魔法少女リリカルなのはStrikerS~竜巻は翼を強くする~ 作:超淑女
ティアナは、相棒ことスバルと共にフォワードたちと集まっていた。
そこにいたのはわずか10歳のBランク。
そして巨乳とふつうの少女。
巨乳の方が一礼する。
「クリスティアーネ・シュテルンベルグ、17歳です!クリスって呼んでください!」
頭を上げて敬礼する。
ティアナはどうも胸に目が行く自分の心を制す。
流れるような金髪のロングストレート。
紅蓮のような紅い瞳。
巨乳とそれにみあわぬ普通の身長。
その瞳がやけに揺れている。
緊張しているようだが、自己紹介はできるようだ。
もう一人と違って……。
「……」
黙っている。
黒いショートボブ。もみあげだけが胸ほどまでに伸びていた。
クリスと違い胸はふつうだが、やけに無表情で身長は低めだ。
「えとっ…自己紹介は?」
遠慮勝ちに、クリスが聞く。
無表情の少女はクリスを横目に見る。
ひっ、とおびえるクリスから目をそらし、次々とフォワードメンバーを見た。
おびえるキャロの前に立つエリオ。
少女は眉ひとつ動かさずに口を開く。
「ミコト・ブラックフォード……16歳」
それだけで、彼女はそれ以降なにも言わない。
とりあえずこのメンバーで年上は自分とクリス。
ならば、司令塔は自分だろう。
戦術指揮は一通り勉強したが、ミコト。
これだけは指揮できる気がしない。
ティアナは深いため息を吐く。
とりあえず、今聞かなくてはならないことは聞いておこう。
部隊長室。
そこで、八神はやては外を見ていた。
リインフォースⅡが、静かに肩に乗っている。
マイスターである八神はやてのことが、いまいちわからない。
「たく、厄介者がたくさんやなぁ」
一人つぶやくように言う。
肩に乗ったリインフォースⅡははやてを見てみる。
「少し、頼むわ」
上着を肩に羽織って、はやては一人部隊長室を出る。
そこに居たのは、白銀の長髪をなびかせているアサギ。
「はっやてちゃ~ん♪」
きゃぴきゃぴとした雰囲気と、はやての纏った雰囲気は交じり合わない。
黙っているはやて、少しすると、アサギが動きを止めて溜息をついた。
アサギの眼もかわる。
二人の、鋭い瞳がぶつかった。
「なんだ、はやて…」
アサギは壁によりかかる。
はやては、アサギの姿を見つめた。
黒いパンストに隠された足は、すらっと長い。
体を見ても、ウエストは細い。
胸は無いが顔は整っているし髪もきれいだ。
「こう見ると本当に女みたいやな」
「ひどいなぁ、こんな美少女捕まえておいて♪」
きゃる~ん☆ とするアサギに、苦笑するはやて。
二人を包んでいた空気は四散していた。
「あんたは美少女やないやろ…すくなからず少女やない」
「はぁん、美は認めるんだ?」
「認めるも認めないもあらへんやろ、アホめ」
どちらともなく歩き出す二人。
その間に話すことは部隊のことばかり。
厄介者が多い機動六課での立ち回りなどだ。
「じゃ、こっちだから」
アサギがそう言うと、その先にはフォワードたちが見える。
苦笑したはやて。
この先の展開が、はやてには見えるようだ。
「ほな、また後で」
そう言ってはやてはアサギと別れた。
アサギの纏っている雰囲気が先ほどと変わる。
きゃぴきゃぴした雰囲気のまま、フォワードたちに近寄っていく。
「これから訓練?」
突然現れると、フォワードたちはビクッと跳ねる。
頷くメンバー。
既に全員が訓練服に着替えている。
「は、はい…なのはさんに集合と言われたので今からそちらに行くんです」
クリスが答えると、アサギは頬に指を当てて考える。
その仕草にスバルが笑って、クリスは苦笑。
ティアナは目を細めるのみだ。
「私も暇だし見てこ~♪」
その言葉に、クリスは少し嬉しそうな顔をした。
ティアナが細い目のままクリスに視線を移す。
ビクッ、と跳ねるクリス。
「おびえないでよ」
「はい。その…アサギ三佐、これからよろしくお願いします!」
その言葉に、アサギは楽しそうに一回転。
苦笑するエリオに、笑うスバルとキャロ。
「ん、じゃあ後で行くよ♪」
その言葉に、クリスは笑顔になる。
先のティアナに見られた時とは大違いだ。
小走りしていくアサギ。
その後ろ姿を苦笑して見るティアナ。
「違和感…」
つぶやくミコト。
「同感ね」
二人でうなずく。
もしかしたらコイツとは仲良くやれるかもしれない。
ティアナは心中そう思った。
アサギは、機動六課の一室に入る。
少数であるトルネード分隊の人員が事務仕事をしていた。
全員、アサギが入ると同時に敬礼をする。
「みんな、大丈夫だよ♪」
その言葉に、全員が席につき事務仕事を続けた。
隊長用の椅子に座ると、楽しそうに回る。
「きゃる~ん♪」
楽しそうに回るアサギ。
デスクの前に、ゆっくりと歩いてくる人影。
「アサギ三佐?」
「なぁに?」
回転を止めるアサギ。
きゃぴきゃぴした雰囲気のまま首を傾けて聞く。
デスクの前には女性。
黒いロングストレートの女性は、まさに大和撫子という言葉が似合う。
「そろそろ演技はおしまいにしたらいかがでしょうか?」
女性の言葉に、アサギは目を細める。
きゃぴきゃぴした雰囲気はすべて消し飛んだ。
「なに、ミナト一尉?」
ミナト・ミルフォード。
トルネード分隊の副隊長で、アサギの右腕だ。
彼女は上品な笑みを浮かべながら、空中モニターを出す。
それを見て、アサギは難しそうな表情を見せた。
「ん~また後でだね」
「承知しました。隊長」
「悪いね。じゃぁ―――」
ミナトは一礼。
立ち上がるアサギ。
きゃぴきゃぴしていた時と違い、アサギはずいぶんと真面目な表情だ。
白い髪をなびかせながら、立ち上がると、一回転する。
「きゃる~ん♪」
再びきゃぴきゃぴオーラが漂う。
ウインクするたび☆が飛び出す。
「じゃっ、ミナトちゃん!後はよろしくぅ♪」
そう言うと、楽しそうに走って部屋を出て行った。
困ったように笑うミナト。
男性局員たちが、名残惜しそうな顔をしている。
「まったく困ったものです」
自分の席に座るミナト。
空中モニターを出す。
その画面にはクリスとミコトの二人。
「そんなに気になりますかね。私たちの新人二名」
二人の顔を見て、ミナトの口が楽しそうに歪む。
「まぁ、私も気になりますが…時間ができれば見に行ってみましょう」
そうつぶやいて、二人が映った空中モニターが消えた。
新たな空中モニターを出してミナトはパネルをたたき出す。
事務仕事を素早く、効率良くこなしていく。
管理局の厄介者の集まりトルネード。
彼女もまた、厄介者だ。
―――アニメ・第三話「集結」―――
あとがき
一話です!
とりあえずはこんな感じで、次回は模擬戦です♪
楽しんでいただけるならばなによりで、あります!
では次回もお楽しみに♪
感想お待ちしてます!