波動ねじれのヒーローアカデミア 【台本式無しVer】   作:へたくそ

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7 ついに原作突入です

逆転。まさに状況が逆転した。今までは、ねじれが出久にくっ付いていたのだが、先日ねじれの家に泊まった日から見事に逆転した。

出久がねじれを後ろから抱きしめて離れようとしない。ねじれから見れば出久の精神年齢が下がったようにしか見えない。し

出久本人は何も意識してないようだが、今までの出久の方が本来の出久ではない出久のなのだ。

これが本来の姿と言ってもいいだろう。それに気づいたねじれは自分にしか知らない出久を知る事ができて、少しだけ優越感に浸っていた。

 

 

 

「出久君?今日やる事はもう終わったの?」

 

「はい、明日の分も一応終わらせました。だから大丈夫です」

 

「そっか、頑張ったんだね。偉い偉い」

 

 

 

出久はあからさまに褒めてほしいとアピールする為に抱き締めてる腕に少しだけ、ほんの少しだけ力を込めた。、

今までに無かった出久の姿にねじれは新鮮さを感じて、思いっきり甘やかしていた。

流石に限度は考えてはいるが、側から見れば完全に甘やかしまくっている彼女とダメダメな彼氏だ。

ねじれもそれは分かってはいるが、出久は全くの無自覚だ。

 

 

 

「そう言えば出久君、豪円先生の稽古は?昨日も無かったって言ってたけど」

 

「しばらく休みって言われました。何でも海外で武術を教えて欲しいと言う人がいるらしくて。もしかしたら半年は帰ってこないかもしれないですね。」

 

「半年も!?その間どうするの!?稽古は!?」

 

「大丈夫ですよ、道場の鍵は預かっているので。それに元々師匠はあまり口を出さない人だったので。後、師匠がいない間は先輩も道場を使っても良いと言ってました」

 

「そっか、それならいいけど…」

 

 

 

ねじれは少し驚いていたが、鍵を預かっていると聞くと次はねじれの機嫌が悪くなった

 

 

 

「先輩?どうしたんですか?」

 

「私ね。前々から不思議に思っていた事があるの」

 

「前から?何ですか?」

 

「うん。いつになったら私のこと名前で呼んでくれるのかなぁって」

 

「………え」

 

 

 

ねじれの意外な回答に一瞬、言葉を無くした。確かに言われてみれば今まで【先輩】としか呼んだことが無い。

そんな事でねじれが不機嫌になるはずが…、そう思ったが出久はすぐに自分の考えを自分で否定した。

もし自分がねじれから名前で呼ばれなかったら?そう考えただけでもとても切なくなる。

あの優しい明るい声で自分の名前を呼ばれる事がなくなるなんて考えたくも無い。

そう思い出久はすぐに考えを改めたのだ。

 

 

 

「す、すいません。今まで気付かなかくて。そ、その…ね…ねじ…れ…先輩…」

 

 

 

出久は慣れない名前呼びが恥ずかしいせいでどんどん声が小さくなっていく。

しかし何故、出久は苗字ではなく名前で呼んだのか。それは簡単だ。

自分がされて嬉しいから、そうして欲しいと思うからだ。だから出久はそうした。

確かに恥ずかしいが、流行りここはどうしても譲れなかった。

 

 

 

「やっとだよ。もう、全然言ってくれないんだもん」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「まぁ、これからちゃんと呼んでくれるなら許してあげる」

 

「は、はい。ありがとうございます」

 

「うん…」

 

 

 

そう言いながら再び出久はねじれに甘え始め、ねじれは出久を甘やかす。

その時、部屋の外で二人のやりとりで聞いていたねじれの母親はこう思った

 

 

 

 

『さっさと付き合えこいつら』

 

 

 

と…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は流れ中三の春(ここから原作でっす!!)

出久は登校中にヒーローの活動現場に遭遇した。新人ヒーローのシンリンカムイ、そして今回がデビュー戦のMt.レディーについて【ヒーロー分析ノート】に纏めていた。

 

 

 

「お前たちもこれから進路について考える大切な時期なんだが……皆んな大体ヒーロー志望だよねぇ」

 

「「「はぁーい!!」」

 

「うんうん、皆んないい個性だ。でも校内での個性使用は原則禁止だからな?」

 

「せんせえ〜、皆んなとか一緒くたにすんなよ。俺はこんな没個性の奴らと一緒に底辺に行く気なんざねえよ」

 

「そりゃねえぜ勝己!」

 

「モブがモブらしくうっせえ!!」

 

 

 

爆豪の言葉にクラス全体がブーイングをする。しかしそのブーイングも担任の一言で収まる。

 

 

 

「あぁ、確か爆豪は【雄英志望】だったな」

 

「あの国立のかよ!?今年の偏差値79って聞いたぞ!?」

 

「倍率も毎度やべえんだろ!?」

 

「そのザワザワがモブたる所以だ!!!模試じゃA判定!俺はウチ唯一の雄英圏内!!あのオールマイトをも超えてトップヒーローとなり!!必ずや納額納税者に名を刻むのだ!……それで、お前はどうなんだよ、【デク】」

 

「……僕も雄英だよ」

 

「やっぱりあの不思議女と一緒かよ……。おいデクてめえ、没個性どころか無個性のお前がどうして俺と同じ土俵に立とうとしてんだ?あぁ!?」

 

「僕がどこに行こうが僕の勝手だ!君に決められる事じゃ無い!僕は雄英に行く!」

 

「俺がお前と同列視されんだろうが!!ふざけんじゃねえ!無個性のてめえが何をやれんだぁ!?」

 

 

 

爆豪は怒りに任せて出久に個性を発動させた。当たりはしなかったものの爆風で飛ばされる。

それを見てクラス全員出久を嘲笑う。しかし出久は吹き飛ばされてもなお爆豪を見る目は死んではいない。

 

 

 

「そんなのやってみないと分からないだろ!!」

 

「何がやってみないと分からないだ!」

 

「そこ二人、喧嘩は後にしろ〜」

 

 

 

担任の言葉に二人は渋々席に戻る。出久は席に戻ると再びノートにデータを書き始める。

爆豪は横目に出久を睨み付ける。出久はそれに気づかないで書き続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、再び出久と爆豪が衝突した。爆豪は出久の分析ノートを爆破して池に投げ捨てた。

その後、ヴィランが下校する出久に襲いかかった。そこにオールマイトが助けにきて、出久は救われた。

出久はオールマイトに【自分はヒーローになれるか?】と聞いたが、その問いに対する答えは限りなく【NO】に近かった。

そしてその答えの重みは、【弱り切ったオールマイト】だからこその説得力があった。

 

 

 

「夢を見ることは悪いことじゃ無い。しかし、相応の現実も見なければな…」

 

「僕は…見ているつもりです!だからこそ僕はヒーローにならなきゃいけないんです!ある人のためにも…!」

 

「…っ、君がそう言うなら私からは何も言うまい。それなら私にできる事は君のその想いが絶えない事を祈るだけだ。めげるなよ、少年」

 

「はい、ご迷惑をかけて申し訳ありませんでした」

 

 

 

オールマイトが屋上から姿を消した瞬間、出久の顔は悔しいあまりに暗くなっていた。分かっている。分かっていた。

自分がなれない事なんて一番分かっているのは自分だ。しかし前にも言ったが出久は何もやらずには終われないのだ。

しかし、あんなにも正面切って言われては出久の心は折れるまでに至らずとも、深いダメージを与えられた。

そんな時、一番聞きたい声の持ち主から電話がかかってきた。

 

 

 

「あ!出てくれた!ねえねえ出久君今どこにいるの〜?」

 

「今はビルの屋上にいますよ。どうしたんですか?」

 

「屋上??不思議〜、どうしてそんな所にいるの〜?あ、今はそんな事聞いてる場合じゃ無いんだ!ねぇねぇ知ってた!?今オールマイトが今この街に来てるんだって!」

 

「お、オールマイトが…。そうなんですか…」

 

「あれ、知らなかったんだ。出久君なら知ってると思ったんだけどな。あ、そう言えばこの前新しいパフェ屋さんがオープンしたんだって!出久君も一緒に行こうよ!」

 

「良いですね、それじゃ待ち合わせ場所はいつもの場所で」

 

「分かったよー!それじゃ待っててねー!」

 

 

 

電話を切った後、ねじれは切れた画面に映る出久の文字と写真を眺めながら、出久の声に違和感を覚えながら画面をロックした。

いつもとは違う影のある声、オールマイトがこの街にいると言う情報を知らなかった、そしてその情報を知っても出久は興味を示さなかった。それどころか、声の影が濃くなった気がした。不安だ、不安で仕方ない。正直、今すぐ個性を使ってでも会いに行きたい。抱き締めたい。

 

 

 

「ねじれ〜、今の電話誰なの〜?彼氏〜?」

 

「ち、違うよ!中学の頃の後輩!この後一緒にパフェ食べに行くんだ!」

 

「でもさっきのイズク君?だっけ?男の子でしょ〜?さっきのねじれ随分と女の子顔してたけど、もしかして好きだったりするの?」

 

「何言ってるの!?そ、そもそも出久君が私の事どう思ってるか分からないし…」

 

「あ、好きなのね…。それより早く待ち合わせ場所に行かなくて良いの?さっきから行きたくてうずうずしてるじゃん」

 

「うっ…、バレていたか」

 

「バレバレよ!ほら!早く行ってきなって!」

 

「ありがとう!また明日ね!」

 

 

 

ねじれは友達と別れて急いで出久の元に向かった。ねじれの居場所からは少し走って約5分もあれば余裕で着いた。

早く出久に会いたいと思いなが待っていると、ある程度近くから爆発音が2、3キロ先で響いた。

爆現地であろう場所から黒煙が見える。それを眺めていると出久が来た。

 

 

 

「お待たせしました。向こうで何かあったようですね」

 

「うん、気になるね。少し寄って行く?」

 

「え、でもパフェを食べに行くんじゃ」

 

「それもそうだけど、もしかしたらオールマイトが来てるかもしれないよ?」

 

「で、でも…」

 

 

 

さっきも気になったがねじれは確信した。出久はまた何かを抱えている。オールマイトが近くに居るかもしれない現場に行きたがらない。

出久はかなりのオールマイトオタク、普段の出久なら是が非でも行きたがる。しかしそれが無い、むしろ避けている様な雰囲気がある。

 

 

 

(もしかしてオールマイトに会った?いやでもそれだけで出久君がこんなになるとは思えないな。あそこに行けば分かるかな…)

 

「ねじれ先輩?どうしたんですか?早く行かないと混んじゃうかもしれませんよ?」

 

「んー、やっぱり行こう!」

 

「え?あっ、ちょっと先輩待って!」

 

 

 

ねじれは出久の手を引っ張り爆発のあった現場に向かう。

出久にとっては何か嫌な事があるかもしれない、でもねじれはそれを知らなければ後悔するかもしれないと思った。

知っても後悔するかもしれないが、自分が行動しなかった事で出久を救えないなんてねじれにとっては真っ平御免なのだ。

だからとにかく行く。それしか選択肢はない、そう思った。

 

 

 

「ねじれ先輩、どこに行くんですか!?」

 

「あの煙の上がってる所だよ!」

 

「でも僕はあそこには…」

 

「良いから!行くの!」

 

 

 

出久は訳のわからないまま、ねじれに手を引かれ現場に着いた。その場所には大きな野次ができていた。

そしてその中心にいたのはオールマイトが捕まえたはずのドロドロのヴィランだった。

 

 

 

「な、なんであいつが…オールマイトが捕まえたはずじゃ…、もしかして僕があの時あんな事したから」

 

「出久君、あいつのこと知ってるの?それにオールマイトが捕まえたって一体…」

 

「それは…」

 

 

 

出久は言葉を詰まらせる。その言葉に先は恐らく出てこないだろう。

そう思いねじれは視線をヴィランに戻す。ヒーローはヴィランとの相性が悪く手を出せないでいる。

そこでねじれと出久は誰か自分たちと同じくらいの中学生が捕まっている事を耳に挟む。

出久は一度ヴィランに襲われている、だからその苦痛は身に染みていた。

 

 

 

「僕のせいだ…、僕が余計な事をしなきゃこんな事には」

 

「出久君…」

 

 

 

出久は自分のした事でオールマイトがヴィランを落とした事に気が付く。

そしてそのせいで、自分の知らない人を巻き込んでしまった。

 

 

 

(僕のせいだ…オールマイトは怪我のせいで今は動けない。それにあのヴィランは掴めない…。有利な個性のヒーローが来るのを待つしか…。ごめん、僕のせいだ…。きっとすぐに助けが来てくれるから、きっと、ヒーローがすぐ……)

 

 

 

自分では無理だった。体術を教わっていたとはいえ自分は無個性、それにあの体は僕にはどうしようもない。

一度襲われて手も足も出なかった。そんな僕には何もできない。いくらでしゃばった所で…。

そんな時、ヴィランに捕まっている中学生の目を、爆豪 勝己の目を見た瞬間

 

 

 

「っっっ!!!!!」

 

 

 

【出久は走り出したのだ】

 

 

 

「「「!?!?!?!?!」」」」

 

 

 

その瞬間、野次が、ヒーローが、ヴィランが、爆豪が、ねじれが、そしてその場で動けずにいたオールマイトが緑谷 出久に目を奪われた。

 

 

 

「まっ、待って!出久君!!」

 

「馬鹿やろー!!止まれええ!止まれええええええ!」

 

(なんで、なんで前に出た!?何してんだ!なんで!?)

 

 

 

出久は自分自身の行動に戸惑いつつもヴィランが自分に向かって爆豪の個性を使ってくると判断した。

その時出久の脳裏に過ぎったのはヒーロー分析ノートの25ページ、シンリンカムイの先制攻撃。

そこで自分の持っている学校の鞄をヴィランに投げつけた。カバンの中身は散らばり、運よくヴィランの目に入った。

ヴィランは怯み、出久はその隙にヴィランの懐に入り爆豪を助けるために泥をひたすらに掘った。

 

 

 

「かっちゃん!!」

 

「何でてめえが!」

 

「足が勝手に!何でって、分からないけど!!」

 

 

 

その時の出久は分からなかった。爆豪に散々に馬鹿にされ続けた。そして今日オールマイトにヒーローにもなれないと言われた。

それでも僕が動けたのは色々と理屈はあったと思う。今思い出されるこれまで否定の声が頭を過った。もちろんその中には爆豪の声もあった。

ただその時は…

 

 

 

【君が、助けを求める顔をしてた】

 

 

「!!!!!」

 

「ヤメ…ロ」

 

(……情けない、情けない!!)

 

「もう少しなんだから、邪魔するなあ!」

 

 

 

出久がヴィランに襲われそうになる。

それにヒーローが手を伸ばそうとするが確実に間に合わない距離にいた。

 

 

 

「出久君!!!!」

 

「無駄死にだあ!自殺志願者かよ!」

 

 

 

そしてヴィランは出久に向かって腕を振り落とし、土煙が舞った。

終わった、誰もがそう思った。ねじれは膝から崩れ落ちる。

 

 

 

「そ、そんな…出久君…」

 

 

土煙が晴れた。そしてそこにいたのはヴィランの攻撃を受けたオールマイトの姿だった。

 

 

 

「全く情けない。君を諭しておいて、己が実践しないなんて!!」

 

 

【プロはいつだって命懸け!!!!】

 

 

DETROIT(デトロイト) SMASH(スマッシュ)!!!!』

 

 

 

その瞬間、とてつもない風圧がその場にいる全員を襲った。そして雨が降ってきたのだ。

それはオールマイトによる風圧で上昇気流が発生、雲を作った結果だった。

 

 

この後、散ったベトベトはヒーロー達に回収され警察に引き取られた。

僕はヒーロー達からものすごく怒られた。それとは逆にかっちゃんは称賛された。

更にその後には、ねじれ先輩には泣きながら怒れ、本当に申し訳なくなった。

 

 

 

「もう一体何を考えてるのかな!?いきなり飛び出して本当に心臓止まるかと思ったんだからね!」

 

「す、すみんません。また心配かけちゃって」

 

「出久君のバカ……」

 

 

 

ねじれは出久の胸に顔を埋めてがら泣いていた。

出久にとってこの感じは久しい。最近は自分が甘える側だった。

そんな時、ヒーロー達から称賛をもらっていた爆豪が声をかけてきた。

 

 

 

「デク!!俺は、俺は、助けを求めてなんかいねえぞ。助けられてもねえ!!一人でやれたんだ…。無個性のてめえが俺を見下すんじゃねえぞ。そこの不思議女もだ!このクソナードが変な事しねえようにちゃんどリード持ってろや!!!!」

 

「タスネス…」

 

「やっぱり嫌な子。出久君気にしないでよ?」

 

「大丈夫ですよ。遅くなっちゃったので、帰りましょうか」

 

「うん…」

 

 

 

出久とねじれは当初の目的であったパフェをやめて帰路に着く。

その間、二人に会話がなかった。しかしねじれは出久の手を離さないままだった。

出久は外でこれは流石に恥ずかしいと感じた。それと同時に、自分のことを考えていた。

 

 

 

(かっちゃんの言う通りだ。何ができた訳でも変わった訳でもない。今までしてきた事を生かす事はできなかったけど、今まで努力してきた事は無駄じゃない。きっとオールマイトが言った通りなんだ。ねじれ先輩には悪いけど今回の事で分かった。僕はヒーローになれない。これで、ちゃんと身の丈にあった将来を…)

 

私がきた!!!

 

「オールマイト!?!?!」

 

「え!?な、何で何で!?」

 

「さっきまで取材陣に囲まれていたんじゃ…」

 

「あれを抜けるくらい訳ないさ!何故なら私はオールマイテゲボォ!!」

 

 

 

オールマイトが咳き込むのと同時にマッスルフォームからガリガリのトゥツーフォームに戻る。

オールマイトが現れただけでも大騒ぎなのだが、オールマイトのありえない姿に出久は再度驚くが、ねじれは言葉を失った。

 

 

 

「オールマイトオオオオオ!!」

 

「え…!?お、オールマイトなの!?」

 

「し、しまった。少年一人だと思い込んでいた…。驚かせてすまない少女、私のこの姿はどうか秘密にしてくれないか?」

 

「ね、ねじれ先輩、僕からもお願いします」

 

「二人がそう言うなら」

 

「すまないな」

 

 

 

3人が少し落ち着いたところでオールマイトが出久の元にきた理由を話す。

 

 

 

オールマイト「少年。礼と訂正、そして提案をしにきたんだ。君がいなければ、君の身の上を知らなければ…口先だけのニセ筋となる所だった!ありがとう」

 

「いえ、そんな事。そもそも僕が悪いですし。仕事の邪魔して、無個性のくせに生意気な事言って…」

 

「出久君…」

 

「そうさ!!あの場の誰でもない小心者で無個性の君だったから、私は動かされた!!!!トップヒーローは学生時代から逸話を残している。彼らの多くが話をこう結ぶ。【考えるより先に体が動いていた】と!」

 

「オールマイト…」

 

「君も、そうだったんだろ!?」

 

「…はい」

 

 

 

『君は、ヒーローになれる』

 

 

 

何故だろう。僕はなれないはずなんだ。個性はヒーローでは絶対条件。それはトップヒーローである彼が誰よりも見に染みているはずだ。

その彼を僕に言ってくれた。僕の横にいつもいてくれるねじれ先輩みたいに。

 

 

 

「だから言ったでしょ?出久君はヒーローになれるって」

 

 

 

ねじれが自信満々に出久に言う。初めて会ったあの日のような無邪気な笑顔で。

ああ、この人は全く。どこまで僕を嬉しくさせてくれるのだろう。

 

 

 

オールマイト(この少女は少年の恋人かな?それにしても、無個性である彼にヒーローになれると言えるとは。生半可な覚悟では言えないだろう。彼女にとって少年はどんな存在なのだろうか)

 

「後オールマイト!」

 

「む、何かな?少女」

 

「さっき言ってた礼と訂正は分かったけど、提案って何?」

 

「よくぞ聞いてくれた!!少年よ、君になら私の個性…受け継ぐに値する!!」

 

 

 

その言葉に出久とねじれの頭の中はハテナマークで埋め尽くされた。

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