ゥ゙ゥーーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・
「え?」
開演のブザーと共に薄暗くなっていく劇場内
その観客席にいつの間にか露崎まひるは
パジャマ姿のまま座っていた。
「ここって、あの劇場?
でも、どうして?」
ザ・・・ ザザザザザザザザザ・・・・・・・・・
「あ!」
困惑の最中ステージ上が0と1の砂嵐に覆われ
今宵の主演が登場する。
「ミクちゃん!!」
「♪」
笑顔で手を振り、フワリと舞うのは
天井にたった一つだけ備わるスポットライトの光によって青にも緑にも見える不思議な長い髪をツインテールに束ねた少女
電脳空間の歌姫・初音ミク。
「~~~♪、♪♪」
「(あ、歌わないんだ・・・・・・・・・ちょっと残念
でも、ミクちゃんが楽しそうなら 」
「グルルルルル・・・・・・・・・ァ・・・!」
「ぇ」
彼女の舞台を独り占めしていたまひるの耳に届いたのは地の底から響くような・・・
狼の唸り声。
ッザ! ザ! ザザザザザザァーーー!!!
「あっ・・・・・・・・・ああ!!」
直後、先程よりも激しい砂嵐が巻き起こり
光り輝く至高の獣がステージ上に出現し
「グルルルルルァーーー!!」
「?」
「ダメ!!、やめて!!」
叫ぶまひると同じ視線の高さに存在する
赤い双眸を細めながら重低音の唸りを上げ
歌姫へと牙を剥き出した。
「♪」
「ッ!?」「えええ!?」
すると、ミクは満面の笑みを浮かべたまま
その白くて長い鼻面に急接近。
「グァ!!」
「・・・・・・・・・!?」
「グルルルルル!!、グルルルルル!!」
「♪、♪」
「グルルルルルァアアーーー!!!」
「~~♪」
「グル、ァ・・・グル、ルルルルァアッ」
歌姫が近づいた途端、獣は大きく飛び退き再び威嚇するのだが彼女には全く通じていない。
まるで、怖いもの知らずな子猫のように何度もじゃれついてくるので狼の方が狭いステージ上を回る回るしかなかった
大切なモンの匂いが
ほんの僅かにも感じられるモンを
傷つけたくなかったから。
「(あなたは
いつも、そう・・・なんだよ、ね)」
周囲を明るく照らしながら自身は翳る『光』
そんな獣の本質を改めて目の当たりにした舞台少女が観客席から身を乗り出すのと同時に
「?、~~~??、・・・・・・・・・ !
ワォーーーーーン♪」
「・・・・・・・・・グルア?」「ミク、ちゃん?」
歌姫が 遠吠えを上げた。
「?、ワオ~~~~~~ン♪♪」
「(ニュアンスの問題じゃないよぉ!?)」
「グルルルルル・・・・・・・・・」
「ワオン♪、アオ~~~ン♪」
「グ、ルル、ァ
ゥ、ォーーー・・・・・・・・・ゥ・・・?」
「♪、ウ!、オーーーゥ♪♪」
光の獣が困惑しながら渋々付き合い始めれば
そのどこか情けない声を明るく楽しく真似するミク。
「(・・・・・・・・・そっか、ミクちゃん)」
「ォ、オウーーーン」
「オッ!、オウーーーン♪♪」
「ゥォーー・・・」
「ウオオーーーー♪♪♪」
「グルルル
アオーーーンッ!」「アオーーーンッ♪
ゥオオオーーーーーーンン♪♪♪」」
ソレが繰り返される内に、2つの遠吠えは
デュエット【音楽】へと変わっていく。
「(やっぱり、ミクちゃんはすごい)」
スポットライトの満月の下
ステージという大地の上
ポップでキュートな歌姫に導かれるまま
「(あなたのそんなに楽しそうな顔
私、ほとんど見たことない
ずっと、いっしょだったのに
・・・・・・・・・ううん、違う)
私が、ずっと側に居たからなんだよね
あなたが楽しめなかったのは」
背負った罪も 守るべきモンも忘れて
幾重にも絡まるしがらみから解放されて
一心不乱に遠吠えをあげる一匹狼。
「「ォオーーーゥー・・・・・・・・・ワン!」
ワフ!?」
真昼の舞台少女が胸元に手をやるのと同時に
無意味な無駄吠えのデュエットは
始まりと同じように唐突に終わり
「♪」
「グル?」
「!、・・・・・・・・・うん、そうだねミクちゃん
悲しみは、もう おしまい!」
笑顔の歌姫と視線がぶつかった。
パチパチパチパチパチパチパチパチ・・・!
「!!?」
「~~~♪♪♪」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・
」
終幕を告げる観客の温かな拍手が
白い三角形の耳でとらえた狼は恐る恐る振り返り
その時浮かべた表情は・・・・・・・・・
「へぇ、そんなことが・・・
通りで
3人揃って遅刻ギリギリになるワケねッ!」
「うわーーん!、じゅんじゅんゆるしてーー!」
「間に合ったのに・・・」
「あ、あはは、ごめんね2人共」
翌日の昼休み、テラスに集まった99期生達にあの舞台についてまひるが話せば・・・華恋とひかりが学級委員長からお説教を受ける羽目になったとさ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「?、どうした香子?」
「別に・・・・・・・・・」
「別にって、どう見ても何かあっただろ
あ、もしかして
あいつらが仲直りする夢でも見たのか?」
「ハッ」
「いや、なんだよその顔」
☆おまけ
コラボ寸劇 PppP編
出演
愛城華恋&オウリュウモン
神楽ひかり&ラセンモン
天堂真矢&ディアナモン
花柳香子&アルフォースブイドラモン
石動双葉&エンシェントグレイモン
etc・・・・・・・・・
「み、みみーーー!
だから、耳はやめるのデシテーーー!!」
「ふふふふふふ・・・・・・・・・!」
「(いや、なんであの人
無理矢理膝枕なんてしてんだ・・・???)」
「天堂さん」
「って!、おい!
今明らかに取り込み中だから話かけんのはやめと 」
「あげませんよ」
「答えるんだったらせめて会話してくれませんかねぇ!?」
「・・・・・・・・・そっか、残念
すごく、すっごく ざんねん」
「会話になったー!!?
しかも同じこと2回言ってるし!!?」
「なら、せめてこれだけは・・・
ウサギの耳を撫でる時はね、こうするんだ」
「!ォ゙?う?!゙
ンッギ゙ィイイギイィーーーイイイ゙!!!」
「ほら、おっちゃん達みたいに後ろ足をバタバタさせて喜んでる」
「喜んでねーよ!!、痙攣してんだよ!!
ってか悲鳴汚ねーな!!!
見た目あんな綺麗なのに!!!」
「きみの方が綺麗だと思うデスよ
見た目も その! 声、も」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?
はぁあああぁあああああああああああああああああああああ!!!!!??????
ば、バッカじゃねーの!!!?
いイいきなりナなナなにいいだしてっッ」
「かぁぁーーーーーーっっっ!!!!!!」
「おい香子!!!、早くその般若返せ!!!
4人がかりで止められてる内に 」
「おい!!お前!!オマエ!!誰に向かってバカって言ったんだよぉオオオおお!!?
ニンゲンんんんッッッ!!!」
「お前はお前でどっから生えてきてんだ!?
タケノコか!!?」
「相棒!、こんなコゲだらけで煮ても焼いても食えないモンと一緒にするのは
タケノコに失礼だとオレは思うんだが?」
「相棒ッ!!?
だ、ダメだ、コレ・・・!
あたしだけじゃツッコミきれねぇ・・・!!」
ギュイイーーーーーーン!!!
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ぬ?、か、華恋?
何故御主は拙者の頭の上で見栄を切り
御師匠殿とひかり殿は足元で楽器を鳴らしているので御座るか?」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
「ぴ!、視線が痛いで御座るぅううう!!
そ、そこな御二方、どうか助言をッ」
「え!?、えええっ!!?
い、いきなり振られても困 」
「うーん、そんなに自信はないんだけど・・・
多分、ギターのセッションと同時に飛び上がって欲しいんじゃないかなー?」
「そうなの!?」
「成る程!!、では、折角なので
そちらの同じ楽器を持っている方も 」
「ベースとギターは同じじゃないよ?」
「ぴぴ!!??」
「リュー、それ言われる前に自分で気づかないとメーだよー
ブイーはどうして素直になれないのー?
ボーボーは・・・・・・・・・まー、いっかー
それでルナー?、ヒーのせんせー
いつになったらエーにかえしてくれるの?」
「んん゙!?、ンギャーーーーーー!!?
色だけ激昂モードってるのデシテーーー!!
マヒルッ!!、マヒルーーーーーー!!!」
「露崎さんは今他のガールズバンドの皆さんにもふもふされていて手が離れないようですが?」
「モ・フゥーーーーーーッ!!??」
ハーイ♪ハーイ♪123ガルパpッ!PicoDA♪アイコトバーーー