ボクがボクで無くなってから、もう随分と日が経ったと思う。
あれからもずっと、ずっと彼らは前へは進めていない。
つらい現実を受け入れようとせずに、彼らはただ甘い甘い夢の中を歩んでいる。
きっと、もうダメなのだろうとそう判断してしまいたくなるくらいには、ずっとそのままだった。
彼らは変わらない。
だったら、変わるべきなのはやはり、ボクなのかもしれない。
彼らが変わらない分だけ、ボクが変わればそれで解決ができるのだろう。
だって今更彼らの心をもう一度傷つけるなんて恐ろしいことだ。
彼らの大切な存在と、ボクという矮小な存在。その二つはもはや比べるまでもないことだ。
世界に必要とされている彼らと、ボクっていうちっぽけなイレギュラー。
誰しもに愛されている彼らと、ボクという誰にも見られなくなった存在。
ほうら、比べるまでもない。
―――ピシリ。
でも、もうそんな道理だってどうだっていい。理屈なんて知ったことじゃない。
ただ、ボクが彼らを殺したくないから。そして、彼らに殺されたくないから。
だから、ボクは『キャラドリーマー』という存在に殺されることにした。
多分、この胸に秘められている『
彼らの買ってきてくれた緑と黄色のシャツを着て。
いつも変わらずにっこりと笑って。
時々イタズラなんかをしかけて日々を刺激的にして。
そうして、『楽しい』って感じるんだ。
本当は嫌だったはずなのに、おかしなことだよね。
本当はイタズラなんて嫌いだったはずだ。
本当は誰にも見られないなんて大嫌いだったはずだ。
本当はボクでいたかったはずだ。
本当は、事実を受け入れさせなければいけなかったはずだ。
―――ピシリ。
でも、そんなことがどうでもよくなって、考えるのが嫌になって。
考えるなんて行動がただの無駄にしか思えなくて。
ただの演技だったはずなのに、今では心の底から楽しいって思えてきてる。
心の底から、ボクは……いいや、私は『キャラドリーマー』なんだって思えてくる。
そんなことを思っていたら口から大きな笑い声が出てきた。
なにも可笑しなことなんてないのに、なぜだかとても笑えて来たんだ。
―――ピシリ。
その笑い声につられて彼らまでもが集まってきて、そして同じように大口を開けてみんなで笑った。
笑って、笑って、笑い飛ばして。
今が幸せだって、そう伝えるみたいに笑顔を飛ばした。
この地下世界で生きる彼らに向けて。ずっとずっと笑いかけた。
笑い過ぎて涙が出てしまうほどにみんなで笑い続けた。
――――――パキリ。
とても静かに、とても呆気なく、とても儚く。
本当なら大切なはずの『