アズールレーンT   作:BREAKERZ

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お久しぶりです。


【集結】救うための戦い

ー鉄血sideー

 

重桜艦隊と共に、メガオロチを討伐する為に進む鉄血艦隊。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

いつもの人を食ったような余裕綽々のオイゲンが、珍しく顔をしかめて唸っていた。

 

「へへへ、やられたなオイゲン」

 

「全くよ。加賀がこんな乱暴な手段に出るなんて」

 

洞窟ドックから命からがら脱出したオイゲンに、レーベが軽口を叩くと、オイゲンが肩を竦めて返した。

 

「やっぱりセイレーンが裏で糸を引いているのかしら?」

 

「赤城と加賀が本当にセイレーンと・・・・」

 

ヒッパーが顎に手を当ててそう言うと、ニーミも顔を曇らせる。

 

「『内通者』に気付かないなんて、重桜も間抜けよねぇ!」

 

「・・・・重桜だけなのかしら?」

 

「え?」

 

「もしかしたら鉄血にも・・・・いえ、それ処か、各陣営の中枢にも、セイレーンの手が伸びているとしたら”・・・・」

 

ヒッパーの言葉に、オイゲンは顎に手を当てて思案する。

 

「どうした考え込んで?」

 

「・・・・やめやめ。考えても仕方ない事ね。少なくとも今回は」

 

「それで、私達鉄血も、アズールレーンと共に戦うのですか?」

 

「流石にあんな怪物を放置しておくのは危険だしね」

 

「それにしても、重桜はあんまり深刻な感じが出ていないな」

 

レーベが重桜の方を見ると、重桜艦船<KAN-SEN>全員の目に、一縷の希望を見いだしたような輝きすらあるように見えた。

 

「これからアズールレーン艦隊と合流して、メガオロチを迎え撃つのに」

 

「余程信じているのでしょう。記憶を取り戻した愛しい指揮官の事を、ね」

 

ニーミの言葉に、オイゲンはそう言った。

 

 

 

ー重桜sideー

 

「ソワソワソワソワ・・・・」

 

「ああもう! いい加減落ち着きなさいよ雪風!」

 

「だって、仲間と戦わなくちゃならないのだ・・・・」

 

落ち着き無くソワソワする雪風に、時雨が注意した。

 

「本当に、赤城と加賀を助けられるのだ?」

 

「・・・・絶対助けるよ」

 

「瑞鶴さん・・・・」

 

雪風の言葉に、瑞鶴がそう言い出した。

 

「指揮官が言ってた事、皆覚えてる? 私達の力は、『守る為』にある力だって」

 

それは、重桜からいなくなる前に、トモユキ指揮官が言っていた言葉である。その場にいる雪風達の他に、翔鶴、高雄に愛宕、扶桑と山城も瑞鶴の言葉に頷いた。

 

「絶対に加賀先輩も、赤城先輩も助け出して連れ戻す。言う事聞かないなら、ひっぱたいて目を覚まさせる。セイレーンの思惑何かに、乗ってやるものですか!」

 

「瑞鶴~!」

 

雪風が瑞鶴に抱きついて泣き出す。周りの皆も頷いた

 

「もうすっかり一人前なのね。お姉ちゃんちょっと寂しいわ・・・・」

 

立派になった妹に、姉は複雑な心境で笑みを浮かべた。

 

 

 

ー加賀sideー

 

「・・・・・・・・」

 

「姉様、一体何を?」

 

「ああ加賀、そんなに怯えないで。大丈夫。私は何処にも行かないわ。指揮官様の事も、もうどうでも良いの。加賀。あなただけいてくれれば」

 

メガオロチの頭上で、水平線を見つめる赤城に、加賀が声をかけると赤城は加賀を抱き締める。しかし、

 

「(ーーーー指揮官<アイツ>の事をどうでも良い、だと? あの姉様が?)・・・・違う」

 

「加賀・・・・」

 

「誰だ・・・・!」

 

加賀は赤城から離れて身構え、青い炎を出して赤城に向かって放った。

 

「“姉様の中にいるのは”!!」

 

「!」

 

赤城は手に持っていた狐面で炎を防いだ。

 

「相変わらず気難しい娘ね・・・・」

 

赤城が目を瞑ると、背後から真紅の炎が立ち上がり、炎の中からーーーー赤城の姉である、『重桜所属 巡洋戦艦 天城』が傘を広げて現れた。

『天城?』が現れると、赤城はまるで糸の切れたマリオネットのように力無く倒れそうになるが、『天城?』が抱き止めた。

 

「・・・・天城、さん?」

 

「久しぶりね、加賀」

 

「・・・・違う。やはり違う! お前は誰だ!?」

 

一瞬面食らった加賀だが、すぐに目を鋭くして『天城?』を睨む。

 

「私は『天城』よ。赤城がそう望んでいるのだから」

 

「はっ! 『オロチ』、なのか?」

 

「うふふふ・・・・」

 

加賀の言葉に『天城?』、いや、『オロチ』は唇の端を上げて薄く笑みを浮かべると、どす黒い炎が立ち上がった。

 

「姉様を離せ!」

 

「本当にそれで良いの?」

 

「っ!」

 

「赤城は私に会うためにここまでしたと言うのに」

 

「偽物が何をほざく!」

 

「あなただって、『偽物』じゃない」

 

「っ!」

 

『オロチ』に言われ、加賀の脳裏に、今は亡き天城の声が響いた。

 

【赤城の事も、頼みます】

 

赤城の事を頼まれ、亡くなった天城の言葉が。

 

「天城は逝ったーーーー赤城を残して。失われた天城の一部は、他の艦へと受け継がれる」

 

「・・・・やめろ」

 

加賀が苦しそうに顔を両手で押さえる。

 

「うふっ、分かっているでしょう? 加賀?」

 

「やめてくれ・・・・」

 

「空母加賀。“あなたは天城のパーツを使って改装された艦”!」

 

「っ!」

 

加賀の顔が絶望に歪む。『オロチ』はさらに畳み掛ける。

 

「赤城があなたを愛したのは、あなたの中に天城の『影』を見たから。でもそんなものはまやかし」

 

「う、ウソだ・・・・私は・・・・!」

 

「あなたは『代用品』でさえない。朽ちた部品の寄せ集め。海に浮かばぬテセウスの船。それがあなたよ、加賀」

 

「・・・・っ・・・・うぅっ・・・・!!」

 

涙を流して両膝を突く加賀に『オロチ』を歪んだ笑みを浮かべる。

そしてその真横に人間サイズとなったウルトラマントレギアが現れた。

 

『おやおや、こちらも壊れてしまったかな?』

 

「そちらは順調? トレギア?」

 

『勿論さ。坊やも徐々に、闇に堕ちている』

 

トレギアが手を向けると、宙にぶら下がるように浮遊するウルトラマンタイガがいた。

 

「うふふ。坊やも可哀想に、父親のようになれず、越えられず、こんな惨めな姿を晒してしまうなんて」

 

『まだ抵抗しているようだが、それも時間の問題だ』

 

トレギアと『オロチ』は、タイガを見上げてそう会話した。

 

『・・・・ユ・・・・キ・・・・トモ、ユキ・・・・』

 

「あらあら、あの指揮官の名を呼んだりして・・・・」

 

『ふふふ。彼には何もできないよ、坊や』

 

トレギアと『オロチ』は、泣いているようにも見えるタイガの姿に、憐れみと嘲弄の笑みを浮かべた。

 

「・・・・指揮、官・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・(ピクン)」

 

が、その二人に気づかれず、加賀の目に、僅かな光が宿り始め、『オロチ』に抱かれた赤城の手が微かに動いた。

 

 

 

 

 

ーアズールレーンsideー

 

そしてその頃、レッドアクシズ艦隊と合流し、メガオロチを討伐しようと向かうアズールレーン艦隊では。

 

「だから、こうフワ~!って力がみなぎってきて、グゥ~!っと光が満たされたら、ピカー!ってなったんです!」

 

『・・・・・・・・』

 

「分かりました?」

 

『分からないよ!』

 

いよいよ決戦とも言える戦いに赴くので、ユニオン艦船<KAN-SEN>達がジャベリンに、〈ノブレス・ドライブ〉の発動について何かアドバイスを貰おうとし、ジャベリンはどうにか教えようとしているが、感覚による擬音で伝えており、まるで理解されてなかった。

 

「ラフィー! アンタもなったんなら教えるのだ!」

 

ハムマンが言うと、ラフィーはいつものボゥとした顔で、

 

「ラフィー、できるかもって思ったらできてた」

 

『それじゃ分からないって!』

 

マイペース過ぎるラフィの言葉に、またもやツッコミを入れるユニオン勢。

そして、先頭のエンタープライズの艦首にいるエンタープライズ。そしてその後ろに控えるベルファストが声を発する。

 

「本当に、宜しいのですか? どうやらセイレーンとっても、エンタープライズ様は特別な存在。どんな罠が待ち構えているか」

 

「それでも、私は戦う。『答え』を見つける為にも、私の『気高さ』を見つける為にも、戦いから目を離してはいかないんだ。もう一度、私はこの海に立ち向かう」

 

「っ。愚問でございました。あなた様を見届ける事が私の役目。お供させていただきます」

 

「あぁ。ーーーーそれと、指揮官の事だが、ウルトラマンタイガを助けようとするあの姿、私はもしかしたら、突拍子も無い考えを抱いているのだが・・・・」

 

「・・・・ひょっとしたら、その『突拍子の無いお考え』が、真実なのかも知れませんよ?」

 

「っ」

 

エンタープライズの言葉に一瞬目を見開いたベルファストだが、すぐに小さく笑みを浮かべてそう答えた。それを見て、エンタープライズも少し驚いたが、確信を持った。

 

「・・・・そうか。私は、いや私達は、あの人に守られていたのだな。いや、『あの人達』と言うべきか」

 

「はい」

 

「ならば、助けよう。我らの指揮官とその盟友を」

 

エンタープライズは真っ直ぐな目でそう呟いた。

そしてこちらは、カイン指揮官とその隣に立つは綾波。

 

「懐かしいな綾波。まるで、君と一緒に重桜母港に配属された日を思い出すよ」

 

「はいです。あの頃の母港は、赤城さん達の大切な艦<ひと>がいなくなってしまい、皆落ち込んでいたです。でも、指揮官が立て直して、皆元気を取り戻して、素敵な母港になったです」

 

「だが、俺が行方不明になってしまい、赤城が暴走してしまい、更には加賀までも・・・・俺達のやるべき事は分かっているな?」

 

「ーーーーはいです。助けるです、二人とも。そして皆で帰るです。誰一人欠ける事なく、皆で必ず・・・・!」

 

迷い無く呟いた。綾波のクリーム色の頭をカイン指揮官は撫でた。

 

「指揮官・・・・」

 

「あの頃よりも、成長したな綾波」

 

「//////」

 

笑顔を浮かべるカイン指揮官と、照れ臭そうに頬を染めて笑みを浮かべる綾波。

 

≪う~~む・・・・≫

 

≪ほぉ~~・・・・≫

 

「うわ~//////」

 

「お~」

 

「はわわ~//////」

 

「あら//////」

 

カイン指揮官と綾波から少し離れたタイタスとフーマ。ユニオン艦船<KAN-SEN>達から離れ、綾波に話しかけようとしたジャベリンとラフィーとユニコーン。そしてカイン指揮官に間もなく合流地点に到着する事を伝えに来たイラストリアス。

しかし、カイン指揮官と綾波が二人っきりでいるその空間が、何処か割って入ってはいけない神聖さすら感じ、頬を赤く染めて見ていた。

 

「っ 指揮官・・・・!」

 

「あぁ。ジャベリン。ラフィー。ユニコーン。イラストリアス」

 

「「「「は、はい!/ん」」」」

 

「どうやら、合流する前に重桜と鉄血は、おっぱじめたようだ」

 

「「「「っ!」」」」

 

四人も前に出ると、レッドアクシズと合流する筈の地点に、ギャラクトロンMK2より二回りも大きな巨体をした『大魔機獣 メガオロチ』の姿が小さく見え、その足元で爆裂の光が起こり、レッドアクシズがセイレーン艦隊と交戦しているのが見て取れた。

 

 

 

 

ー重桜sideー

 

合流地点に到着したレッドアクシズ艦隊は、アズールレーン艦隊よりも早く来てしまっていたメガオロチとセイレーン艦隊と交戦を始めた。

砲撃が飛び交い、双方の艦載機が空を縦横無尽に飛び交う。

 

「はっはぁ! 雪風様に任せるのだっ!」

 

「ガルルルルル! 噛みついてやるぜ!」

 

「あまり先走らないでよ!」

 

雪風と夕立、時雨が突き進むが、目の前で砲撃が炸裂する。

 

「うわぁぁっ!」

 

「何なのだ!? 何なのだ!?」

 

「っ! あれって!?」

 

空を見上げると、エイのような艤装を装備して宙に浮く、『セイレーン テスター』が三人ーーーー

 

『可愛いお客さんねぇ。テストデータを取らせていただくわ』

 

「っ! 『上位個体』、しかもこんなに・・・・!」

 

いや、テスターは何体も宙を浮いており、艤装からレーザーを辺り一帯に放った。

 

『きゃぁああああああああっ!!』

 

レッドアクシズ艦隊はレーザーによって生まれた波にもまれる。

 

「セイレーンの強そうなのがいっぱいですぅ!」

 

山城の言うとおり、メガオロチの周囲には、セイレーンの上位個体がメガオロチを守るように展開していた。

 

「厄介ね! メガオロチに近づく事すらできないわ!」

 

五航戦の二人が、メガオロチに近づこうと進む。

 

「でも、やるしかないよ翔鶴姉! ラチが開かないなら、無理矢理にでもこじ開ける!」

 

瑞鶴が炎を纏った式神をテスターに向かって放つ。

が、下から出てきた青い炎が瑞鶴の式神を焼き付くした。

 

「「あっ!」」

 

炎が出てきた方向に目を向けた五航戦は目を見開いた。ソコには、冷酷な顔となった加賀がいたのだ。

 

「加賀先輩・・・・?」

 

「・・・・・・・・」

 

瑞鶴と言葉に応じず、加賀は臨戦体勢をとった。

 

 

ー赤城sideー

 

そして、メガオロチの頭頂部では、赤城の後ろで『オロチ』が立っていると、赤城が瞼を開くが、その虚ろな瞳に、この戦場を映った。

 

「私は、何を・・・・」

 

「何の心配はいらないわ赤城。あなたの願いは叶った。『永遠の愛』はここにあるわ」

 

『オロチ』は、天城であるかのように振るまい、赤城の耳元で囁く。

 

「私の願い・・・・私の愛・・・・天城姉様・・・・私は重桜を、指揮官様達を・・・・」

 

赤城の脳裏に、天城がまだ生きていた頃の重桜の光景が甦る。

昔はよく加賀と口喧嘩を繰り広げ、その度に天城の拳骨で止められ、天城が笑顔で圧を放ちながら、無理矢理仲直りをさせられていた。指揮官が来るほんの少し前に、天城がまだ重桜にいた頃の大切な思い出・・・・。

 

 

ー瑞鶴sideー

 

そして、加賀は艤装を展開すると、

 

「・・・・『オロチ』はやらせない」

 

艤装に青い炎を纏った。

 

「加賀先輩!」

 

瑞鶴が炎を纏った艦載機を加賀に向けて飛び立たせ叫ぶが、加賀の青い炎を纏った艦載機が瑞鶴の艦載機を簡単に全滅させた。

 

「どうしてセイレーンに手を貸すの!?こんなの間違ってる!」

 

「私はただ、赤城姉様の願いを叶えるだけだっ!」

 

加賀は虚ろな目をし、瑞鶴と翔鶴にの青い炎を纏った艦載機を放ち続ける。

翔鶴は瑞鶴を庇うように前に立つと、ありったけの艦載機を壁にするように配置した。

 

「ああもう! いつもの澄まし顔は何処行ったのかしら!」

 

炎に当たった艦載機はそのまま爆散したが翔鶴達を守った。

 

 

ー時雨sideー

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

テスターは笑みを浮かべてレーザーを放ち、それが海面に辺り水飛沫を立てた。

 

「うわぁぁぁぁっ!」

 

「夕立っ!」

 

夕立は回避しようとするが、波に煽られバランスを崩し、海面をバウンドして倒れる。

 

「ちょっと、大丈夫なの?」

 

「わぅわぅ~まだまだやれるぜ~・・・・」

 

時雨が駆け寄ると、目を回しながら答える夕立。

 

「不味いわね、これ・・・・」

 

時雨がセイレーンを見ると、正面にはセイレーン艦隊、上空にはテスターの団体と、不利な戦況に渋面を作っていた。

が、テスターと艦隊に砲撃が放たれた。

 

「あっ」

 

目を向けると、宙を浮いていたオイゲンが時雨達の前に降り立つ。

 

「ほら! ボサッとしない!」

 

次いでヒッパーとニーミとレーベも駆けつけた。

 

「しっかりして下さい」

 

「ボヤボヤしてるとやられちまうぜ」

 

「はっ! ブルブル! 倍返しだぁ!」

 

夕立も漸く正気に戻り立ち上がった。 

 

『お客さんがいっぱいで嬉しいわ』

 

「どうすんの? 戦況的に不利よ」

 

テスターが余裕の笑みを浮かべる。確かに戦況は芳しくなくヒッパーがそう言った。

 

「姉さんったら、胸だけじゃなく心の余裕まで無くしてしまったの?」

 

「っ! 張っ倒すわよ!!//////」

 

オイゲンが巨乳を揺らしてそう言うと、顔を赤くしたヒッパーが噛みつく。が、それでもオイゲンは余裕の笑みを浮かべる。

 

「うふふ。冗談よ。でもそうね、そろそろ『新しいカード』を引きたいところだけど」

 

オイゲンがそう言ったその瞬間、幾つもの砲弾が、セイレーン艦隊に向かって放たれ、艦隊の幾つかが破壊された。

 

『・・・・来たわね』

 

「援軍ですかっ!?」

 

「さあどうかしら、敵の敵は味方、だと良いのだけどね」

 

セイレーン艦隊の側面から、アズールレーン艦隊が攻め込んできた。

 

 

 

ーオブザーバーsideー

 

『ようこそアズールレーン。待っていたわ』

 

オブザーバーは笑みを浮かべて、アズールレーンを出迎えた。

 

 

 

ーカインsideー

 

「全艦、戦闘開始!」

 

指揮官専用船に乗るカイン指揮官の指示で、アズールレーン艦船<KAN-SEN>が艤装を展開し攻撃にでた。

 

『〈ノブレス・ドライブ〉!!』

 

ロイヤル艦船<KAN-SEN>達が〈ノブレス・ドライブ〉を発動させると、残像を残す超スピードで突き進み、セイレーン艦隊を破壊していく。

 

「ロイヤルに遅れを取る訳にはいかないよ!」

 

グリーブランド達を先頭に、ユニオン艦船<KAN-SEN>達も突き進む。

 

 

ー瑞鶴sideー

 

「目を覚まして加賀先輩! こんなのセイレーンに利用されてるだけじゃない!」

 

「どうでも良い」

 

瑞鶴達が加賀に向かって艦載機そう言うが、加賀は聞く耳を持たず、艦載機を放った。

お互いの艦載機がぶつかり合い、ほぼ撃墜され、炎に包まれた加賀の艦載機が瑞鶴達に向かっていく。

 

「瑞鶴を傷つけさせないわ!」

 

「お姉ちゃん!」

 

両手を大きく広げ瑞鶴を守ろうとする翔鶴を焼き尽くそうと迫った。

 

「ああ・・・・本当に、どうでもいい・・・・」

 

そんな五航戦姉妹の様子を見て加賀がそう呟いたその時、空から複数の艦載機が撃ち落とした。

 

「あなた達、アズールレーンの?」

 

アズールレーンが使ってる艦載機機を見た翔鶴は、その機の行先を見つめると、その持ち主である翼が生やしたユニコーン<ゆーちゃん>の上に乗ったユニコーンと、海面からはジャベリンとラフィーが駆けつける。

 

「どうでもよくは無いのです・・・・!」

 

「綾波か?」

 

加賀は綾波の声を聞き取り、その方角に向いた。そこには対艦刀を持った綾波が立っていた。

 

「私と姉様の邪魔をするつもりか?」

 

「違うです。皆を、助けに来たのです!」

 

綾波が対艦刀を構えてそう言った。

 

「・・・・・・・・「加賀」っ!・・・・指揮、官・・・・?」

 

綾波の隣にやって来た小型船に乗る人物を見て、虚ろだった加賀の瞳に、漸く光が灯った。

 

「加賀。こんな事が、赤城を支えているって言えるのか?」

 

「・・・・私には、無理だ・・・・私は、『天城の代わり』等には、なれないんだ!」

 

「・・・・・・・・誰がそんな事を言った?」

 

『っ!』

 

カイン指揮官が静かに、しかし確かに聞こえる声はとてつもなく重く、加賀処か、翔鶴に瑞鶴、綾波達ですら息を呑んだ。

 

「(タイタス。フーマ。海の上に立たせてくれ)」

 

≪うむ≫

 

≪ウルトラ念力だぜ!≫

 

カイン指揮官が船を降りてタイタスとフーマの念力で海面に立つと、ゆっくりと加賀へと歩む。

 

「・・・・・・・・」

 

加賀は、まるで怯えたように後ずさる。が、カイン指揮官は構わず進む。

 

「く、来るな!」

 

「・・・・・・・・」

 

「来るなっ!!」

 

加賀は青い炎を放つが、カイン指揮官は僅かに身体を逸らして炎を回避する。

 

「来るな! 来ないでくれ・・・・!」

 

「指揮官」

 

「皆、ここは任せろ」

 

そう言うと、カイン指揮官はまた加賀に向かって歩む。

加賀も退きたいが、足がすくんで動けなくなった。

 

「あ、あぁ・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

カイン指揮官が、加賀の真正面に立ってそしてーーーー。

 

ーーーーパンっ!

 

「っ!」

 

『・・・・!』

 

カイン指揮官が加賀の頬を叩いた。

 

「な、何をーーーー」

 

ーーーーパンっ!

 

「あっ!」

 

もう片方の頬も叩いた。そしてカイン指揮官は、加賀の胸倉を掴んで顔を自分の眼前に突きつける。

 

「“誰がお前に、『天城の代わり』をやれと言った”?」

 

「ぇ・・・・?」

 

「俺がそんな事を言ったのか?」

 

「ぁ・・・・」

 

「『天城』が、そう言い残したのか?」

 

「ぅ・・・・」

 

「赤城がーーーーお前は『天城の代わり』だって! そう言ったのか!?」

 

「・・・・・・・・」

 

加賀はカイン指揮官の言葉を返せず、黙ってしまい、首を横に振るしかなかった。

 

「加賀ーーーーお前はお前だ! 『天城の代わり』何かじゃない!」

 

「っ!」

 

「お前は! 赤城の妹で! 翔鶴と瑞鶴の先輩で! 俺の大切な仲間の! 重桜艦隊一航戦空母! 加賀だろうっ!!」

 

「・・・・・・・・指揮、官・・・・」

 

カイン指揮官の言葉に、加賀は瞳に涙を浮かべる。

 

「言えよ加賀。お前の望みを、お前の本当の気持ちを!!」

 

加賀は胸倉を離したカイン指揮官に抱きつき胸元に顔を埋め、嗚咽を漏らしながら口を開く。

 

「助けて、くれ・・・・! 指揮官・・・・! 姉様を、赤城姉様を・・・・! 救ってくれぇ・・・・!!」

 

「ああ。助けるさ、救ってやるさ! 俺は、お前らの指揮官だからな!」

 

加賀を抱きしめるカイン指揮官。綾波達も、翔鶴と瑞鶴も、一安心と言わんばかりに笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

ーエンタープライズsideー

 

エンタープライズとベルファストがセイレーン艦隊を撃破しながらメガオロチに近づくと、メガオロチの頭頂部に、赤城と『オロチ』の姿を確認した。

 

『ヒギャアアアアアアアアア!!』

 

メガオロチが雄叫びをあげると、黒い魔法陣が展開され、その中から、トレギアとタイガが降り立った。

 

「っ! タイガ!」

 

「トレギア!」

 

『はははは! さぁ! もっと盛り上げよう!!』

 

トレギアが両手に二つずつ『怪獣リング』を取り出すと、リングから禍々しい光が溢れ、トレギアの手から離れ形を成すとーーーー。

 

『グワァァァァァッ!』

 

『ヒィエエエエエッ!』

 

『ゴロロロロロロッ!』

 

『ーーーーーーーー!』

 

ヘルベロス。ナイトファング。ゴロサンダー。ギガデロスが召喚された。

 

 

 

ーカインsideー

 

突如現れたトレギアとタイガ。そして四体の怪獣達の姿を、加賀を抱いたままのカイン指揮官が見据えた。

 

「加賀。もう大丈夫か?」

 

「ーーーーああ。大丈夫だ」

 

カイン指揮官の胸から離れた加賀は、いつもの澄ました顔に戻っていた。泣いた跡や目を赤くしたままだったが。

 

「あら加賀先輩。もう少し指揮官の胸で泣いてても良かったですよぉ?」

 

「うるさいぞ五航戦」

 

「もう翔鶴姉ってば」

 

翔鶴といつものやり取りを済ませる。

 

「・・・・加賀。翔鶴。瑞鶴」

 

「「「っ」」」

 

カイン指揮官に名を呼ばれ、三人はおちゃらけを辞めて姿勢を正す。

 

「重桜艦隊はこれからアズールレーン艦隊と協力し、『大魔機獣 メガオロチ』と他の怪獣達とセイレーン艦隊の相手をしてくれ」

 

「「「了解!」」」

 

「指揮官は?」

 

綾波が聞くと、カイン指揮官はウルトラマンタイガを見上げる。

 

「俺は、タイガを助ける」

 

「いや助けるって、指揮官どうやって?」

 

「・・・・皆。少し驚くかも知れないけど、受け入れてくれ」

 

カインはタイガスパークの引き金を引き、フーマキーホルダーを掴んだ。

 

[カモン!]

 

「風の覇者、フーマ!!」

 

フーマキーホルダーを右手に持ち替えると、青いエネルギーが出てる。タイガスパークの中心のランプに吸い込まれ、ランプが青く光った。

 

『ハァアアアッ!! フッ!』

 

「バディーゴー!!」

 

叫び、腕を思いっきり突き上げると、青い光が眩く輝き、カイン指揮官の身体を包み込むと、青い竜巻が巻き起こり、そのここは身体が変わっていく。

 

[ウルトラマンフーマ!]

 

『セェヤッ!』

 

ウルトラマンフーマが立ち上がった。

 




次回、タイガを救出!
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