アズールレーンT   作:BREAKERZ

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今回、ボイスドラマのキャラが出てきます。そして今回の怪獣は、ラスボス扱です。


【隕石】宇宙からの脅威

ー???sideー

 

ここはタイガ達がいる世界とは異なる平行宇宙、ウルトラマンタイタスの故郷である『Uー40宇宙』。その宇宙にある『黄金卿』とも、『黄金惑星』とも呼ばれる星、『惑星ジー』の『王都アルダハ』にて、1人のウルトラ戦士が訪れた。

赤と白の身体に、額と胸にはタイタスと同じスターシンボルとスターマークを持ち、筋骨隆々なタイタスよりも、細く引き締まった筋肉をしたウルトラマン、『ウルトラマンジョーニアス』である。

 

「良く来てくれた。『Uー40』の勇者、ウルトラマンジョーニアス殿。こうして会えるとは、光栄な事だ」

 

『ありがとうございます。この度は謁見の機を賜り、私も光栄に存じます。『アウサル王』』

 

玉座に座り、ジョーニアスが会釈した相手こそ、この惑星ジーの王政の代表、つまり王である『アウサル13世』であった。

 

「それでジョーニアス殿。貴殿程の御仁が我が星に来られたのは、以前より我が星と貴殿の星が合同で開発しているーーーー『アレ』の事だろうか?」

 

『はい。本来ならば『アレ』は、平行宇宙を旅しているタイタスに持たせる予定でしたが・・・・』

 

「タイタスは、トレギアなる邪悪な存在に倒され、生死不明との報を受けた。我が妹『ネフティ』も、それを聞いて酷く落ち込んでしまい、未だに部屋から出てこないのだ・・・・」

 

『はい。ですが、『光の国』のウルトラ戦士から、タイタスの生存の報せが来たのです』

 

ジョーニアスから、タイタス生存の報告を聞くと、アウサル13世は玉座から少し身を乗りだし、嬉しそうな声を上げる。

 

「おおっ! そうであったか! これを聞けば妹もきっと元気になるだろう!」

 

アウサル13世とその妹のネフティ、そしてタイタスの関係は今は置いておき、ジョーニアスは本題を切り出した。

 

『実は、タイタスは『光の国』のウルトラ戦士。『O-50』のウルトラ戦士と共に、ある星で邪悪な者達と戦っているようなのですが、次第に敵の力が増大しているようなのです。ーーーーアウサル王』

 

ジョーニアスが声を上げる前に、アウサル13世は片手を上げて、ジョーニアスの言葉を制止する。

 

「みなまで言わなくても構わぬジョーニアス殿。開発途中である『アレ』の完成を急がせよう。そして、それを我が星を救ってくれた〈力の賢者〉に」

 

『はっ! ありがとうございます!』

 

「何。我が星の救世者の為ならば、我々も協力を惜しまん」

 

アウサル13世がそう言うと、玉座から立ち上がり、ジョーニアスと共に、タイタスに与える『新たな力』の元へと向かった。

 

 

 

 

 

ーカインsideー

 

「どうだ明石、夕張、 『艦船リング』は?」

 

「むむむにゃ・・・・」

 

「ぬぬぬ・・・・」

 

カイン指揮官は現在、明石と『重桜所属 軽巡洋艦 夕張』の『アズールレーン科学部』が、前回の重桜で現れた綾波と赤城と加賀の『艦船リング』の解析と分析を進めていた。

 

「間違いにゃく。このリングは『怪獣リング』と同じ物質で作られているにゃ。でも、何か違う感じがするにゃ」

 

「そうか」

 

明石と夕張が渋面を作って首を捻らせると、カイン指揮官は『綾波の艦船リング』を手に取った。

 

「ご主人。大丈夫なのか?」

 

「・・・・・・・・」

 

夕張が心配そうな声を発するが、カイン指揮官は『艦船リング』をジッと見据える。

 

「(・・・・どう思う皆? 俺は禍々しい気配は感じないけど)」

 

≪ああ。俺もそう感じる。このリングは『怪獣リング』とは違うと思うぜ≫

 

≪つー事は、トレギアとは関係無しって事か?≫

 

≪ふむ。取り敢えず、封印とはいかなくても、保管をしておくしかないだろう≫

 

トライスクワッドの面々もそう言うと、カイン指揮官は頷き、『艦船リング』をリングケースに入れ、明石と夕張のいる解析室を出て、執務室へと戻っていった。

部屋に入ると、本日の秘書艦であるクリーブランドと補佐のモントピリアの他に、ホーネットとヴェスタル、そしてハムマンがいた。

 

「おっ、ホーネットにヴェスタルにハムマン、どうしたんだ?」

 

「うん。実は保養地にいるヨークタウン姉からメールが来てさぁ」

 

「ヨークタウン? エンタープライズとホーネットのお姉さんか。確か負傷して保養地で療養中って聞いたけど」

 

「ヨークタウン姉さん、やっと足が元に戻って、今リハビリを頑張っているのだ! もしかしたら、この母港にも来てくれるかも知れないのだ!」

 

ヨークタウンを慕っているハムマンが、涙を浮かべながら声をあげた。

 

「ユニオンのヨークタウンか・・・・その実力は長門に陸奥、ネルソンにロドニーと同じ『ビックセブン』であるユニオンの戦艦、『ウェストバージニア』。『コロラド』。『メリーランド』に匹敵する程の実力者だって聞いたな」

 

≪って事は、それだけ強い艦<人>が来るって事か!?≫

 

≪まだリハビリ中だろう? そんなにすぐに着任されないだろう≫

 

≪早く来てくれると良いな? エンタープライズ姐さんにホーネットの嬢ちゃん。後、ハムマン嬢ちゃん≫

 

「そうなのだ!」

 

ホーネットから、ハムマンはヨークタウンの事を実の姉のように慕っていたと聞いていたから、喜びもひとしおなのだろうと、カイン指揮官は思った。

 

「ん・・・・そう言えば」

 

が、ふとカイン指揮官の脳裏に、“ある報告書”の事が浮かんだ。

カイン指揮官が執務机の近くに置かれた棚、それぞれ重桜用。ロイヤル用。東煌用。ユニオン用と区別されている棚のユニオン用からファイルを取りだし、ペラペラとページを捲ると、あるページを見つけ出した。

カイン指揮官の様子が気になり、執務机に集まったクリーブランド達にも見えるように広げる。

 

「指揮官。これって・・・・」

 

「『オロチ戦役』が終わってすぐの頃、ユニオンの陸地に直径三メートルの隕石が落下したって報告が入ってね。解析の為にユニオン軍の宇宙研究チームが自分達の研究施設に持っていったって報告が入ったんだ。見て、その研究施設のある場所」

 

「あっ、ヨークタウン姉のいる保養地の近くだ」

 

カイン指揮官が指差した研究施設がある場所は何と、ヨークタウンが療養している島から二~三キロメートルと、割りと近い場所にあったのだ。

 

「それで、これがどうかしたのか指揮官?」

 

「・・・・嫌な予感がするんだよね。今までの経験から、こういう状況だと・・・・」

 

『あ・・・・』

 

モントピリアは怪訝そうな顔で問うが、カイン指揮官がこれまでの経験から来る嫌な予感を告げると、全員が察したような声を上げた。

 

「いやいやいやいやいや。指揮官、考えすぎだって、まさかこの隕石が、怪獣だなんてそんな・・・・」

 

「タイタスさん。隕石から怪獣が生まれる、なんて事あり得ませんよね? しかも直径三メートルですよ・・・・」

 

≪・・・・いや、そうとも限らないのだヴェスタル嬢。怪獣の中には、隕石の形に擬態してくるタイプ。小さな隕石が周りの鉱物等を集めて身体を形成するタイプ。もしくはーーーー“自身の身体を小さくして隕石の中に潜んでいるタイプ”等がいるのだ≫

 

カイン指揮官の言葉に、クリーブランドは苦笑しながら否定し、ヴェスタルもタイタスに同意を得ようと声をかけるが、賢者のタイタスの言葉を聞いて、自分達も嫌な予感を感じた。

すると、ハムマンが部屋を出ようと飛び出した。

 

「ハムマン!」

 

「ヨークタウン姉さんが危ないかも知れないのだ! すぐに行くのだぁ!」

 

と、言い出して、駆け出してしまったハムマン。

 

「・・・・はぁ、ホーネット」

 

「はいよ!」

 

カイン指揮官が短く言うと、ホーネットはすぐにハムマンを連れ戻しに追いかけた。

 

「指揮官。どうするの?」

 

「この嫌な予感が杞憂であればいいけど・・・・クリーブランド、今日の予定は全部キャンセル。すぐに動けるユニオン艦船<KAN-SEN>で部隊を編成。ヨークタウンのいる保養地を訪問しよう。ついでに、この研究施設への視察を含んで、ね」

 

「了解!」

 

クリーブランドは保養地への連絡を、モントピリアとヴェスタルは他のユニオン艦船<KAN-SEN>達の元へ向かった。

 

「じゃあとりあえずエンタープライズは外せないとしてーーーー」

 

カイン指揮官も、今日は瑞鶴に挑まれて模擬戦をしているエンタープライズを編成に入れる事を考えていた。

 

 

 

 

ー???sideー

 

その頃、件のユニオン研究施設では、隕石に異変が起こった。何とーーーー隕石から突如、大きなヒビが走り、ソレが隕石全体にまで到達すると、グシャァァァァァァン! と、盛大に砕け散ったのだ。

そして中から。

 

『クァァァァ・・・・!』

 

小さなウサギに良く似たピンク色の可愛らしい姿に緑色のクリンとした瞳の生物。明らかにこの星の生物ではない未知の生命体が現れたのだ。その容姿はとても愛らしく、見るものをつい笑みを浮かべさせる『地球外生命体』であった。研究員達、特に女性研究員達はその姿にメロメロになっていた。

それから暫くの間、『地球外生命体』、『ウィロン』と命名された生物は、あらゆる実験をされ、それら全てに耐えた。

流石に小さな生命体を心配した女性研究員達が、『ウィロン』の実験を中断させ、『ウィロン』を別室で休ませた。

 

『クァァァァ♥️』

 

『ウィロン』は女性研究員達に甘えるようにすり寄ったりし、女性研究員達も『ウィロン』を可愛がった。そして、女性研究員達がそれぞれトイレや呼び出し等で部屋を出ていき、部屋には『ウィロン』だけになる。

しかしーーーー。

 

「ーーーーやぁ」

 

『クァ?』

 

『ウィロン』の目の前に、突如として、霧崎が現れた。

 

「上手く人間の女の子達を手玉に取っているねぇ。流石だよ」

 

『・・・・・・・・・・・・フッ』

 

霧崎の言葉に、『ウィロン』は可愛らしい顔を歪ませて、口角を上げて笑みを浮かばせた。

 

「でも、ノンビリはしていられないよ。こちらの研究所に、光の戦士達と、それに追従する艦船<KAN-SEN>達を率いる指揮官が近づいている」

 

『・・・・・・・・』

 

「フフフフ・・・・」

 

『ウィロン』が視線を鋭くすると、霧崎はトレギアアイを取りだし、ウルトラマントレギアへと変身した。

 

『ここでちょっと力を蓄えてから動こうと思っていたようだけど、そんな回りくどい事をしなくても、私が力を貸してあげるよ』

 

トレギアはそう言うと、『ウィロン』に手を翳したその時、黒い稲妻がトレギアの手のひらから放たれ、『ウィロン』の身体に浴びせる。

 

『クァァァァ・・・・!』

 

が、『ウィロン』はその稲妻を浴びて、心地良さそうな声を上げた。

トレギアが稲妻を止めて手を引っ込めると、

 

『それじゃ、後は好きにしていいよ。ウイロン。ーーーーイヤ、『ソーキン・モンスター キングマイラ』』

 

そう言い、トレギアを消すと、『ウィロン』はその身体を紫色に変色させ、身体から鋭い爪や角を伸ばし、クリンとした瞳は細くつり上がり、尻から長い尻尾が伸び、真っ赤に染まった瞳で歪んだ笑みを浮かべた。

 

『トレギア・・・・!』

 

と、トレギアの名前を呟くと同時に、『ウィロン』の身体が変貌した。

 

 

 

 

 

 

 

 

その数分後、『ウィロン』にお菓子を持ってきた女性研究員達が部屋に戻ると、ソコに『ウィロン』の姿が無くなっていた。

女性研究員達は猫なで声で『ウィロン』の名を呼ぶと、背後からーーーーメキメキッ、と何かが音を立てて崩れそうになっている音と、何か得たいの知れない気配を感じて、恐る恐ると振り向くとソコには。

 

『ハァァァァァァァァ・・・・!!』

 

紫色の異形の怪物が、身体を巨大化させながら、部屋の天井を突き抜けようとしていた。

その異形の血のように真っ赤に染まった瞳を見た瞬間、女性研究員達は『死』を直感し、甲高い悲鳴を上げたその時、異形が天井を突き破り、部屋が崩れ、女性研究員達の真上に瓦礫が落ちたーーーー。

 

 

 

 

 

ーヨークタウンsideー

 

『ユニオン所属 空母 ヨークタウン』は、少しずつリハビリが上手く行き、遂に海上を滑れるようになるまで回復していた。

 

「・・・・よし」

 

「ヨークタウン姉さん!!」

 

「あら? 『シムス』ちゃん」

 

リハビリが快調に笑みを浮かべるヨークタウンの元へ、銀髪の長髪に犬耳が生え、緑色の瞳をしたハムマンと姉の小柄な艦船<KAN-SEN>、『ユニオン所属 駆逐艦 シムス』が大慌てで駆け寄ってきた。いつもはいたずらっ子の彼女らしくない狼狽した様子に、ヨークタウンは小さく眉根を寄せた。

 

「どうしたのシムスちゃん? そんなに慌てて」

 

「た、大変だよ! この保養地から少し離れた所にある研究所は知ってるよね!?」

 

「ええ。確か先日、ユニオンの領地に落下した隕石の研究をしているって聞いたわね?」

 

「ちょっと、偵察任務でその研究所の近くを通ったら、その研究所からーーーー怪物が現れたのッ!!」

 

「えっ?」

 

ーーーーギシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!!!

 

「っ!?」

 

「来たぁ!」

 

ヨークタウンが遠くから聞こえる声に目を向けると、数十メートルはあろう巨大な身体に発達し、筋骨隆々な逞しい筋肉の鎧のようなマッチョな姿になり、尻尾に先にキバが生えた口がある怪物。

まるでーーーーおとぎ話に出てくる悪魔のような姿であった。

 

「あれはまさかーーーー怪獣っ!?」

 

ヨークタウンは、初めて見る怪獣を見て、驚愕に目を見開いた。

 

ーーーーババババババババババババババババ!!

 

と、ソコで、その怪獣に向かって、艦載機が飛んで来て、機銃の弾丸を叩き込んだ。

 

「あれはーーーー」

 

ヨークタウンは艦載機が飛んできた方向に目を向けると、艦隊と共にやって来たーーーー大切な妹達が見つけた。

 

「っ! エンタープライズちゃん!? ホーネットちゃん!? ハムマンちゃん! ヴェスタルちゃん!」

 

そう。エンタープライズとホーネット、ハムマンにヴェスタル。そしてアズールレーン艦隊だった。

 

 

 

 

ーカインsideー

 

「何だぁ!? あのムキムキな怪獣は!?」

 

カイン指揮官達アズールレーン艦隊は、ユニオンの研究所の近くに到着し、研究所に訪問の連絡を入れようとした矢先。

 

【《助けてくぇっ!! ば、化け物がーーーー(ドガァァァァァァァァァンン!! ブツッ・・・・)》】

 

と、ソコで、何かが崩れ落ちるような激しい音と共に通信が途切れ、嫌な予感が的中したと確信したカイン指揮官は、エンタープライズとホーネットとハムマンとヴェスタルを先行させようとしたその時、研究所から紫色の筋骨隆々の怪獣が現れ、エンタープライズとホーネットが艦載機を飛ばして先制攻撃を与えた。

 

「うわぁ~! 顔もスッゴく恐いです!」

 

「・・・・何か大きくなってる?」

 

「指揮官。あの怪獣は何なんです?」

 

ジャベリンとラフィーと綾波(今回ユニコーンは別任務で不在)が、紫色の怪獣を見上げながらカイン指揮官に問うと、カイン指揮官の肩の上に、タイタスが現れた。

 

≪あの怪獣は! 『ソーキン・モンスター』!≫

 

「えっ? 『ゾウキン・モンスター』?」

 

「『ソーキン・モンスター』」

 

ジャベリンが雑巾を持って言うと、ラフィーは静かにツッコんだ。

 

≪『ソーキン・モンスター』は、邪悪な生命体が跋扈する『怪獣惑星』と呼ばれるほどの危険地帯である『惑星ソーキン』の怪獣だ! その中でも特に凶悪な怪獣が奴、『超変身怪獣 キングマイラ』だ!≫

 

『ギシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!!!』

 

タイタスがそう言うと、『超変身怪獣 キングマイラ』は両手を上げて雄叫びを上げた。




次回、無限に成長する怪獣に、ウルトラマンタイガが苦戦!?
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