「でっかー、どらもん?」
「オレ、もうだれも犠牲に
しない、って・・・きめ・・・・・・なのに・・・」
「犠牲じゃないッッッ!!!」
「ほう?」
「デッカードラモンが自分としての意思を取り戻して決めたやりたかった事を!!
そんな言葉なんかで片付けるなよ!!」
「フン・・・!」
呆然と立ち尽くす双葉とフレイモンに、アルファモンはムルムクスモンとの剣劇を繰り広げながら全身全霊の叫びを叩きつける。
「そう、だよな!、兄弟!
《ブラストコフィン!!》」
「ギ?」
「やってやろうぜ!、ガルル!」
「ああ!、勿論だグルル!」
「「《カオス/フォックスファイアー!》」」
「み、んな?」
「マヒルさん!、始祖様!
おいら達も手伝うんだな!
だから!、頑張るんだなーーー!」
「とーちゃんが、長が!
自分達の身を案じたというのはわかっています
・・・・・・・・・ですが、それでも!
皆さんがこの世界で、舞台で見せてくれたキラめきに応えたいのは自分達だって同じ!
《グラオ・レルム》ォォォオオオゥン!!」
「ギギッ!?」
「お、おまえら・・・」
すると、まひるやストラビモンの目の前で『明けの遠吠え』の5体がグリフォモンに牙を剥いた。
「ギェア!、ギエエエァアアア 」
「《石敢当!!!!!!》」
「!?!!?、グェップ!!」
ドーベルモンの封印が破られ《スーパーソニックボイス》が放たれる寸前に口の中に飛び込んだシーサモンが壁を張れば大半が体内に逆流。
「ギエエエァアアア!!!」
「「「「「ギャゥンッッッ!?」」」」」
だが、即座に再生され他の4体と一緒に超高周波の音波の餌食に。
「フン、ただの成熟期が無駄な事を」
「ムルムクスモン
あなた、学習能力がないのかしら?」
「ゴミ溜めで産まれ育ったモン達をさ
舐めてばかりいると!」
「ブハッ!?、が!!」
「腹を下しても知らないぞ、うん」
魔将のニヤケ面に頭突きをくらわせ、怯んだ隙に鳩尾に膝を入れると体勢が折れ曲がったタイミングで頭をボールのように蹴り飛ばす。
ガコンッッッ!!!
聖騎士にあるまじき行為のオンパレードが披露されるのと同時に幻獣の口に突っ込まれたのは
Love Judgement。
「ギ!、ンギェ・・・!」
「双葉ちゃん!、フレイモン!」
「最大火力だ相棒!!」
「中までしっかり火ぃ通してやろうぜ!!」
まひるの投擲により開かれたままのそこに
フレイモンと双葉がDeterminaterを突き立てれば
ムルムクスモンの濁った物とはまるで違う
力強い紫炎がグリフォモンの体内を蹂躙。
「美味しい所は食わせて貰う・・・!
《リヒト・バイン》グルァアアアアアアーーーーーー!!!」
「ァギェア"!・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
脆くなった喉元を光る牙が丸々抉り取って漸く究極体デジモンの消滅が始まった。
「や、やっとたおせたぁー・・・」
「でも!、今のでもう武器が使いモンになんねぇ・・・」
「2人共再生産まで出来なくなっ、くっ!」
「無理、すんなよ炎のッ
オレ達自身も、限界なんだか 」
「〔〔「「ー・ー?"!~!ーーー・・・・」〕
満身創痍な4体の頭上を塞ぐ天蓋の翼持つ怪鳥。
その体躯が徐々に収縮し、牙のある嘴から漏れる叫びは先程に比べると弱々しい。
舞台少女5人によるソウルの配給が止まったのだ。
「や、やややったー!、流石はゴシュジン!
ユピテルモンさん!、いいい今ですって!!
・・・・・・・・・ユピテルモンさん?」
「!?、ユピテルモン様ぁああん!!!」
「ーーー・・・・・・・・・ッ・・・」
天を塞いでいた存在の全貌が明らかになる中
消耗しきったユピテルモンの手から稲光の大剣が消え、ラースモードが解除。
〔「ー・ー!"!~!ーーー・!!」〕
「やらせ、ない!、のだよ・・・ぉ!」
だが、それでも雷霆の神は残る力を振り絞り
戦艦に向けて放たれた破壊光線を防いだ
「マーーーヤァ・・・・・・ッッ!・・・・・・・・・」
自分の身を盾にして。
「い
いやぁああああああああ!!!!!!
ユピテルモン様!、ユピテルモンさまぁあ!!」
「ゆゆゆユノモンさぁーーーん!?
ど!、どどど何処行くんですかぁああ!?
おおおぃいいい!、ややややめろぉおお!!
お、俺、ゴシュジン以外に痛めつけられんのいやだいやだいやだぁあああああ!!!」
「「ギェア!!、ギェア!!」」
「《エンドレス・ワルツ・・・!》」
「《アウスターベン》そしてぇーーー!《エルンストウェル!》
空白!、こちらはまだ時間がかかるッ
奴は貴様が仕留めろぉーーー!!」
「うん!!
ジュンナ!、アルファインフォースを使って一気に終わらせる!」
「わかっ !?、アルファモン!!」
「《ゲヘナ・フレイム》」
〔「!!!ー・ー!"!!ーーー・!"!」〕
「さぁ、オニスモンよ
こんな世界!、焼き払ってしまえ・・・!!」
アルファモンの準備が整うより先に
怪鳥・オニスモンの巨翼に地獄の業火が宿る。
『ふぇえええん!?』
「なによ?、アレ?」
「呆けないでノワール!、ブランちゃんを守るわよ!!」
「お、おねーちゃん・・・おとーさん・・・!」
「おいおい!!、本気でデジタルワールドを焼け野原にすっきかってェんだ!?」
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
「し、シーサモン!、みんなぁ!」
「ファングモン!、グルルモン!、ガルルモン!、ドーベルモン!」
「おまえ・・・・・・ら・・・起きろ、って!!」
「くそ!、くそぉおおおおおお!!」
暴風の如き羽ばたきにより勢いを増した
《ゲヘナ・フレイム》が地上の全てを一掃
「《デジタライズ・オブ・ソウルッッッ》」
する筈だった
抑止の聖騎士がパートナーの負担を度外視し
全力で放った必殺技で相殺しなければ。
〔「・・・ー・・・・・・ーーー・・・」〕
「この損壊では再生まで数分はかかるか
フン、命拾いしたな有象無象共
だが、こちらとしても助かった
お陰で最大の不穏分子たる
孤高の隠士とそのパートナーを討ち取れる」
「ジュ!、ナッ」
「かはっ!!、はっ!!、は!!」
地べたに這いつくばるドルモンと純那にムルムクスモンは細身剣を弄びながらゆっくりと歩み寄った。
「ぎゃおおおおおおう!!」
「ほぅ?、火を吹くか!
ますますニンゲン離れしてきたな」
「るっ、せぇえええ!!」
「がるるるるる・・・!」
「フン!」
「きゃん!?」
「その芸には飽きたぞ、ツユザキマヒル
最速の聖騎士ならばいざ知らず
お前の思考は光速の動きにまるでついていけていないではないか
そして、イスルギフタバ」
「ぎゃっ!」
「ファイアウォールの特性を持つ炎
だというのに、お前のソレはムラが多すぎる
薄い所を突いてやれば、この通り簡単に抜けるぞ?」
「ちく!、しょ!
(ダメだ・・・今のあたしじゃ・・・)」
「(何も・・・できない・・・!)
う、ううぅ!」
「哀れだな、創造神に連なるモンのパートナーになったばかりにニンゲンを辞め
だというのに、デジモンにすら成りきれていないとは・・・・・・・・・冥土の土産だ
最期に面白いモンを観せてやろう」
紫炎を吐き出してきた竜人を
緑光と化して爪を向けてきた人狼を
軽々一蹴した魔将の背中に
輝く二対の翼が現れる。
「「てん、し・・・・・・・・・?」」
「そう、かつてこの弱肉強食たる戦乱の世界で無意味にも治安維持を務めた挙げ句
レイド帝国の最初の侵攻の折、失われたデータの補填として養分とされた天使型デジモン
その生き残りが
私だ」
「「ッッッ!!?」」
ムルムクスモンの正体にストラビモンもフレイモンも顔色を失う
「私の同胞や私が仕えていた三大天使
他にも多くの命を切り捨てられたというのに
この世界は何も変わらなかった・・・
いや、それどころか侵略されても尚
いがみ合い、他のモンを踏み台にして
自分の都合を優先するモンばかり
これならば
あの時デジモンは、デジタルワールドは
全て滅びるべきだったのではないか?
そう想い至った私は
この歪んだ世界を消すと誓ったのだ
侵略者たるレイド帝国に全てを捧げてでもな」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・んだよ、ソレ」」
が、余りの物言いにすぐに色が戻った。
「いがみ合って、他のモン踏み台にして
自分の都合を優先しているのは!
お前だって同じだろう!?」
「ほう?、言うではないか
多くのモンを切り捨てた創造神の一部にして
今まさに護るべきパートナーを害している
唾棄すべき存在がッ」
「オレの相棒は!、ただ護られるだけの舞台少女じゃない!!!」
「・・・・・・・・・」
「オレ達や、この世界がクソッタレなのは百も承知だっての!
だけど、舞台少女のみんなに出逢えたのはそんなデジタルワールドが
これからキラめく舞台があったからだ!
後!!、2人共ニンゲンを辞めちゃいない!
カレンチャンがそうだったように・・・
絶対ッ、元通りになるんだよ!
オレ達のパートナーの行く末を
この舞台の終幕を!!
お前が!、勝手に決めつけんな!!」
「・・・・・・・・・ッ」
パートナー達の想いに折れかけていた
双葉とまひるの心に『火/光』が灯る。
「フン!!
中身の無い器如きが吠えた所で何もならん
オニスモン!、次こそは仕損じるなよ!!」
〔「?~ーー!ーーーーー!"!"!"」〕
ムルムクスモンは天使だった証を輝かせると再び《ゲヘナ・フレイム》をオニスモンの翼に付与。
「ストラビモン」
「あはは・・・ごめんマヒル
かっこつけてはみたんだけど、さぁ・・・」
「フレイモン」
「進化出来ないオレじゃ、もう、どうにも」
「ならさ、あたしが進化するよ」
「「え?」」
「舞台少女は、日々進化中
だから、華恋ちゃんがやったように・・・
じゃ!!! ないッッッ!!!
華恋ちゃんよりも、他の誰よりも!
私進化するよ!
ストラビモン、あなたと一緒に!」
「忘れてないよな?、相棒
あたしが、この舞台で主役張るのに
必要なモンが何なのかを!?」
「「・・・・・・・・・!!」」
衣装の残骸から獣毛や鱗を覗かせながらもストラビモンとフレイモンはパートナーは
やはり、どこまでも舞台少女であった。
アォォォオオオオオオーーーン!!!!!!
ギャオオオオオオオオオオオン!!!!!!
直後、戦場に響き渡ったのは狼と竜の咆哮。
「こ、れは・・・!」
「ソウルとキラめき!?
オレ達の体からどうし
あ、そっか・・・・・・・・・器、だから
自分でも気づかない内に溜めてたんだ
マヒルの『光』を・・・」
「フタバの『炎』を・・・
でも、もうオレ達は入れ物なんかじゃ
いられない!!!
そうだろ!、【オレ】!?」
「ああ、そうだな【オレ】
こんなにも眩しくて、熱いパートナーに
相応しい存在に・・・!
ずっと、言い訳並べて目を反らしてモンに!
なっちゃっおっかぁ☆ 本物に☆」
2つの器が今まで蓄積していた
ソウルとキラめきを全て解放させれば
緑と紫の神機がようやっと起動する。
「でも、オジサンだけじゃムリムリだから☆
マヒル☆」
「うん!」
「フタバ!!」
「ああ、思いっきりやってやろうぜ!!
相棒!!」
まひるとストラビモンには
白と紫のフレンジが揺れる『光』と書かれた
緑の幕
双葉とフレイモンには
赤と黄のフレンジが揺れる『火』と書かれた
紫の幕
「「「「ーーー!!!ッッッ!!!」」」」
かつて、受け止められず弾かれたソレらが
頭上から降りてくれば
案の定、凄まじい圧迫感が4体を襲った
が!
今は、もう 負けられる筈がない。
「(
ばななちゃんも、天堂さんも、純那ちゃんも
華恋ちゃんも!!!)」
「(クロ子も・・・・・・・・・香子も!!!
とんでもないピンチをチャンスに変えたッ)
だったらぁ!!、あたし達はぁ!!」
「もっとッ もっとぉおおーーー!!」
みんなが見せてきた魂のキラめきをも越える
その為の超越進化なのだから。
「キラめくみんなは大好きだけど・・・!」
「キラめく君はもっと好き☆」
二条の剣閃により断たれた粒子の幕を
再生産させたレヴュー衣装の赤い上掛けを
モフモフとした緑色のファーへと変える
人間
その頭頂部からはピコピコ動く狼耳
スカートからは細長い尻尾が覗き
手には爪、口から牙も見えている。
「回る」「回る」
「「デュエットが
終わるまで 一緒に 踊りきろう!!」」
新調させた『衣装』を着た舞台少女の
隣に並び立つのは眩い輝きの鎧と
身の丈程の双刃剣を両手に各々携えた
光り輝く至高の獣
またの名を・・・。
「「獣が始祖 エンシェントガルルモン」」
「ずっと、君が側に居てくれた・・・」
「だから、進化出来たんだよ、私達」
「だね☆」
古代獣へと至った『光』は
やっと、心の底から明るく笑えた
足元で微笑むパートナーのお陰で。
「互いの火と火が!、熱く!」
「激しく!」
「「炎のように!!」」
爆炎と共が燃え上がった粒子の幕を
再生産させたレヴュー衣装に引火させ
赤い上掛けを紫炎の翼へと変える
人間。
その額からは大きな2本の角
スカートからは逞しい尻尾が覗き
手には爪、口から牙も見えている。
「燃え重なったオレ達の道!!」
「それがあたしが見つけられた・・・
夜空を焦がす一本道!!!」
新調させた『衣装』を着た舞台少女の
隣に並ぶのは炎を連想させる厚い装甲と
太陽フレアの如き熱を放つ大翼を背中に持つ
轟火の焔翼竜
またの名を・・・。
「「竜が始祖 エンシェントグレイモン」」
「最後まで付き合って貰うぜ! 相棒!!」
「気合い!、入れて!、突き進むさ!!
相棒!!!」
古代竜へと至った『炎』に
もう迷いなど無い、恐れるものは無い
足元で堂々と構える舞台少女のお陰で。
「ほう!、創世神に同調したせいで変質した肉体のデータを『衣装』へと書き換えた上!
器でしかなかったパートナーを始祖へと至らせるとは!」
「やぁあああーーー!!」
「・・・・・・・・・だというのに、結局それか?」
Love Judgementを構え緑光と化したまひる。
目には見えずとも直線的な彼女の動きを予測しムルムクスモンが《ゲヘナ・フレイム》を放てば綺麗に直撃した
光輪と化したメイスに。
「!?」
「頭が追いつかなくたって!
体はわかってるの!、私がやれること!!」
地獄の業火を霧散させ魔将を弾いた己のキラめきの元へ滑るように駆けつけ、また投擲。
「ま、マヒルさん飛んでるんだなー・・・?」
「いや、違うぞアレは!」
「体が落ちる前に空中で光になっているのですか・・・?」
「マヒルさんヤッベーな、ガルル」
「マヒルさんヤッベーよ、グルル」
狼耳を立て、右に左に尻尾を揺らしながら空を駆け回る舞台少女に獣達は口を開けて呆けるばかり。
〔「!!ーーーーー!"!"!" ・?!」〕
「あたしの炎にムラがあるって?」
「ひ、るむな・・・!
やれぇい!!、オニスモン!!」
一方、双葉は紫炎の翼を広げて飛翔し《ゲヘナ・フレイム》を纏って突風を巻き起こすオニスモンの目の前へ。
「はっ!!! やぁっ!!! せい!!!」
そして、得意の殺陣を思いっきり披露する。
斧部に彼女が認めない情報【データ】を全て
遮断する火【ファイアウォール】を
内包させながら。
「どうだ?、これなら文句ねぇだろ?」
「「「きゃーーー!!!、きゃーーー!!!
おーーーじさまぁああーーー!!!」」」
『チィイイィイイイッッッ!!!!』
「おいおい・・・おめェら黄金の事根に持ち過ぎだっての」
自分らでは消される他ない攻撃をあっという間に蹴散らし、黄色い歓声を一身に浴びてる
舞台少女に竜達は嫉妬の眼差しを向けるのであった。
「フタバチャン☆ナイスナイス☆でもさぁ!」
「オレ達にも見せ場はとっておいてくれ!」
「《アブソリュート☆ゼロ!》」
「《ガイア!!、トルネーーード!!》」
〔「!?"!?!!"・ーーー!」〕
「・・・・・・・・・炎の、お前変わったなぁ
モチ、イイ意味で☆」
「ははは!、何せオレは!
世界一の舞台少女のパートナーだからな!」
技を放った直後のオニスモンに炸裂したのは
電子すらも止める絶対零度の超凍気と超光
更には、大地の息吹きを収束させた竜巻。
〔「!"?" ・・・・・・・・・ ・!」〕
芯まで凍結した後、熱風によって肉体諸共溶解させられた怪鳥が天空から墜ちていく・・・。
「オニスモ !?
ホシミ、ジュンナ・・・?
お前、何故 アルファモンの魔方陣をッ!?」
「ドルモンに戻っているから使えない筈?
この子がさっき言った事を忘れたのかしら
ゴミ捨て場育ちを舐めるなって・・・!!」
四方八方から緑光に殴られ続ける魔将を見上げながらパートナーから託された聖なる力を
足元から体を伝って腕に、翡翠弓に・・・
矢尻の先端へと集中させる舞台少女。
「ムルムクスモン
あなたって学習能力が無いんじゃなくて・・・
自分の先入観と固定観念に囚われた
頭のお固い、真面目な天使様だったのね
そんなあなたにこの言葉を贈るわ
しきたり【常識】は破る為にあるッッッ!!
《デジタライズ・オブ・・・アローー!!》」
『ギェアーーーーーー!! ァ"』
! ! ! ! ! !
「ダァーーーーーーアア"ア"!!!!!」
咄嗟にグリフォモンを集結させ壁にすれば
弦から矢が離れるの同時に
異次元より伝説上のモンスターが
水色のキラめきを纏いながら召喚。
幻獣の群れを一瞬で食らい尽くし
ムルムクスモンをも飲み込んだ。
「純那ちゃん大丈夫!?」
「そ、れ私の台詞ぅ」
まひるが閃光と共に着地するのと同時に、純那は横たわるドルモンの隣に倒れてしまう。
「ねぇ、ジュンナ・・・
いまのは、だれのことば?」
「決まってるじゃない、私の、ことば、よ」
「うん・・・だと・・・おもった・・・・・・・・・」
「ドルモンもお疲れ様、それにありがとう
2人が頑張ってくれたお陰だよ
私と双葉ちゃんが人間に戻れたのは !!」
「フン、救世主でありながら・・・
デジモンの、獣の感覚も、兼ね備える、か」
粉塵の中で魔将が動くのを狼耳が察知。
Love Judgementを手元で回し、構え直せば
「忌々しいッッッ」
〔「・"!!?・・・・・・・・・」〕
「あいつ!
オニスモンを【ロード】したのか!?」
「どうやら、それだけじゃないみたいだ
炎の・・・!」
「レイドプラグラム・緊急コード 解!!」
斑模様の空に亀裂が走り、崩壊が始まった。
「わ、たし?、我々?
どちらでも、いいッ!!
デジタルワールドを、けせるならば!!」
純那によって欠損していた部分が
異音を立てながら過剰な程に盛り上がり
天使だった証は怪鳥の大翼の一部と化して
手にした細身剣は最早ただの業火の塊に。
「ワォッ☆、ワーーーオ
・・・・・・・・・そんなになるぐらい、憎いのか?
仲間を奪った世界樹が、この世界が
スサノオモン【オレ達】が」
「ニクい?、チガう
コレは我々が生きとし生けるモンにアタえる
慈悲!!、博愛!!、つまりアムール!!
我々!、愛之洗礼にテコノ世界ヲ救う
救えるのはッ、お前らではないッ
このダルクモンだけダァアーーー!!!」
ムルムクスモンだったソレから蠢く0と1の粒子が弾け、全身から垂れ流されていた《ゲヘナ・フレイム》が飛散。
「グルルルァアアア!!」
「たぁ!!」「せいっ!!」
《アブソリュート・ゼロ》で濁った色の炎を消火すれば暴走する魔将を舞台少女2人が天と地から同時に攻める。
「《バテームぅ・デぇ・アムールぅ》」
「「!?」」
「《ガイア・トルネードぉおおお!!》」
「コレが!!、私之愛!!
《ゲヘナ・テンペスト!!》」
しかし
光輪のLove Judgementは剣術で絡め取られ
紫炎のDeterminaterは体術で躱され
古代竜の必殺技は相手の必殺技により相殺
「オ ニ、モンさ !!
愛、アイ、あい、アァアイィイイッ!!!」
「ムルムクスモン、あなたのそれは・・・!」
「あい?」
その瞬間
デジタルウェイブと一体化したまひるが
巨大な双刃剣を頭上に掲げながら突撃し
「愛なんかじゃないっての・・・!」
エンシェントガルルモンもまた
眩い輝きを放ちながら残る1本を振りかぶり
「「《シャープネス クレイモア!!》」」
一閃。
「 ぁぃ ? い 」
「「行くぞぉおおお!!!、相棒!!!」」
四等分にされたムルムクスモンだったソレは
明るまない空を燃え重なって照らす
2つの太陽を見た気がした。
「「《オメガバースト!!!》
でぇりゃあああああーーーーーー!!!」」
周囲数キロに渡り、引き起こされる超爆発
その中で竜と人が魔に
熱く、鮮烈なアクションを魅せつける。
「
・・・・・・・・・これがキラめき か ?
ダハッ
だはははははははははははは!!!!!
敵わぬぅんッ、まるで敵わぬぞぉ~~~?
こんなモンでレイド帝国に敵うモンかぁ!」
「「「「!!??」」」」
ファイアウォールの炎に存在そのものを
世界から遮断され、末端から炭化しても尚
ムルムクスモンは嗤い続けた。
「カグラヒカリも!、他のパートナー共も!
今ごろは最後にして最強!、かつ最新鋭!
産まれながらの純帝国産殺戮兵器たる機将に
消されているだろぅよぉーーーう!!!
せいぜいッ!!!、いそぐことだ!!!
だはははははははははははははは!!!」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
歪な高笑いを上げながら魔将は完全に消滅
その跡には、デジタマすらも残らない・・・。
「ねぇ、双葉ちゃん」
「ああ、あいつもしかして 」
「やめなって2人共」
「もし、そうだとしたら・・・オレは・・・
いや!!、例えそうだったとしても!!
あいつのやった事も!、やろうとした事も!
オレは決して許さないとも!!!」
「《鉄拳制裁!」
〔地神! 神鳴! 神馳! 親父ぃ!!》〕
「《さささサウザントフィストととと!》
や!、やややったぁーーー!!
お、俺やりましたよゴシュジーーーン!!」
「2体纏めて消え去るがいい!
《ヴォルケンクラッツァー!!》ヴルァアアアアァ!!」
「「「「ギァ!、ギェ・・・ッ・・・」」」」
「・・・・・・・・・世話をかける、ドゥフトモン」
「ヴルァー!、気にするなクレニアムモン
世界樹直々のコード操作が逆効果になると予想出来なかったんだ落ち度を挽回したまでの事よ」
「おいおい、崩壊そのものは止まったけどよ
これ本当にやばいんじゃねェか?」
「・・・・・・・・・ああ、私達が想定していた以上に世界樹の衰弱は激しい
恐らく、レイド帝国を排除しても最早手遅れ
遠からず、デジタルワールドは消滅する
そこに生きる全ての生命も共に」
濁った紫炎の化身を削除し終えた聖騎士達
「うっ、ぅうん・・・!」
「ドルモン!?」
「まだ休んだ方がいいんだなー!」
「「そうだぜ兄弟!」」
「ジュンナさんもです!」
「そうも、言ってられないのッ
ななを!、学級委員長としてみんなを助けに行かなくちゃ・・・!」
「ああ、そうだな
いい加減あいつん所行ってやんねーと!」
「ジュンナとドルモンはオレの背中に!」
「炎の悪いけどオレも頼む」
「華恋ちゃん、ひかりちゃん、みんな!
え?」
そして、舞台少女達の頭上を浮かぶ空中戦艦
は
突如、轟音を響かせながら
爆発 炎上
するのであった・・・・・・・・・。
『悪役達の舞台裏』
「
ゼハァーーーーーー・・・・・・・・・!!!
しんっ、どいったらありゃしないね、ぇ!」
「やっと喋れるようになったか?
体の大半棺に突っ込んでる死にぞこないのババアが無理するからだ」
「こん、ぐらいやんないと!
途中で起きてきそうで怖いんだってのッ、こいつらは!」
「・・・・・・・・・舞台少女というのはアンデット型か何かか?」
「いやぁ、それよりももっとずーーーっと!
しぶとい連中だよぉ」
「フン、そうこなくては試す価値がない
あの御方が・・・・・・・・・オファニモン様がッ
《八雷神》にデータも魂も
何もかもを焼かれる痛みに悶え、叫び!
苦しみのあまり涙を流しながらも!
信じ続けた、確かな未来を造れるかどうかを
な」
「・・・・・・・・・ねぇ、ムーさん
いやさ、ダルクモン
今ならまだ間に合うって
あいつらのキラめきを受け入れなくちゃ、あんたは 」
「過剰なまでに投与されたレイドプログラムによりデータの根幹までもが破壊され灰塵と化して真の消滅を迎える
つまりは、デジタルワールドの一部となり
長らく待たせてしまっている御身の前に
再び馳せ参じられるという私にとって至上の喜び!
それを奪おうとしてくれるな
かつてこの世界を七大魔王の脅威から救いし
救世主のパートナーよ」
「・・・・・・・・・アタシらは救ったんじゃなくて
魔王共を人間界に押し付けただけだっての!
お陰でアイツの同期なナンタラカンとかいう所の舞台少女達が玩具を与えられて玩具にされるしッ
それを斑の首長ってば
『わかります』ってさぁ!!!
何とかなったから良かったモンを
下手すりゃ人間界が奴らの戯れに滅ぼされたっての!!」
「それを切り抜けた結果、今この世界に居る舞台少女9人に繋がる未来を造ったのだろう?
なればこそ、この魔将・ムルムクスモンは
七大魔王にも負けない程の悪役を最期まで演じきってみせるさ
全ては、この世界を愛せなくなった私が
オファニモン様の御許へ胸を張って逝く為に
・・・・・・・・・長い間世話になったな、ババア
お前との馬鹿話は存外悪くなかったよ」
「あぁ、アタシもあんたと話すのは嫌いじゃなかったねぇ
でもさ
一つだけ言われておくれや、ムーさん
四天王ってさぁー、いくら何でも
ありきたり過ぎじゃないかい?」
「そ、そうか?
私はワリと気に入っていたんだがな・・・」