99ADVENTURE   作:リカル

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アグニモン炎の熱血進化!

☆西方ウラル大陸・荒野

 

「あの遠くに見えるデカい建物が帝国の武器工場なんだよな?」

「ああ!、オレだけでは入る事すら儘ならなかったがフタバが一緒ならば或いは!」

「いや、その自信はどっからくるんだよ?」

「何より!、あの工場は流通の要!

フタバの探すカオルコとやらの手がかりを得られるやもしれない!」

「まぁ、当てもなく探すのもなー

それに、そこで工場長やってるケンキモンって気に入らない奴はすぐ潰すんだろ?

もし香子が見つかったら何されっかわかんねーし

そうなる前に叩いた方があたしも安心 」

 

 

「ふぇええええええ~~~~~~ん!!!

 

 

や、やめるデスぅうううううう!!!」

 

 

「「!?」」

 

荒野に響く悲鳴を聞いた1人と1体は顔を見合わせた後、すぐに駆け出す。

 

 

そこで見たモノは・・・

 

 

「この!、この!、このこの!」

「痛い!、痛いデスぅううううう!!」

 

泣き喚くデジモンを薙刀の柄で叩きまくる人間。

 

「            」

「ふ、フタバ!

その!、あの!

か弱いデジモンを虐めているニンゲンの特徴が!

君の言っていたカオルコに、その!、似てなくもなくはないんだが!?」

「・・・・・・・・・うん、すっげえ気ぃ使ってんのはわかるけど

ちょっと黙っててくれ、フレイモン」

「す、すまない!」

「すー、はー、ふぅっ

 

 

何やってんだ香子ぉおおおおおお!!?」

 

 

「!?、双葉はん!」

「お前なぁ!、こんな世界だからって!

相手が人間じゃないからって!

弱い者虐めして良いわけないだろ!?」

「はぁっ!?、やっと来たかと思うたら

何ワケわからん事・・・・・・・・・!、アホ!!」

「いってぇ!?」

 

探し求めていた相手の暴挙をいさめるべく詰め寄った双葉を香子は突き飛ばす

 

 

ボゴン!!!

 

 

直後、彼女が立っていた地面が陥没。

 

「え?」

「はよ立ってぇな!

あれだけで終わりやないんよ!」

「何がどうなってんだよ・・・?

ってのは、後で聞いた方が良さそうだな」

「フタバ!、オレも手を貸すぞ!

ほら!、君も一緒に戦おう!!」

「む、無理デスぅ!

ブイにはそんなの無理デスぅううううう!」

「なっ!?」

「どこの誰か知らんけど、その青瓢箪には期待するだけ無駄どす

おっきくならんとなーんも出来ん情けない泣き虫で弱虫や」

「おい、まさか、さっき叩いてたのは

こいつをデカくする為とか言わないよな?」

「流石は双葉はん♪、うちの事ようわかってはるな~」

「出来ればわかりたくなかった!」

 

 

「なんかニンゲン増えたよ、ブラザー!」

「そうだな、ブラザー

これは懸賞金アップのチャンスに違いない」

「だな!、ブラザー!」

 

 

集結した2人と2体。

その正面に掘られた穴から顔を出すのは鼻がドリルなモグラに似たデジモン達。

 

「!、ドリモゲモンブラザーズ!!」

「知ってんのかよフレイモン!?」

「ああ!、レイド帝国にデータを改竄されていないにも関わらず奴らに従う賞金稼ぎ共だ!」

「しょーきんかせぎ~?

そないな相手がなんでうちらを襲うん?」

「お前にとびっきりの懸賞金がかけられてるからだ、ニンゲン」

「あのケンキモンを削除しただけあってめっちゃ高額!」

「うまいモン食べ放題!、食べ放題!」

「はぁっ!?、なんでうちだけ!?

ブイはんの方がよっぽど暴れたやん!」

「トドメ刺したのはカオルコデスぅううう!

ブイは巻き込まれただけデスぅううう!」

「この期に及んで何言うてん!?」

「あー、大体わかったから落ち着け香子」

「まさか!、既にケンキモンを倒したとは!

流石は!、フタバが尊敬してやまないカオルコだな!」

「お、お前はお前で何言ってんだよ!?」

「ねぇ、ブラザーあいつらバラバラだね」

「そうだな、ブラザー

これは真のチームワークを見せる時だ」

「だな!、ブラザー!」

 

ドリモゲモンブラザーズは一斉に地中へ。

 

「!、これは!?」

「し、沈むデスぅうううう!」

「いややぁ~~~~~~!

服ん中砂入ってくる~~~~~~!」

「お、お前ら!

だからって、あたしの上に登るなよッ」

 

すると舞台少女達が立つ地面が流砂と化した。

 

「すまないみんな!、少し我慢してくれ!

 

《ベビーサラマンダー!!》」

 

フレイモンが打ち出した炎のオーラ。

それは蛇のように地中を這い回ったかと思うと流砂化が途中で止まる。

 

「「あっちゃ!?、あちちちちちち!!」」

「ほう、地中の水分を瞬時に蒸発させるとは」

「やるな!、お前!」

「敵をほめるな、ブラザー!

準備の一つをパァにされたんだぞ!?」

「なら、諦めろよ

今なら許してやってもいいんだぜ?」

「ほざけ、ニンゲン《クラッシャーボーン!》」

「「《クラッシャーボーン!!》」」

 

三方向から迫り来る骨ブーメラン

 

「「はっ!」」

 

を、同時に叩き斬る双葉と香子。

 

「《フレイムテイル!》」

「!」「よ!」「ほい!、ほい!」

「ま、また潜ったデス!」

「んもう!、出たり入ったり!、ほんま鬱陶しい!」

「フレイモン、さっきみたいに地面を焼いて

あいつらを炙り出せないのか!?」

「今のオレにそこまでの火力は・・・!」

「そんな事言っちゃダメデスぅうううう!

もっと熱くなるデスよぉおおおおおお!!」

「そうゆうんならあんさんもはようおっきくなりなはれ!」

「さっきから気になってたけど、おっきくってなんだよ?

こいつ特撮みたいに巨大化とかすんのか?」

「恐らくは進化の事だろう!、ニンゲンと神機のチカラはデジモンに更なる可能性を与えるからな!」

「ってことは、香子契約してたのか!?

この青瓢箪と!?」

「青瓢箪違うデスぅううううう!

ブイはブイモンデスぅううううう!!

 

 

ふぇ?

 

 

ふぇええええええん!!?」

「!、ブイはん!?」

 

落とし穴にはまったブイモンが地中へと落ちた

 

 

直後、香子の手首に備わる神機が起動。

 

 

「《ブイブレスアロー!》《ブイブレスアロー!》《ブイブレスアロー!》《ブイブレスアロー!》《ブェッ、ブレス、あろぅ・・・!》

ふぇえええ・・・あぶなかった、デスぅう」

 

ブイドラモンに進化するや否や必殺技を連射

その反動を使って地上への復帰を果たした。

 

「「ぶ、ブラザァアアア!!??」」

「ふぇ?」

「おお!、1体仕留めた!」

「やるじゃんお前!」

「ふふん♪、まぁこれぐらい当然どす」

「なんでカオルコが得意気デス!?

倒したのブイ 」

「「このヤロウ!、よくもブラザーを!」」

「・・・・・・・・・これも全部カオルコのお陰デスぅ

だから、恨むならあっちデスぅ」

「「なんだと!?、おのれ!、ニンゲン!

見ててくれ!、ブラザー!」」

「ええええええ!!?

な!、ちょお!?

ブイはん!、後で、覚えとき、ぃ・・・!!」

 

足元からドリルが飛び出し、跳躍して躱せば着地地点に別のドリルが突き出される・・・それをひたすら繰り返す香子。

 

「香子!、待ってろ今なんとかする!!」

「!、待てフタバ!!」

 

フレイモンが止めるのも聞かず、双葉がDeterminaterを振りかざして走ると

 

踏み出した足が地面に飲み込まれた。

 

「なっ!?、う!、・・・!・・・・・・ッ」

「捕まえた!、捕まえた!」

「狙い通りだな、ブラザー!」

 

小柄な体が先程よりも早く沈んでいき

 

 

あっという間に見えなくなる。

 

 

「双葉はん!?、双葉はん!!」

「間にあえぇい!」

「さっきみたいには、やらせない!」

「だな!、ブラザー!」

「ぐ!、が!」

 

炎のオーラを纏いながら流砂に飛び込み、砂を掻き分けフレイモンが進むとドリモゲモン達が地中でヒットアンドウェイを仕掛けてきた。

 

「(く、そ・・・!、動けねぇっ

それに、息も、やべぇ

このまま、あたし)」

 

 

「はよ返事しぃ!、双葉ぁあああ!!!」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(ったく、わかってるよ)

 

 

香子!!!」

 

 

地の底にまで届く

共に世界を目指す幼馴染みの必死の叫び。

それに応えれば腕の神機から紫の粒子が立ち上り

 

 

「おりゃああああああ!!!」

 

 

地中であるにも関わらず豪快に振るった

 

 

ハルバード・Determinaterが荒野を断ち割る。

 

 

「え?、え?」

「ぶ、ブラザー!?」

「ふ、フタバ・・・!」

「受け取れ、フレイモーーーン!」

「!?、ああ!、フタバの想いは!

オレが全力で受け止める!!」

 

双葉が造った道に浮かんでいたフレイモンは火を足裏から噴射させ、0と1で構成された紫の幕へと突っ込んだ。

 

 

「物言わぬ物でしかなく

 

故に、使われるがままでしかなく・・!」

 

 

子供の如き体格が大人のソレへと変わり

 

 

「そんなオレでも見つけられた!

 

暗中摸索のこの世に、一つの道を!」

 

 

全身が炎を思わせるアーマーに包まれる。

 

 

「フレイモン進化!、アグニモン!

 

この身!、この心!、この生命!

 

与えられた全てを燃やしてオレは行く!!」

 

 

幕を焼き払い、突き進むのは

黄金の髪を持つ炎の魔人・アグニモン。

 

「!?、ブラザー!」

「怯むな、ブラザー!

進化しようが関係ない!」

「だ、だな!、ブラザー!」

 

分かたれた大地に降り立っていたドリモゲモンブラザーズは再び地中へ。

 

「《バーニングサラマンダー!》行け!」

 

するとアグニモンは拳から火の竜を生み出し

穴の中へと入り込ませた。

 

「「あっちゃーーー!!?」」

「!、出てきた!!

ちゃんとやれたら、さっきのやらかしチャラにしたる!」

「ふぇええ!?、わ、わかったデスぅ!」

「フレイモン

いや、アグニモン!」

「ああ!、決めるぞフタバ!!」

 

ブイドラモンの頭上に立つ香子

アグニモンと並び立つ双葉

両者は同時に動き出す。

 

「やられて!」「たまるか!」

「「《ドリルスピン!!》」」

 

迫る脅威を迎え撃つべく、ドリルを高速回転させるドリモゲモンブラザーズ。

 

「これで、もう!」「《ブイブレス」

 

ブイドラモンは口に高熱を宿しながら頭を勢い良く振り上げ、香子はそのタイミングに合わせ跳躍。

 

「アロー!》」「しまい!」

「あ!?、な!!」

 

《ブイブレスアロー》により鼻からドリルが切り離された直後、剥き出しになったデータに流れるような斬撃が走る。

 

「ぶ、ブラザー!

せめて、お前達だけでも!」

「生憎、そういうわけにはいかねーんだよ

あいつを独りには出来ないからな!」

「《サラマンダー・・・!」

 

双葉はDeterminaterを旋回させる事で刀身にアグニモンが巻き起こす炎の竜巻を纏わせ

 

 

「「ブレイク!!》」」

「~~~~~~ッ、ッッッ!」

 

 

旋風脚と同時にドリルへ叩き込み

ドリモゲモンごと粉砕。

 

「はぁぁぁ、双葉は~~~ん

うちつかれたぁ、おぶってぇ・・・」

「あー、悪ぃ

あたしも、今けっこーきつい・・・」

「無理もない!、フタバはさっきソウルをかなり燃やしていたからな!」

 

 

ドドドドドドドドド!!!

 

 

「「「「ん?」」」」

 

 

「ニンゲン見つけたぞーーー!」

「何言ってんだ!?、先に見つけたのは俺」

「オマエ賞金独りじめする気カ?」

「そうはいかねーぞ、コラ!」

 

 

「えっと、アグニモンあれってまさか・・・」

「まずい!、賞金稼ぎの団体だ!」

「ふぇええええええ!

あ、あんないっぱいもう無理デスぅううう!

こうなったらカオルコを引き渡イヒャヒャ!

イヒャイエフゥウウウ!!

ヒョーヒャン!、ヒョーヒャンエフゥ!!」

「・・・・・・・・・チャラにしたそばからそないな事言うんわこの口か?、うん?」

「香子!、そういうのは後!

とにかく、どうにか切り抜け 」

 

 

ズボッ! ズボッ!

 

 

「「「わぁああああああ!!?」」」

「「「ぎゃああああああ!!?」」」

「あ、落ちた」「ホヒヒャエフゥ」

「そういや穴だらけだったな、ここ」

「い、今の内に逃げるぞ!」

 

 

2人と2体は追手に追われながら当てもなく荒野を行くのであった。 

 

 

『・・・・・・・・・』

 

 

カシャッ カシャッ

 

 

 

 

 

 

 

 





※ソウル=デジモンセイバーズのデジソウル
いわば人間の精神エネルギー、パートナーを進化させるだけじゃなくて身体強化にも使える。
舞台少女の場合コレにキラめきが混ざっておりステータスを異常強化されたレイド帝国のデジモンに対し有効打が入ります。


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