Memory of the starlit sky   作:ワッタン2906

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どうも、ワッタンです。

最近Twitter上では、色々なバンドリ作家さん達で、バンドリキャラのなりきり戦争があったりして楽しかったです。
そして、今回はほぼ原作通りとなってます。

それでは、第十三話をどうぞ!!




第十三話 もう一度

「.......意外とキレイにしてるのね」

 

俺の部屋に入ると開口一番、友希那さんが辺りを見回しながら呟く。

 

リサさんに関しては、この部屋に入るのは二回目なので、そんなにキョロキョロしなかったが、それでも少しは部屋をを見回していた。

 

「まあ、一応キレイにはしてますね。一人暮らしなんで気を付けておかないと、すぐ汚くなっちゃうので」

 

そう言いながら、ギターをケースから取り出し、壁際にあるスタンドへと立て掛け、忘れずにギター弦を緩める。

 

そして、突然の来訪者へと向き直り、本題へと入る。

 

「.......というか、勢いで入れちゃいましたけど、何か用だったんですか?」

 

「ああ、それは.....」

 

と、友希那さんがそう言ったが、

 

「あ、それは、アタシから先に説明するよ」

 

リサさんが、両手の買い物袋を掲げながら、そう言った。

 

 

──────────────────────

 

五分後、付けたテレビからは、何かと有名になってきているアイドルバンドが特集されていて、台所からは料理する音が聞こえていた。

 

というのも、リサさんが俺の家に来た目的が、

 

「結局、あの時のお礼もまだ十分にしてないから、改めて......その、お礼させて」

 

ということだったので、現在台所に立って料理しているのリサさんである。

 

正直に言うと、最初は遠慮しようかと思ったが、現在俺の財布事情は、主にあのパンケーキのせいで非常に軽くなってしまっている。

そして俺の心に追い打ちをかけるようにリサさんから、

 

「作り置きもしといてあげるから」

 

と言われてしまったので、俺はあえなくその言葉に撃沈し、リサさんのありがたいご厚意に預かることにした。

 

だが、客人に料理を作らせる訳にももいかないので、リサさんを手伝おうとした所、「待っててね」と強く言われてしまった。

 

という事で現在、俺はリビングで机を挟んで、友希那さんと向かい合っていて、両者の手元には、紅茶が置かれている。

と、友希那さんが一口紅茶を飲み、一言呟く。

 

「.......久しぶりに、紅茶もいいわね」

 

「.......というか、友希那さん。リサさんがここに来た目的は分かりましたけど、あなたは何で来たんですか?」

 

リサさんが来た理由は分かったが、友希那さんがここへ来た理由が、まだ分かっていなかったので、改めて尋ねる。

 

「ああ、それは.......」

 

尋ねると、友希那さんはそう呟き、自分のポーチからある物取り出し、俺の前へと置く。

それは、一つの封筒だった。

 

俺はそれを手に取り、裏表を見回すが、特に何も書かれていなかった。

 

「.......開けても?」

 

「ええ」

 

念の為に、友希那さんに確認をとり、了承を得たので俺は封を破り中に入っていた物を取り出した。

 

入っていたのは一枚のチケット、そこには「FUTURE WORLD FES.」と書かれていた。

 

「.......これは?」

 

友希那さんに問う。

何故こんなものを、俺に見せたのだろう?

 

「今度の土曜日にある「FUTURE WORLD FES.」の予選.......そのチケットよ。単刀直入に言うわ、あなたに見に来てもらいたいの」

 

サラッと本題を言いのける友希那さん。

 

「え、な、何でですか!?」

 

「客観的な意見が欲しいのよ」

 

「いやいや俺、バンドの音楽に関してはど素人.......って訳でもないけど、それでも素人に毛が生えたぐらいの知識ですよ!?」

 

友希那さんの本題に、俺は全力で否定した。

たが、そんなことを構わないというように、友希那さんはあっさりと、

 

「むしろ、素人からの感想も欲しいわ」

 

そう言いのけた。

 

「.......はあ、分かりました、聞きに行きます」

 

どうやら、友希那さんは折れてはくれないらしい。

仕方なく、俺は行くことに決めた。

 

別に行くことには、嫌では無いのだが、プロ顔負けの演奏をするRoseliaに、自分の感想を提言するのに、少々後ろめたさがあった。

 

.......まあでも、行くことになってしまったのは仕方ない。ちょっと、バンドの音楽を勉強しよう。

 

「ええ、助かるわ.......それに、あなたが居た方が、数倍やる気出しそうな人が居るもの」

 

「ん、今なんか、言いました?」

 

「.......いや、こっちの話よ」

 

そんな会話をしていると、

 

「.......はーい、お待たせ〜」

 

料理を終えたリサさんが、俺と友希那さんを呼ぶ。

匂いを嗅いでみると、美味しそな匂いが鼻腔をくすぐる。

.......とりあえず、難しいことはリサさんの手料理を食べてからにしよう。

そう思い、料理が並べられた机へと向かった。

 

──────────────────────

 

そして、一気に時間は進む。

「FUTURE WORLD FES.」の予選が終わった次の日、つまり日曜日。

俺は、ファミレスに赴いていた。

だが俺一人ではなく.......、

 

「「.............」」

 

「ちょっともー、二人とも〜.......、相変わらずクールだなーっ」

 

「そうですよっ!!友希那さんも紗夜さんもWハンバーグ&エビフライ&チキンソテーのプレート、ご飯大盛りデザート付きでいいですか?」

 

「「.......」」

 

何故かRoseliaの人達と一緒に来ていた。

昨日、俺は友希那さんの約束通りに、「FUTURE WORLD FES.」の予選会場にしっかりと足を運んでいた。

 

色々なバンドがいる中で、Roseliaはしっかりと目立っていた。なんでも今回の「FUTURE WORLD FES.」には出場確定と噂されていた。そして、Roseliaはその前評判に泥を塗らないように、観客に居た人々をそのプロ顔負けの演奏で圧倒していた。

 

正直俺は、お世辞抜きで全バンドの中で一番、クオリティが高かったと思う。勿論、前回ライブハウスで聞いた時よりも、さらに成長していた。

だが、Roseliaの結果は.......落選だった。

 

「連音君はどうするの?」

 

「あー、じゃあ、俺もそれでお願いします」

 

一応金曜日に、お金が振り込まれたので当面はお金の心配はする必要は無い。

遠慮なく今日は食べるとしよう。

 

「オッケー、じゃあ六人ともそれでっ!! 燐子よろっ!!」

 

「はい。.......スーパーやけ食いセット.......六人前ですね.......」

 

リサさんがそう言うと、Roseliaのキーボード担当、「白金燐子」さんが、店員さんを呼び、六人分のセットを注文した。

 

ちなみに、俺がここへ来た目的は反省会という事で、俺の意見を聞く為に呼ばれたようだ。

 

ちなみに、Roseliaのメンバーとは昨日の夜に自己紹介を済ませていた。

 

ギター担当の.......「氷川紗夜」さんには、訝しむような目線を向けられていたが、俺がギターを上手だということを知ると、「いつかセッションしましょう」と言われた。

 

「その、落選したけど、でも凄く認めて貰えたし、アタシ的には悪くないのかな~、って」

 

「私は認めないわ」

 

と、紗夜さん。

 

「そうよ、このジャンルを育てていきたいのなら、私たちを優勝させて、もっと大きな活動を.......」

 

と、友希那さんがそれぞれ言う。

 

(あらら、これは相当ご立腹のご様子だな.......ま、仕方ないな。.......何せ断られた理由が、理由だもんな)

 

Roseliaは結成されてから日が浅いのに、観客や審査員を魅了した。だが、日が浅いというのにこんなプロレベルの演奏をしたとなれば、なら一年後更に成長した演奏がみたい。予選の結果を入賞という形ではなく、優勝で突破して欲しい.......ということを運営から言われたそうだ。

 

「.......ところで連音、そろそろあなたの感想が聞かせて頂戴」

 

と、ここで目の前にいる友希那さんが、俺へと話を降ってきた。

そして、視線から俺へと集まる。

 

一応この日までに、色々なバンドの曲を聞いてききたのだが、所詮は付け焼き刃。

俺なんてギターのことしか良し悪しなんて分からない。

悪いところなんて実際無いと思う。なので俺は主に自分が感じた事を話すことにした。

 

「.......まあ俺は、ギターの事だけしか分からない素人ですから、音がズレてるとか、タイミングが合ってないとか分からないですけど.......」

 

「「「「「.......」」」」」

 

そこで一旦止め、再び話し出す。

五人は黙って俺の話を聞いている。

 

「.......何か、惹き込まれる感じはしました。友希那さん達の音楽に、.......それと皆さん演奏がとにかく楽しいって感じでした」

 

「あ、あこもっ.......!!」

 

俺がそう話すと、ドラム担当の子あこちゃん(宇田川あこ)が声を上げる。

苗字からもわかるように、何とあこちゃんは先日知り合った、Afterglowのドラム担当「宇田川巴」と姉妹だった。

いやー世間って狭いな。

 

「確かにすっごい悔しけど、でもっ、それがどうでもなくなるくらい、あこ、.......楽しかった!!」

 

「あー、.......ちょっと、分かっちゃうなぁ」

 

「わたしも.......今まで一番.......」

 

あこちゃんが「楽しかった」と言うと、それにつられて、リサさんと白金さんも、口々に楽しかったと声を上げた。

 

「あ、あなた達っ。何のために練習してきたと思ってるのよ.......」

 

紗夜さんが呆れてそう言うが、よく見てみると、その顔は少し笑っていた。

 

「.......紗夜の言う通りよ。私は、あのステージに立つまでは、自分で自分を認められないわ。.......でも、あのステージに立つ時は()()()()()()でよ」

 

「友希那.......」

 

友希那さんがそう言うと、Roseliaのメンバー達はそれぞれ、Roseliaを続けたいという意思表明をしていた。

かく言う俺は、そんなやり取りを黙って眺めながら、ある言葉を思い出していた。

 

(『.......音楽を始める理由なんて何でもいい、ただ()()()()』.......だったけな、父さん。だったら俺は大丈夫かな。.......というか、)

 

「.......料理来るの遅くね?」

 

俺はそんなことを思いながら、コップに入っていた水を飲み干した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.......改めてもう一度、言うわ。.......あなた達、Roseliaに全てを賭ける覚悟はある?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日のリサ姉、凄かったね!!何か、いつもと違ってノリノリだったよー!!」

 

「......ええ、宇田川さんの言う通りね。今井さん、何かあったんですか?」

 

「え、ええ?そ、そうかなぁー?別に何もないよ?」

 

ライブ終了後のそんな幼なじみの姿をみて、

(.......嘘ね)

と、思う。

 

.......ただまぁ、彼を連れて来たのは成功だったようだ。おかげで、いつも以上に発揮出来たように思える。.......ちなみに昨日頭を撫でられたおかげでもあるのだろう。

 

 

(.......今度から、ライブの時は彼を呼ぼうかしら?)

 

そう思う友希那だった。

 

 




自分が友希那さんを書くと、ポンコツに出来なさそうな気配がしてます(笑)。

そして、これにてRoselia1章は終了でございます。
一応この裏で全バンド分の1章はほぼ終了してる設定でございます。
尚、連音くんは、まだ全員に会ってない模様.......。

それでは、次の話でお会いしましょう!!







次回、


















「最後のヒロイン登場」
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