☆天界 神域
月光の神殿前
停泊中デッカードラモン号、中央通路
「さて、紆余曲折はあったが・・・
ほ・ん・と・う・に・あ・っ・た・が!!!
どうにか聖騎士達との共闘を取り付けられたのデシテ」
「う、ううっ、悪かった、デスぅううう!」
「うん、ボクも、ごめん・・・」
絶対零度の眼差しを前に聖騎士2体は平伏するばかり。
「落ち着けよルナモン、何とかなったんだから別にいいだろ?」
「そうよ、結果だけ見れば2人共聖騎士の力を取り戻せてプラスにはなったんだし」
「・・・・・・・・・最も被害を被った貴様らがそれで良いならばワタクシからこれ以上言うのは無粋デシテ
ただし、次はないと思え頭クロンデジゾイド共ッ」
「「う、うん!」」
「でも、あの高下駄はまぁええとして他の聖騎士ってほんまに当てになりますぅ~?」
「当てになんなんても大丈夫!、戦ってる最中に後ろから刺されないってだけで安心ジャン♪」
「・・・・・・・・・ねぇ、ソレ本当に大丈夫?」
「所詮、ガンクゥモンを通して一方的にした口約束ですし
破られる可能性を考えた方が良いのでは?」
「心配するなクロディーヌ、テンドー
軍師がこの状況でワタクシ達に弓引く可能性等最早皆無
見た目以外は完璧な聖騎士たる矛盾は例え口約束でも一度交わした誓いを安易に反故にはしないデシテ
王騎や飛竜それに竜帝と六足が居れば警戒は必要だったがな
特に竜帝!、あいつが居たら大気圏外から何もかも消し飛ばすに決まっている!!!」
「「うんうん!!!」」
「ハイ☆ハーイ☆
居ないモンの話題はそこまでにしてぇ☆
みんな☆オジサンに☆ちゅーもーく☆」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『?』
「ストラビモン?」
「フレイモンまでどうしたんだよ?」
話の最中に突然輪から外れ
パートナー達から怪訝な眼差しを向けられながら
2体は中央通路の真ん中に歩み出る。
「いやぁ☆まさか☆まっかぁさぁ☆
ここまで来れるなんてゼーンゼン思ってもなくってさぁ☆
だからねぇ☆もうオジサン限界☆
なんで☆ここでみんなとお別れしたいと☆
思いまぁす☆」「オレもそうさせて貰う」
「「・・・・・・・・・へ?」」
「な、に、を?
御主らは何を言っているで御座るか!!?」
「オヤジ、ソレ笑えねぇぞ?」
「そ、そうだよ2人と
ひかり、ちゃん?」
「ストラビモンお願いね」
「おっけおっけ☆まかせてチョンマゲ☆」
何の前触れもなく行われた離脱宣言に誰もが驚く中でひかりだけは冷静に
古びた袋に入ったデジタマを手渡す。
「し、始祖様!?」
「どうしちゃったんだなー!?」
「ヒカリさんまで何だよソレ!?」
「とーちゃんはそんなつもりでその袋を渡したんじゃない!!」
「長ッ!、長ぁーーーーーー!!
一大事です!!、早く来て下さい!!」
「お前らも今まであんがとねぇん☆
ワー君にもシクヨロ☆
んじゃ☆そゆことで☆バイチャ☆
マヒルチャン☆」「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「「!!」」
「ゲート!?
貴様ら本当にどこへ行くつもりデシテ!!」
矢継ぎ早の展開についていけない仲間達の事などお構い無しに、ストラビモンとフレイモンは足元に展開した異空間に体を滑らせる。
「ジャーーーーーーンッッッ!!!」
「!?、ベアモン!!」
「て、つだえぇ!!、お前らぁーーー!!」
「「「!、うおおおおおお!!!」」」
閉じる寸前だった入り口に爪を突っ込んだベアモンにルナモン、ブイモン、ドルモンが続く。
「やく、行けって!
マヒル!、フタバ!
今のあいつら、ウチより アホだから!!」
「・・・・・・・・・ッ、かれん!、ちゃん!」
「うん、ひかりちゃんは任せて」
バンッッッッッッ!!!!!
「い"!!?」
「はよ行き双葉ぁ!!!」
「ーーーーーー!!、ごめん香子!!!」
「「「「ぷっはぁーーー!」」」」
「Bvavo♪、たまにはやるんじゃない?」
「へ、へへ・・・だろ?」
まひると双葉は異空間へと飛び込むのと同時にゲートは閉じられ、跡形もなく消失。
「ひかりちゃん またなの?」
そのすぐ後、華恋は普段では考えられない
冷えきった声を運命の相手にぶつける。
「また、って
前とは、違うじゃないッ
ちゃんと、あなたの側に居るでしょ?」
「ノンノン・・・、ノンノン!、だよ!
ひかりちゃんはまた奪おうとしてる
ひかりちゃんを
あなたを想う相手の、世界を!!!」
「そんな、そんな資格!、私にはない!」
「パートナーがあなたをどう思うかに資格は必要ないのでは?
最も、この世界での一番のファンの想いを蔑ろにするのは舞台少女失格と言っても過言ではありませんが・・・」
「で、も、だって! 私は!!」
「自分の気持ちに負けて、そのせいで周りに迷惑をかけてパートナーに取り返しのつかない事をした
それって私も同じじゃない?」
「!?」
「なな・・・」「ケッ」
「ねぇ教えてよ、ひかりちゃん
私にもパートナーを持つ資格はないの?」
「ち、が!
私とあなたは違う!!
だって、だってエリスモンは!!
神でも騎士でも番長でもない
普通の、デジモン・・・!
なのに!!、私が巻き込んだ!!
私と出会いさえしなければッ
あの子はあんな姿にならなかった!
あんな風に、苦しまなかった!!
まだ生まれた、ばっかりなのに!
きえなくて よかったのに・・・!!!」
「ううーん、そうなのか?
あいつはヒカリと一緒だったからずっと楽しかったんジャン?」
「ぇ」
「甚だ不本意ながらワタクシもこのアホと同意見デシテ
ヒカリ、貴様は知らないだろうな・・・
このレイド帝国に支配され、歪んでしまったデジタルワールドでたった独り過ごすのが
どれだけ辛くて、さびしいのかをッ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「な、なんだよ?
言いたい事あるなら言えよ青瓢箪!
悪かったな!、ボクだけワー爺に匿われて楽してさ!」
「いや、ドルモンだってキツかったろ?
なぁ、ガルル?」
「ああ、ドドモンだった頃からずっと辛そうにしかめっ面してたのを良く覚えているぞグルル」
「そうなんだなー・・・」
「仕方ないさ、長の悲しみに寄り添い
オメガモン様の事で悩み続けていたのだから」
「でも、今はもう
ジュンナさんのお陰で大丈夫だろ?、兄弟」
「・・・・・・・・・うん、ありがと、にーちゃん達
ねぇ、ヒカリ
こんなに恵まれたボクが言うのも何だけさ
産まれて初めて見たモノが
舞台少女だなんて
あいつはとんでもない贅沢モンだと思うよ」
「ッ、でも、でもぉ!
もう、この物語の終わりは近いのに
あの子はまだ、産まれてくれない!!
それに、産まれても・・・!
私を、おぼえてないかも、しれない!!!
だから!、せめて!
あの子がこれから産まれる世界が 」
「あいや!!!、待たれよッッッ!!!」
『!?』
「りゅう、くん?」
「自分の気持ちを誤魔化す為の言い訳に世界を救う等とデカイ口を叩くのは
どこぞのトカゲ野郎だけで十分で御座る・・・
だから、例え
自分を見てくれないかもしれなくとも!
この舞台の救世主役として、スタァとして
パートナーから目を背けるな、神楽ひかり
これは、神でも騎士でも番長でもない
華恋に、御主の運命に出逢わなければ
何物にもなれなかった普通の、デジモンの!
御主のパートナーと!、同類たる拙者の!
切なる願い!!、で、御座るぅッッッ!!」
「!、・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ひかりへとぶつけられる言葉の中で
リュウダモンの懇願が一番彼女に突き刺さった。
「ひかりちゃん」
「か、れん?」
「ひかりちゃんだって私のこと忘れてたよね?
でも、ちゃんと思い出せたでしょ?」
「・・・・・・・・・思い出させた、でしょ?
バッ華恋」
「なら、ひかりちゃんだって
ううん、ひかりちゃんじゃなきゃダメなの!
エーちゃん、あなたのパートナーの運命は
この世界で!!、舞台で!!
ひかりちゃんしか、居ないんだからぁ!!」
「
あなたは、いつも そう
どうして?
どうしてそんなこと、そんな風に言えるの?
バカ
バカバカ!、バッかれん!!
そんなに、いわれたら、わたし
会いたく なっちゃうじゃない・・・!
エ・・・リス!、モン! にぃ・・・・・・・・・!!」
その心の奥底にまで飛び込めたのは
やはり、愛城華恋。
「これにて一件落着、かしら?」
「それは露崎さんと石動さんが戻って来るまでわからないわ」
「ほなら、なーんも心配いらんなぁ」
「良く言う、デスぅ
さっきからずっーーーとソワソワしてイヒャイイヒャイイヒャイ!」
「おや、丁度終わった所かい?」
「あ、お婆ちゃん!」
「・・・・・・・・・お騒がせしてごめんなさい」
「いやー、アタシとしては助かったよ」
「?、おや?
お婆様それは私達の手配書では」
「ああ、結局私の賞金の方が天堂真矢よりも
!?
ちょっと待ってババモン!!
あなた『ソレ』どこで手に入れたの!!?」
「?、クロ公お前何言ってんジャン?
そんなんどこでも貰えた 」
「いや、いやッ!、確かにおかしい!!
ウラルの手配書ならばまだここにあっても良いが
ワタクシ達の居た士武大陸の手配書を
レギオン群島に潜伏していた筈の貴様が!!
何故持っているのデシテ!!?」
「そりゃあ、ねぇ・・・」
ババモンはいつも通りだった
表情も歩き方も何もかも。
「コレを出したのはアタシだからさ」
『ッッッ!!?』
「カレン!!、ヒカリ!!
そいつから離れなァアアアアアア!!!」
「「!」」
「遅いよバカタレ共」
唯一異なるのは手首に収まる
星形の画面を囲う真っ赤な薔薇の意匠以外が
全て漆黒に染まった
神機。
「カーッカッカッカッカァ!!!」
「え 」「な 」
「華恋!!、ひかり殿ぉ!!」
豪胆な高笑いと共に降りてきた黒い幕により
ふたりでひとつの運命覆い隠される中・・・
「こういう時
洒落た名乗りでもすんのが筋なんだろうけど
生憎、今回はそういうのは無しさ!」
丸まった背が伸びて
手が、足が、髪が、顔が若々しさを取り戻し
頭部が赤い蕾へと変じていった。
「あらよっと!」
「「うわぁーー!?」」
最後の仕上げとばかりにババモンは・・・
いや
レイド帝国四天王が一体 麗将・ロゼモンは
黒い幕をローブとして纏いつつ
華恋とひかりを絡め取った。
「後
あのあからさまな悪の組織の女幹部キャラもねぇ・・・
アレやるには3日ぐらい独り部屋に籠って役作りしなくちゃ、アタシにゃ無理なモンでさー
カカッ♪」
☆記録の泉
このデジタルワールドの根幹を成す世界樹
その中枢たる天界には全ての世界のあらゆる
情報、知識、事象、果ては感情までもが集積され
自在に活用出来るとされる泉が存在する。
「昔も昔☆大昔
ここに死を司る天使サマが片眼をポイ☆して
ソレを知りたい事がなんでもわかっちゃう大粒ルビーにしたっていう
文字通りの意味での☆パワースポット☆
勿論それ相応のセキュリティだってあるんだけどもさぁ☆今のオジサンにはハイパーでスーパーな合鍵があるので問題ナッシング☆☆☆」
「・・・・・・・・・オレがそうならなかったらお前はどうするつもりだったんだ?」
「強行突破」
「それじゃまるでベアモンじゃないか」
そんな神聖な場所の前で世間話をしているのは
デジタマの入った袋を持った光の仔人狼と
火の亜人。
「実際、これからやるの闘争チャン以上のアホの極みっしょ?
マジ前代未聞よ?
デジタルワールドに来たばっかの時のデータと今のデータを照らし合わせて
パートナーをリブートさせるなんてさぁ」
「だが、もうそれしか方法がないんだろ?」
「ああ、オレ達を通じて創世神に・・・デジモンに近づきすぎてる2人を元通りにするには
オレ達と出会ってからのデータも、メモリも
全部纏めて初期化しなくちゃいけない」
「でないと2人は、例えこの世界を救えても
人間界に戻れない
デジタルワールドに、取り残されてしまうッ
フタバとカオルコが、引き離されてしまうッ
そんな事は絶対にあってはならないんだ」
「・・・・・・・・・炎の、いや
付き合わせて悪いなフレイモン
本当はオレだけで済ませるつもりだったのに」
「冗談じゃないぞストラビモン
例え、お前であっても
他のモンに相棒の命運を任せられるものか」
「だろうな、そんなのオレだってお断りだし
なぁ、【オレ】」「なんだ?、【オレ】」
「今からすっげぇ不謹慎な事言っていい?」
「じゃあ、オレも言わせて貰おうか
生きるのってメチャクチャしんどかったけど
メチャクチャ楽しかったな!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・アッハッハァ☆」」
2体は同じ笑みを浮かべながら
一歩、また一歩と泉へと進んでいく
自分達の願いを叶えるべく
もうこれ以上の同調を阻むべく
大切な存在がこの世界で過ごした情報が
最も詰まっているその身を捧げる為に・・・。
「エリスモンは、本当に大丈夫なのか?」
「ダイジョブ☆ダイジョブ☆
むしろ、今のデジタルワールドで一番安全な場所にしまっちゃうんだからさぁ☆
みんなが世界を救って人間界に戻る時
2人のリブート発動と一緒にワー君んとこに転送されるようにしとくって☆
・・・・・・・・・ごめん、な
でも、オレにもヒカリチャンの気持ちは
ッ」
「光の? うわぁっ!?」
ストラビモンとフレイモンの行く手を遮るは
旋回するLove Judgement
そして
「どぉおおおりゃあああッッッ!!!」
「「がはっ!!?」」
豪快に振るわれるDeterminater。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ここ、何もないからさ
全部聞こえたぞ?、なんだよ初期化って?
それってドボカゲがブイモンにやろうとしたのと一緒だろ?
あたし気に入らないって言ったよな?
それをよりによって
お前が!!、あたしにすんのかよッ!!?」
「・・・・・・・・・ああ、そうなるな」
「!!、ふっざけんなぁあああ!!!」
「《フレイムテイル》」
追撃のハルバートは炎の尾で受け流され
「《ベビーサラマンダー》」
「ぐっ!?、ぁあああああ!!?」
レヴュー衣装のあちこちを燃える仔蛇に這いずり回られ、悶える双葉。
ガキィン!!
「アッ☆ハッ☆ハァ☆☆☆
防がれちったぁ☆ザァンネェン☆」
「!、うぅ!!」
火の影から音もなく忍び寄った光輝く爪を先読みしていたまひるが受け止めたのだが、徐々にメイスが押し返されていく。
「なんで来たんだよ?
ってか、どうやって来れたんだよ?
ヒカリチャンはどうした?
今のあの子を放ってていいのかよ?」
「私、ひかりちゃんの保護者じゃないもん
後」
「!?」
「あなたに守られるだけの舞台少女でもッ
ない!!」
「あ・た・し、だってぇ!!」
「くっ」
窮屈な姿勢にも関わらず全力で振り抜かれたスイングがストラビモンを引き離し
フレイモンの炎もまた、裂帛の気合により吹き飛ばされた。
「ねぇ、どうして?
なんで、私達に話してくれなかったの?」
「当時者置いて盛り上がんな!
って、前に言ったのお前ら忘れたのか!?」
「そっちこそ、ずっと側に居たんだから
オレ達がこんなモンだっての知ってるだろ?」
「
うん・・・・・・・・・知ってる
いつもワザとらしいぐらいに明るく振る舞って
暗い気持ちを無理に隠そうとしてて
周りばっかり優先して
それを自己満足だって言って
自分で自分を傷つけて、ばっかりッ
それが私のパートナーなんだって」
「そんだけわかってるなら、さぁ
早く戻れよニンゲン!!!
グルァアアアアアアッッッ!!!」
願望を吐き出しながら光は唸り、牙を剥く。
「この際だ!
その馬鹿がつくぐらいに真っ直ぐ過ぎな所も!
何でもかんでも自分のせいにする所も!
全部纏めてあたしが叩き直してやるッ!!」
「直さなきゃいけないのは
治らなきゃいけないのはそっちの方だろ?」
対する炎は静かに決意を灯して拳を固めた
直後
ストラビモンは双葉へ フレイモンはまひるへと
跳躍。
「え?」「おま!?、えら!!」
「卑怯モンと言いたければ好きなだけ言え」
「今のオレ達はどんな手段だって厭わない
だから君達の
心も体もキラめきも全部踏みにじれる」
その宣言通りに2体は動揺する2人の武器を踏みつけて一気に懐へと飛び込む。
「《リヒト・ナーゲル》」「《フレイムテイル》」
狙いは勿論、上掛けの紐。
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふーーーーーー」」
「!?、!! な」
「に、を?
なにを!!、やってんだッ!!?」
眼前で振り下ろされた輝く爪を炎の尾を
双葉も、まひるも止めてみせた
素手で。
しかし、最早ソレはヒトのモノでない・・・。
「どうした?、ストラビモン
あたしらをニンゲンに戻すんだろ?
やれるモンならやってみろ!!」
「ァ、アア・・・ッ・・・ルァぁああ"あ!!!」
「フレイモン
手段を選ばないのは私達だって一緒だよ?
あなた達の願いを踏みにじれるのも」
「ち、が
ちがうチガウちがう違うチガウぅう!!!」
「違わねぇよ、何も違わないッ
相棒が取り返しつかなくなるのがイヤなのは
あたしだって同じなんだよ!」
「私も、イヤ!
あなたも、この世界で過ごした思い出も
私のキラめきなのにッ それを奪わないで!!」
「「ーーー!ーーーーーー!!!」」
へたり込み、頭を抱えるデジモン達の前に佇むパートナーの姿は完全に異形へと変じていた。
しかも、双葉もまひるも今までは無意識にかけていたブレーキを意図的に壊し
完全に創造神と同調してしまっている。
「わ、か、てるか?
ニンゲンじゃなくなってるのが!?
かえるんだろ!?、大好きなキラめく舞台に!
カレンチャンやみんなと!、家族ん所!
なのに、そう、なったらもうリブートしても!」
「うん、わかってるよ
私の全部がデジモンになっちゃったから
もう初期化してもニンゲンにはなれないんだって」
絶叫する仔人狼の前に歩み出て微笑む人狼
「自分の体なんだから、あたしらが一番わかってるって」
「なら!?、どうして!?、なんでだ!?
フタバァ!!?」
「ま、なんとかなるって
華恋だってバラバラにされても元通りになったんだし
あたしだって、コレぜってぇ乗りこなしてやるから
もう泣くなよ・・・な?、相棒」
「ぐう"う"う"ぅうううッッッ!!!」
泣きじゃくる亜人の頭を撫でる竜人。
「落ち着いた?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・一応、ね
本当にどうするんだよ?、マヒル
カレンチャン達になんて説明すればいいんだよ?
特にヒカリチャン」
「それはお前の自業自得だかんなー、どうせ神楽には初期化の話とかしてないんだろ?」
「ああ!、光の言っていないぞ!
それどころか!、ウラル大陸に戻るって嘘ついてたな!」
「炎のーーー!!!
それ今言っちゃいけないヤーーーツ!!!
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
戻ったらちゃんと誠心誠意謝ります
だから棒だけは御勘弁をッ」
ガタタタタタタタタタ!!!!!!!!!
「「うおっ!?、デジタマが動いた!!」」
「・・・・・・・・・続きはエリスモンをひかりちゃんに返してからね」
「 」
顔が狼なせいで迫力増し増しなまひるにストラビモンがマナーモードに陥っていると・・・
ビー! ビー! ビー!
泉の周辺に異音が鳴り響いた。
「ん!?、んん!!?、どうなってる!?
ルナモンのサーバーに接続出来ない!」
「はぁ!?
ちょっと待って!、あたしもやってみる!」
ビー! ビー! ビー!
「くそ!、ダメか!」
「ど、どうしたの2人共?」
「サーバーに接続出来ないって・・・
!、炎の!!、闘争のサーバー開け!!
ログから辿れる筈だ!」
「え?
あ!、そうか!
あそこからなら神殿間のプライベート回線からゲートを開けるかもしれない!」
「急げフレイモン!
何か、イヤな予感がするッ」
「華恋ちゃん・・・!、ひかりちゃん・・・!」
☆天界 神域
月光の神殿前
「!?、みんな息を止めて!!!」
「「「!!?」」」
神々のコロッセオを経由し、月光の神殿へと転移するや否やまひるは口元を手で覆いながら仲間達に警告を発する。
「この香り・・・間違いない!、ロゼモンのだよ!」
「お、おい!
よく見たら森がバラまみれだし!
ルナモン所の連中みんな倒れてるぞ!?」
「炎のッ」
「任せろ!!《ベビーサラマンダー!!》」
「あたしも 」
「フタバチャンはタンマ!
火加減間違えて森林火災にでもなったら月光チャンがヒスるっての」
「そ、それにセイレーンモン達が、その
焼き鳥とか焼き魚になっちゃうかも・・・」
「あ」
狼達が竜人を制止している間に亜人は精密なコントロールでバラの花弁と周囲に漂う残り香を焼失させていった。
「どうだ!?、マヒル!」
「・・・・・・・・・うん!、もう大丈夫!」
「まずはデッカードラモン号へ急ごう
ただし、慎重に
いいね?、フタバチャン」
「ッ、わかってる!」
「(ハッチは開きっ放し、か
大体、こんな異常事態にも関わらず誰も出てこないなんて
それとも、もう、誰も中に居ないのか?
だとしたら・・・!)」
ストラビモンは内心の焦りを必死に圧し殺し
先頭に立って物音一つしない艦内へ・・・。
「「「「ッッッ!!!」」」」
ハッチを上がり、辿り着いた中央通路では
横たわるリュウダモンの上にひかりが覆い被さり
レオルモン
ブイモン
ドルモン
ルナモン
ベアモンが点々と倒れ伏し
純那にいたっては『明けの遠吠え』の5体と一緒に
顔面から壁に打ちつけられていた。
「そ、んな」
「かおるこ?、香子!、香子どこだ!?
返事しろって!、なぁ!!?、香子!!!」
「待つんだフタバ!!、まだ敵が残っているかもしれない!!」
昏倒している仲間達の姿に困惑する最中
「ゥウウウ」
「!、ワー君無事だ・・・・・・・・・た?」
「ガルルルルルゥウウウ!!!」
操縦席から現れたワー爺は顔の下半分をガスマスクで隠しており、露出する上半分から見える眼に
理性の光は、ない。
「おじいちゃん?
まさか、ロゼモンに操られて・・・!?」
「や、やめろ爺さん!!」
「ガルルルルル!」
「くっ!!」
「ワー、く 」
カン! パキッ!
「フォッンゥ!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・フォ
フォウン?、ワシ、何しとったんじゃ?」
振り上げられた機械爪が降ろされる寸前
老人狼の後頭部に小さな小さな鉄球が直撃。
そこから水色のキラめきが弾けると
ワー爺の眼がいつもの柔和なモノに戻る。
「「お爺ちゃん/爺さん!!」」
「フォッ!?、どちら様ですじゃ!!?」
「ワー君!、説明後!、何があった!?」
「そ、それが、その
ワシにもよくわからんのですじゃ
ババモン様と話していたら急にビリっと 」
「ババモン・・・・・・・・・だったの・・・」
それをやったのは
顔中に眼鏡の破片が突き刺さった状態で
壁にもたれる星見純那。
「ババモンがロゼモンで!
わた、と、かぐらさ・・・いが・・・
ッ、みんな!!!
つ、れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「純那ちゃん!!」
「委員長!、星見ぃ!!」
彼女は朦朧とする意識の中でもひたむきに言葉を捻り出し、狼と竜の腕に抱き止められた所で気を失うのであった・・・。
レイド帝国四天王
魔将・ムルムクスモン拠点 空中戦艦
「漸く、この時が訪れたか・・・」
その内部にある祭壇にて儀式を執り行うのは
この艦の主たる魔王型デジモン
「後一歩の所でどこぞのイレギュラーにより奪われた
現在の天界に渦巻く負の感情の代替品
届けてくれて感謝する、麗将」
「・・・・・・・・・」
ムルムクスモンの隣でロゼモンが見下ろす先にあるのは、怪しく脈動する魔方陣を囲うように突き立てられた
5つの十字架
「散々こちらに損害を与えてくれたんだ
究極体相当にまで肥育されたそのソウル
私の宿願の為、有効活用させて貰うぞ?
救世主諸君」
そこに囚われ
十字架を通じて魔方陣へとソウルを吸収される
5人の舞台少女達の瞼は固く閉じられており
開かれる様子は
ない。
「さぁ!、今こそ甦るがいい!
この那由多の屍の上に存在する歪んだ世界ッ
その幕を降ろす天蓋!
星をも砕くとされるヴァロドゥルモンの比翼
超古代の巨鳥 オニスモンよッッッ!!!」