99ADVENTURE   作:リカル

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とあるデジモンは
ひょんなことから舞台に出会いました


とあるデジモンは
成り行きのままに舞台に登りました


とあるデジモンは
ひたすらに自分達の舞台にしがみつきました


とあるデジモンは
自分達の象徴を舞台に造り上げ、残しました


とあるデジモンは
自分達の舞台をどうにかやり遂げました


とあるデジモンは舞台に別れを告げました


とあるデジモンは自分達の舞台を広めました


とあるデジモンは自分で舞台を始めました


そして とあるデジモンは今


己のデータ全てを『燃料』にして


最後の大舞台の中心に立っている






ロゼモンの告白、ババモンの真実

 

 

 

「彼女がこの舞台の主催者?

通りで思わせ振りな台詞ばかりだと・・・」

「でも、どうしてそれがわかったの?」

 

墜落中の空中戦艦内にて首席と次席の視線が今最も真実に近いであろう学級委員長に集中する。

 

「頭をぶつけられた時に思い出したの

この世界に来る直前、神楽さんが戻ってきて

聖翔祭の準備を進めていたら

 

 

また、あのキリンからメールがきた事を

・・・・・・・・・でも、私達は」

 

 

「誰1人として見ようともしなかったねぇ!

ったく、こっちは時間無いってのにさ!

あん時は本当に焦ったよッ」

「それは至極当然の事で御座ろう!」 

「うん、賢い選択だね」

「アー、まっったくだァー」

「うーー!!、うーー!!」

「え、ちょっと待ってみんな

 

 

キリンって何!!?

オジサンの検索には斑模様で首の長い生き物とかしか出てこないんだけど!?」

 

 

「光の!、今は空気を読もうか!」

「きみに言われちゃおしまい、デスぅ・・・」

「大体、そのままの意味の筈がないのデシテ

キリンとは恐らく、何かの暗喩

そうだろう?、テンドー」

「え?、ストラビモンが言った通りのキリンですが」

「                  」

「うっわー、ルナモンカッコ悪ぃジャン」

「誰もメールを見なかったのにどうして私達はデジタルワールドに?

!!、もしかして!!」

「婆ちゃんがあたしらを連れて来たって・・・

そういう意味かよ!?、星見!!」

「ま、まひるはんも双葉はんもぉ!

自分達だけわかったような事言わんでちゃあんと説明しておくれやす!」

「薔薇の香りを嗅がせて相手を虜にし、自分の意のままに操る」

「「!」」

「華恋と神楽さんはよく知ってるでしょ?

ソレで私達にメールを

 

デジタルワールドと人間界を繋げるゲートを開かせたのよ

 

あの時の私達って救世主の役も何もなかったから、操るのは簡単だったでしょうね」

「簡単なモンかい!!、別の次元に気軽に干渉なんざ七大魔王連中ぐらいしか出来ないっての!!

あんな無茶を通したせいでさぁ」

 

純那の指摘にロゼモンは憤慨しつつ

 

「1人たりともアタシの手駒に出来なかったんだから、ねぇ?」

『!!』

 

衝撃的な事実を暴露。

 

「警戒しなくても大丈夫

もうその段階は私達が自分でパートナーを見つけられた時点で越えてるから

お婆さんも、今更そんな事言わなくてもいいんじゃない?」

「言いたくもなるっての・・・

アタシだってねぇ色々と準備してたんだよ?

 

手勢を使ってデジタルワールド中に散らばってる神機の元になる石をコツコツ集めたり

 

ムーさんに無理言って純帝国産のデジタマを3つも融通して貰ったりさー

 

それが全部オジャンになったんだから愚痴ぐらいは言わせておくれよ」

「はぐらかさないで

そろそろ貴女の口からちゃんと教えて欲しい

 

 

私達をこの世界に連れてきた目的を」

 

 

「・・・・・・・・・大方の検討はついてんだろ?」

「だからこそ、よ」

「はぁーーー、お堅いねぇ委員長様は

アタシの目的はまぁ色々とあるけど

一番は、そうだねぇ・・・

 

 

アタシとアイツで造った舞台の続きが

何の面白みもなく終わるのが嫌だったんだよ

 

 

だから、色々とテコ入れする為に

レイド帝国の幹部にまでのし上がったのさ」

「ああ、そういう事デシテ」

「え!、どういう事ジャン!?」

「ロゼモンお前ッ、レイド帝国側が掌握している権限を使ってマヒル達の所へのゲートを繋げたのか!?」

「そんな事をすれば人間界にどんな悪影響が

 

いいや!!、それ以前に!!

 

フタバ達の意思を踏みにじって無理矢理デジタルワールドに引き摺り込んだ事自体が!、オレには納得がいかない!!」

「この世界を救う為でも、かい?」

「当たり前で御座ろう!!

華恋が、ひかり殿が、皆が!!

何度生命を脅かされたと思っている!?」

「バー!、メー!」

「カオルコが来なければ・・・ブイは・・・きっと

そう遠くない内に工場長に消されてた、デス

 

でもなぁ!!、それでも!!

 

こいつらにはこいつらの舞台があったんだ!

それを俺達の世界の事情で邪魔して良い理由があるかっての!」

「あらぁーあらぁーまぁーまぁー

どいつもこいつもすっかり絆されちまって」

「うん?、それが狙いだったんだろ?

ボクらの成長を促して、パートナーとの絆を深める為に

時には敵として、時には味方として

・・・・・・・・・ううん、それよりもずっと前から

 

ニンゲンが世界を救うっていう伝承を残して

 

はじまりの街の幼年期達にソレを教えて

 

次の世代にも語り継がせるようにして

 

あんたはずっと動いていたんじゃないのか?

 

 

舞台少女が救世主を演じられるようにさ」

 

 

「じゃあ!、やっぱり!

お婆さんは私達の味方 」

「早まんなァ、ナナァ

あの首長野郎とツルんでる奴がァ、んな単純なモンじゃねぇってこたァ・・・

 

 

テメェが一番よく知ってんだろ?」

 

 

「!!」

「その通りさ

結局アタシは斑の首長とおんなじで

自分が見たいモンの為にあんたらのキラめきを好き勝手に利用してたに過ぎないよ

その結果、誰か1人でも欠けて

 

 

スタァライト、出来なくなっても構わない」

 

 

『・・・・・・・・・ッ!?』

「そう考えて動いていた外道さね、カカ!」

 

麗将は嗤う、ババモンの時よりもっと老猾な笑みで。

 

 

「バー!、うそつきー!」

 

 

「あん?」

「エリスモン?」

 

それを否定するのは、クレールのパートナー。

 

「バー!、うそついてるー!」

「うん、そうだねエーちゃん

お婆ちゃんはスタァライト出来なくなるなんて思ってない

自分のパートナーに・・・

 

 

あなたのクレールに!、もう一度会って!

 

 

スタァライト、したいんでしょ?

 

 

フローラ」

 

 

「!!!」

 

 

更に、追い撃ちとばかりに華恋の放った役名によりロゼモンの着けていた悪の仮面は

 

割れた。

 

「だから、私達を

私達が造ったスタァライトを信じたくて

私達をいっぱい試してた!

 

 

もう一度!

 

 

塔に登ってクレールを取り戻すフローラ 」

 

 

「アタシを」

 

 

「え?」

 

 

「アタシをッ!!

 

 

その名で!! よぶんじゃないッッ!!!」

 

 

『!、ぅわぁあああーーー!?』

 

直後、ロゼモンの足元から発生した《ローズベルベット》が怒涛の勢いで祭壇の床を埋め尽くし

 

デジモンだけを拘束。

 

「ぬ!?、ぐぅううん!!」

「うごけなーーー!」

「リュー君!?」

「エリスモン!

お婆さん、どうして!?」

「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・はぁー・・・!」

「バッチャン?」

「呆けるな!、足掻け!、デシテ!」

「くそぉ!!、全然燃やせない!!」

「相棒ッ、くっ!」

「レオルモン!!、無理に動かないで!!

トゲが!!、トゲが刺さって・・・!」

「うっるせぇーーー!!!」

「グルァアアアーーー!!!」

「ストラビモンもやめてよぉ!!」

「う、うぅん・・・!、今更何を !?」

「この気配はゲート、デス?

!、カオルコーーー!!」

「へ?、え?、きゃあああ~~~!?」

 

パートナー達が棘からの脱出を試みていると

 

 

突如、舞台少女9人の体が浮き上がり

 

 

引き寄せられる

 

 

侵入に使用した通路が変じたゲートへと。

 

 

「カ、カカッ、何も騒ぐこたぁないよ・・・

アレは人間界に繋がるゲート、だから、ね」

『な!?』

「始まりはおろか

終わりまでもあなたが決める、と?

 

 

どこまで私を下に見れば気が済むッ!?」

 

 

「下になんて見てないさ・・・

あんたらはよくやったっての・・・

特にマヤ、よくあのハナ持ちならない主神達を堕としてくれたね

お陰で、前と違って聖騎士と神々がちゃあんと団結してレイド帝国の支配者に挑めるって、モン、だよ・・・」

「それを下に見てるって言うのよ!!

真矢が!!、私達が!!

その程度の事で満足するような

 

 

舞台少女だなんて思わないで!!」 

 

 

「クロ・・・やっぱり・・・あんたも・・・

でも、これ以上ニンゲンの手を借りちゃ・・・

アタシらの時と同じ事の繰り返しさ・・・

だから、自分達の世界の事は・・・

やっぱり、自分達で何とかしなくちゃ 」

 

 

「同じじゃない

私達の舞台はあなた達が造った物と違う!」

 

 

「・・・・・・・・・意外だねぇ、ナナ

あんたは喜んでくれるって思ったのに、さ」

「喜べない、全然嬉しくないッ

こんな形でみんなとの舞台が終わるのは!!

絶対にイヤ!!」

「この物語をやり遂げないで戻ったりしたら

 

 

私達の!、キラめく舞台は造れないよ!」

 

 

「マヒルは、怖くないのかい・・・?

レイド帝国の支配者は、ねぇ・・・

デジモンにとっても天敵だったけど・・・

舞台を造るモンにとっても天敵なんだよ?」

 

 

「敵!!、ってぇ!!、そんなん!!」

「今更!、だろ!?」

 

 

「頑張ってる所悪いけど もう、無駄さね」

 

 

「無駄じゃない!!、私達は!!、必ず!!

この物語を完結させてみせるわッ

自分達の意思と!、実力!、で!」

 

 

真矢が

 

クロディーヌが

 

ななが

 

まひるが

 

香子と双葉が

 

純那が

 

そして

 

 

「「あああぁぁぁあああ!!!!!!」」

 

 

「か、かれん・・・!」「ヒーーー!!」

 

 

華恋とひかりもまたロゼモンの幕引きに

全力で抗う

 

 

 

 

退場口への接近は止められない。

 

 

 

「《獣狼大回転!!》フォオオオーーン!」

 

 

 

彼女達   だけならば!!!。

 

 

「皆の衆や

 

 

オヒネリって、こんな感じかのぅ?」

 

 

全身を回転させながらの突進により

 

力技でゲートを消失させて

 

トボケた事をのたまうのは

 

クロンデジゾイド製の『黒い』鎧を纏い

 

堰月刀を手にした 大柄な狼の騎士。

 

 

「・・・・・・・・・ノンノン、だけど

 

 

ぐっどぐっど!、だよ! お爺ちゃん!!」

 

 

「わ、ワー君?

ほんとのほんとにワー君?

え?、は?、なんで?、なんで君!

ガルルモン族の究極体の中でもSSRな

 

 

クーレスガルルモンになってんのぉ!!?」

 

 

「そ、そのぉ、先程

あ!、ワシ進化するなーと思った時に・・・

メタルガルルモンはイヤじゃ!

メタルガルルモンはイヤじゃ!

 

 

手が使えなくなるのはイやじゃーーー!!!

 

 

と、必死に念じていたら、こうなりまして」

「それでいけたの!?、いけるモンなの!?

オジサンもうついてけないよ!?」

「の・ん・き・に話してる場合かーー!?

とっととこの棘を斬れ!!、デシテ!!」

「フォッ!、そうじゃった!」

 

 

 

そうじゃった

 

 

じゃ!

ないよ!、こんのバカタレーーー!!!」

 

 

「とーちゃんッッッ!!」

「危ねぇ!!、デスぅうううううう!!」

 

怒号と共にクーレスガルルモンとなったワー爺の四方八方から襲いかかるのは棘の群れ。

 

「《黒獣堰月刀!》」

「チィイ・・・!《ローゼンレイピア!》

まったく!、あんたって子は!

キャストの退場途中にオヒネリとかッ

まして、裏方が表舞台にズカズカと出てくるなんて言語道断だっての!!」

「そりゃーすまんのぅー、何ってたってワシ

他のモンがイヤがる事はするなと

 

 

あんたに散々教わったモンで、のぉ!!」

「!!?」

 

 

「じ、爺さんすげぇー」

「立ち回りが双葉はん並やん・・・」

「確かに!、あの気迫!

フタバにも負けていない!!」

 

狼騎士は迫る棘を豪快にブッた斬ると

 

そのまま麗将相手に互角の剣劇を繰り広げ

 

「ったく!

連れてきた事に文句言って!、帰すのにも文句言って!

どいつもこいつもワガママばっか!、何でもかんでも自分の思い通りになると思ったら大間違いだっての!」

「その台詞!

そっくりそのままお返しじゃあーーー!」

「・・・・・・・・・ッ、!」

 

然り気無く放たれていた魅了の芳香を

 

周囲の空気ごと凍らせ、氷の堰月刀を形成し

 

連続で射出。

 

「もう、あんたの言いなりにはならんよ!

舞台少女の皆さんも!、パートナー達も!

 

 

無論ワシも!!!」

 

 

「カッ、カカ・・・!

はじまりの街始まって以来の落ちこぼれが!

やるようになったじゃないかい!

 

 

プニ坊!!!」

 

 

「捕まえた!」

「お爺ちゃんすごい!」

「調子乗んなァ!、そいつァ凍らせたって何してくっかァわかんねぇぞ!」

「わかっとる!、決して油断はせんとも!」

 

ロゼモンを壁に磔にし啖呵を切るワー爺にななとまひるが歓声を上げた。

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

なぁ、プニ坊 アタシはさ

 

はじまりの街が戦場になった、あの日

 

 

帝国の軍勢から子供達を守れなかったんだ」

「ッ」

 

 

「その時点でアタシははじまりの街の長老って役には相応しくなくなって

だから、潔く消えるつもりだったってのに

 

あんなモン見せられたら、さ

 

もう一度、造りたくなっちまうだろ?

 

 

このデジタルワールドで、舞台を」

 

 

「!、それってもしかして!

オメガモンがアルファモン・・・ドルモンのデジタマをお爺さんに託した時の?」

「あの場面を見て、長い年月の間に枯れきってた筈のアタシの心が再生産されて

 

舞台への熱が蘇った事で

アイツから託された神機は応えてくれた

 

ったく、どうせなら、さぁ

子供達を助ける時に動いて欲しかったねぇ」

「ババモン、様?

よもや、ワシを操ったり先程ゲートを開いた理由は・・・

 

 

ワシに、発破を 」

 

 

「油断、しないんじゃなかったのかい?」

 

 

体の大半を凍らせられた状態で麗将は嗤う。

 

 

「《フォービドゥン・テンプティション!」

 

 

「!?、なんじゃとぉッ!?」

「手足は愚か頭すら凍らされようとも!

予め出しときゃ問題ないのさぁ!

香りを警戒して自慢の鼻を封じてたのがアダになったねぇ!」

 

直後、祭壇の真上から赤と黒の薔薇が

 

幾つも降り注いできた。

 

「ひ、ひかりちゃんこれって!」

「あの時の技!?」

「否!、それよりも凄まじい力が込められているで御座る!」

「ヒー!!、みんな逃げてーーー!!」

『・・・・・・・・・!!』

 

《フォービドゥン・テンプティション》の包囲から逃れようと足掻く華恋達だったが

 

 

 

「      全てはアタシの

 

 

         の為に》      」

 

 

 

最早、手遅れ。

花々から一斉に『熱』が放たれる。

 

 

「ーーー!!・・・・・・・・・フォウン?」

『え?、あれ!?』

 

 

しかし、誰も傷を負ってはいない。

それどころか、パートナー達を拘束していた棘が枯れ果てており

 

どういうワケか99期達の体には

 

 

ソウルが、キラめきが、満ち溢れていた。

 

 

「カ、カカ・・・・・・・・・おっどろいたかい?」

 

 

「バッチャン?

 

 

なんでジャン?

 

 

なんで?

 

 

だって、ウチら騙してたんだろ?

 

 

なのに・・・・・・? なんで・・・・・・・・・?

 

 

 

なんで お前消えてんだよぉおッッッ!?」

 

 

 

「ババ、モンさ

 

 

お   おっかあああぁあああ・・・!!!」

 

 

壁に張りつく氷の隙間から零れ落ちる

 

消えかけた黒に包まれた、小さな赤い花。

 

ロゼモンであり、ババモンであった

 

そのデジモンのデータが崩壊していく様に

 

ベアモンとワー爺が泣き崩れる。

 

「!!、ウサギはん薬!!、はよおっ!!」

「ーーーッーーーーーーッ・・・ッ」

「何首振ってんだよ!?、いいから出せ!!

あたしらまだ婆ちゃんには言いたい事いっぱいあんだよ!!

なのに!、こんなのって!、ねぇだろ!?」

「やめるんだフタバ!!」

「ババモンは、もうッ」

「もうってなんなん!?

うちはそんなんぜっっったい認めへんよ!!

好き放題やるだけやって勝ち逃げなんて!」

 

 

香子と双葉がパートナーに止められながらも食って掛かる中

 

 

「フローラモン・・・・・・・・・うん、そうか

だから、さっき

カレンにフローラって呼ぶなって」

「ぇ」

「ケッ!、自分はフローラモンなのに

パートナーのフローラには成れなかった、ってかァ?」

 

 

「その、とおり・・・

アイツ、さいごまで・・・

フローラモンって、よばなくて・・・

だから、こんどこそ・・・

 

 

アイツを、おっどろかせる舞台つくって・・・

 

 

ハナを!、あかしてやる!

 

 

って、おもってたんだけど・・・

 

 

それしきのことで・・・

 

 

なーにムキになってたんだろう、ね・・・

アタシ・・・」

 

 

フローラモンは弱々しく笑っていた

 

 

顔から下が消滅した状態で。

 

 

「それ、しきって・・・?

おばあさん!!、あなたまさか!!?」

「捧げたの!?、私達に!!

 

 

自分のキラめきを!!、舞台への想いを!!

 

 

パートナーとの、運命を!!」

 

 

すっかり『熱』を無くした彼女の表情から

ななとひかりは気づいた、気づいてしまった

 

 

このデジモンが次に生まれ変わった時は

 

 

もう、自分達の知っている存在ではないと。

 

 

「そん、なッ

やだ!、やだよ!、おばあちゃん!!

会うんでしょ?、あなたのクレールに!!

 

 

もう一度!!!」

 

 

「・・・・・・・・・カレン   いったろ?

 

 

なんでも、かんでも

 

 

おもいどおりにはならない、って

 

 

だれもがみんな

 

 

望む舞台、を、できるモンじゃ、ない よ」

 

 

「それでも!!!

 

 

望まなければ何も始まらない!!!

 

 

だから、だからぁ・・・!

 

 

そんな風に、あきらめてんじゃないわよッ」

 

 

「そう だ ねぇ・・・・・・・・・

 

 

あきらめ、ちまったんだ、ねぇ アタシは

 

 

だから

 

 

だから、どうかあんたたちは・・・・・・・・・」

 

 

 

「言われるまでもありません

 

 

私達は演じきってみせますとも

 

 

最後まで、観れなかった事をッ

 

 

後悔するような!、真のフィナーレを!!」

 

 

 

 

     カッ   カカカ♪     

 

 

                   」

 

 

 

華恋やクロディーヌ、真矢

 

 

99期生とそのパートナー達に見届けられながら

 

 

自分のクレールのフローラになれなかった

 

 

スタァライト、出来なかったフローラモンは

 

 

それでも顔をほころばせて

 

 

半壊した赤と黒の神機と一緒に落ちていく

 

 

デジタマへと   還りながら。

 

 

「!」

「すと、らびもん・・・?」

「それは、なんデシテ?」

「フローラモンが

 

舞台少女のパートナーとして

 

はじまりの街の長老ババモンとして

 

レイド帝国四天王・麗将ロゼモンとして

 

色々な役を通じて集積したデータ

 

オレの検索にも引っ掛からないような

 

この世界の裏側の情報・・・・・・・・・

 

例えば、そう

 

 

レイド帝国の支配者が潜んでいるサーバー

そこに繋がるアドレスとかも入ってる」

 

 

『!』

 

 

「ワー君」

「ウ・・・・・・・・・ォッ・・・ォゥゥ・・・!!」

「顔を、上げろ!、クーレスガルルモン!!

 

 

あいつの最後の時間を!

 

 

舞台に注ぎ込ませたモンとしての

 

 

責任を果たせ!」

 

 

「!!」

「お前ならば出来ると信じていたからこそ

あいつはあらゆる手段を用いてこれ程までの無理と無茶を通した

なら、それに応えてやるのが筋ってモン

だろ?」

 

ストラビモンがワー爺に差し出したのは

 

育ての親のデジタマと

 

遺産であるデータチップ。

 

「それは君達も一緒だよ、カレンチャン」

「え・・・」

「フローラモンはね、信じてくれたんだ

オレ達ならこの物語をキッチリ〆られるって

 

 

だから、そんな風に泣いてる暇はないって!

 

 

行こうよ☆、スタァライトしちゃいにさ☆」

 

 

「!、・・・・・・・・・う"ん"っ!!!」

 

 

そして華恋には黒い神機の残骸を手渡した。

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!

 

 

 

「!、流石に、もう限界みたいッ

ーーーーーー・・・・・・・・・お爺さん!!」

「フォッ!?」

「今まで、本当に

 

 

ありがとうございました!!」

『ありがとうございました!!』

 

 

「!、ジュンナさん、皆の衆・・・?」

 

 

空中戦艦が激しく揺れる最中

 

9人と9体はここまで導いてくれた先達に

 

綺麗な姿勢で頭を下げ、感謝を告げる。

 

「後はボクらに任せて、とーちゃん

必ずこの世界を救ってみせるから

 

だから

 

とーちゃんは、とーちゃんのかーちゃんを

 

安全な所に連れて行ってあげてよ、うん」

 

「ドル、モぉンッ

ああ"!、お前さんの時のように!、のぅ!

 

 

それでは皆の衆!!、御達者で!!

 

 

また会える日を!、皆さんの次の舞台を!

 

 

家族と共に楽しみにしております!!

 

 

フォオーーーーーーン!!!」

 

 

導き手は目元を潤ませながら救世主達に別れを告げるとデジタマとデータチップを抱え

 

 

壁に空いた大穴から飛び降りれば・・・

 

 

 

同時に 魔将の居城は爆散するのであった。

 

 

 

 

 

 









デジモン達の舞台裏『明けに向かって吠えろ!』






ドォーーー・・・ン!!! ドォオーーーンッ!!!



「!!、戦艦がッ!?」
「爆発したんだなー!!」
「み、みんな、無事だよな!?、ガルル!」
「無事に決まってんだろ!?、グルル!」
「ええ!、信じましょうぅん!!?」

不安げに空を見上げていた『明けの遠吠え』達のすぐ近くに黒くて大きいナニかが落下。

「あ"い"だたたぁあーー!!
折角進化して治ったのに腰がァーーー!?」


「「「「「!


?・・・・・・・・・・・・・・・・・・???」」」」」

ソレが発した声には凄く聞き覚えがあるのに、匂いがまるで違うのでファングモン達が恐る恐る近寄れば・・・

「あ、皆の衆
さっきは、その、すまんのぅ・・・


でも、全員無事で良かったわい」


「「「「「!!!


どぉぅうおおちゃあああん!!!」」」」」



ゴチゴチゴチゴッチーーーン☆☆☆☆☆



「フォオ""オオゥウウン"ッッッ?!!?」

呑気な物言いと綻ぶ顔により大好きな親だとわかったので遠慮なく全力で飛び掛かった。

「「とーちゃん!!、とーちゃあん!!」」
「が、ガルルモン、グルルモンも
しんぱいかけてすまん!、けどぉ!」
「ぐずぅ!!、うううぉうううん!!」
「シーサ、も!、おもぉうぅっ!!
ファングモン!、ドーベルモン!
みなをとめてくれんかのぉおおうん!!」
「もう、あえないって、おもぅたぁ!」
「自分達には、まだ、あなたが!
必要、なん、だよ!、とーちゃん!!!」
「わ、わかったからおりとくれぇええ!!」

ワー爺は容赦なく自分に全体重かけてくる子供達を宥めつつも、育ての親のデジタマと遺産であるデータチップを決して手放さない。



ヒュンヒュンヒュンヒュン・・・・・・・・・サクッ



「フォウンッ!?、堰月刀が!!


って!!、アレはもしや!!」


一方、落下中に放り捨てた武器は


不自然な軌道を描きながら


灰の山へと突き刺さる


そう まるで、何かに導かれるように・・・。


「やはり電脳核じゃ!
しかも、舞台少女の皆さんのキラめきをも
感じられるぞい!?」
「ピッカピカだな!、ガルル!」
「それにキラッキラッだぞ!、グルル!」
「キレーなんだなー!」
「!、長!!
コレは魔将・・・・・・・・・いえ!
カレンさんやナナさん達のソウルを奪っていたオニスモンの電脳核かと」
「始祖様達の力も感じられます
恐らく、ムルムクスモンを倒した時に
マヒルさんとフタバさんのキラめきをも取り込んだのやもしれません」
「フォーーゥム・・・これさえあれば」


「あれば、なんなのだよ?」
「あらあらぁん?、あなた達まさかぁん
マーヤさまぁん達のキラめきを独占するつもりかしらぁん?」
「ゴシュジン!?、ゴシュジンのがない!
ゴシュジンのどこどこどこぉ!!?」
「「「おうじさまとひめさまの!?

・・・・・・・・・ゴクリッ」」」



『                 』



「おい待てゴラァ!!」
「俺らから逃げられると思ってんのかぁ?」
「調子乗ってんじゃねぇぞ獣共ぉ!!」
『あわわわわぅーーん?!』

気がつけば『明けの遠吠え』は神三柱と三姉妹と幻竜達にすっかり取り囲まれてしまっていた。

「さぁ、大人しくその電脳核を渡すのだよ」
「フォウウーーー・・・ッ、わ、わかった 」


「お爺さん達、目を閉じて」


『!?、ーーーーーーッ』


「《ルミナフラッシュ!!》」
『ぐぁ!?』「「「きゃあ!!」」」


すると、どこからともなく【なな】の声が聞こえてきて強烈な光が発生。

「み、皆の衆!、走るんじゃーーー!」
「「「「「ワン!!」」」」」

包囲しているデジモン達の目が眩んでいる隙に『明けの遠吠え』6体は脇目も振らずに逃げ出した


8色にキラめく電脳核を手にしながら。


「あ!、待ち 」
「何だよ折角顔見せに来たのに!


無視するなんてつれねぇなー!、チビ達」


『!??  え?


あっ??  ぁぁぅ? う?



あ  あ あ あ!?! ああ ぁ" っ』



獣共を追おうとした竜達の耳に届いたのは


あの【ブイドラモン】の声。


「・・・・・・・・・ギヒッ♪、ギャハハハーー♪♪
オットイケナイイケナイ!、ン"、んんっ
うん!、やっぱりこの姿にはななの声が一番
ばなナイス♪」
「!?、その品性の欠片もない嗤い方は!!
貴様ッ、もしや!!」
「戦場荒しぃん!!?」
「シェイドモン!?、どどどどぅして!?」
「残念!、私はもうシェイドモンじゃないの


ななに絶望を全部奪われて・・・


ななのソウルとキラめきをいっぱい貰って!


完全体に進化したルミナモン☆


よろしくね神様達♪、それから久しぶり!


タイタモンの時以来かな?、ギヒッ!」


長い耳に光輪を持つ妖精は狼狽える神々に悪戯っ子のような笑みを向ける。

「ひっ、ゃ、ぁ!!!」
「いたいたいいたいいたいいいいたいいたいいたいいいたたいいいいいいたいたたぃい!!!!!」
「やめてゆるしておねがいやめて」
「ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!」
「あは?、ははは?、はははははは???」
「おいおいおい!?、おめェら!!」
「え?、え?」「へ?、は?」
「ブランちゃん見ちゃダメよ!!!
ノワール!、気をしっかり持って!!」
「・・・・・・・・・酷いな」
「黄金?、黄金!、マグナモン!!!
チッ!、奴も使いモンにならなくなったか」
「えーーー?


ななやみんなにはあんな酷い事言ってたのに


直接手を下した私にはなーんにも言えないの?」


『?!??!!』
「な!?、まさか貴様!
ニンゲン共が最初にここに来た時から!?」
「ずっと、姿を隠していたというのか!?」
「うん♪、そうなの♪、その通り♪


ななから離れて、進化して、透明になって

コッソリ見守ってたんだけど、ね・・・


ロゼモンの《ロージィクレイドル》でみんなと一緒に眠らされちゃって・・・
もし、機関部から覗いてなかったらデッカードラモン号と運命を共にする所だったの・・・」
「何故そうならなかったぁあーーー!?」
「落ち着け!!、ドゥフトモン!!」

ルミナモンの態度は聖騎士達が相手でも変わらない


そう


シェイドモンの時と何も変わっていない。


むしろ、見た目だけは愛らしい妖精になり

声をかつての宿主に変えられるようになって

言葉の一つ一つの威力が増している。

「くっ!!、何と羨ま
いや!!、けしからんのだよぉッ!!」
「ユピテルモン様の言う通りですわぁん!!
マーヤ様ぁんを盗み見るなんてぇん!!
許せナぃいイイイイイイーーーん!!」
「ごめんなさい
お裾分け上げるから許して、ね?」


「「

       ぁふぅ
          んっ      」」


「ゆ!?、ゆゆゆユピテルモンさん!!?
ユノモンさんまでななな何ががが!!?」
「大場なな、再演プレゼンツ
真矢ちゃん詰め合わせ☆クロちゃんを添えて
クスッ!、どう?、とっても尊いでしょ?」

しかも!

軽くタッチするだけで己が物にした記憶を

別の相手に流し込めるという凶悪さ!。

これにより


主神とその番は絶頂し果てるのであった。


「んでェ?、結局おめェは何が目的でしゃしゃり出た?」
「それは勿論!、お爺さん達を助ける為 」
「ヒムカムイ」
「ん"!、ンン!!
コレカラノセカイヲ!、トビッキリ!
オモシロオカシクスルタメニキマッテンダロ
ギヒッ!、ぎひひひひひっ!」
「ってェ、ことはだ


まだ、デジタルワールドは助かるんだな?」


「ぎひひ・・・・・・・・・あ、いけないいけない!
ななの声でこの嗤い方はダメよ!、私!
んっ!、ん!、そうよ、神威の聖騎士さん
でなければ、ババモンが、ロゼモンが


かつての舞台少女のパートナーが必死に


演出脚本敵役その他諸々やる意味がないもの
なのに!、あなた達ったらすっかり絶望すらしなくなっちゃって!
アンマリニモツマンナイカラオシエテアゲヨッカナーッテ
最も、私もう絶望を糧には出来ないけど♪



ギャハハハははははハハハはは!!!!」



「ったく、戦場荒しは所詮戦場荒しってか?
まぁー、いいぜェー
今回だけは見逃しといてやるよ」
「神威!?、ガンクゥモン!?
貴様は何を言っているぅうーーー!!?」
「そいつはデジタルワールドの秩序を乱すバグそのものとも言える存在
生かしておけば後に何を仕出かすか」
「その『後』があるかどうかの瀬戸際だ


精々一緒に祈って貰おうぜェ


舞台少女達が上手くやってくれるってよ!


なんてたってェ、あいつらへの信心は俺ん所のガキ連中以上だぜェー?
なぁ?、ルミナモン」
「!、・・・・・・・・・フーーンダ!!


(いずれ、あなたとは必ず決着を着ける!


だから


ちゃんとみんなを ナナヲマモレヨ?


百獣番長!!、バンチョーレオモン!!)」



ルミナモンは何も変わらない


中身はシェイドモンと同じ戦場荒しのままだ



でも、もしかしたら



ほんの少しだけ



何かが、変わったのかもしれない。









一方、その頃逃亡中のワー爺達はというと


「長ー!、その電脳核で何造るんだなー?」
「決まっとるじゃろ!


デッカードラモン号を越える大発明じゃ!」


「「おおーーー!、ヤッベぇーーー!!」」
「その身の進化に飽きたらず
更に高みを目指すのですね!、長!」
「ならば、自分達も進化してみせますとも!
カレンさんやナナさん達のファンとして!」
「おいらも頑張るんだなー!」
「なぁなぁ!、ならさ!
魔将の戦艦よりもすっげぇの造ろうぜ!」
「ああ!、空飛ぶ奴!
究極体になった長ならきっと造れるって!」
「フォッフォッフォッ!
お前さんらかるーく言ってくれるのぉー!」

次なる舞台に想いを馳せて語り合っていた

「空を飛ぶかどうかはさておいて
まず造るのは



風呂じゃ!!、風呂!!



それも9人全員で入れる大きい奴!!!」



「「「「「おおおーーー!!!」」」」」




全ては再び舞台少女達と巡り会えた時



喜んで貰う為に。



『明けの遠吠え』の戦いはこれからだ!!!




「あ!、でも長ー


もしも舞台少女さんが増えてたら


どうするんだなー?」


「フォフォフォ♪、安心せいシーサモン!


そんな事もあろうかと!


更にもう1個造っとくぞい!!


これなら例え4、5人増えても安心じゃ!」




そう、これからだ・・・・・・・・・









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