俺には前世の記憶と言うのが存在していた。ごく普通の生活を送りそのまま天寿を全うするのが人の生きざまだ。しかし誰でも簡単にそういうことは出来ない。人生何が起こるか分からないというのが世界だ。俺はそんな世界で不運にも階段から足を滑らせ死んでしまった。
――こちらの不手際で君を死なせてしまい申し訳なかった。
一人の神様が謝罪をしてくれた。起こる必要なんてなかった人生何があるかわからないんだもの
――お詫びとして君が望む世界へ転生させよう。どこがいい?
どこでも良かった。ただ望みがあるとすれば前世は彼女も碌にできずモテ期が到来してこなかった。だから次の人生では前より幸せになりたいそんな世界に転生したいと望んだ。
――お安い御用さ。君の想像を超える世界へ転生させよう
そう言って俺を転生させてくれた。前よりマシな生活ができれば十分だった。それにしても最後にあの神様が悪魔的な顔していたのはなぜだろうか?
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「零斗~?ご飯よ~」
「は~い」
母親に呼ばれて俺は二人で食卓を囲んだ
この世界に転生してからもう五年経つだろうか?俺は極普通の家庭で生まれ育った。名前は神条レイトっていう名前を付けられた。生まれて五年母親に育てられた俺は父がいないことに疑問を抱いた俺は質問したところ母親は泣きながらこう返してきた。
『お父さんはね。死んじゃったのよ……』
ここまで言われたなら誰でも想定は出来るだろう?死んだとなると幾つかのケ-スがある。事故だったり、病気だったりなど考えられる事が多いようだが父が死んだ理由は俺の想像を超えるものだった。
『私とハッスルし過ぎて絶頂死してしまったの』
………は?
それしか言えなかった。えっ?ハッスルってあれだよね?ニャンニャンウフフ的なアレの事だよね?普通なら男が女性に思いっきりヤッて女性の方がそうなっちゃう展開じゃないの?と思った。てか絶頂死ってなんだよ!?聞いたことねぇぞ!?と心の中でつい叫んでしまった。
父がアホな死に方をしたと聞いた俺は一切悲しみのかの字もなかった。てかそういうのは殺人罪とかになっちゃうのではないかと聞こうとしたが、俺はある違和感に気づいた。
前に母と買い物に行ったとき女性の姿しか見えなく男性の姿は見ていない。テレビを見たときもそうだった。ニュ-スではよく事件の報道がされているが殆どが女性による電車での痴漢ならぬ痴女が勃発が年間数百件起こっているらしい。
ここ最近何かおかしいと思っていたが俺の勘が正しければ転生した場所が
先ほど母親がハッスルし過ぎて父が絶頂死してしまったと話をしたが、罪に問われてしまうのではないかと思う人もいるだろう。
そんなことはなかった。ここでは新たに命を誕生させる為男性が死亡するケ-スは日常であった。最初は罪に問われていたが、希少種である男の子が生まれる可能性を信じて法律が改善されたらしい。だから罪にはとわれない。尚、男の子が生まれた場合国から毎月支援金が援助され、男性は基本的に学校での教育を受けなくてもいいらしい。
「零斗、ごはん食べたら今日のどかちゃんのお見舞い行くから手洗いや歯磨き済ませちゃいなさい~」
「わかった」