいっか!その時は精々扱き使ってやるよ

お前がアルにしたようにさぁ!!

 

 

くくく、ははハ・・・!

 

 

ハハハハハハハハハハハハ!!!!!」

 

 

「やっ、めぇ!、やめ、て・・・ぇええ!!」

 

 

黄金の下敷きにされた香子ではどれだけ必死に

 

腕を伸ばしても届かない。

 

 

「マグナモンッッッ!!!」

 

 

「なんだい?、ア、る?」

 

 

「ブイはん・・・・・・・・・?」

 

 

その中で彼女のパートナーは、ブイモンは

 

マグナモンの足元まで近づくと

 

深々とひれ伏し、黄金の床に頭をつける。

 

「お願いデス!、お願いデス!

ブイはどうなってもいいから!

どうか!、どうかフタバを助けて下さい!

お願いデス!、お願いデスぅうううう!!」

「アル?、アル?

あ、あれ?、きみ、なに、やってるの?」

「お願いデス!!、お願いデス!!

フタバを放して下さい!!

フタバが居ないと!、カオルコは!

ほんとのほんとにダメダメなんデスぅ!!」

「・・・・・・・・・!?」

「扱き使うならブイにして下さい!!

何でもやります!!、何だってやります!!

だから!、どうか!

カオルコ達を、この先に!

他の聖騎士達の所へ通して下さい!!

お願いデス!、お願いデス!」

「あ、アル?、冗談だよね?

わ、笑えないから!、全然面白くないって!

ソレ!、だから、やめてよ、ねぇ!!」

 

 

(〔「

 

カ ワ イ イ ヨ ネ ェ ?」〕)

 

 

「!!

違う!!!チガウ!!!こんなの!!!アルじゃない!!!

本当の君はそんなんじゃない!!!」

「ぶぇ!」

「は・・・?」

 

幻聴に苛まれながら黄金の聖騎士は

 

自分にすがりつくミットモナイ存在を

 

蹴り飛ばした。

 

「!?、あ、アル!!、今のは 」

「おね、がい、デスぅ!

どうか!、どうか・・・!

ブイのことなら!、好きなだけ!

蹴っても、殴っても、いい!

だから!、フタバを

 

 

カオルコに、かえしてぇ!、デスぅうう!」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

なのに、このデジモンは

 

憧れの光の転生体である筈の存在は

 

涙と鼻水まみれの顔を見せつけた後

 

地べたに頭を擦りつけていて・・・

 

 

すごく   ミットモナイ。

 

 

「は、ハハ、ははハははハ!!

わかった!、僕わかったよ!、アル!

よくわかった!

 

 

君、壊れちゃったんだね

 

 

下界なんて肥溜めで過ごしてニンゲンなんかと一緒に居たらそうなってもしょうがないよね!

 

 

ならさ、直さなくちゃ・・・!

 

 

辛いけど!、僕だってやらないと

 

 

あの時の君みたいに!!」

 

 

「!、~~~~~~ッ!!

(やっぱり、ダメ、だったデスぅ!

でも、ブイにはもう、これしかッ

思いつかなかったデスぅうううう!!)」

 

かつての友が涙を流しながら残る片手に高密度のエネルギーを収束しているのがわかる

直撃すれば削除は免れないのもわかっている

わかっていても、最早ブイモンにはどうしようもない。

 

「大丈夫、今度は君を手離したりしないよ

そうすれば、きっと元の君に ぐ!?」

「・・・・・・・・・」

「ニン!ゲンッ!?」

「お前さ、ブイモンの事

 

 

昔馴染みの事、何もわかってないだろ?」

 

 

「うるッさいな!

(何だ!?、こいつ!

どこからこんな力が!?)」

 

黄金の聖騎士の暴挙を止めたのは

 

反対側で首を掴まれ持ち上げられている筈の

 

舞台少女。

 

「・・・・・・・・・ずっと一緒だった奴がさ

変わっちまうのは、辛いよ

まして、お前の場合

無理矢理引き離されてたんだもんな」

「うる!さい!うるさいうるさい!!ニンゲンが!知った風な口を!!」

「でもさ、それを理由に

今のブイモンに、お前の『アル』を

押しつけんのは違うだろ?

しかも、そうじゃないからリセットしてやり直すって・・・

お前らデジモンがそれが出来る生き物なのは

わかってんだよ、わかってるんだけどさ

 

 

気にいらねぇんだよ!!!」

 

 

「!?」

 

彼女の掛ける指が、手が、徐々にメリ込む

 

13の聖騎士の中で最高の防御力を誇る鎧に。

 

 

「お お お おおおおおお!!!」

 

 

すると、相棒たる炎竜の融合魔人もまた

気合いを入れて自分の上に乗る黄金塊を持ち上げだした。

 

「オ、レは!

自分自身が一番気持ち悪くて、反吐が出る!

今までそう思っていたが!

マグナモン!、お前はそれ以上だな!

そんな奴に!、フタバを!

ブイモンを!、オレの仲間を!

 

 

産まれて初めて出来た!、友達を!

 

 

奪われて、たまるか

 

 

ぁああああああああああああああ!!!」」

 

 

双葉の、アルダモンの熱のこもった声が

 

想いが重なり構成されるのは

 

紫を主体にした赤と黄のフレンジが揺れる

 

漢字の『火』を思わせる紋章が浮かぶ幕。

 

 

 

「ーーーーーーッッッ!!?!、!"!!」

 

 

 

それに包まれた途端

 

融合魔人は、声にならない声を上げて退化し

 

 

「マグナモン、お前の曲がっちまった性根

あたしが

 

 

焼き尽くしてやる」

 

 

「!"!"?ぁづいいい"いい!!!??」

 

 

黄金の聖騎士の手の中で紫の炎が迸った。

 

 

「ぅんが!ががぁ!と!とけッ!?ぼくの!!よろいが!?

 

 

ひっ!!、ひぃいいいいいい!!?」

 

 

身に纏うゴールドデジゾイドが熔解していく中

 

マグナモンは慌ててソレを放り投げた

 

鋭い牙と爪を持ち

 

額から大きな2本の角を生やして

 

自分を睨みながら口から炎を垂れ流す

 

 

赤いタテガミと紫の鱗を持つ人型の竜族を。

 

 

「あつ!?、く、ないん・・・?

 

ふたば、はん?」

 

その存在が放つ炎は香子の上に乗る黄金塊だけを焼失させ、体の自由を取り戻させた。

 

「あづい"ぃいいい!あづいよぉおお"!!

あ、るぅ!、たすけ、ぇえええ"!!」

「マグ、ナ、モン・・・

ッ!、フタバぁあああ!!」

 

           ぁ"?

 

                     」

 

 

未だ燃え続ける炎に悶えながら伸ばされた腕を無視しブイモンは双葉の元へ。

 

「も、もどってる?

よかったぁ、デスぅ!」

「よく、ねぇって

おまえ、いまのは、けっこーひどいぞ?」

「ふぇ!?」

「・・・・・・・・・ま、ジゴージトク、か

ブイモン

 

あいつ たのむ・・・な・・・・・・・・・?」

 

「フタバ?、フタバ!、フタバーーー!!

ッ、そん、なの!

ブイには、無理デスぅうううう!!」

 

謎の変異が何事も無かったように消えたはいいが彼女の意識はそこで途絶えてしまう。

 

「・・・・・・・・・」

「!?、うぅぅ!!」

 

直後、背後から香子が近づいてきて

 

いつものように頬に手を伸ばしてきた。

 

 

「      あ、れ?      」

 

 

目を閉じて痛みに備えていたのに

 

 

 

弱虫で泣き虫で

 

 

なのに、ほんまはかっこつけたがりの癖に

 

 

よぉ頑張りましたなぁ」

 

 

ブイモンに触れる、あの柔らかくて細い手は

 

何故だか、とても優しくて・・・。

 

 

「ほな、うち行ってくるわ」

「!?、な、何言って!

武器だって、そんなだし!

フタバは、もう、助けてくれないのにッ

きみ、だけじゃ!」

「あんたはんがおるやろ」

「!」

「初めて会った時からそうやったやんか

ほんまは怖くて、逃げ出したいのに

 

 

顔、グッチャグッチャにして

 

 

ビービーギャーギャー喚きながら

 

 

あんたはんは、うちのパートナーはなぁ

 

 

ちゃあんとここまで付き合おうてきたんどす

 

 

でもな、それ

 

 

うちが前に進んで道造らなアカンのやろ?」

 

 

「!!」

 

 

「・・・・・・・・・信じとるで、ブイはん

どんだけ歩き出すんが遅くたって

あんたはんならすぐに追いつくって

 

 

そん時はまぁ

 

 

御褒美、あげてもええかも?」

 

 

「ォ、るこぉ」

 

 

 

「なんだよ

 

なんなんだよ

 

ゴホウビ!!ってぇええエェエえッ!!?」

 

 

 

「「!?」」

 

香子の発した単語に異様に反応するマグナモン。

その目は白目を剥いていて、放出される黄金のエネルギーは全身を焼いていた紫炎を吹き飛ばす程。

 

「アレ、ブイはんもやってた」

「古代種の、オーバーライト・・・!

激しい感情によって書き換えられたデータで

異常な程にパワーアップする、けど!」

「その分、データの劣化が激しくなるから寿命が短かくなる

まぁ、僕は世界樹のシステムによる恩恵があるし

 

すっっっごく!!!気に入らないけど!!!

 

アルもお前のソウルを使ってたからかあんまり削られていない

その点だけは感謝してやってもいいんだよ?ニンゲンッ!」

「なぁ、そんなら

外で血気立ってる子達はどうなるん?」

「な!?、まさかお前話したのか!?

『あの時』のチビ達に!!、シェイドモンの産まれを!!?」

「話さない理由がないだろ!?今頃は全員オーバーライトしてるさ!あのニンゲン共を消す為に!!それで寿命が尽きたとしてもあいつらだって本望だよ!!みんな!僕と同じ気持ちで今まで過ごして鍛えてきたんだからね!」

「・・・・・・・・・!!、ううっ!!」

「ええ加減にせえよッ、こんのチンピラ!

なぁにが黄金の聖騎士ぃ~?

 

見た目だけで中身の詰まっとらんメッキやん

それすら双葉はんにドロッドロッのボロッボロッにされて見る影もないし!

今日からのあんたは竜やなくてトカゲ以下の

『ドボカゲ』や!!

 

そんなんと手ぇ組むなんて、うちは絶対ごめんどす!」

「うるさいうるさいうるさいウルッサイ!!僕だって!どこぞのボッチや世界樹の小間使い共じゃあるまいし!誰がニンゲンのペットなんかに成り下がるかよ!

 

 

バーーーーーーカ!!!」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁーーーーーー」

 

最早呆れて何も言えなくなった香子は刃が無く、いつ崩れてもおかしくない水仙花を構えて一歩を踏み出す

 

「どひっ!?

ちょお!?、何してん!?」

「ーーーーーーッ」

 

と、パートナーにスカートの裾を掴まれた。

 

「まさかと思うけど

今更あのドボカゲに味方する気なん!?

確かに、うち好きにしていい言うたけど・・・

『アレ』は、もう!!、アカンやろッ」

「わかってるデスぅ

でも、だからこそ

きみだけにあいつへの道を!

造らせる!、わけには!、いかない!

だって!、そうしないと!

あんな!、御褒美!、もらっていい!、ワケが!!、ないん!!

 

 

デ ス ぅ う う う う う う!!」

 

 

「!?、アル!!

君、ブイモンのままでオーバーライトを?

 

 

いや、違う!、この、光・・・!?

 

 

うそ、だ、嘘だ嘘だ嘘だウソダァあァ!!」

 

 

「もぉー!、なんなんさっきからーーー!?

みんなしてうちを差し置いて目立ちおって

 

ええぇえええーーーーーー!!?」

 

周囲の空間を歪める程に強烈な輝きを放った

 

小竜の傷が癒えたかと思えば

 

体躯が盛り上がって幻竜に変わり

 

更には背中に大翼までもが生える。

 

「治癒の力、持ち・・・

より強靭な肉体を求め進化を促す聖なる力

 

 

『アルフォース』!!!

 

 

でも、でもだって、それは!それは!!

アル、アル!あるぅうううウウウ!!!

そいつがぁ!そのニンゲンがぁアッ君の!!

 

喜びや楽しみ・・・

 

まもりたい!たいせつなものだって!?

 

 

いうのかよぉおおおおオオオーーー!!?」

 

 

「・・・・・・・・・本当にカオルコはズルい、デス

ブイ、満足してたんデスよ?

あの地獄みたいな工場から救ってくれて

夢だと思ってた青い空を見せてくれて

自分で飛べる翼までくれて

 

 

それよりも、もっとすごい御褒美くれて

 

 

だから、きみの、みんなの為なら

我慢、出来ると思ったのにッ

普段あんななのに!、こんな時に限って優しくして!

 

 

お陰で!、ブイ!、まだ!、きみと!!」

 

 

「はぁー、いきなり何を言い出すかと思えば

 

 

うち、まだぜーんぜん本気出しとらんのに

 

 

あんなんで満足されたら困りますわぁ」

 

 

この空間で誰よりも光を放つ竜の隣に

 

余裕の表情で立つのは勿論、花柳香子。

 

 

 

ィィィーーーーーーー・・・・・・・・・ン!!!

 

 

 

彼女の神機はパートナーの輝きを横取りすると

 

ジェット気流に似た音を奏でながら

 

星形の画面の上下にVの字の意匠を重ねた。

 

 

「空と大地を往き還り 進み続けた道の果てに」

 

 

花吹雪が描かれた桜色の幕が

 

その花弁と同じ色をした蒼のフレンジが

 

突風に煽られるかのように大きく揺れる中

 

舞台少女はひとさし舞い。

 

 

「やっとわかった、勝つべき相手は

 

俯き脅え、立ち止まろうとする、自分自身

 

デスぅ!」

 

 

その隣で返り咲き、両腕のブレスレットから

 

 

「才能!、開花!

 

アルフォース!、ブイドラモン!!」

 

 

名乗りと共に伸ばした光の剣を振るい

 

一瞬で幕を微塵にし、舞い上がらせるのは

 

マントを模した翼持つ、最速の聖騎士。

 

 

「こうなったら、最後まで付き合ってやる!

 

デス!」

 

「ほなら、気合い入れな あかんよ?」

 

 

蒼の入り混じった桜吹雪の中

 

立派な鎧に身を包んだパートナーを見上げる

 

香子が浮かべる笑みは

 

やはり、はんなりとしていた。

 

「あアル!アルぅウウウーーー!!!」

「!」

「動かなくていい、デス」

 

アルフォースブイドラモンを目視した途端

マグナモンはオーバーライト状態のまま

《プラズマシュート》を連続で撃ち出す。

 

「認めない!認めないよ!僕は絶対に認めない!!おかしいよ!おかしいってば!こんなの!絶対に間違ってる!間違ってるってば!だって!ニンゲンだよ!ニンゲンなんだよ!そいつは!!僕らの同胞を害し!君を侮辱し!穢したモンの元凶じゃないか!そんな奴なんかの為に!君が!そうなっちゃいけない!いけないんだ!」

「マグナモン、きみってとっても」

 

超高速戦闘に特化した思考を加速させれば

 

目に映るモノ全てが止まって見える

 

その中で周囲の情報を瞬時に処理

 

乱れ飛ぶ大量の光弾の全ての弾道を予測して

 

光剣・アルフォースセイバーを一振りすれば

 

 

「うるさい」

 

 

「      ふぇ?      」

 

 

「わぁ~♪、なんやスッキリしたわぁ♪、色々と♪」

 

自分達に迫っていた大量の《プラズマシュート》は互いにぶつかり合い

 

全滅。

 

「・・・・・・・・・アルフォースブイドラモンならこれぐらい出来る

それを一番知ってるのは、きみの筈、デス」

「ブイはん、あのドボカゲが見てんの

今のあんたはんでも、前のあんたはんでもないわ

 

自分ん中の『アル』だけどす」

 

「!!

ニンゲンがぁッッッ!!!知った風なくちタタクなよぉオオオ!!!」

「人間人間って馬鹿の一つ覚えみたいに・・・

うちには花柳香子って由緒正しい名前があるんどす~、よぉ覚えときぃ?」

「ウルッッッサァあァあ"イ"!!!」

「「!?」」

 

ニンゲン【幻想】への激しい怒りと憎しみに囚われたマグナモンは自らが組み込まれたセキュリティシステムを意図的に暴走させる。

 

「コワしてやる!メチャクチャにしてやるカン単にはケシテなんてやらないッ

お前!おまえオマエお前だけは!!!」

「ぶ、ブイはん・・・

これ、絶対アカン奴やろ?」

「はいデス」

「そこわかってても即答するとこちゃう!」

 

香子が文句を言うのと同時に圧縮される空間。

それが一気に膨張爆発すると先程よりも凄まじい勢いで黄金のレーザー光が降り注いだ。

 

「ーーーーーー!、くぅ!?」

「ハは!はハッ!見えない!速すぎて全然見えない!流石『アル』!

でもさ僕だってまだ!まだ!まだまだ!!!こんなモンじゃないよぉオオオ!!!」

「ぅうううううう!!」

 

アルフォースブイドラモンは即座に神速状態に移行しオーバーライトに加え、世界樹からのバックアップがフルに活用され範囲と威力が増大された《シャイニングゴールドソーラーストーム》をVブレスレットから展開される剣と盾で必死に捌いていく。

 

「こうなったら!全部!そうゼンブだ!ニンゲンは勿論!気に入らないボッチも!ただの小間使いの癖に態度のデカイ神々も!

ゼーーーンブきえチャエばいいんだーァ!

 

 

くくくはははハハははハハハッッッ!!!」

 

 

「・・・・・・・・・ごめんな

お前がシェイドモンに何かされてたって

気づいてたのに何もしてやれなくてッ」

 

 

空間全体で金と蒼とが苛烈にぶつかり合う中

 

 

「でも、それでも!!」

 

 

「周りに当たり散らすのはちゃうやろ?

 

ほんまにあんたみっともないわぁ

 

ドボカゲ」

 

 

「      ハッ!?      」

 

 

悪意に植え付けられた狂気に駆られる聖騎士

 

のすぐ目の前に、いつの間にか立っていたのは

 

最も壊さなくてはいけない、ニンゲン。

 

「(な?ん?で?気づけなかった?

 

この、空間で、僕の中に居る異物が!

 

こんな近くまで来ている事に!

 

・・・・・・・・・僕?ぼく?ぼくぅウウウ!?)

 

 

ああァア!!ウワぁああああああ!!??」

 

 

「通過させてはいけない情報を阻むセキュリティシステム

 

それが、何て呼ばれているか

 

お前は知っているか?

 

 

ファイアウォールって言うんだ」

 

 

その事実に気付き動揺するマグナモンに

 

フレイモンはダメ押しとばかりに告げる

 

相棒が放ち、広げてくれた炎を操り

 

黄金一色だった世界を力強い紫に染めながら。

 

 

「黄金の聖騎士、世界樹の守護の要

 

マグナモン

 

きみの犯した過ちで一番大きかったのは!」

 

 

アルフォースブイドラモンは神速状態のまま胸のアーマーにあるV字を光らせ

 

 

「舞台少女

【うちの】

 

石動双葉を侮った事どす」

 

 

花柳香子は刃無きままに薙刀舞を披露。

 

彼女の実力ならば、再生産等容易なのに

 

それをしない理由はただ一つ。

 

 

「「《シャイニングVフォース・・・!》」」

 

 

自分でやるのがめんどくさいから

【パートナーを信じているから】

 

 

「        !"!"         」

 

 

最速の聖騎士が放った光の軌跡に合わせ

 

流れるように振るわれた水仙花は

 

黄金の残骸すらも粉々に粉砕

 

マグナモンは声にならない叫びを上げながら

 

自分の制御を離れた紫炎の空間を

 

ゴロゴロと転がっていく・・・。

 

「・・・・・・・・・ぁ!ぅ!」

「チィイイイッ!、まだ息があるん!?

今トドメを 」

「やーめーるーデースー!!

こいつ!、一応!、デジタルワールドの!

守護者!、目的!、忘れちゃ!、ダメ!

デスぅうううう!!」

 

いきり立つパートナーの前に最速の聖騎士が一瞬で回り込み立ち塞がる

 

 

消せよぉオオオーーーーーー!!

けせ!とっととけしてくれよぉオオオ!

 

 

くそ!くそくそくそくそくそくそぉウ!!なんだよ!なんなんだよおまえらぁ!どいつもこいつも!『アル』だけじゃなくてぼくのぜんぶ!全!部メチャクチャにしてさぁーーー!?

こんなッこんなのってあるかよぉおおお!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ほんましょーもないわ、このドボカゲは」

 

が、あまりにみっともなく泣き喚いてたので彼女はすぐに振りかざしていた薙刀を収めた。

 

「『アル』は君が想ってるような奴じゃない

周りに良く思われたくてかっこつけてただけでほんとは臆病で弱虫だった、デス」

「ぇ」

「・・・・・・・・・だから、すぐ諦めた

舎弟の、同胞のブイドラモンをシェイドモンから救う事を

ナナが助かったのは何もおかしくなんてない

みんな、誰1人として仲間を助けるのを諦めてなかったんだから!!

 

 

俺と、違ってさ」

 

 

「!」

 

 

「こいつらはすごいんだ

この世界に、舞台にどんな時も全力で挑んでて

だからこそ、何度だって起こせるんだ

 

 

それこそ、『奇跡』みたいなすっごい事を」

 

 

「!!」

 

 

「・・・・・・・・・本当のお前ならきっとすぐソレに気づけたのにな

そのデジメンタルに選ばれた時の

俺らの中で一番キラキラしてたお前ならさ

そんな、きみの兄貴分気取ってた『アル』は

 

 

黄金に映る自分の姿に酔ってただけ、デス

 

 

でも、ブイはもう、そうじゃないから・・・」

 

 

「ま、てぇ!、いかないで!!   ア 」

 

 

「あばよ、マグ」

 

 

「!!!

 

 

ぅぅっ!!!、ぁぁぁああああああ!!!

 

 

うわぁぁぁああああああーーーん"!!!」

 

 

誰よりも、何よりも、呼ばれたかった筈なのに

 

憧れの光の放ったその言葉は

 

双葉の炎より、香子との連携よりも

 

もっと、ずっとマグナモンを抉っていった。

 

「あーあ♪、なーかせたー♪、いけずやなー♪

うちよりあんたはんの方がよっぽどズルいんとちゃいますー?」

「カオルコ、ブイ先行ってるデス」

 

はいぃいいい!?

 

 

って、早ッ!、もう見えへんやん!?

ちょお!?、双葉はんどないするん!?

うち!?、うちが運ばなアカンの!?

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・んもぉーーーーーー!!

 

 

ほんまのほんまに今回だけの特別サービスや

 

 

重ッッッ!?

 

 

双葉はんめっちゃ重いーーーーーー!!?」

 

 

 

 

 

☆天界 世界樹核付近・最終防衛ライン

 

 

『うおおおおおおーーーーーー!!!!!』

 

 

「くそっ!!

どいつもこいつもオーバーライトして!!

お前ら!、それがどういう力かわかっているのか!?、ううんッ!?」

「うっせぇボッチ!、わかってんに決まってんだろ!?」

「あのシェイドモンの元凶!、ニンゲン!」

「それを消せるなら!、今ここで消えたって構わねぇ!」

「それがッ、それしか!、あの時・・・!

 

シェイドモンのおもちゃに!、見せしめに!

 

されるしかなかった俺らが!

 

アルさん達に償う方法がないんだよぉ!!」

 

「ッ」

「刀降ろすなァ!!」

「そうよ!、なな!

みんなも迷っちゃダメ!!」

「で、でも純那ちゃん・・・!

私達が、ブイモンを

この子達の大切な相手を奪ってたのは 」

「だからって!、マヒルの命をこいつらにくれてやるワケにはいかないんだよ!!

戻るんだろ!?、キラめく舞台に!!

 

スタァライト!!、するんだろ!?」

 

「・・・・・・・・・ヴォルフモンの言う通り

私達にはやらなくちゃいけない事がある

だから!」

「ひかりちゃん!?」

「華恋!、悪いが拙者も最早我慢がならん!

大局を見ずに私情だけを優先する竜族の面汚し共め!、御覚悟!!」

「リュー君まで!?、2人共やめてよ!!

こんなの、ノンノン、だよぉッ」

「いやカレン、これ力ずくで止めるしかねージャン

じゃないと、こいつら・・・」

「Quoi?」

「あ"ーーーーーー!、あ・ん・の青瓢箪!

貴様独りが黄金の元へ行った所で収まるモンではないというのに!、何故それがわからないデシテ!?

これだから頭クロンデジゾイドは!!」

「それは今は関係ないと思いますよ」

 

白目を剥いて猛攻を仕掛けるブイドラモン達にヴォルフモンとドルガモン以外は完全体で対応しているのだが・・・

戦意を喪失している舞台少女を庇いながらオーバーライト状態の古代種の集団を相手取るのは、やはり難しい。

 

「チッ、こうなれば

テンドー!、ディアナモンで行くデシテ!!

その場しのぎだが・・・!」

「一旦、眠らせるしかありませんか

わかりまし 」

 

 

「それ!、ちょっと待って欲しい、デス!」

 

 

『んがががががががががーーー!!?』

『え!?』

 

そんな怒りと憎しみに満ちた空気を

 

一迅の蒼い風が文字通り、ぶっ飛ばす。

 

「こ、この早すぎて見えねぇゲンコツ・・・!

間違いねぇ!」

『アルさんッッッ!!!』

「ーーー・・・・・・・・・

 

 

デジモン違い、デスぅうううううう!!!」

 

 

『ふぇ!?』

 

突如乱入し、自分達を殴ってきたアルフォースブイドラモンの思わぬ発言に言葉を失うブイドラモン達。

 

「ブイは『アル』じゃないデスぅ!

真っ青な他モンデスぅうううううう!」

「え、えええーーー!?

ぶ、ブイモン!、どうしてそんな!?」

「この子達は!、ずっとあなたに会い 」

「待ってまひる、華恋も」

「ここはブイモンに任せるで御座るよ」

「ひかりちゃん・・・リュー君・・・」

「シェイドモンのせいで曇ったあいつらの心には君達のキラめきは届かない

届くのはそれこそ最速殿の光だけだ」

「テメェらにだってどうにも出来ねぇ事なんざ

この世界にはいくらでもあんだよ」

「!!

それでも、私達はッ」

「ジュンナ・・・」

 

 

「大体!、きみ達!

シェイドモンが大大大嫌いなのに!

そのシェイドモンを喜ばせる事ばっかして!

あいつが今のきみ達見たら!

お腹抱えて大笑い間違いなし!、デ

・・・・・・・・・ふぇえええええん"!!

ナナの顔で想像しちゃったデスぅううう!

ゾワッ!、ってなったデスぅうううう!」

 

 

「ちょっと!、そういうの口に出すのやめて!!

思わず想像しちゃったじゃないッ、うう!」

「せっかく、わすれかけてたのにぃ・・・!」

「ご、ごめんねクロちゃん!、真矢ちゃん!

本当にごめんなさい!!」

「?、なんでバナナが謝るジャン?」

「黙れアホ熊」

 

困惑する99期達を置き去りにして、最速の聖騎士によるマシンガントークは続く。

 

「大方!、マグナモンにある事!、ない事!、吹き込まれたんデス?

それを真に受けて!、きみ達が消えたら!

 

あの日!

お前らを傷つけた事に泣いたあいつや!

お前らを助けようとしたあいつらの!、その想いを!

 

お前らが憎んでるシェイドモン以上に!

踏みにじるんだってのが!

なんでわかんねぇんだよ!?、チビ達!!」

 

『あ・・・・・・・・・』

「って、きっと『アル』ならそう言うデス

真っ青な他モンのブイにわかるのに

『アル』を知ってるきみ達がどうして気づかないんデス?

そんなんじゃ、きっといつまで経っても

『アル』はきみ達の所へは戻らない、デス」

「!、い、イヤだ!!

イヤだよぉ!、アルさん!!」

「やっとッ、やっと会えたのに!!」

「また一緒に居られるって・・・!

マグさんだって、ずっと待ってて・・・!」

「だから!、ブイ!、『アル』!違う!、デスぅうううううう!!」

『ふぇえええええ~~~ん!!?』

 

・・・・・・・・・ついでに神速鉄拳制裁も継続中。

 

「とりあえずきみ達謝れ!、特にナナに!

いや!、まず!、ブイが謝る!、デス!

ナナぁあああ!、ごめんデスぅううう!」

『!!??!!』

「や、やめてブイモンッ!!

この子達、あなたに殴られた時より辛そうな顔してるから!!」

「させればいい!、デス!

デジタルワールド救う為に頑張ってるみんなの邪魔して何とも思ってない連中なんて!

ブイ!、どうなっても知らない!、デス!」

「ううう!、ごめんなさーーーい!!」

「あ、あやまるからぁーーー!」

「だから、やめてよぉアルさぁん!」

「あんたが、そんな!

地べたに這いつくばって頭下げるなんてぇ

おれたちみたくないぃッ」

 

憧れの存在の土下座を見せつけられたのが余程こたえたのか、ブイドラモン達は遂に折れた。

 

「おい、最速

結局黄金はどうなったのデシテ?」

「フタバにゴールドデジゾイドの鎧を

ドロッドロッのボロッボロッにされて

その上カオルコとボッコボッコにしたから

色んな意味で戦力外、デス」

「ちょ!、ちょっと!

私だって、ななに酷い事を言ったマグナモンは許せないけど!

でも、それじゃ・・・!

私達何の為にここへ来たのかわからないじゃないッ」

「大丈夫デス、ジュンナ

生き残りの聖騎士でニンゲンに敵意を持っていたのはあいつだけだったから

他の3体なら必ずきみ達に協力してくれる

だから、ブイ達はすぐにでもこの先に行かなくちゃいけない、デス

その間、どうか

 

 

マグを頼んだぞ、チビ達」

『!!』

 

 

「・・・・・・・・・きみ達の『アル』じゃない

ブイがお願いしたって意味はない、デス

それでも 」

「ああ、あんたは俺らのアルさんじゃない!

ないッ、けど!」

「それでもあんたは!

アルフォースブイドラモン!

俺らブイドラモン族の、誇りなんだ!!」

「そんなデジモンから頼まれちゃあ・・・

断れるワケ、ない!

だよな!?、お前ら!!」

『お"う!!!』

「ーーー・・・・・・・・・!、ありが 」

 

 

「おーーーもーーーいーーー!!!

はよ、だれかーかわってぇーーーん!!!」

 

 

「カオルコーーーーーー!!

ブイ!、今!、すっごく!、良い雰囲気!、だった!、デスぅうううううう!!

大体!、フタバの方がちっちゃいんだから!、重いワケない!、デス!」

「いや、ほんまにおもいんよ・・・!

ふたばはん、こっちのせかいきて!

ふとったんとちゃいますッ!?」

「あんた達、それどっちも双葉が聞いたら怒るわよ?」

 

そのタイミングで双葉をおんぶした香子が顔を真っ赤にしてプルプルしながら登場。

 

「ハイ☆ハーイ☆

カオルコチャン☆おつかれチャーン☆

オジサン代わってあげるかんねぇ☆」

「おおきにー、ワンコはーん

はぁーーー、つかれたわぁーーー

んもぉ!、ただでさえドボカゲの相手してクタクタな淑女を放って先に行くなんて!

聖騎士が聞いて呆れますぇ・・・!」

「か、香子ちゃんブイモンも色々あってね

ヴォルフモン?」

「エ?、なに?、マヒル?」

「どうしたの?、何だか顔色が 」

 

 

〔「マグナモン!、マグナモン!

わたしのこえ、きこえてるんだよね!?

はやく、おとーさんをたすけにきて!!」〕

 

 

『!?』

「な、なになになにぃーーー!?」

「壁から声が聞こえてきたで御座るよ!?」

「チッ!、おい白ガキ!!

テメェらん所の総大将に・・・

ガンクゥモンに何があったってんだァ!?」

「ローダーレオモン?」

〔「ば、ばんちょー!?

ううんっ、もうばんちょーでも

だれでもいいからおとーさんをたすけて!

 

 

デュークモンと

 

 

オメガモンから!!」〕

 

 

「ッッッ!!!」

 

 

 

さて、一難去ってまた一難

 

 

次なる演目もまた聖騎士によるもの

 

 

煉獄竜と同一の存在たる最凶の騎士と

 

 

終焉の名を冠する最強の騎士を相手に

 

 

舞台少女と抑止の騎士の成れの果ては

 

 

どんな舞台を紡いでくれるのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







マグナモンファンの皆さん本当にすみません。


ふたかおとの頂上決戦に相応しいようにキャラメイクした結果、すっかり恍惚のヤンデレポーズが似合うデジモンになってしまいました


・・・・・・・・・ゴールドデジゾイドの鎧が熔解し


歪んでいたとはいえ思い出忘れられてなかったのに


心抉られていった黄金の聖騎士の輝きが


戻る日は来るのだろうか?





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