突発短編集:アリス・ギア・アイギス 作:Ente
一体誰妻楓なんだ…?
※限りなく少ないでしょうが遮那仮面の正体を知らない方は回れ右。
ドサッ、という音を立てて最後の一人が倒れる。
おやじ狩りをしていたごろつきを全員殴り倒したところで、狩られていた中年男性に声をかけ。
「ヒィィィ~~~!!か、金ならやるなら助けてくれぇ!」
…掛け損ねた。
どうやら、親父狩りが獲物を横取りに来たと思われたらしい。
だが、俺としては親父狩りは趣味じゃないしするつもりもない。
…だが、それを説明するには目の前の中年男性が落ち着くまで待つしかないが、果たしてこいつが落ち着くまでどれだけ掛かるやら分かる物ではない。
下手に時間を掛けて警察に補導されても面倒なので、手っ取り早く済ませる事にした。
震えている男が差し出している財布を拾い上げ、手早く中身を抜き取る。
そうして中身を取った財布を男の目の前に落とすと、必死な様子で財布を拾い上げた男が逃げていった。
それを見送りながらため息交じりに呟く。
相変わらず無駄な事してんなぁ、と。
抜き取った中身を右手の中で手慰みに弄んでいると、ザっ…という擦れるような足音が響いた。
音の方向を向いてみると、狐の仮面を被り、木刀を持った少女。
「遮那仮面、見参」
「またあんたか吾妻」
「…私は遮那仮面です。吾妻楓などという名前では」
「本名名乗ってんじゃねぇか」
突っ込みがてら、先ほどまで右手の中で弄んでいた財布の中身――割合的には1%に満たない硬貨を小指で弾いて吾妻が被っている仮面の眉間に当てた。
パコンッ、という子気味良い音を立ててズレた仮面を直しながら、吾妻が飛んできた硬貨を確認する。
「…またその無意味な親父狩りですか」
「ああいうのは最低限抜いて帰らせるのが一番手っ取り早い」
…そう、俺が抜き取った財布の中身は硬貨を1枚だけ。
価格にして1ゴールドでしかない程度の極少額だ。
…ちなみにだが、最初はそれこそ抜き取るフリで済ませてたんだがやけに観察眼の鋭い被害者なんかだと抜き取ったフリに気づく奴が出始めたので、1ゴールドだけ抜き取って財布を返すようにしている。
と、硬貨を左手に持って吾妻が木刀の切っ先を俺に向けた。
「ともかく、貴方のした事は強盗に当たります。
故に、正義を執行させていただきます」
そう言いながら木刀を振りかざす吾妻に、俺は手っ取り早く逃げの一手を切る。
と言ってもそこまで複雑な物ではない。
足元に転がってるごろつきの一人を蹴り上げて隙を無理やり作るだけだ。
飛んできたごろつきを木刀を手放して吾妻が受け止めた隙に俺はとっとと逃げた。
うーむ、この短編集自体思いつきが多いとはいえ少し内容ってかアクトレスの出し方雑だな…。
あ、先に宣言しておくと明後日以降毎日投稿は多分無理です(夏休みが明日まで)