ー綾波sideー
「な、なんなんですか!? あの黒いウルトラマン!?」
「オーブダーク・・・・?」
「違うわ! オーブダークなんて足元にも及ばないこの存在感、一体何者なの!?」
『ハァっ!!』
「っ! くっ!」
ジャベリン達が突如現れた黒いウルトラマンに目が向いた瞬間、テスターβが貫手で綾波に迫るが、綾波は対艦剣で弾き飛ばして距離を空ける。
「テスター!」
『久しぶりだなぁ!!』
因縁ある相手を前に、綾波は戦闘に意識を戻し、ジャベリンとラフィーとニーミも、綾波の援護に回ろうとするが、その眼前をレーザービームが横切って遮る。
「っ! ピュリファイアー!?」
『キャハハハハハハハハ!! さぁ! 久しぶりのお祭りの始まりだぁ!!』
ニーミがを向けると、『セイレーン ピュリファイアー』が高笑いしながら攻撃をしてきた。
ー明石sideー
「にゃ〜・・・・なんにゃあの黒いウルトラマンは?」
その頃、『カイン指揮官専用艦』に乗っていた明石は、現れた黒いウルトラマンを見上げてそう呟いた。
『うううう、嘘だろう!?』
『あわわわ、アレはっ!?』
マグマ星人とマーキンド星人は、その黒いウルトラマンを見ると抱き合いながら、船全体を揺らさんばかりにガタガタビクビクと震えまくって、怯えまくっていた。
「にゃにゃ!? にゃにやってるにゃお前にゃ!?」
『アアアア、アイツはまさか・・・・!?』
『うううう、ウルトラマン、ベリアル!?』
怯えきっている2人を余所に、黒いウルトラマン、ウルトラマンベリアルは両手の黄色い鉤爪に電流を迸らせるとーーーー。
『オゥラッッ!!』
ーーーードドドドドドドドォォォォォォォォンン!!
ウルトラマンベリアルが電撃を放つと、凄まじい爆発とソレによって起こった波がアズールレーンの艦隊と、セイレーンの艦隊に襲いかかる。
『きゃあああああああああ!!』
『うわぁああああああああ!!』
その戦闘海域だけでなく、近くにあった孤島から、遠くにある都会の街まで破壊していく。
『フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』
ソレを見ながら高笑いをするウルトラマンベリアルのその姿はまさにーーーー『悪魔』と呼ぶに相応しかった。
ーカイン指揮官sideー
そして、高波によって大きく揺れる専用艦の艦橋から、その黒いウルトラマンを見据えていた。
《アレは『ベリアル』! ウルトラマンタロウ‹親父›達が昔手こずらされた、『光の国』の大罪人だ! 行くぞ、トモユキ!》
「ああ!」
カイン指揮官は『タイガスパーク』を起動させる。
[カモン!]
腰につけた『タイガキーホルダー』を左手に掴むと、宇宙のようなインナースペースが広がっていた。
「光の勇者! タイガ!!」
カインは左手に持った『タイガキーホルダー』を突き出すと、右掌に翳すように持ってくると、タイガキーホルダー』の中心の水晶から、赤いエネルギーが右掌を通して、手甲の水晶に吸収されると、水晶が赤く輝き、『タイガキーホルダー』を握る。
「バディィィィ、ゴーーーー!!」
[ウルトラマンタイガ!]
『ーーーーシュアッ!! ダァアアアアッ!!』
変身したタイガは即座に天高くから『タイガキック』をウルトラマンベリアルに向けて急降下する。
『あん?ーーーーハァァ!!』
が、ウルトラマンベリアルは気づき、急降下キックしてくるタイガに向けて両腕を振るい、邪悪なオーラを纏った切断光線『デスラッシュ』を放った。
『ッッ!?!? どわぁ!?』
その光線を受けて、タイガは海面に叩きつけられた。
『ハハハハハハハハハハハハハハ!!』
倒れたタイガを指差して、ウルトラマンベリアルは高笑いを上げながらはしゃいだように身体を弾ませた。
ー『ヴィラン・ギルド』sideー
『やったぁー!!』
『いやっほぉぉ!!』
『よぉし! ビデオビデオ♪』
そして、『ヴィラン・ギルド』のゴドラ星人とスラン星人とザラブ星人も、『ニセウルトラマンベリアル』の奮闘に大はしゃぎであった。
すると、スラン星人がタブレットを器用に操作し、撮影用のドローンを飛ばしてウルトラマンタイガの近くに到着させ撮影を始めると、タブレットの液晶にウルトラマンタイガの状況が映し出された。
『おぉ〜♪ 大迫力☆』
『ーーーー当然です。私も見に来ましたよぉ』
『あっチブル』
すると何と、チブル星人マブゼが生身で『ヴィラン・ギルド』の支部へと現れた。
ータイガsideー
『「タイガ! 大丈夫か!?」』
『ーーーああ! それよりも・・・・』
タイガが起き上がりながら、ウルトラマンベリアルを訝しげに見据える。
『・・・・コイツ、本当にベリアルなのか・・・・?』
『「と言うと?」』
『記録でしか見た事無いけど、ベリアルにあった威圧感と迫力が、コイツにはまるで感じられないんだ・・・・』
『っ! ウェッ!!』
『ハッ!!』
ウルトラマンベリアルが突っ込んできて、タイガも受けて立った。
『ハァァァァァァァァァァッ!!!』
『ウェェェェェェェェェェッ!!!』
2人が拳を突き出すと、その拳がぶつかり合い、凄まじい衝撃波が周囲に広がる。
《タイガ! 交代だ! トモユキ!》
『ああ!』
『「良しっ!」』
カインはタイガスパークのレバーを動かして起動させた。
[カモン!]
『「力の賢者! タイタス!!」』
タイタスキーホルダーを左手で掴んで、タイガスパークのついてる右手に持ち替えると、黄色いエネルギーが出てきて、スパークの中心のランプに吸い込まれ、ランプが黄色く光った。
『ヌゥゥゥンッ!! フンッ!』
「バディーゴー!!」
叫び、腕を思いっきり突き上げると、黄色い光が眩く輝き、タイガの身体を包み込まれた。
[ウルトラマンタイタス!]
『パワーで行くなら、私に任せろ!』
『ウェェェェェェェェェェェェェェェェェッ!!』
『ララララララララララララララララララッ!!』
タイタスとウルトラマンベリアルは目にも留まらぬラッシュの応酬を繰り広げて行くと、ウルトラマンベリアルがタイタスの両拳を掴んで止めた。
『何ッ!?』
『ウラァッ!!』
『ぐぁっ!!』
両拳を止められたタイタスの一瞬の隙を突いて、ウルトラマンベリアルはそのまま両足で蹴りつけ、そのまま海へと落ちていった。
《旦那! 次は俺だ! 兄ちゃん!!》
カイン指揮官は、再びタイガスパークの引き金を引く。フーマキーホルダーを左手で掴んだ。
[カモン!]
『「風の覇者、フーマ!!」』
フーマキーホルダーをタイガスパークのついてる右手に持ち替えると、青いエネルギーが出てる。タイガスパークの中心のランプに吸い込まれ、ランプが青く光った。
『ハァアアアッ!! フッ!』
「バディーゴー!!」
叫び、腕を思いっきり突き上げると、タイタスの身体は青い光が眩く輝き、海を突き破る。
[ウルトラマンフーマ!]
『これでもくらえ!!』
フーマは『光波手裏剣』を幾つも投げてウルトラマンベリアルを攻撃する。
『ぐぁぁっ!!』
すると、その鉤爪で手裏剣を弾いていたベリアルのお尻に、偶然『光波手裏剣』の一本がウルトラマンベリアルのお尻にを斬りつける。
『ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!』
何と、ウルトラマンベリアルは『デスラッシュ』を放って『光波手裏剣』を相殺しながら突進してきて、フーマを殴り飛ばした。
『アアアアアアアアアアアア!!』
『うわぁっ!!』
殴り飛ばされたフーマはそのまま海面に倒れ込まれる。
『〜〜〜〜!! ん?』
『ウァアアアアアアアアアア!!』
『ぐぁっはぁぁぁぁっ!!??』
姿を消したウルトラマンベリアルを探そうと周囲を見ていたフーマの上に、ウルトラマンベリアルが馬乗りするように天高くから急降下キックをした。
『ゥアハハハハハハハハハハ!! アーハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』
まるで子供のようにはしゃぎながら、ウルトラマンベリアルは高笑いを上げていた。
ー霧崎sideー
「・・・・・・・・・・・・」
そして、その光景を眺めているのはウルトラマントレギアこと、霧崎であった。
フーマがウルトラマンベリアルに首を持ち上げられながら立たされ、そのまま放り投げられてしまっていた。
「はっははは、おいおい・・・・まさか“あんなヤツ”に手こずるとはな。ーーーーオブザーバー。何であんな雑魚共と手を組んだんだい?」
霧崎の後ろに、『セイレーン オブザーバー』が宙を浮いて現れた。
『うふふ・・・・アナタも知っているでしょうトレギア? 私達はーーーー『観測』をしたいのよ。人間と艦船‹KAN-SEN›と宇宙人、そして『光の戦士ウルトラマン』、彼らが何を見せてくれるのかを、ね』
「ふん・・・・まぁ、『花火』を上げる前座には丁度良い」
霧崎はそう言うと、『トレギアアイ』を使って、変身した。
ーカイン指揮官sideー
ウルトラマンベリアルの足元から、トレギアが螺旋回転しながら現れた。
『トレギア!? 何で!?』
『ーーーー順番が違うのさ。こんな『木偶の坊』に、私の『計画』を止められるのは困るんです』
『「『木偶の坊』? アレは本物のウルトラマンベリアルじゃないのか?」』
『名付けるならば、『ニセウルトラマンベリアル』。本物の足元にも及ばない、『出来損ない』だね』
『〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!』
トレギアがそう断言すると、ベリアル、否、ニセウルトラマンベリアルは、ヒステリックな挙動をした。
ーヴィラン・ギルドsideー
『『木偶の坊』だとぉ!? 『出来損ない』だとぉ!? 私の『作品』を愚弄するかぁ!? トレギアァァァァ!!』
自分の頭脳に、チブル星人の科学力に絶対とも言える自信を持つマブゼに対して、トレギアの言葉は侮辱以外の何物でもなかった。
『スラン!』
『えっ?』
『もっと『ベリアル因子』を注入だぁぁぁぁ!!』
『『『なっ!?』』』
『オイオイ、ちょっと待て落ち着けって! ザラブだってちょっとだけ触れただけで気絶したんだぞ!?』
『五月蝿い五月蝿ぁぁぁぁい!! 私に指図するなァァァァ!!』
ゴドラ星人が冷静になるように言うが、マブゼはまるで聞き入れなかった。
『やれスラン!!』
『〜〜〜〜! どうなっても知らないぞ!』
『そっと、そっとですよ・・・・!』
『慎重に、慎重・・・・!!』
『ベリアル因子』を取り出したスラン星人は、送信装置にセットしてボタンを押すと、『ベリアル因子』から邪悪なオーラが迸る。
『『『ひぇええええええええええ!!』』』
『ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』
3人の宇宙人はビビっていたが、マブゼは高笑いし、邪悪なオーラがニセウルトラマンベリアルに向けて放射された。
ーカイン指揮官sideー
『グゥアアアアアアアアアアアア!!』
何処からか邪悪なオーラが飛んできて、ニセウルトラマンベリアルのカラータイマーに入っていき収まると、ニセウルトラマンベリアルの目と両手の鉤爪が、一瞬真っ赤に光った。
『っっ!! フゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!』
『ふっ。ふっ。ふふっ』
ニセウルトラマンベリアルは凄まじいスピードでトレギアに肉薄すると、両手の鉤爪で引き裂こうと攻撃するが、トレギアは余裕の態度でいなして行った。
『俺がやる!! セリャ!!』
『っ!』
『なっ!?』
『ほらよ』
『うわぁっ!! いってぇ!!』
『っ!?』
フーマが回し蹴りをニセウルトラマンベリアルに叩き込もうとするが、受け止められ、トレギアがフーマの軸足を蹴ると、ソレがニセウルトラマンベリアルへの不意打ちへとなった。
『オラッ!!』
『っ、ふっ! そらっ!!』
ニセウルトラマンベリアルの攻撃を防ぎ、いなして地面に倒れさせるトレギアが、一旦離れた。
『っ! オラッ!!』
『ぐぁっ!?』
いち早く起き上がったニセウルトラマンベリアルは、起き上がろうとするフーマの腹部を蹴り上げる。
『っ!』
『ウラッ!』
『っ!・・・・やれやれ。品が無いのは飼い主そっくりに造られたようですね?』
トレギアも本物のベリアルを知っているのか、戦い方に品性がまるで無いニセウルトラマンベリアルに呆れたような声を漏らした。
ーマブゼsideー
『ハハハハハ! 負け惜しみかぁ? 見苦しいぞトレギア! ハハハハハ!!』
高笑いするマブゼの声が聞こえたのか、トレギアは一瞬姿を消すと、マブゼ達のいるビルの真ん前に現れ、コチラを覗き込んでいた。
『『『ぎゃぁっ! トレギア!!』』』
『こんにちは皆さん』
『『『こ、こんにちは・・・・!』』』
トレギアが友好的に手を振ると、ゴドラ星人達は呑気に手を振って返した。
『〜〜〜〜〜〜〜〜!!! ウェェェェェェェェッ!!!』
ニセウルトラマンベリアルは、自分をおちょくっているようなトレギアに頭に来たのか、片手の鉤爪を上げると、邪悪なオーラを纏った光輪、『デス光輪』を生み出して、トレギアに向けて投擲した。
『ーーーーふっ・・・・』
が。トレギアはヒラリと回避し、邪悪な光輪がマブゼ達へと向かってくる。
『『『うっそぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!?』』』
『ち、チブルの科学力は宇宙一ィィィィィ!!』
ソレが今際の際の言葉となり、マブゼ達のいた建物は『デス光輪』によって、真っ二つに切り裂かれてしまった。
ーカイン指揮官sideー
『フッフフフ、おやおやぁ? 飼い主がいなくなりましたねぇ?』
『アッハハハハハハハハ!!』
向こうの島にある建物が破壊され、トレギアが含み笑いを上げ、ニセウルトラマンベリアルが高笑いを上げていると。
『セリャッ!ーーーーハァっ!!』
フーマからタイガに交代すると、『タイガキック』を繰り出すが、ニセウルトラマンベリアルに回避され、海面を大きな水飛沫を上げた。
『トモユキ!』
[カモン!]
カイン指揮官は『フォトンアースキーホルダー』を手に取り、タイガスパークを翳した。
[アース!] [シャイン!]
『「輝きの力を手に!」』
キーホルダーを握ると上部が二又に開いて光り輝く。
『はぁぁぁぁぁっ!!』
「バディーーーーゴー!」
[ウルトラマンタイガ フォトンアース]
『フッ! ハァァァァッ!!』
フォトンアースとなったタイガはニセウルトラマンベリアルと組み合う。
『フンッ!』
『ぐぁっ!』
ニセウルトラマンベリアルがヘッドバットし、タイガが怯むが、タックルして後ろに押し出す。
『うぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!』
『ハッ!』
『ぐぁう!!』
タイガがそのまま持ち上げようとするが、膝蹴りを食らって思わず力を緩めるとニセウルトラマンベリアルは脱出し、再びタイガとの肉弾戦となった。
『ーーーーほう。『偽者』の割には楽しませるじゃあないか』
空中を浮かびながら座り込むトレギアが、高みの見物をしていた。
ーエンタープライズsideー
「指揮官!」
「エンタープライズ様!」
「っ! くぅ!」
アズールレーン艦隊も援護に向かいたかったが、セイレーン艦隊に邪魔されていた。
『うふふふ』
「っ! オブザーバー・・・・!」
『あら、お久しぶりね赤城、加賀。良かったわねぇ。裏切りを許してもらえて♪』
「っ!!」
「貴様・・・・!」
赤城と加賀がオブザーバーと撃ち合いを繰り広げ、他の艦隊をエンタープライズとベルファスト達が対処していた。
ータイガsideー
『おらぁっ!!』
『ぐぁぁぁぁ!!』
ニセウルトラマンベリアルの鉤爪に下から切り上げられ、タイガは錐揉み回転しながら海に叩きつけられた。
『フハハハーーーーハァァァァ!!』
ニセウルトラマンベリアルは、再び『デス光輪』を生み出して、タイガへと投擲した。
『くぅっ、うぅぅぅぅ・・・・!!』
『「タイガ! 避けろ!!」』
カイン指揮官が叫ぶが間に合わず、タイガはせめて両腕でガードし、『デス光輪』がタイガに到達しようとしたその瞬間ーーーー。
ーーーーガキンッ! ガキンッ!
『『「えっ?」』』
突如、回転しながら飛んできた刃が、『デス光輪』を打ち破った。
タイガ達は勿論、ニセウルトラマンベリアルも、アズールレーン艦隊も、トレギアも、セイレーン艦隊も、全くの予想外な事に目を見開き、飛んできた刃を視線で追った。
そして・・・・。
『ーーーーだらしないぜ! タイガ!』
『っ! その声は!!』
飛んでいった刃を行き先の海面が目映い光を放ち、ソコから、タイガ達とは異なる『光の戦士』が現れた。
『「あ、アレは、ウルトラマンか・・・・?」』
カイン指揮官が、そのウルトラマンの姿を見据えて。
赤と青と銀のハイブリッドカラーにプロテクターを装備し、飛んでいった2本の刃、スラッガーを頭部に装備し、額と胸に青く輝くカラータイマーを付けた、目つきの鋭いウルトラマンであった。
『ーーーーたくっ、妙な感じがしたかと思えば、趣味の悪い事を考えるヤツがいたもんだ』
凛々しくも荒々しさのある声と口調で話すそのウルトラマンは。
『「タイガ、彼は・・・・?」』
『ゼロ・・・・! 『ウルトラマンゼロ』!! 何でここに!?』
『久しぶりだなタイガ! さぁ行くぞ!!』
『ああ!』
『光の国』の最強クラスの英雄、『ウルトラマンゼロ』がここに参戦した。
次回、ウルトラな大バトル!