波動ねじれのヒーローアカデミア 【台本式無しVer】   作:へたくそ

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3 いつも通りじゃない一日

ねじれと出会った次の日、出久はいつも通り学校に来ていた。いつも通り登校して、いつも通り後ろの席に着く。

何も変わらない1日、周りの目も、それに対する恐怖も。しかし唯一違う事があった。

昨日別れ際にねじれに言われたあの一言だ。

 

 

『また明日ねー!』

 

 

そう、今日もまた会えるかもしれないと言う事だ。

いつも通り、自分に掃除が押し付けられ、ねじれもいつも通り掃除の手伝いをする。

そうすれば昨日みたいに…。そう考えるだけで放課後が楽しみになってきた。

早く放課後にならないかと出久はいつもより胸をドキドキさせながら授業を受けた。

 

 

 

 

 

 

午前の授業が終わり、出久はいつも通り一人自分の席で弁当を食べようとしていた。

弁当を机の上に持ってくるの同時に出久は廊下が少し騒がしいことに気付いた。

また誰かがおふざけ半分に個性を発動させて先生に叱られているのだと思い、あまり気に止めなかった。

そんな出久の元に爆豪と二人の取り巻きが寄ってきた。

 

 

 

「おいデク、お前金貸せや。今俺たち金欠なんだわ」

 

「いきなりそんな事言われても僕だって持ってないよ…」

 

「あぁ?んな事どうでもいいんだよ!さっさとよこせや!!」

 

 

 

爆豪がいつも通り出久の事を脅迫して金を取ろうとする。これもまたいつも通りの光景だ。

出久もいつもならすぐに財布を開けて千円札を2、3枚取り出して渡していたが、今回の出久は渋っていた。

昨日の事もあるので少し抵抗しようと試みたのだ。それでも出久はいつも通り取られるのだろうと思っていた。

そんな時だった。

 

 

 

「えぇ〜っと、あ!いたいた!おーい!出久くーん!!一緒にご飯食べよー!」

 

 

 

前のドアから大きく手を振るねじれが出久を呼んだのだ。

これには出久も突然のこと過ぎて言葉が出なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

〜廊下〜

 

 

 

「♫〜」

 

 

 

ねじれは今一人で鼻歌を歌いながら一年生の階に来ていた。そしてねじれの片手には可愛い巾着に入った弁当を持っていた。

 

 

 

「おい、あの人波動先輩じゃないか?」

 

「本当だ、何で一年の階にきてるんだ?」

 

「知らないけど、これは話しかけれるチャンスじゃないか?」

 

 

 

この学校でねじれはかなりの有名人だ。その容姿はもちろん、今中学3年のねじれが受験するのは超難関高、雄英高校、ヒーローを目指すモノが必ずと言っても良いほど憧れる学校だ。

ねじれはその雄英高校を受験して合格できる可能性がある程の偏差値も高く、個性もかなり強力なモノなのだ。

それに加えて分け隔てなく皆に明るく接してくれる性格、好かれない方が可笑しいと思えるほど良く出来た人間だ。

 

 

そんな学校のアイドルと言っても差し支えないねじれが一年生の階に来れば誰だってソワソワするに決まっている。

皆がねじれの目的をアレコレ想像してるいると、ねじれが1年C組の前で止まり、教室の中を見渡してると思いきや

 

 

 

「えぇ〜っと、あ!いたいた!おーい!出久くーん!!一緒にご飯食べよー!」

 

 

 

無個性である緑谷出久を昼ご飯に誘っていた。

 

 

 

 

 

 

出久は突然名前を呼ばれて返事も出来ないまま固まっていた。

確かにまた明日ねとは言われたがまさか昼に、しかも教室に来るなんて思いもしなかった。

出久が今の状況を整理しようとしているとねじれが出久の元に駆け寄り、出久の手を引っ張り「行こ?」と言いながら教室を出ようとした。

しかし爆豪がそれを止めた。

 

 

 

「おい待てや。何勝手にそいつを連れてって行こうとしてんだよ」

 

「何でダメなの?私は出久君とご飯食べたいだけなのに、不思議〜」

 

「何が不思議だ!いきなり出てきてなんだてめえ!ぶっ殺すぞ!」

 

「わぁ、不思議〜。この子凄い口悪いよ〜?何で何で?」

 

「っっっ!!!!!」

 

 

ねじれは出久に問いかける。出久もその返答に困り苦笑いで誤魔化すが、ねじれは不思議そうに出久のことを見ている。

そして爆豪は自分の事を無視された事に苛立ちを覚えコメカミに怒りマークが浮かぶ。

そして当たり前だが教室にいる生徒全員の注目を集めていた。

 

 

「おお、俺を無視とは良い度胸じゃねえか。てめえ確か雄英受けるっつってたよな。ここで受けれないくらいボコボコにしてやろうか」

 

「この子凄い顔だよ〜。いつもこんな感じなの?後知ってた?学校で個性の使用は禁止だよ?」

 

「だから何だよ!そんなの今は関係ねえ!てめえが雄英を受けれなくなれば俺がこの学校で最初の雄英合格者になれんだ!ボコられんのが嫌ならさっさとそいつを置いてどっかに消えな!」

 

「ふぅ〜ん…君、雄英に行きたいんだ」

 

 

 

爆豪が雄英を目指していると知ると、ねじれの雰囲気が一気に変わった。

さっきまで不思議そうに興味津々と言った顔で爆豪を見ていたが、今はどこか冷たい目で爆豪を見ていた。

それに出久は気付いた。しかし理由は分からなかった。でもねじれが怒っている事だけは確かに分かった。

 

 

 

「そうだ!俺は雄英を卒業したらオールマイトをも超えるNo. 1ヒーローとなり、必ずや高額のう「なれないよ、君」

 

 

 

ねじれは爆豪の言葉を聞き終わる前に言い切った。それに爆豪の口が空いたまま止まった。それを気にも止めないかの様にねじれが続けた。

 

 

 

「君はヒーローになれないよ。ヒーローどころか雄英にだって入れない。入れたとしても間違いなくヒーローにはなれない」

 

「何だてめえ、喧嘩売ってんのか?あぁ!?!?」

 

「君自分が何をしてるのか分かっているの?自分より弱い人を脅す事を何とも思わないで行動に移す。それはヒーローがする事じゃない。ヴィランのする事だよ」

 

「っ!」

 

「は、波動先輩、それ以上は流石に…」

 

「出久君は少し黙ってて」

 

 

 

ねじれの放つ覇気ともいえるモノに教室にいる全員が何も言えなくなっていた。

まさかあのねじれが、人の事をヴィランと言うなんて考えられなかった。しかも冗談などではなく本気でだ。

そして爆豪はねじれの言葉に反論出来ずにいた。ねじれが言ってる事は何も間違っていないのだから当たり前だ。

 

 

 

「君が何をしようとそれは君の勝手だと思う。でもヒーローを暴力を振る理由にするのは絶対に許せない。自分より弱い人間を痛ぶろうとする人がヒーローになんてなって欲しくない。君にはヒーローになる資格はないよ」

 

 

 

爆豪は立ち尽くす。一方的に言われ、反論も出来ずにいた。ねじれはそんな爆豪に言いたい事を全て言うと出久に「行こ」っとだけ言い手を引っ張って教室を後にした。

爆豪は俯いたまま肩を震わせ、それに気付いた取り巻きは爆豪から少し離れた。

そして爆豪は溜まりにたまった怒りを出久の隣の席に個性を使って思いっきりぶつけた。そのせいで机が粉々になったが爆豪は全く気にして無い様子だった。

 

 

 

「あのクソナードどもが…!」

 

 

 

爆豪はその一言だけ言い残し教室を後にした。その目どこか血迷っているようにも見える。

それを目にしたクラスメイトや取り巻きは、爆豪がいかに危ないのかをこの時知ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

出久はねじれに引っ張られ廊下を歩いていた。ねじれも少し機嫌が悪そうに見え、出久はなんて話しかけて良いのか分からずにいた。

しかし女子と全くと言って良いほど接した事のない出久は、手を繋いでいるだけで心臓のドキドキがさっきから止まらずにいた。

 

 

 

「あ、あの、波動先輩。どこまで行くんですか?」

 

「え?あ、ごめん、そう言えばまだ決めてなかった。どこでご飯食べようか」

 

「それなら僕について来て下さい。良い場所があるんですよ」

 

「本当?楽しみ!」

 

 

 

出久はねじれの調子がだんだん良くなっていくのが分かると笑顔になっていった。

ねじれはまさか自分が案内される側になるとは思わなかったが少しワクワクしていた。

出久は階段を登り、一番上までに来た。そこには屋上に出れる扉があるが、うちの学校は屋上に出るのが禁止されている為鍵が掛けられている。

しかし出久はポケットから鍵を取り出し、扉の鍵を開けた。それを見てねじれは多少驚いた。

出久はそんなねじれに微笑みながら「さぁ、どうぞ」と言い、自分だけの特別な場所にねじれを案内した。

 

 

二人はフェンスに寄りかかりながら座り、弁当を開ける。

 

 

 

「あの波動先輩、さっきはどうしてかっちゃんにあんな事を…」

 

「ん〜?間違っていると思ったからだよ?それに出久君がいじめれてるのを放っておけなかったし!」

 

「波動先輩…、ありがとうございます」

 

「うん!それより早くお弁当食べよ!」

 

「あ、はい」

 

 

 

出久は弁当を開ける。そして箸を付けようとしたがいつもより弁当が美味しそ言うに見えた。

何でだろう。いつもと同じはずなのに。少しだけ、でも確かにそう見える。原因は何となく想像は付いた。

隣で弁当を食べているねじれの事だ。無個性だと話しても自分から離れない人は初めてだった。

美味しそうに弁当を食べているねじれを見ているとこっちに気付いた。

 

 

 

「ん?どうしたの?食べないの?」

 

「いえ、何だか不思議な感じがして。誰かと弁当を食べるのが初めてで。こう、どうして良いのか分からなくて」

 

「どうすれば良い…か。んん〜お弁当食べて、お話をする!それだけだよ!」

 

「話ですか、」

 

「うん!例えば出久君の好きなヒーローの話とか!私もこう見えてヒーローに詳しいんだよ?例えばボイスヒーロー『プレゼントマイク』と抹消ヒーロー『イレイザーヘッド』が同じ雄英の同級生だって知ってた?」

 

「イレイザーヘッドのこと知ってるんですか!?メディアの露出が全くと言って良いほどないのに!」

 

 

 

そこから二人はヒーローの話で盛り上がった。昨日までとは違う出久の一日。初めて学校が楽しいと思えた。

ヒーローの話を誰ともした事がない。一緒に弁当を食べた事がない。そんな出久にとって今の時間はとても楽しい時間だ。

それから二人はチャイムが鳴るまで屋上で二人きりの時間を過ごした。

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