メリッサ・シールドのヒーローアカデミア 【台本式無しVer】 作:へたくそ
この回は、最初から番外編という訳ではなく、「夏休みが終わってから」が番外編という事になります
「ご、ごめんさなさい。私ったら興奮しちゃって」
「大丈夫ですよ。それより体は大丈夫ですか?」
出久とメリッサは訓練が終わった後も保健室を借りて二人だけで残っていた。メリッサが倒れた後のには軽い脱水症状も含まれていた。
そのせいか少し熱もあり、暫く休んでから帰る事にした。皆の個性を分析するのに集中し過ぎていたせいで水分補給をしていなかったらしい。
「ねえデク君」
「どうしたんですか?」
「皆んないい人だね。初めて会った人もいたけど、すごく良くしてくれた。私、雄英にきて本当によかった」
「メリッサさんに喜んでもらえて良かったです」
「デク君は?デク君は私にまた会えて嬉しい?」
熱があるせいかメリッサは正常な判断をする事が出来ていない。
出久も、メリッサの様子がアイアイランドの時と違う事に少し戸惑っている。
家の事といい、さっきの訓練の事といい前よりスキンシップが激しくなっている気がする。
考え方によっては仲良くなった。信頼してくれていると言えなくもないがそれにしても何だかおかしい。
「デク君?」
「も、もちろん嬉しいですよ?それよりメリッサさん、僕タクシー呼んできますね。ここで少し待っていて下さい」
「待って。どこにも行かないで」
メリッサは保健室から出ていこうとする出久の制服の丈を掴み止める。
「め、メリッサさん!?」
「行かないで、デク君。行っちゃヤダ」
「は、はい……」
結局この後は、リカバリーガールに追い出されるまで保健室で過ごした。
そして帰りはリカバリーガールに言われてタクシーを使わずに駅には歩きで帰った。
何でも症状は回復したので少し風に当てた方がいいとか。それにしても、おんぶで帰るのは恥ずかしいな。
「ただいまお母さ〜ん」
「おかえりー、ってあら?メリッサちゃんどうしたの?」
「ちょっと学校で倒れちゃって、少し脱水になっちゃって。今はもう大丈夫だよ。少し寝かせてくるね」
「そう、それならいいけど。それじゃお母さんご飯作ってくるね」
出久はメリッサを寝室に運びベッドに寝かせた。倒れた時に比べて顔色も良くなっているので安心した。
出久はリビングに戻ろうとしたが、保健室の事を思い出した。
少し悲しそうな顔をして、出久を引き留めたあの顔を思い出したら足を止めざる終えなかった。
(まぁ、変なことするわけでもないし。少しだけならいいか)
出久はメリッサの寝ているベッドの近くにあった椅子を寄せて座り、メリッサの様子を少しだけ、ほんの少しだけ見ることにした。
少しだけと言ったが、結局メリッサが起きるまでメリッサの傍を離れなかった。
引子はご飯のために呼びにきたのだがこの状況を見て、少しだけそのままにしておく事にした。
それから3週間の夏休みが終わり、出久は二学期開始、メリッサは雄英初登校の日がやってきた。
「デク君!早く行かないと遅刻しちゃうよ!」
「今行きます!」
「出久!忘れ物はない!?メリッサちゃんも!」
「大丈夫だよ!」
「私も大丈夫です!」
「そう、それじゃ行ってらっしゃい!気をつけて行くんだよ!」
「「いってきます!」」
メリッサにとって初めての雄英への登校、少し緊張はしているが少し楽しそうである。
メリッサはかなり優秀なサポーターなので、良し悪しを抜きにしたら直ぐに注目を浴びるだろう。
しかし性格はとてもフレンドリーだからそこは気にする程でもないだろう。
二人が雄英に着き、出久とメリッサは別々の教室になるので別れる。
出久と別れる時にメリッサが出久をまたもや引き止める。
「ねえデク君、今日のお昼のことなんだけど…その…良かったら……一緒に食べない?」
「はい!もちろん良いですよ!」
「!?そっ、それじゃお昼教室に迎えに行くね!!それじゃまた後で!!」
「は、はい。また後で…」(やっぱり初日だもんね。同じクラスに知り合いもいないし、不安になるのも当然だよね)
メリッサがいきなり機嫌が良くなった事に多少の疑問を持つが、あまり気にしない事にした。
そんな事を考えつつも出久は教室に着きドアを開ける。その瞬間峰田が出久の元に突っ込んできた。
「緑谷てめえええええ!!!昨日に続いて今日もメリッサさんと一緒に登校するとは何事だああああ!!!」
「み、峰田君!?ちょっと落ち着いて!メリッサさんは今日は登校初日だし、慣れるまで一緒に登校した方がいいかなって」
「それなら俺も混ぜろおおお!」
「で、でも家の方向が逆じゃなかったっけ…?」
「んな事どうでもいいんだよおおお!」
「諦めろ峰田…、昨日でもう分かったろ…」
「上鳴…」
「けどな緑谷…俺は諦めてねえからな!!」
「何を!?!?!?」
3人のやり取りを見ていた女子たちは相変わらずの賑やかさに少し引いていた。峰田と上鳴の二人だけにだが。
「夏休み明け早々、一体何をしているのかしら…」
「賑やかで楽しいね!」
「賑やかというより、煩いだけだけなような気がするわ」
「それより本当に緑谷とメリッサさんって仲良いよね」
「ねえ!昨日のあの感じを見たら少し恋人っぽかったよね!」
「わかるー!!二人きりの時ってどんな感じなんだろう!」
そして女子たちは女子たちで、出久とメリッサの関係についての話し合い、もとい恋話をしていた。
昨日の膝枕は女子たちの誘導もうあったとは言え、それまでメリッサのスキンシップがどうもう友達にするそれには見えなかった。
そんな話をしている中で、出久が女子たちに話しかけてきた。
「ごめん、皆んな少しいいかな?」
「お!緑谷!良かった、こっちもちょうど聞きたい事があったんだ!」
「聞きたい事?何かな?」
「メリッサさんとはどういう仲なの!?もしかして付き合ってたりするの!?」
「何だと緑谷あああああ!裏切りやがってええ!!!」
「お前もうそこまで行ってたのかあああ!!」
「二人とも何の話してるの!?」
「その反応は付き合ってないって事ー?」
「付き合ってないよ!?でも何でそんな話を?」
「二人ともすごい仲良さそうに見えたから!メリッサさんのスキンシップも凄かったし!」
「あ、やっぱりそうだよね。僕もそう思ってたんだけどメリッサさんサポーターを作ってるせいかどうしても気になっちゃうらしいんだよね」
「そうなん?でもそれとは何か違う気ぃするなぁ…」
「そっかぁ!変な事聞いてごめんね」
「自覚あったんだ…。あ、そうだ。僕もみんなに聞きたい事があったんだ」
「なになに!?恋話!?」
「違うよ。今日のお昼メリッサさんと一緒にご飯食べるんだけど、みんなもどうかな?」
「そのお誘いは嬉しいのですが、本当によろしいのですか?」
「うん、その方がメリッサさんも喜ぶと思うし、どうかな?」
「それでしたら喜んで引き受けますわ」
「うちも大丈夫!」
女子たちがみんな賛成したところで出久は席に戻る。
ちなみに男子たちには既に言ってある。爆豪はもちろんこないが、それ以外はOKという事になった。
女子たちは昨日メリッサと仲良くなったこともあって、一緒に昼食を取れるというのが嬉しいのか、皆んなメリッサとどんな話をするかという話題で盛り上がっている。
今日も楽しい1日が始まったと、出久はメリッサの事を考えながら青空を眺めていた