アズールレーンT   作:BREAKERZ

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風の覇者が突っ走るぜ!


【覇者】銀河の風と共に

ーウェールズsideー

 

「ウルトラマンタイガ・・・・!」

 

島の外で、アズールレーン艦隊の撤退指揮を取っていたウェールズは、デアボリックと交戦するウルトラマンタイガを見据える。

 

「(指揮官・・・・。どうかご無事で!)」

 

前回のギャラクトロンMK2の戦いで、カイン・オーシャン指揮官がウルトラマンタイガである事を知るウェールズが、自分達を守るために戦っている指揮官に、内心応援をしていた。

 

 

 

 

 

ーベルファストsideー

 

「エンタープライズ様、あの力は一体・・・・?」

 

「ベル! ベル! ボーッとしている場合じゃないって!」

 

「そうにゃそうにゃ! 早く逃げるのにゃ!!」

 

慌てふためいている姉のエディンバラと、何故か海面に浮かんでいた冷蔵庫の中に隠れていた明石が、逃げようとワチャワチャ騒いでいた。

 

「お二人共冷静に。慌てても何にもなりませんよ」

 

シェフィールドは冷静にそう言うが、それでもエディンバラと明石は不安を隠せなかった。

その時ーーーー。

 

『おい猫のお嬢ちゃん! 』

 

「にゃっ!? だ、誰にゃっ!?」

 

「「「っ!?」」」

 

突然響いた声に明石は仰天し、ベルファスト達は敵かと思い周囲を警戒するとーーーー。

 

『おい! お前がパクった宝石だよ! おかげで仲間達と再会できたぜ!』

 

明石がマーキンド星人達から掠め取った、袖の中に隠していた青い宝石のペンダントを取り出すと、ペンダントの宝石が光輝き、タイガの方へと飛んでいった。

 

 

 

 

ーカインsideー

 

『「タイガ、大丈夫か?」』

 

『な、なんとかな・・・・』

 

その頃、タイガはデアボリックの攻撃のダメージで疲弊しており、カインはインナースペースで、突然デアボリックを吹き飛ばした青い炎の矢が放たれた場所を追うが、霧とデアボリックの攻撃の爆煙で良く見えなかった。

 

≪タイガ! 私と交代だ! 力には力で対抗しよう!≫

 

『「ッ! 駄目だタイタス! 君だってセグメゲルの毒の牙のダメージが抜けきれていないんだろ!」』

 

≪しかし!≫

 

『こうなったら、新しい『怪獣リング』を使って・・・・!』

 

『まぁ待ちなって! 頭と仲間は生きてる間に使うもんだぜ!!』

 

『その声は!?』

 

 

ーベルファストsideー

 

その時、ペンダントから一筋の光となり、タイガのカラータイマーに吸い込まれる。

 

「にゃぁぁぁぁぁ!! 明石のお宝がっ!!」

 

明石が騒ぐが、ベルファスト達は退避を始めた。

 

 

 

ーカインsideー

 

インナースペースにいるカインの手に、タイガとタイタスと同じウルトラキーホルダーが現れ、そのキーホルダーから声が響く。

 

『よう、兄ちゃん! お前さんは俺を呼び出すチケットを手にいれた!』

 

『「君はまさか・・・・!」』

 

『俺の事はこう呼べ、『風の覇者 ウルトラマンフーマ』!!』

 

『「よしっ!」』

 

カインはタイガスパークの引き金を引く。そのキーホルダーを左手で掴んだ。

 

[カモン!]

 

『「風の覇者、フーマ!!」』

 

フーマキーホルダーをタイガスパークのついてる右手に持ち替えると、青いエネルギーが出てる。タイガスパークの中心のランプに吸い込まれ、ランプが青く光った。

 

『ハァアアアッ!! フッ!』

 

「バディーゴー!!」

 

叫び、腕を思いっきり突き上げると、青い光が眩く輝き、タイガの身体を包み込む。

 

[ウルトラマンフーマ!]

 

一点の光から旋風と共に、青いカラーと後ろに伸びるトサカが特徴的なウルトラマンが左腕を上げて手は薬指と小指を若干曲げた状態にして巨大化する。

ウルトラマンオーブ、ウルトラマンロッソとウルトラマンブルと同じ惑星0-50出身の速さと技のウルトラマン。

 

『セェヤッ!』

 

タイガの身体は完全に青い巨人のものに変わり、青い旋風が吹きすさび、島を覆っていた霧を吹き飛ばして新たな光の巨人が現れた。

 

『俺の名はフーマ! 銀河の風と共に参上!!』

 

最後のメンバーがタイガとタイタスと再会を果たす。

 

『久しぶりだなフーマ!』

 

『これで三人が揃った!』

 

そして三人は仲間の言葉を発する。

 

『生まれた星は違っていても!』

 

『共に進む場所は一つ!』

 

そしてタイガスパークを着けた腕を突きつける。

 

『我ら!』

 

『『『トライスクワッド!!』』』

 

12年の時を経て、3人の若きウルトラチーム・『トライスクワッド』が集結した。

 

 

 

ー綾波sideー

 

「見てラフィーちゃん! 新しいウルトラマンさんだよ!」

 

「なんか素早そう・・・・」

 

「・・・・ここでお別れです」

 

「あ、綾波ちゃん!」

 

なし崩しに一緒に退避していたが、綾波はレッドアクシズの方へと向かっていった。

 

 

 

ー瑞鶴sideー

 

「高雄さん! 愛宕さん!」

 

「瑞鶴ちゃん、翔鶴ちゃん」

 

デアボリックが現れ、クリーブランドとの戦闘を中断して、ダメージが残っている高雄に肩を貸して離脱した愛宕は、レッドアクシズ艦隊と先に合流していた翔鶴と瑞鶴と合った。

 

「高雄さん! 怪我したの?!」

 

「大丈夫よ。母港でのロイヤル艦船<KAN-SEN>との戦闘ダメージが痛み出したみたい」

 

「す、すまない、指揮官を、取り戻せず・・・・!」

 

高雄は自らの不甲斐なさに悔しそうに呟いた。

 

「高雄さん。不甲斐ないのはこっちもよ。それよりも今は、少しでもこの場を離れましょう。巻き込まれる可能性があるわ」

 

翔鶴が新たに現れたウルトラマンに目を細めて呟く。

 

「あ、綾波ちゃんよ」

 

少し離れた位置で、こちらに向かっている綾波を一同が見つけると、すぐに退避に出ようとした。

 

 

 

ーベルファストsideー

 

「ウェールズ!」

 

「クリーブランド。ベルファスト達も無事だったか」

 

途中でクリーブランドとエンタープライズに合流したベルファスト達は、そのままアズールレーン艦隊と合流し、離れた位置からジャベリンとラフィーの姿もあった。

 

「無事で何よりだ」

 

「ウェールズ様。ご主人様はこちらに来ていないのですか?」

 

「あ、あぁ・・・・先ほど指揮官と連絡がついてな。少し離れた位置で隠れているから安心してくれ、と言っていた」

 

「・・・・我々を戦わせて、自分は安全な場所に隠れているとは」

 

「ん? 姉ちゃん、どうしたの?」

 

「いや、何でもない」

 

こっそりと、何処か刺のある言い方をするエンタープライズに、ベルファストとウェールズが気づき、訝しそうな目を向けるが、起き上がったデアボリックの雄叫びを聞いて、ウェールズはウルトラマン<カイン指揮官>の邪魔にならないように、退避行動を始めた。

 

 

 

 

 

ーフーマsideー

 

 

『ギュオオオオオオオオオッ!!』

 

『へい、兄ちゃん! 覚悟はいいか!?』

 

『「ああ、行ってくれフーマ!」』

 

『良い返事だ! ぶっ飛ばすぜ!!』

 

起き上がったデアボリックはフーマを敵と判断し、左手の機関銃を発射した。

その瞬間、フーマは目に止まらぬ速さで銃撃を避けた。

 

『「凄いスピードだっ!」』

 

『セェェェヤァ!!』

 

フーマはまるで〈ノブレス・ドライブ〉した艦船<KAN-SEN>のような速さで飛び回り、デアボリックの前後左右に現れ、

 

『『光波手裏剣』!!』

 

『ギュワアアアア!』

 

手裏剣状のエネルギー弾である『光波手裏剣』を放ち、デアボリックを斬りつける。

 

『セェヤッ! ハッ! セェェェヤァ!!』

 

デアボリックも全身から光弾やミサイルを放ち、左腕の機関銃で攻撃するが、縦横無尽に動くフーマの速さは、デアボリックの目に付いたスコープでも捉える事が出来ない速さだった。

 

『「凄いな、これほどのスピードが出せるだなんて・・・・!」』

 

 

ーベルファストsideー

 

「凄い凄い! 凄く早い!!」

 

「おぉ~」

 

「ヒュ~♪」

 

「何と言うスピード・・・・!」

 

「にゃにゃ・・・・!」

 

「お、追い付けないです!」

 

「三人目のウルトラマンは、高速の戦士か」

 

「・・・・・・・・」

 

「(エンタープライズ様?)」

 

アズールレーン艦隊は高速で戦うフーマに目を奪われた。が、エンタープライズだけが心無しか、目を鋭くしてフーマを睨み、ベルファストだけがそれに気づいた。

 

 

ー綾波sideー

 

綾波達レッドアクシズもまた、新たに現れたウルトラマンフーマの戦いぶりを見据えていた。

 

 

 

 

ーフーマsideー

 

フーマはデアボリックの体中から放たれる一斉射撃を全て避けて、『光波手裏剣』を放ち続けると、フーマは太陽を背に飛び上がる。

 

『ハァアッ!』

 

『ギュワアアアア!』

 

デアボリックは右手からビームを放った。

 

『行くぜ兄ちゃん!』

 

『「決めよう、フーマ!」』

 

『セェェェヤァァァァァァッッ!!』

 

フーマはビーム目掛けて急降下すると、ビームを突き抜けて、デアボリックの右手に突っ込み、デアボリックの右手を破壊した。

 

『ギュワアアアア!』

 

『ドッセェェェェェェェェッ!!』

 

ーーーーピコンッ! ピコンッ! ピコンッ!

 

『ん?』

 

フーマはスライディングしながら着地するが、カラータイマーが鳴り始める。

 

『おっと、そろそろ時間切れだ! 兄ちゃん、『ギンガレット』を使え!!』

 

『「『ギンガレット』・・・・分かった!」』

 

カインはタイガスパークのレバーを引き、左手に意識を集中させると、三又の角と透明な宝石を付けたブレスレット・『ギンガレット』が召喚した。

 

[カモン!]

 

カインはタイガスパークを装着した右手に左手を重ねると、『ギンガレット』の白い光のエネルギーが、タイガスパークに吸い込まれる。

 

[ギンガレット、コネクトオン!]

 

『遥か未来の戦士 ウルトラマンギンガ』が姿が合わさると、フーマはデアボリックに向けてピースマークを出す。

 

『これはピースマークじゃねぇ! お前はあと2秒で終わりって事だ!!』

 

デアボリックは再び全身から弾幕を放つもフーマは一瞬で背後の空中に移動すると、

 

『『七星光波手裏剣』!!』

 

ギンガのプラズマの力を宿した七色に輝く光線手裏剣・『七星光波手裏剣』を連続で2発も放ち、デアボリックの強固な身体を斬りつけ、デアボリックの身体が爆発する。

 

『ギュワアアアアァァァァァッ!!!』

 

チュドォォオオオオオオオオオオオンンッ!!

 

デアボリックの爆発すると同時に、フーマは左腕を後ろにして着地する。

 

 

 

ー霧崎sideー

 

「ふふふ・・・・」

 

そして、霧崎はトレギアアイを展開して目に翳し、トレギアに変身し、飛び去ろうとするフーマの足を掴んだ。

 

 

 

ーフーマsideー

 

『セイヤッチ! (ガシッ) ん? うわぁっ!?』

 

その場を飛び去ろうとするフーマの足を掴んだトレギアは、フーマを地面に叩きつけた。

 

『いってぇ! てめぇは、トレギア!』

 

『「またかっ・・・・!」』

 

フーマは振り返り怨敵を睨みつけ、カインはまた現れたトレギアにウンザリとした声を漏らし、ジャベリン達も「また出たぁっ!」と言っていた。

するとトレギアは手を添えて、フーマを挑発する。

 

『久しぶりだなO-50。最後に会った時は惨めに泣き叫んでいたんじゃなかったか?』

 

『っ! こんの野郎ッ!!』

 

『辞めろフーマ! 奴は君を怒らせようとしている!』

 

タイタスがフーマを止めるが、フーマは聞かず、トレギアに怒りを込めて蹴りを放つ。

が、トレギアは難なくかわしていく。

 

『おいおい?』

 

『上等じゃねぇかてめぇ!!』

 

神経に障るような態度を取るトレギアに、フーマは手刀や膝蹴りを放つも、受け流される。

トレギアと同時に蹴りがぶつかり合う。フーマは今度は右腕で肘撃ちを放つも受け止められた。

 

『くっ!』

 

『フフ。君のスピードなど私には通用しない』

 

逆にトレギアに手刀を放たれる。フーマは受け止め、トレギアと距離を取ると左腕でタイガスパークをスライドし、光の手裏剣状の光弾を生成する。

 

『くらえ! 『極星光波手裏剣』!!』

 

『おいで・・・・』

 

極星光波手裏剣は見事にトレギアに命中するも、トレギアは平然てし、空に展開した魔法陣に消えていく。

 

『残念・・・ハハハハハハ!!』

 

『待て!』

 

『辞めろ、フーマ! 深追いするな! トモユキの体が持たない!!』

 

『っ~~! くぅっ!!』

 

フーマはトレギアを追おうとするも、タイガに制止され、フーマは悔しそうに腕を振るった。

 

 

 

ーカインsideー

 

インナースペースにて、思念体のタイタスが同じく思念体のフーマを咎める。

 

『全くフーマ、君は軽率すぎる!』

 

『何だよ・・・・』

 

『もっと考えて行動してもらわんと!』

 

『そう言うなって旦那。 そんな事してたら、相手に逃げられちまうだろ!』

 

ワチャワチャと騒ぐ二人をタイガが止める。

 

『お前ら、いっぺんに喋るな! トモユキが混乱するだろ!!』

 

『へへっ! とりあえず、これから宜しくな兄ちゃん!』

 

『「はぁ、これでウルトラマン三人が揃ったか・・・・だが、まだまだ問題が無い訳じゃないな」』

 

インナースペースから周りを見るカインと、その視線の先を追うトライスクワッドは、自分達に羨望や警戒といった、様々な感情の視線を向けるアズールレーン艦隊とレッドアクシズ艦隊を見据える。

 

『我々の事を警戒しているようだな?』

 

『だな。どうやらこの星も、厄介事を抱えているようだぜ』

 

『これから、どうなっちまうんだろう。重桜も、赤城さんと、加賀さんも・・・・』

 

『「・・・・一度、皆の元に戻ろう。フーマ、頼む」』

 

『あぁ。セイヤッチ!』

 

そして、フーマはそのまま空高く飛んでいった。

 

 

 

 

「な、なんと・・・・!」

 

カインが潜水艦を止めた場所の近くで元に戻り、潜水艦を止めた所に来ると、マーキンド星人とマグマ星人が潜水艦で遠くに逃げていた。

 

『だーはっはっはっはっ!! じゃあな指揮官さんよぉ!』

 

『我々を甘く見ましたねぇ!!』

 

マーキンド星人とマグマ星人がそのまま潜水艦で沈んでいった。

 

≪あ、あいつら・・・・!≫

 

≪自力で縄を千切ったか。犯罪者の割りには中々気骨のある輩のようだ≫

 

≪呑気な事言ってる場合じゃねえぞ旦那! 俺達どうやって帰るんだよ!?≫

 

「はぁ、どうしたものか・・・・」

 

「指揮官ーーーー!」

 

「ん? ジャベリン! ラフィー!」

 

カインを捜索に来たジャベリン達に発見してもらい、事なきを得た。

 

 

 

ーマグマ星人sideー

 

そして、まんまとアズールレーンから逃げ出したマグマ星人とマーキンド星人はーーーー。

 

『それでマーキンド、俺達どこに逃げれば良いんだ?』

 

『そうですねぇ、アズールレーン艦隊と一緒に行けないですし、とりあえずレッドアクシズという艦隊に紛れて、彼女達の母港で雲隠れしてましょう』

 

そう言って、マーキンド星人が操縦する潜水艦は、重桜の艦のしたにコバンザメのように引っ付いて、重桜母港へと向かった。




トライスクワッドが揃い、母港に戻ったカインのウルトラマンを交えた生活が始まる。
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